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更新日:2022年1月19日

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6月9日(一般質問:中田隆洋議員)

発言者

中田隆洋

発言内容

 日程第2 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第2、一般質問を行います。
 中田隆洋君の一般質問を許します。
○9番(中田隆洋君)
 皆さん、おはようございます。
 議席番号9番、中田隆洋でございます。本議会に一般質問を2点通告しておりますので、まず1点目の危機管理と行動規範について、壇上より質問をさせていただきたいと思います。
 新型コロナウイルス第4波が大都市を中心に全国へ広がりを見せ、多くの方が心配をしながら暮らしているところだと思います。本島でも初のクラスター感染が発生し、多くの島民が感染をしてしまいました。感染された方にはお見舞いを申し上げるとともに、対応に当たられた方には感謝を申し上げます。
 感染するリスクは誰にでもあり、また、感染経路も様々です。いかなる場合であっても、不当な差別、偏見、いじめ等は決して許されるものではありません。苦しいときこそ、お互いを思いやりながら、町民、島民が一丸となって乗り越えていかなくてはなりません。
 本町沖永良部島も他の離島と同様、医療体制が脆弱であり、移送体制にも限度があります。町民の生命を守るためには、感染拡大のあらゆる危険性を想定し、危機管理をしなくてはなりません。また、町政、町の運営は、あらゆる状況下において、町民が行政を信頼し、行政が町民に規範、条例や規則などの決まりを示し、町民と行政が共に歩んでいかなければなりません。
 そこで質問をいたします。沖永良部島新型コロナウイルス警戒レベル第4段階の中で行われた町制施行80周年記念式典は、危機管理として問題はなかったか、また、行政の行動規範に問題はなかったのか、お尋ねをいたします。
○町長(伊地知実利君)
 中田隆洋議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、1点目の危機管理と行動規範についての質問にお答えをいたします。
 町制施行80周年記念式典の開催については、実行委員会の意見を伺い、感染状況に応じたイベント開催制限などについてのガイドラインに従って、案内者を県内に限定するなど、規模を縮小し、町制施行日5月1日に開催することで当初計画をいたしました。その後は、4月29日、島内に住所を有する方の感染者が確認され、4月30日に第8回感染症危機管理沖永良部現地対策協議会において、町制施行80周年記念式典の開催について、医療機関の先生方や各機関を代表する委員の意見を参考に、感染症ガイドラインの遵守、感染症対策を十分に行い開催することで了承をいただき、最終判断は5月1日の朝、第18回新型コロナウイルス感染症町対策本部会で開催することに決定をいたしました。
 本部会では、本町内では感染者が確認されていなかったことと、十分な感染対策を講じて実施することで決定しましたので、危機管理、行動規範としては問題なかったと、そのように思っておりますが、後日いろいろな意見が出されていることは承知しております。それらの考えを参考にしながら、各界の意見を聞き、今後の行事、イベントの開催については、引き続き安心・安全な環境づくりを十分に考えていきたいと考えております。
○9番(中田隆洋君)
 この80周年記念式典の計画を立てた時点では、規模を縮小して、感染対策を万全にして執り行うという計画をされていたかと思います。それは、その時点での計画については何ら問題なくて、町の節目となる記念式典、大いにお祝いするべきだったと思っております。
 ただ、知名町のほうで感染者が増大しまして、4月30日、島内の感染者の急増を受けて、町内の感染対策本部会議で島内の警戒レベルを最高の4段階に引き上げております。
 また、県のほうもこの発生をクラスター感染と認定をされております。その時点で、感染経路や濃厚接触者の確認というのは取れていなかったと思うんですが、これ答えるのは保健福祉課長でよろしかったですかね、お尋ねいたします。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 4月30日時点の島内の対策協議会を行った時点では、知名町に在住の方の4名の方がその日の夜は確認されているということで情報は受けておりましたが、クラスターという決定は5月1日の夜に県が判断をして記者発表されたと思っておりますが、それまで感染者の情報、濃厚接触者の情報等につきましては、本町のほうには入ってきていなかった、保健所のほうだけ確認されているということでございます。
 以上です。
○9番(中田隆洋君)
 課長答弁いただいたとおりだと思います。感染が知名町で拡大をしていた中で、その感染経路だったり、それに対する、その方たちとの濃厚接触者の確認がまだ取れていない時点だったと思います。
 昨日の池田議員のコロナ関係の質問の中でも、町長答弁がございました。「知名町は和泊町と生活圏内を共にするところであり、十分な注意を払わないといけない」、答弁をいただいているところでございました。その中で、まだ濃厚接触者も経路も分かっていない時点で、可能性としてはゼロではなかったと思うんですが、この式典に参加した方の濃厚接触関係、または、もし仮にその参加された方が濃厚接触者関係者で、陽性になった場合の対応というのは、その後どのようになったでしょうか。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 その参加者に対しまして、濃厚接触者がいるとか、また感染した場合というのは、やっぱりそれなりの流れに従って対応はしないといけないんですけれども、そうならないように、感染対策を施して開催するということで協議されておりますので、よろしくお願いします。
○9番(中田隆洋君)
 ちょっと質問の意図がつかめなかったと思うんですが、可能性がゼロじゃなかったという時点です。その時点では、もし仮にその出席者の中でクラスター関係の関係者、またご家族の方、まあ関係者に当たって、出席した方が後日検査で陽性ということになった場合には、その会に出席した方々の2週間程度の自粛要請をして、PCR検査も受けていただく、また保健所の管理下に置かれるということになり得る可能性があったのは否めないんじゃないかという質問だったんですが、どうでしょうか。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 感染者の濃厚接触者に関しましては、濃厚接触と分かった時点で、徳之島保健所のほうから外出自粛、またそういったのには参加しないように、2週間程度の経過措置ということで、指導を受けられていると思いますので、そういった場には参加はされていないというふうに認識しております。
 以上です。
○9番(中田隆洋君)
 いや、課長、ちょっと認識がすごく甘いと思うんですが、さっきも言いました、5月1日時点では、感染経路、また濃厚接触者の関係者が把握されていなかった時点だと思います。実際に出席した方のご家族でクラスター関連の感染者がいました。その方は家族内感染をされていませんが、別の家族の方はされていたということになっております。
 危機管理の中では、ただこれが、クラスター発生をしている、感染が蔓延しているときなんですよね。どこでコロナウイルスがいるかは見えない時点で、最大の危機管理をしないといけないなと、そう思って質問しているわけですよ。
 感染対策はばっちりということで、万全にしたということでございましたが、一つ新聞報道の写真を見てこの質問をしているわけなんですが、多くの町民、また島民、島外からも私のところに電話が来ました。新聞報道で、1面には知名町クラスター、横では和泊町の記念式典の写真。一つお尋ねをしますが、その写真はちょうど記念の式典を祝う合唱をしている写真が掲載されておりました。それについても疑問の電話が来たわけなんですが、合唱のガイドラインというのが国から示されているかと思うんですが、どのように認識されているでしょうか。
 コロナ禍の中、コロナ蔓延時の中の合唱におけるガイドラインというのが、これは学校の合唱部でクラスター発生をしているのが多かったということで、国の文科省のほうが元になって全国知事のほうに出していると思うんですが。どのようになっていますか。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 それぞれの催物関係、イベント関係、それぞれのスポーツ会場での感染対策に対してのガイドラインというものは、それぞれの行動の中においてガイドラインが示されておりますが、先ほどの、今言われました合唱におけるガイドラインというのは、ちょっと私のほうでは認識しておりませんが、一般的な感染症の対策といたしましては、そういった人と人との距離の確保とかいうのは、ガイドライン上ではほぼうたわれているというふうには認識しております。
 以上です。
○9番(中田隆洋君)
 電話をいただきまして、私も少し調べさせてもらったんですが、合唱活動等での集団感染が複数発生していることを受け、文部科学省のほうが全国の知事、また教育委員会のほうに指示を出している内容がございました。これをコロナ禍の中の合唱のガイドラインということで示されておりますが、1点目、マスクは原則着用すること、2点目、マスクを着用してなおかつ前後左右ともに2メートル空けること、ここでいうマスクは、厚労省、新型コロナウイルス感染症予防の啓発資料による正しいマスクの着用、つまり、正しいつけ方をすること、あと、マウスシールド、下部の開放が広いマスクなど隙間のある形状のものは該当しないというふうにガイドラインを示されているんですが、私もこれは詳しく知らなかったんですが、やはり新聞報道を見た詳しい方から、これはガイドラインにのっとっていないんじゃないのかということを受けましたが、その合唱がこのガイドラインに沿っていたかどうかお尋ねいたします。これに適用されていたかどうかですね。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 そのガイドラインに沿って合唱が行われたかどうかという質問でありますが、私もその会場にはちょっといなかったんで把握はしておりませんが、フェースシールド等をされていたということは認識しております。
 以上です。
○9番(中田隆洋君)
 確かに、新聞報道の写真を見させてもらいました。フェースシールドですかね、そのように行われておりましたが、このガイドラインにも、フェースシールドについては感染を拡大させる危険があり、専門的知識がない方が扱うことは危険であるので、合唱活動においての着用は推奨しないとガイドラインでうたわれているわけですので、国が示したそのガイドラインよりちょっと逸脱してしまったのかなと思っておりますが、どうでしょうか。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 そのガイドラインに沿っているかどうかというふうな質問でありますが、もしその合唱の際にフェースシールドが該当しなかったというのであれば、そういうことは否めないのかなと思います。
 以上です。
○9番(中田隆洋君)
 もう行った記念式典でございます。深く言うことはないんですが、今後の町の危機管理としての在り方を、やはり職員もそうですし、皆さんちゃんと認識をしていかないといけなかったのかなと、そのように思っているところでございます。
 実施時期が現在のような落ち着いたときであるならば、町民も納得していたと思います。喜んで私も出席をさせていただいたかと思うんですが、なぜその5月1日に行わなくてはならなかったのか、延期の検討はなかったのか、職員内での疑問の声も上がらなかったのかをお尋ねいたします。
○総務課長(南 俊美君)
 お答えいたします。
 5月1日に開催しなければならなかったのかということなんですけれども、町制施行日が5月1日ということで、5月1日に開催するということで、実行委員会でも決定したところということで、準備等に取り組んで、5月1日開催に向けて準備を進めてきたところなんですけれども、こういう知名町での感染者の確認を受けまして、必要な両町での協議会、それから町の対策本部会ということで、町長の答弁にありましたとおり、このまま開催していいものかどうか、いろんな意見が出たところです。
 ですが、最終的には、来場者のほうも案内のみに限られた開催で縮小するということ、それから職員のほうの体調管理については、従来から毎日健康管理等、検温含めて体調管理を徹底するよう指導してきたところです。そういうことも含めまして、最終的に、総合的にいろいろと判断しまして、5月1日に開催するという決定となったところです。
 また、いろいろとリスク管理ということで、感染者を出さない対策ということで、感染予防対策、それから出たときの対応ということで、両町協議会でのいろんな専門の先生方のご意見等もいただきながら、最終的にそういうことで、5月1日に決定したということであります。
○9番(中田隆洋君)
 5月1日が町制を施行した日であったからその日をしたということと、感染対策を万全にした、町長の答弁にもあったとおりですが、さっきも申しました、まだ感染が和泊町にも、実際その後広がりましたので、広がる可能性があった中で、島内の医療、また搬送体制というのも脆弱な中、島民の生命と記念日の日にち、どちらが大事だったのかなと思うわけなんですけれども、また、来場予定をして案内をかけていた人が大事だったのか、それともクラスターが発生する可能性がある場合で、その後の町民の生命が大事だったのか、そこはどういう判断されるんですかね。町長ですか。
○町長(伊地知実利君)
 ただいま保健福祉課長や総務課長からお答えしておりますように、今回の80周年記念につきまして、先ほどからありますように、施行日が5月1日であったということで、今指摘をされていることについては十分に現地対策会議や本部会議、それぞれ意見を交換しながら1日の開催に向けて取り組んできたわけでございますが、先ほどから申し上げておりますように、これは町民の生命を守るということは、私どもの前提でございますので、これは申すまでもないと、このように思っております。
 また、そこらも十分に考慮しながら、今、1日に開催したほうが、ここについてはいろいろ意見もありましたけれども、最終的に私のほうで記念日に、今の段階では十分な対策を講じながら実施できるのではないのかというような結論を出したところでございまして、言われるように、いろいろ対策会議においては、課長の皆さんや、それぞれ意見もございました。そして、現地対策会議の両町で組織する会議の中でも意見をいただきながら、そういう十分な対策を取りながら実施をしてほしいという意見はいただいて、それを踏まえて1日の朝に町内の対策会議を開催したということで、その中でも、意見を参考にしながら検討した結果、最終的には私のほうで決定をしたと。記念する日に、創立した日に実施しようというふうになったわけですが、言われるように、町民の財産、生命、それを守るのは私ども役場の職員の第一の役目でございますので、それは決して忘れているわけじゃなくして、総合的に検討した結果、1日に開催しようという結果になったということでございます。
○9番(中田隆洋君)
 最終決定は町長がされるわけですが、その町民からの声というのも真摯に受け止めていただきたかったと。やはりあの状況の中では、延期をしてほしかったという思いが町民の大多数ではないかなと。私もその一人でございました。
 今回の記念式典は、参加人数の制限、また自主的に参加を取りやめた方も多くいらっしゃると聞いております。本来ならば、町制施行80周年という記念式典は、本町発展の功労者に感謝をし、また、町の歴史の節目を盛大にお祝いしたかったと思っております。この町民の声、真摯に受け止めて、今後のこういった時期だったり、今後続きますコロナ禍の社会の中で、しっかりと危機管理というのは念頭に入れて、さっきも一番最初のほうに言いましたが、濃厚接触者も分かっていなかった、感染拡大する可能性はゼロではなかったということです。
 先ほど、万全な感染対策をしてあったということですが、先ほど言いました合唱の中のガイドラインに沿っていなかったということもありますので、今後こういったこともしっかり考えて、生命と財産を守る行政であってほしいと要望しておきます。
 あと一つ、行動規範の問題はなかったかということですが、町長答弁で問題がなかったということでございましたが、沖永良部島新型コロナウイルス警戒レベル第4段階での公共施設等の対応規定というのはどのようになっていますか。担当、保健福祉課長でよろしかったですか。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 沖永良部島新型コロナウイルス警戒レベルということで、第4段階(危険レベル)状態が、島内で集団感染が発生、感染経路不明の感染者が複数確認、米印で医療体制維持の危機、心がけていただきたい行動目安ということで、不要不急の外出の自粛、県や町の要請に基づいた行動への協力、公共施設等の対応規定といたしまして、原則休館等の措置、町主催行事の中止・延期措置、民間事業者への行事の中止等の依頼、事業者への営業自粛や休業等の協力依頼というふうになっております。
○9番(中田隆洋君)
 課長ご答弁いただいたとおりでございます。コロナ禍の町主催行事の中止、延期措置とうたっているわけですね。さきの5月1日においては、4月30日時点で第4段階に来ているわけです。そうなると、町主催行事の中止・延期措置を講じなければならないと取決めをされているわけです。
 町制施行80周年記念というのは、町の行事じゃなかったんでしょうかね。お尋ねいたします。
○保健福祉課長(有馬清武君)
 この警戒レベルというのは、また下のほうに補足説明ということで、「記載された内容については、あくまでも目安であり、対策本部及び感染症危機管理沖永良部現地対策協議会の決定に基づき対応し、業種ごとの対応については、各ガイドライン等に基づいて行うこと。」というふうに補足説明がございまして、それに基づいて、対策協議会、町本部会の決定を受けて開催したということでございます。
 以上です。
○9番(中田隆洋君)
 町民はそのように思うでしょうか。この後、危険レベル第4段階に上がった後、各課で持っている公共施設については早急に使用中止をしました。ゴールデンウイーク、子供たちも公園に行きたかっただろうですが、町の規定どおり公園、公共施設の使用を禁止されております。その保護者たちから、この行動規定、私たちには要請するんですが町は緩いんですかね、町はやっていいんですかねという意見が来ているのが現状です。それについて町長どのようにお考えでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 お答えをいたします。
 今のご指摘でありますが、これは当然のことだと、そう私は認識をしております。しかしながら、その開催については私の責任においていろいろな意見を伺いながら開催したということは、先ほどからお答えをしているとおりでございます。
 それから、中田議員から指摘のありましたように、今後いろんな意見、今、中田議員が言われているようなこと、町民からの意見、そういうものを十分に加味しながら、今後の行事、イベントの開催については十分に議論をしていかないといけないと、そのように考えております。
 このような記念すべき事業を5月1日ということで、これまで延々と続いてきました本町の歴史というものを、記念すべき日を、もちろん年度内が記念すべき年でございますけれども、見通しがなかなかつきにくかったということもありますし、これを開催した後、蔓延したというような事実もございません。中田議員が指摘しているように、もしどうなったらどうなるのという、これはもう本当に、私どもも危機的なことを十分に考慮しながら検討して開催したというようなことでございまして、それに当たった職員の皆さんも、それぞれ会場においては来場してきました皆さんの案内や指導については徹底していただいたと、そのように私は認識をしておりますけれども、この記念すべき日をこの日に実施をして、なお一層また81年に向けてみんなで取り組もうという決意も新たにする意味からも、1日ということで決定をしたわけでございますが、それはいろいろなご意見があることはもう承知しておりますし、それは十分に私も胸に置きながら、それぞれの対策本部の会議に出席する委員の皆さんとも十分に議論をしながら今後取り組んでいかなければいけないと、そのように考えておりますし、これを踏まえて反省をしながら、その意見を十分に踏まえて、今後のことについては取り組んでいかなきゃいけないと、そのように思っております。
 ただ、私どもは、町民の健康の維持、それから安心して安全に暮らせるまちづくりのためには、私ども先頭切って行動していかなきゃいけない立場でございます。それは十分に認識をしながら今後とも取り組んでまいりたいと、そのように思っております。
○9番(中田隆洋君)
 町長答弁ございましたとおり、そのように今後していただきたいなと思うところでございます。さきの、壇上からも言いましたが、町政、町の運営はあらゆる状況下において、町民が行政を信頼して、行政が町民に規範を示し、町民と行政が共に歩んでいかなければ、なかなか町の運営というのはうまくいかないところでございます。
 今回、多くの町民から、この危機管理と行政の行動規範については、批判等、心配の念等々多くありましたが、町長、ぜひ次の町政がまた町民と信頼して共に歩んでいくためにも、今町民がこの件に関して、まだ思っていること等々あるかと思います、多く。町民に対して説明なり、そういった謝罪部分もあるかどうか分かりませんが、そういった発表を何らかの形で行うべきじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 謝罪をすべきじゃないかというようなことでございますが、今のところ公式にやらなきゃいけないということは考えておりませんけれども、それは時期が来たら当然私が町政を担当して、いろんな問題がある、そのことについては町民に説明をしなきゃいけないというふうには思っております。
 ただ、町民の皆さんにやっぱり幸せを与えるために、80周年という記念する日を盛大にお祝いをしなきゃいけない状況ではありましたけれども、全国的にそのような状況でございますので、それをできるような状態ではなかったということで、ただ記念式典、規模縮小して、一部の皆さんに出席をいただいてやったというようなことでございまして、今後、コロナが落ち着いていけば、いろんなイベントも80周年という冠をつけて、盛大にできる状況にあれば、冠に80周年というものをつけながら、今後のイベント、町民と一緒に祝っていければと、そのように思っております。
○9番(中田隆洋君)
 町長、そのようにしていただきたいなと。さきの中で謝罪を要求したわけじゃないですが、何らかの形で説明をすることがあってほしいなという思いでした。町民の中のそのもやもや感というんですか、納得いっていない部分もあるかと思いますので、そういった場を、次の、町民が行政を信頼して、町政を運営していく中で、一つ大事になってくるのかなと思っておりますので、ご検討いただければと思っております。
 私のこの1点目の危機管理と行動規範については、これで終わります。
 2点目の質問に入らせていただきたいと思います。
 昨日の川畑議員の財政質問の中でもかぶる部分があるかと思いますが、そこについては担当課のほうで省略して構わないと思います。
 令和元年度決算公表が出ております。本町の実質公債費比率15.9%、将来負担比率106.2%は、鹿児島県下全市町村の中でワースト1となっております。他の類似団体と比較しても大変悪い状態になっております。確かに財政健全化法に基づく早期健全化基準、いわゆるイエローカードの数値までは達していないにしろ、今の財政状況がさらに悪化すると、福祉、子育て、教育など町民サービスに影響が出始め、住みづらい町になり、人口流出に拍車をかけ、負のスパイラルに陥る可能性もあります。そうなりますと、容易にはこの状況下からは抜け出すことができません。
 そのような中、本町においては総合交流アリーナ建設、保育園、幼稚園、老朽化した施設の建て替え、学校施設の大型補修、上下水道の配管更新などなど、普通建設事業費や高齢化による社会保障費の増額も予想されているところでございます。
 財政シミュレーションにおいては、これ以上の財政悪化にならないよう全課全局の中長期的な事業計画、予算計画に漏れはないか、また、事業の優先順位を図り、実施時期を計らなくてはなりません。そこで、中期財政見通し、財政シミュレーションはどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
○町長(伊地知実利君)
 中田隆洋議員、2点目の財政についてお答えをいたします。
 本町財政の中期見通しとしましては、過去に実施した大型事業の起債償還などが順調に進み、起債残高は平成25年度の112億円をピークに減少してきております。令和2年度末起債残高は約94億円になる見込みです。また、令和3年度からは、新庁舎建設事業債の元金償還が開始されますが、当面の間、起債の償還に充てる公債費は10億から11億で推移するものと予測されております。
 今後予定されている大型事業として、総合交流アリーナ建設事業や幼保一元化に伴う事業が見込まれており、完了後には財政指標の一時的な上昇が予想されます。また、アリーナ建設等により、新規起債の発行額が一時的に多くなることが予想されますが、通常ベースで年平均5億円から6億円程度に抑制することで、起債残高は年次的に減少していくものと予測しております。
 新型コロナウイルス感染症による経済の停滞や人口減少により、税収の伸びが期待できない中で、高齢化の進展や社会福祉の充実による扶助費の増大など、町民のニーズが多様化する中、さらに厳しい財政運営が求められますが、経常経費等の抑制や自主財源の確保に努めつつ、財政シミュレーションを必要に応じて行い、健全な財政運営に引き続き努めてまいりたいと考えております。
○9番(中田隆洋君)
 町長答弁をいただいたところですが、その中でもいろいろ聞きたいところがありますが、ちょっと数値を見ながら順次課のほうにお尋ねをしたいと思いますが、財政シミュレーション、今手元にいただいているのがアリーナ建設を行えなかった場合と行う場合と、対比を見させてもらっています。この中で、令和11年、実質公債費比率が17%になるのが最大の実質公債費比率の比になるということでしていますが、少し確認なんですけれども、昨日も将来負担比率、川畑議員のほうからもありました。もっとちょっと細かく確認することがあるんですが、まず1点目が、アリーナ建設をしてもしなくても令和8年度にまた数値が上がるんですが、これはどういったことが起因されているんですか。今までの財政健全化計画をずっとしていくんですけれども、令和8年です、この数値についてはどういった理由ですか。
○総務課長(南 俊美君)
 財政シミュレーションのほうは、令和2年の決算が終了した時点でシミュレートしております。それによりますと、議員がご指摘しております将来負担比率について、今後下がっていくんですけれども、令和8年に116.1という、体育館建設を行った場合ということになっております。
 町長の答弁でもありましたとおり、庁舎の借入れの起債の償還が今年度から発生して、ちょっと返済のほう、終了していく起債もありますけれども、新たにまた発生する償還もあるということでの部分で、相対的に令和8年度に関しては若干増えるということで、数値が一時的に上がっているのかなと思いますけれども、詳しいことについてはまた後日、資料等で説明させていただければと思います。
○9番(中田隆洋君)
 今、説明で若干ちょっと分かりかねたので、また詳しい資料頂ければと思います。
 それで、本町の起算残高というのが99億あるということで、昨日の川畑議員の中でもすごい驚いたんですが、特別会計のほうでも約25億あるということですね。なかなか和泊町の財政数値を見る中で、一般会計の起債というのを主に見ていて、実質公債費比率というのを見ていたんですけれども、それも一番高いんですね。確かに高い。だけど、高い中でも断トツ高いというわけではなかった。この将来負担比率というのが、類似団体でいえば、例えば喜界島ですね。喜界島ゼロです。将来負担比率ゼロ。お隣の徳之島でいったら、天城町見てみますか、同じぐらいですので。23.4%。和泊町が今106ですね。お隣の知名町でも50%、与論町38。断トツ将来負担比率というのが、将来町民が返していかないといけない比率というのが高いんですね。
 さっき、99億プラス25億で、ほかにないのかなというふうに思ったんですが、和泊町の実質借金という名目ではないんですが、債務負担行為、なかなか町民には分からないかと思うんですが、要はリースですね。リース契約をしていて、今後リース代を払っていかないといけない、いわゆる町民で言ったら借金ということの扱いなんですけれども、その額が本町ではお幾らですか、課長。
○総務課長(南 俊美君)
 ちょっと正確な数値は今持っていないところなんですけれども、約30億ということになっているかと思いますけれども、これについては、当然将来負担比率の算定には入ってきません。健全化法の中の財政指標の中で、将来の債務ということで、約束されたような数字ではないということで、将来負担比率の数値には入ってこないということになっております。
○9番(中田隆洋君)
 我が町、令和元年度決算で16億4,700万、約16億5,000万がリース、いわゆる民間で言えばリース料、今後払っていかないといけない、これも通常の借金ということになってくるわけですが、ちょっと私勘違いをしていましたが、将来負担比率にこれは算定されないと今課長答弁があったんですが、ちょっと調べてみますと、将来負担比率の算定額の中に、将来負担額の合計額というのは、イからヌまでございますが、その中のロに記載されていること、文言を言うと、債務負担行為に基づく支出予定額は将来負担額に算入すると書いているんですが、矛盾しているんですが、どうでしょうか。
○総務課長(南 俊美君)
 先ほどお答えしたとおりだと思っております。これにつきましては、県のほうに毎年の決算時点において数値のほうを説明して、県の審査も受けて、そういうことで確定して将来負担比率等の指標が公表されておりますので、将来負担比率の算定の数字には入ってこないということであります。
○9番(中田隆洋君)
 じゃ、私がこの全国市町村議会資料として与えられているこの資料が間違えているということになりますけれども、課長、もういいですかね、それで。将来負担比率の額の算定の中には、債務負担行為に基づく支出予定額も含まれると書いているんですけれどもね。まあいいでしょう。それが行政側の資料と、じゃ議会との資料が、おかしいですね、異なるということで。私、その……
○議長(永野利則君)
 しばらく休憩して……
○9番(中田隆洋君)
 はい、休憩しましょうか。
休 憩 午前10時23分

再 開 午前10時25分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
○総務課長(南 俊美君)
 失礼いたしました。先ほどの答弁を一部修正させていただきます。
 健全化法でいう将来負担比率については、債務負担行為に基づく支出予定額は参入されるべきでありますけれども、本町の算定においては、その債務負担行為は将来負担比率から除かせていただいております。
○9番(中田隆洋君)
 そのとおりだと思っております。実は、この悪い数値の中にも入らない、債務負担行為、リースとはまた別にあるということなんですよ、皆さん。川畑議員が昨日言っていた99億とプラス特別会計の25億、それ以外に、債務負担行為16億5,000万あるということですよ。本気で財政改革をしないといけないと思っております。
 町長答弁の中でございました自主財源の確保、経常経費の削減とありましたが、前回、私12月にも一般質問させて、要望させていただいたと思いますが、第8次の和泊町行財政改革大綱の中身と計画についても、この危機的状況の中で、この財政健全化計画がペーパー2枚、数値目標もない、これで本当に健全化できるのかということで、ぜひ数値化、目標数値を設定して、単年度ごとに評価をし、次につなげていくということをしないと、この部分はなかなか改善はできないというふうに提案をしてあったんですが、その後何ら返答もなくて心配しておるんですけれども、それについてどのようになっているでしょうか。
○総務課長(南 俊美君)
 お答えいたします。
 3月の議会のほうでもご質問いただきました行財政改革大綱の数値目標等についてなんですけれども、取り組めるところから取り組んでいこうということで、事務の簡素化ということで、申請書等の印鑑の押印を見直す指針などを策定しております。
 それからまた、公用車の共有化に向けた取組でありますとか、昨日山口議員からご質問がありましたホームページのリニューアルとか、情報発信の強化、それぞれ取り組めるところは取り組んできております。
 ただ、目標値等の設定については、今後目標レベルの数値化など、各担当課に係がいますので、その会で協議するとともに、民間の委員で組織する推進委員会等を早めに開催するなどして、町民の幅広い提言などもいただきながら、新たな行政需要の課題に対応できるように努めていきたいと考えております。
○9番(中田隆洋君)
 本当にこの計画、本気で財政改革、財政健全化していくんだったら、数値化をして単年度ごとに目標を達成していかないと、今後5年、あと4年ですか、目標のこのシミュレーションどおりもいかないんじゃないかと、大変心配をしているところです。
 それをいただいてからもう少し議論をしたいと思うんですが、時間となりますからここでしますが、自主財源確保ということで、経費節減もそうなんですけれども、未収金も速報値で全協のほうで説明をいただきました。厳しい町の経済状況の中で、未収金を回収していく事業というのも大変ご苦労だと思っておりますが、そこをおろそかにしたらなかなかこの自主財源というのも厳しくなってくるかと思います。
 また、自主財源を確保できる事業の創出、やっぱり町民の事業を後押しするような、またそういった事業も、国の事業を模索しながらつくっていっていただきたいなと。また、農業もしっかりそういったのをしながら、この財政についてもう一回真剣にやると思いますが、私のこの財政シミュレーションについての質問は終わります。次回に持ち越しますと言ったほうがいいですかね、思います。
 私の一般質問は終わりましたが、町長とこの議会で一般質問で議論するのが今日で最後になりましたが、平成24年、22年度ですか、数えてみましたら28回町長に一般質問していたということで、いろいろ議論させていただきました。感謝しております。また公私ともにいろいろお世話になったと思っています。また今後とも、あと少し町長任期ありますし、今後もまたご指導、ご鞭撻いただければと思っております。
 ちょっと厳しい意見になりましたが、皆さんと知恵を出し合って、また締めるところは締める、またきついことも言わないといけない立場、お互いあると思いますので、町の発展のためだと思ってお互い議論ができたらなと思っておりますので、また町政発展のためにご尽力いただきたいなと思います。
 これをもちまして私の一般質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで中田隆洋君の一般質問を終わります。
 ここでしばらく休憩します。
休 憩 午前10時33分

お問い合わせ

和泊町役場議会事務局 

TEL:0997-92-2569

FAX:0997-92-3176