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更新日:2021年3月23日

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第1日(4)

発言者

前 利悦

発言内容

再 開 午後 1時10分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 次に、前利悦君の一般質問を許します。
○6番(前 利悦君)
 皆さん、こんにちは。議席番号6番の前利悦です。
 2点について通告してありますので、壇上から1点について質問をさせていただきます。
 1、教育行政の重点施策について。
 ①町内の学校間での転校件数は、今年度何件あったか。また、昨年度に比べてどのような状況なのか。
 ②、人権教育の充実について。児童生徒の人権意識の高揚をどのように図っていくのか。
 ③、いじめや不登校など様々な問題解決のために、学校運営協議会を設置し、今まで以上に学校と家庭、地域が一体となった取組が必要だと思うが、学校運営協議会の設置について、どのように考えているか。
 以上です。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 前利悦議員の①町内の学校間での転校件数は、今年度何件あったかのご質問にお答えいたします。
 町内での学校間の転校件数は、今年度は小学校ゼロ件、中学校1件の計1件、昨年度は小学校5件、中学校1件の計6件ありました。昨年度と比べて、今年度は5件少なくなっております。
 個々の事例の詳細については、プライバシーの関係で申し上げられませんが、子供たちが転校先の学校で充実した生活が送れるように、転校先の学校には、特段の配慮をお願いしております。
 前利悦議員の②のご質問にお答えいたします。
 ②は、人権教育の充実について、児童生徒の人権意識の高揚をどのように図っていくかというご質問であります。
 本町では、町内全ての学校で人権教育の充実を学校経営目標の重点に位置づけ、人権教育は、全教育活動を通して推進されております。国語や算数などの教科学習では、一人一人の意見や発表を大事にすることや友達の意見や考えに共感したり、自分の意見と相手の意見の違いを認め合ったりする中で、人権意識を高めています。
 道徳科の事業では、生命の尊さ、親切・思いやり、公正公平、総合理解・寛容などの内容を中心に、相手の立場になって考えたり、行動したりできるよう、実践力を養っています。
 学校行事や総合的な学習の時間では、人権集会を行ったり、人権作文、ポスター、人権標語の募集、幼稚園やこども園との交流学習、福祉施設への訪問学習などを行ったりしています。
 また、人権擁護委員の方にも学校に来ていただき、人権の花運動や各学校での人権教室の開催などを行い、子供たちが人権について考え、意識を高めていく体験活動を行っています。
 地域活動の中では、年長の子供が年少の子供の世話をしたり、互いに協力して作業に取り組んだりする姿なども見られます。
 今後も人権教育の充実に向けて、子供たちが互いに相手を尊重し、助け合って生きていけるよう、児童生徒の人権意識の高揚を図っていきます。
 3点目のいじめや不登校など、様々な問題解決のために学校運営協議会を設置し、今まで以上に学校と家庭地域が一体となった取組が必要だと思うが、学校運営協議会の設置について、どのように考えているかのご質問にお答えします。
 学校運営協議会制度は、学校と保護者や地域の皆さんが共に知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら、子供たちの健やかな成長を支え、地域とともにある学校づくりを進める法律に基づいた仕組みです。
 その導入については、努力義務化や、その役割の充実などを内容とする法律の改正が行われ、国は、全ての公立学校での導入を目指しております。
 本町においては、定例教育委員会などで教育委員による議論を重ね、制度、内容についての理解を図るとともに、学校運営協議会を設置している学校の情報を集めたりしながら、理解を深めていきました。
 町内の各学校に対しては、学校評議員の会などを中心に、地域の方々やPTAでも話題にして、学校と地域住民等が力を合わせて、学校の運営に取り組むことが可能となる学校運営協議会のよさについて、理解を深めていただくようお願いしてきたところです。
 今後、教育委員会としては、総合教育会議での検討も踏まえた上で、導入を進めていく予定です。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 本町での転校、急に出ていく、そういう移動で、それも当然あり得ることですけれども、本町内での転校というのが昨年、一昨年、そういうことを聞いておりました。
 そこで、昨年は小学校で5件あったと。そして中学校で1件と。これは、親たちの移動なのか。その辺の状況はどうなんでしょうか。住居が変わって移動したのか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 お答えいたします。
 転校の理由についてのご質問ですけれども、昨年度保護者の転居によるのが5人、そして、1人は保護者の都合です。転居はしていないんだけれども、そこに転校したほうが子供が下校のときに、そのまま自宅に帰らないで、そこの仕事場に行って帰れるというような、保護者の都合で1人転校しております。それで5人。
 今年度の場合は1人なんですけれども、これは学校の環境を変えたいという、保護者や本人の都合によって転校しております。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 転校にいじめとかそういうことはなかったのか、お尋ねします。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 深刻ないじめというのは聞いておりませんけれども、ちょっとした気分を悪くするからかいとか、そういったのはあったように聞いております。ただし、それはそれほどひどいのではなくて、それをその子が非常に気にしたという程度のもので、もう今はいじめというのは、本人がいじめと感じれば、もういじめと捉えるというようなことで、いじめに対する定義というのは非常に緩やかになってきております。ですので、国や県の指導もなるべく早いうちに、どんなことでもいいから子供が不快に感じたり、からかわれたり、ちょっとしたいさかいでもいじめと捉えて対処しなさいと。そして、すぐにその解決を図りなさいと。だから、いじめの件数が一気に増えています、新聞等でも。そのことは、そのように、いじめの定義がもう緩やかになってきて、ささいなこと、ちょっとしたことでもいじめと捉えて報告しなさいと。そのようなことから、いじめの件数も増えているわけです。
 要は、どんなささいなことでもいじめと捉えて、見つけて、それを早く解消しなさいと。そういったことでありまして、このことについていじめはなかったかとご質問されれば、それはもう学校というところは、子供たちはからかったり、あるいはちょっとした意地悪をしたり、そういったことは起こったりもしますので、その程度のことで、そのことが転校の主な原因になったとか、そんなことではありません。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 簡潔に質問しますので、簡潔なお答えをお願いします。
 いじめはあったわけですね。どうですか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 それをいじめと捉えたら、いじめはあったと答えるしかないと思っております。
○6番(前 利悦君)
 いじめというのは、本人がそういうふうに思えば、もうそれはいじめになると、私はそういうふうに思っています。
 それでもう転校しているんですよね。私、今年転校した子に会いました。一目見て、物静かで本当に真面目そうな子、これがまず第一印象でした。そして、本当はどうしてと聞きたかったけれども、そのいじめのつらい思いをその子にさせたくないという思いで、あえて聞きませんでした。
 というのは、前にも話をしたことがありますけれども、小学校3年から中学校の間、学校にほとんど行っていなかった。定時制高校に来て、初めて彼と出会ったわけですけれども、彼が書いてきた文章の中に、1年前、2年前、3年前の記憶を思い出してみるけれども思い出せないと、そういうふうなことが書いてありました。そのときに、この子は本当に、昔のそういう嫌な記憶を自分の記憶の中から消したいんだなと、そういう思いがしました。
 その子は、来てからやっぱり定時制高校の中で仲間に出会い、支えてくれる友達がいる、そういうことによって、1年から4年間の間1回も遅刻もしないで、欠席もしないで4年間卒業して、そして卒業した年に大学に入っていきました。
 私、その子にそういうことも話しました。学校に行くのは大変だろうけれども、行けば必ず学校の中には、自分を支えてくれる友達はいるからと、そういう話をしました。そしたら、お父さんも友達はたくさん要らない、そういうことを言いました。本当に学校に居場所がない子供たちが転校していく。もう最終的な避難、そういうことを考えたときには、それはやむを得ないと思うんですけれども、ずっと一昨年、昨年、そういうのをずっと質問してきました。桂議員からも、運営協議会のことで質問がありました。本当に、今子供たちは悲鳴を上げています。本当にこれでいいのか。
 ちょっと簡潔に質問します。
 それで転校して、その子はきちんと学校に出席できている、その辺の状況はどういうふうに捉えていますか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 今、議員が言っているその子と私が考えているその子が一致しているかもしれませんし、そのあたりはよく分かりませんけれども、転校した後、こっちも非常に気になって、転校したところの学校にいろいろ事情を聞いております。行ったり来たりということでありましたけれども、今はちょうど休校中ですので、直近の昨日、今日の事情は分かりませんけれども、いつも学校の校長にも自分から電話をして状況を聞いたり、また、激励をしてくださいよといろいろしているところですので、これからなじんで、充実した学校生活が送れることを望んでおります。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 なかなか行けない状況があって、行ったり行けなかったり、そういう状況のようでした。近いところで3日間ぐらいですかね、学校に行ったと。そういうことでお母さんも大変喜んだと、そういう話も聞きましたけれども。
 これはもう本当に、いじめであれば人権問題にも関わってきます。それで、先ほども言いましたけれども、一昨年、昨年そしてずっとそれが続いている。今年はそのことが小、中、そして大城小、そこの子供たちにもつながっている。本当にこれでいいのかと。教育の町を宣言している我が町がそれでいいのかなと、そういうふうに思うわけです。
 本当に、地域みんなで子供を見守って育てていかなきゃいけないと、そういう思いはずっと今までも言ってきましたけれども、本当に真剣になって、いじめは時によって命までなくしてしまいます。近いところで、奄美でまだ問題を引きずっているみたいですけれども、そういうことがありました。本当にこの子供の思いというのを、そこからその思い、親たちの思いを受け止めて、それを学校の教育課題にして、それをどうしていくか、ここが僕は学校の一番の課題ではないかなというふうに思っているから、そういう質問しました。
 それで、2点目の人権問題になりますけれども、いろいろな取組がされていることは、先ほど説明がありましたので分かりました。その辺の事情はよく分かっております。ところが、それが本当にどこまで子供たちに伝わっていくのか。本当にそういうこの思いが、同じ学年の子供たちに伝わっていくかということを考えた場合、それがなかなか伝わっていない。そういうことが大事じゃないかと、その思いを伝えることが大事じゃないかということを言いましたけれども。
 こうして転校したからよかったじゃなくて、転校までしていかざるを得ない、その思いを他の子供たちにどのように伝えているか、その辺の状況を聞いていらっしゃるんでしたら、お答えお願いします。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 特定の子供の転校については、学校でそのことを直接、その人を具体的に出してではなくて、この人権教育の中で、道徳の中でも関連した部分はいっぱいありますし、人権教育、人権教室でもありますし、また校長の人権に関する講話とか、いろいろな場面でありますので、そのような場面で、人権尊重の精神が全ての子供たちに伝わるような教育活動は、具体的な場面を通して、それぞれの学校でしているわけでありまして、それぞれの学校には、全て人権教育に関する教育課程がありまして、年間指導計画もあって、それに基づいてやっているということであります。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 それをしていく場合に、子供を特定の子にしていくと、なかなか難しい部分があること、私もずっとやってきました。だから、そこに仲間づくりの県から出されている資料とか、そういうものを基にして同じようなものを見て、そしてそこと重ねながら、そういう思いを伝えていく、そういう学習の仕方をずっとしてきたところがあるわけですけれども、だけど、その辺がなかなか伝わっていかない。そして、収まるどころか広がってきている。
 もう3月、今年度が終わろうとしている。4月にまた新しい子供たちが来たときに、またそこにつながっていく、そこをちょっと心配してそういう質問にもなっているわけですけれども、本当に教育のまち和泊町がこういうことでいいのかなと思ったときに、これは地域を挙げて取り組んでいく、そういうことが必要じゃないかなというふうに思いますけれども、町長、この辺についてどうでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 教育行政について、前議員が議会あるごとに質問をされているわけでございますが、教育委員会としても、そのような質問の内容を十分に把握しながら、各学校との連携を十分密にして、このようなことがないような方策に努力をしているわけでございます。
 また、いじめとか不登校とか、そういうものについては、学校の先生方も一生懸命取り組んでいます。そして、PTAの役員の皆さんとも議論をしながら、どう対応すればいいのか。また、地域の皆さんとどう向き合って、学校と地域が協力をしながら、この問題を解決できるかということは、学校、校長先生をはじめ、学校の先生方も取り組んでいるということは、私もそばから見ながら、承知をしているつもりでございます。
 ただ、前議員が質問しているように、一つ一つ解決していくためには時間が必要であろうし、また地域と学校がどう取り組んでいくかという問題もあるかと思いますので、これは前議員も先頭に立って、一緒になって取り組んでいただければ大変ありがたいなと、そういうふうに思っております。
 そして、教育委員会では、教育委員の先生方と一緒になって、学校運営協議会の設置についても議論をしておりますし、また、総合教育会議でも度々その問題については取り組んでいるところでございますので、教育委員の先生方の共通理解、学校との理解、そういうものを含めながら、全機関で真剣になって取り組んでまいらなければいけないと、そのように思っておりますし、今後とも前議員も先頭に立って、一緒になって取り組んでいただければ大変ありがたいと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
○6番(前 利悦君)
 そういうのがあれば、私も37年間教員をして、その半分近くはずっとそういう同和教育に関わってきて、そういう地域との関わりとか、差別部落に足を運んでそういう関わりをしてきて、また、不登校で来れなかった子供たちとの出会いもあって、そういう経験がありますので、そういうのがあればまた協力は惜しまないと、していきたいと思っています。
 それはもう学校でも当然していると。そこにいた子がいなくなるわけですから、本当にその思いはやっぱり伝えていくことがもう一番、まずそこからだと思うんですけれども、それがなかなか伝わらず、そういう悲しい子供を出しているという状況であるので、本当に残念なところがあるわけですけれども、ぜひ町内から町内、これは移動する場合もあります。だけれども、行かざるを得ないという、そういう状況だけにはならないような取組が必要になってくるんじゃないかというふうに思います。
 少し同和教育に関わってきたものですから、教育長は同和教育といいますと、一言で言えば、教育長はどういうふうに思っていますか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 同和教育、人権同和教育と、一まとめにして言われることもありますけれども、根本は一緒で、やはり人権尊重の精神を育んでいくと、それが人権同和教育の基本でもあり、一言でと言えば、よくことわざで言われますけれども、我が身をつねって人の痛さを知れとか、おのれの欲せざるところは人に施すことなかれと、そのようなことに帰するのではないかと思っております。
○6番(前 利悦君)
 これは、そこに関わってきた人たちも、一言で言えといってもなかなか言えないものと思っているんですけれども、私は関わってきて一言で言えというと、真実の教育、私はもうそういうふうに思っております。同和教育というのは真実の教育だと。
 というのは、子供たちはいろいろ問題行動があります。その行動は事実ですけれども、それだけではその子供は分からないと、何でその子がこうなのか。この行動になっていく本当の裏側の部分を見ていくと。そして、そういう行動に。そこ見ていくのが真実の教育、私はそういうふうに思っておるわけですけれども、その思いというんですか、そういうものを見ていかないと、子供たちは見えてこない。そしてまた、そういう思いが分かっていくことが私は教師にとって一番の喜びじゃないかなと、そういうふうに思っています。
 そういう意味で、ここに重点施策の中にたくさんありますけれども、本当に島の人たちが苦労して生きたそういう歴史とか、そういうものをやっぱり子供たちに伝えていく。もちろん事務局のここで西郷さんの一番和泊町の大事なもの、そういうものもちょっと重点的に子供たちに教えていくというんですかね、そういうものが必要かなというふうに、今思っています。
 それで、この1、2、3の質問はつながりますけれども、そういうことで地域みんなで子供を育てていくということになっていくと、どうしても学校運営協議会、コミュニティスクールをつくっていくことにつながっていくことじゃないかなというふうに思っています。
 この前、総務文教の研修で指宿市に行きました。そこの中に、指宿市が学校運営協議会を設置するに至った理由というのがあります。ちょっと読んでみます。評議員制度があって、それでも一定の評価はあったけれども、それは学校評議員は、校長の求めに応じて個人として意見を述べることができるとされており、言わば校長のアドバイザー的な役割にとどまっているため、いじめや不登校、学力向上などの様々な課題の解決を考えると、今まで以上に学校と家庭、地域が一体となった取組の位置づけが不可欠であり、保護者や地域住民が一定の権限と責任を持って学校運営に参画する仕組みが必要であると捉え、平成28年4月より、市内の全小・中学校において、学校運営協議会制度を実施することにしたと、こういうふうに設置の理由が。
 前年、沖縄に行ったときは、あそこは糸満市だった。糸満市もそういう不登校の状況があって、やっぱり地域で取り組む必要があって、そういうふうになったという話を聞きました。
 今、大島郡ではどこでもないということですけれども、教育の先進地である和泊町から本当にそれをして、そして地域が一体となって取り組んでいくという必要を感じているわけですけれども、それについて教育長、どうでしょうか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 このコミュニティスクール、学校運営協議会の制度については、学校と保護者、地域が一緒になって子供を育てるという、これはもう昔から言われていたことで、それで学校評議員会ができたけれども、これでもまだ足りない部分があると。それをあと一歩進めてコミュニティスクールにすれば、より三者連携が機能していくんじゃないかということに基づく制度でありますので、これは導入に向けて学校が何をすべきか、教育委員会が何をすべきかということを整理して、その導入に向けての作業を進めていきたいと思っているところです。先ほどの答弁で答えたのと一緒です。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 この指宿市の資料を見てみると、つくり出す効果ということがあるんですけれども、子供たちの効果というのは、いろいろな人との触れ合いを通して、子供たちの自己肯定感や他者を思いやる心の育成に効果があったと、そういうことが書かれています。
 それから、教師にとっての効果というので、地域の協力により子供と向き合う時間の確保と、子供たちと向き合うことができたと、非常になかなかそういうところが、そこができていると。私はそういうことが必要だと、教師は。地域に足を運んで、学校の中で私は子供は見えてこないと思います。地域に足を運んで、親たちの思いを聞き、地域の人たちに話を聞いて、その子を丸ごと受け止めていけると思っているんですけれども、そういうことにつながっていくと、そういうふうに書いてあります。
 これが学力向上にもつながっていくということで、子供たちが仲よくしていけば、それはおのずとそういうふうにつながっていくわけですので、ぜひそういうことも含めて検討して、早めの設置というのを考えていただきたい、そういうふうに思います。
 時間が過ぎていますので、次は2点目の質問をします。
 農業振興について、バレイショの価格が低迷しているが、生産者の収入安定のため、関係機関と連携してどのような対策を講じていくのか、また、収入保険制度への加入状況はどうなっているか。
 2、農作業の省力化のために関係機関と連携し、ドローンを導入した作業委託やバレイショの収穫機、ハーベスターを貸出しすることはできないか。
 3、農作業の省力化と産業廃棄物を減らすため、生分解性マルチの利用をどのように促進しているか。
 4、農産物加工センターにおいて、地域農産物の高付加価値に向けて、新たに取り組んだ産物はないか、答弁をお願いします。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦議員の一般質問、農業振興について、順を追ってお答えをいたします。
 1点目のバレイショの価格に関してですが、令和2年1月から出荷が始まり、平均手取り価格は80円から100円の価格で推移しております。今後も、野菜全体の価格が低迷している状況でありますので、栽培管理の徹底や適期防除などの基本技術の励行を行い、単収を上げることが一番の対策と考え、関係機関と連携をし、周知に努めてまいります。
 また、収入保険制度への加入状況に関しては、現在39名が加入していると聞いております。
 2点目の質問にお答えいたします。
 農作業の省力化に関しては、現在、農家自らがドローンを活用して、防除作業を行っている方が4名おりますので、双方協議の上で作業委託は可能ではないかと考えます。
 また、関係機関と連携したバレイショハーベスターの貸出し制度については、作業機の維持管理やオペレーター確保などを考慮すると、難しいのではないかと考えております。
 3点目でございます。
 生分解性マルチの利用促進につきましては、和泊町園芸振興会総会や里芋研修会などにおいて、生分解性マルチ利用効果の説明やマルチ使用者に対しては、展張試験などを実施しながら、利用促進に努めております。
 4点目でございます。農産物加工センターでは、これまでに個人事業主の方や地域の女性グループの皆さんが地域農産物を使った加工品の開発、製造を行っております。
 活用される農産物は、バレイショ、パパイヤやゲットウなどで、加工方法としては、主に乾燥加工やフィルム包装による真空加工などで、コロッケ、漬物、お茶の葉として販売されております。また、このほかに塩の製造も行われております。
 農産物加工センターには、急速冷凍庫やスチームコンベクションオーブンなど、加工の幅を広げられる機材が設置されております。
 今後はさらに、このような機材を活用した加工方法についても調査研究し、地域農産物の加工に役立つ情報や技術を提供できる体制づくりで努めてまいります。
 以上で、壇上からの答弁は終わりますが、次からの質問については、自席から担当課長から答弁をさせていただきます。
○6番(前 利悦君)
 農家が本当に農業では食っていけないという、そういう話をするものですから、本当に今の状況、バレイショがここ二、三年ぐらいですかね、低価格になっているわけですけれども、今年は39名の収入保険に入った方がいらっしゃるということですけれども、昨年と比べて何件増えたのか、経済課長、その辺の状況分かりますか。お答えお願いしたい。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 昨年度は16名おりまして、今般23名増えて令和2年が39名、和泊町ですねというふうになっております。
○6番(前 利悦君)
 大分増えてきたということです。もう農業で食っていけないという方が言われるものですから、今年は収入保険に入ったんですかと言ったら、今年から入りましたと、そういうふうな返事がありました。
 今年は23名の増があったということですけれども、やっぱりたくさん作る人たちがほとんど入ってくると思うんですけれども、これは必要じゃないかなと。かなり話を聞きますと、払い込んだよりかなり多くの額が返ってきて、本当によかったというふうに話をしています。そういうのを増やしていく努力というんですか、それは大事だと思いますので、周知をまたお願いしたいと思います。
 それから、どうしても温暖化で、ジャガイモも今年は病気がはやり、そして腐っていると、そういう状況がありますけれども、それについても、なかなか農業は流動と、こう言われたのを覚えていますけれども、なかなか難しい時代になってきていると思うんですけれども、そういうことで次のドローン、4名いらっしゃると。これは個人ですると免許が要ったり、なかなかできないと思うんですけれども、持っている人たちにお願いすればできる、そういうのがぜひあれば、これはもうサトウキビにもつながっていくと思います。私もサトウキビを作りたいんですけれども、どうしても草ばっかり生やしてしまうものだから、ジャガイモに変えていますけれども、そういうふうになれば、また作ってみたいかなというふうに思っています。
 かなり最近は慣れてきて、うまくいっているようですけれども、ジャガイモでは支柱があったりして、ちょっと危険を伴うと、そういう話もしていました。ですけれども、これからはそういうドローンになっていくと思います。
 次のハーベスターについては、これはこういう質問をしたのは、知名町がJAがたしか2台ハーベスターを持っていると。そしてそれを貸し出していると。先ほどオペレーターの確保ということがありました。
 昨日話に行くと、オペレーターが来ているか、その辺は詳しく聞いていないんですけれども、自分で取りに行ってそして乗っていると。ジャガイモを作っている人が乗っていると、そういうような私は受け止め方をしたんですけれども、その辺の知名の状況が分かっていたらお願いします。
○経済課長(東 敏仁君)
 平成二十二、三年頃、知名町補助事業で2台JAが導入して、農家への貸出しをするということでありました。この事業要件に、管理者が農協と、知名農協が管理者ということで、農協が独自でオペレーターを確保するという補助事業で、導入したという経緯を聞いております。実際、先ほど町長が答弁したように、オペレーター確保というのは、本当はJAさんがしないといけないことを、借りていく農家さんが個々でやっているというようなことで、あまり公にはできないという話でありました。
 やはり維持管理が、農協さんが維持管理、結局ここはJAさんがいないので、借りていく人は借りっ放し、返ってきてそのまま次の人に引き継がないということで、本当にこの維持管理費が非常にかかっているというような報告を受けております。
○6番(前 利悦君)
 ちょっと勇み足をしました。ハーベスターがあると便利かなと思って、実は今年私もハーベスターに乗せてもらって収穫をしました。本当にもう楽ですね。上がってくる、ただ通るところに落とせばいいわけです。運転者は運転しながら、こうしてできる。そして、反対側に2人ぐらいおると、大体3人ぐらいで済むわけですけれども、もうはって集めていかなくてできるものだから、知名の話を聞いたらあると。知名の状況は、もしそこに希望者が3人おれば、一月ずつにしていくみたいですけれども、10人おれば3日間ですね。そうしたら返すと。もう借りて返すのはもう個人がするんですかね、そういう話を聞いたもので、つい勇み足の質問になってしまったんですけれども、そういうことも含めて、非常にハーベスター、個人ではもうたくさん持っていると思いますけれども、そういうことも、農家の省力化には必要かなと思いましたので、そういうことで、また考えていただきたいと思います。
 それから、3点目の生分解性マルチですけれども、前にも質問したことがありますけれども、経済課長、今生分解性マルチがどれくらい農家に使われているか、その辺の数字は捉えていらっしゃいますか。
○経済課長(東 敏仁君)
 この生分解性マルチ、JAの里芋部会が導入を決めて、3年目ということを伺っております。当初、栽培面積の1%ぐらいしかなかったのが、2年目に10%程度、今般令和元年、2年産に関しては95センチ幅が151本、150センチ幅が120本で、約8.6ヘクタール分の注文数というふうに伺っております。パーセントでいきますと、作付面積の22%というふうに報告を受けております。
○6番(前 利悦君)
 里芋のほうでは20%余りですか、そういうふうに増えてきているようですけれども、ニンニクのほうでは2本しか入っていないです。それで、ニンニクのほうは合計で298のうちの2本ですね。だからなかなか進んでいけない。
 そうしたときに、本当にこれで和泊町、廃棄物を出さないようにしましょう、そういうSDGsの目標で掲げているわけですけれども、本当にこれでいいのか。やっぱり省力化もできるし、廃棄物を出さない。そういうのは浸透させていく必要があるかなというふうに思うんですけれども、町長、どうでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 この件については、担当課長が答えたほうが具体的な回答ができてよかったかと思いますけれども、今、両町で廃プラスチックの処理協議会がありまして、これを放棄できないような環境をつくっているところでございます。
 生分解性マルチの利用につきましては、経済課長からお伺いしているところによりますと、非常に省力化が図れるし、そして水の浸透も非常に、普通のビニールとは違うということで、生産性も上がってくるというような報告を受けております。
 そのようなことから、経済課の園芸振興会や野菜部会のほうでの農家への指導につきましては、いろいろなそういう省力化を図る、そして収量も上がるというようなことを指導しながら、この生分解性マルチの振興に今啓発をしているようで、年々先ほど報告がありましたように、増えてきております。
 ただ、今主に里芋に利用されているということで、ニンニクのほうについては、そのようなマルチが要らない栽培方法とか、いろいろな方法があるかもしれませんが、順次、このような啓発につきましては、野菜部会などにお願いをして、技連会の中で十分に生産者と一体になって取り組んでいただければと、そのように思っております。
 詳しい数字につきましては、経済課長に聞いていただければ大変ありがたいと思います。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 ニンニクへの応用ということで生分解マルチ、このニンニク用にマルチの穴開けをしますと、反当たり15万ぐらいの費用がかかるということで、少し費用対効果が高いのではないかということと、実験農場において、ニンニクの今種苗生産を農家のためにつくって、それで1か所、試験的に今やっております。ですので、その試験の結果等を見ながら、ニンニク農家については普及を進めていきたいと思います。
 ちなみに今季、農協から出された生産面積によると12町歩ありますので、しっかりニンニクも生産振興が図られてきているのかなと思います。
 それともう一点、やはり前議員もニンニク部会に入っております。今輸送コストで生産支援対策というのがあります。農協の園芸振興会で返ってきた10%は、いろいろな生産振興に使うというのがあります。ぜひ、園芸振興会の皆さんで協議をしながら、この里芋、ニンニクの生分解性マルチに使っていけるような方法も、ぜひ生産者のほうから声を出していただければと思いますので、よろしくお願いします。
○6番(前 利悦君)
 そのとおりだと思います。ニンニクが298本の中でたった2本という状況、これはやっぱり定価が高いから使わないというふうに思うんですけれども、ぜひその辺を考慮して、これが進んでそして廃棄物も減らす。場合によっては、私はこれ野焼きもしていないかなと、そこも危惧するわけですけれども、聞いたら野焼きもしているんじゃないかなというふうなことを言われるものですから、それでは本当に環境問題にも関わってきますし、やっぱり廃棄物を減らす、そういう意味からでも、また部会でも提案したいと思いますので、ぜひ検討していただいて、そしてそれが促進されていくように、また検討をお願いしたいと思います。
 それでは、最後の4点目ですけれども、いろいろ島の加工品が作られているわけですけれども、何か特にこういったものという要望はなかったのか、その辺はどうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 先ほど町長がお答えした島の農産物、バレイショ、パパイヤ、ゲットウ等を使って、真空加工等をやっているということで、これが農家というか、利用者からの要望で作っているというふうに理解しております。
○6番(前 利悦君)
 そうですね。もうそういうのが要望によってできていると思うんです。里芋を使ったもの、それからニンニクも、前にも黒ニンニクの製造装置と、そういうことを言いました。これも家庭でもできるんですけれども、数が限られているんです。炊飯器でちょこっとしかできない。かなりできるということですので、ぜひ、ニンニクも生産者が大分増えてきています。それを確保して永良部産の黒ニンニクですか。私はもう味では、青森ホワイト六片にも負けないと思っている。かえって、永良部の黒ニンニクのほうがおいしいんじゃないかと、そういうふうに思っているところですけれども、ぜひそういうのも検討していただいて、島の農産物を加工して売っていくと。そういうことをぜひ、検討していただくことをお願いしまして質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで前利悦君の一般質問を終わります。
 ここでしばらく休憩します。
休 憩 午後 2時06分