閉じる

更新日:2021年3月23日

ここから本文です。

第2日(2)

発言者

桂  弘一

発言内容

△ 日程第2 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第2、一般質問を行います。
 桂弘一君の一般質問を許します。
○11番(桂 弘一君)
 おはようございます。
 私は、令和元年第4回定例会に2点の質問を通告してありますが、壇上より1点、2点目は自席よりの質問とさせていただきます。
 皆さん、ふるさと創生事業を覚えていますか。昭和63年から平成元年にかけて、各市区町村に一律1億円を交付した政策、ふるさと創生1億円事業とも言われます。地方交付税のあり方としては、一律というのは問題があるということで、閉口する大蔵省に対し、当時の自治大臣梶山静六氏は、日本の地方の公共団体公務員は国が決めてこれをやれと言えば見事にやってのける能力は持っている。がしかし、自分たちで考えて自立創生、立案実行能力がない、そのための一律なんだと言って譲らなかったと言われています。また、初代地方創生大臣石破茂氏は竹下登首相に、無駄遣いではないですかと尋ねたところ「石破、それは違うんだわね。これによってその地域の知恵と力がわかるんだわね」と言ったそうです。
 まさに今問われているのは、地方創生事業、自分たちのまちの活性化のための成果を伴う立案実行能力や自主財源確保のツールとしてのふるさと納税への取り組み能力ではないかと私は思うところです。
 そこで、壇上より1点目の質問です。ふるさと納税について。
 ①ふるさと納税の取り組みなど、現状はどうなっているか。
 ②現在の取り組みの中で、見え始めた課題としてはどのようなものがあるか。
 ③目標達成に向けての職員配置等、具体的な検討はされているか。
 以上でございます。
○町長(伊地知実利君)
 桂弘一議員の一般質問、1点目のふるさと納税について、順を追ってお答えをいたします。
 ふるさと納税の取り組みとしては、令和元年6月1日から施行された総務省の新制度に対応するため、平成31年4月16日から寄附金に対する返礼品の割合を3割以下に変更し、新制度に対応の上、適切に運営を行っております。
 また、寄附の窓口を広げるため、新たにさとふると楽天の2つのポータルサイトを開設し、計4つのポータルサイトの展開や各種スマートフォンなどでの支払いに対応するなど、利便性の向上を図りつつ、我が窓口を広く設けております。
 しかし、平成30年度10月分までの寄附金が約4,000万円であったのに対しまして、今年度は約1,400万円と前年度の35%の納税がありました。
 2点目のふるさと納税の課題としては、新制度へ対応するため、返礼品割合を5割から3割へ見直した点や、宿泊つき旅行クーポンが町内の宿泊所へ限定されたことなどによる返礼品の魅力低下の影響が大きいと分析しており、今後は市場調査を行った上で返礼品の魅力を向上させ、情報発信を強化し、広くPRしていくことが課題であり、重要だと考えております。
 また、寄附金額に対して2割程度は委託手数料などにより島外へ流出している状況であります。ふるさと納税事業の運営システムは近年成熟してきており、事務の効率化が図られてきております。
 このような状況を踏まえ、ふるさと納税事業の島内委託など、寄附金の島外流出防止や経費削減についても検討していきたいと考えております。
 3点目でございます。ふるさと納税を推進する上で、多くの寄附金を進めている自治体を見ますと、マンパワーをかけて一大事業として推進しております。
 本町においても、ふるさと納税事業を役割別に複数人が担当するような体制を整え、連携を強化し、推進を図っていきたいと考えております。
 以上で壇上からの答弁を終わります。
○11番(桂 弘一君)
 ちょっと具体的に個々、質問をしていきます。町長の答弁とまた重複するところもあるかもしれませんが、わかりやすくするための質問だと了承願いたいと思います。
 ふるさと納税は、今まで総務課でされていたのがまた企画に変わったというんですが、その企画に変わった理由とは何でしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 今指摘のように、総務課から企画課への担当配置がえをしたところでございます。総務課でするよりか、企画のほうが広範囲に広報活動ができると、そういうようなことも勘案しながら、また沖洲会との担当も企画課の中にあることから、やはり啓発の上からは企画に事務を担当させたほうが妥当ではなかったかと、そのようなことから議論をしながら企画課に移したところでございます。
○11番(桂 弘一君)
 そのとおりだと思います。総務課にあるよりは、当初から企画にあるというのがいい形だったのかなというふうに思っております。地域によっては、ふるさと納税課をつくると。課をつくって、ちゃんと自主財源のために真正面から取り組む自治体もある。そしてまた、企画課にふるさと納税の部署をつくるというふうな形をとっているみたいです。
 総務課から企画課に移るに当たって、担当課長、町長から課長に対してのふるさと納税についての集金力、そういった意味での何か指示はありましたか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 はい。もちろんございました。ただいまの町長の答弁にありましたように、こういった理由で企画課に移しますから頑張ってくださいと激励されました。
○11番(桂 弘一君)
 頑張ってくれというような、ぼやっとした抽象的な指示だったのか。
 以前、私がふるさと納税を質問したときに総務課長から、1億という数字を目標にするという発言がありました。僕は、そのときに1億という数字が大きいか小さいかは別として、おとなしい和泊町の行政マンが、役場が民間的な発想で1億という数字を表に出して、そして取り組むということは非常にいいことだというような発言をしたことを覚えておりますが、町長から具体的に数字目標、達成するための体制をつくれとか、あるいはマンパワーが必要であれば君の下に配置するよとか、そういった具体的な話はなかったんですか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 お答えいたします。
 確かに先ほど出ました1億円ということは、私も当時の担当課長ではありませんでしたけれども、元気な担当者が企画にふるさと納税を持ってきたら1億は集めますと、そういった意気込みで総務課から業務をいただいたのは確かでございます。しかしながら、兼務という状態は仕方がない体制でございまして、はい、そういうふうにして専任ということでは現在に至っておりません。
○11番(桂 弘一君)
 今、これから担当は専任か兼務かということを聞こうとしたところですが。
 全国に自分たちのまちの思いを表現して伝えていくと、熱量が相手に伝わるぐらいの広告というか、そういうものでないと人はなかなか動かせないんですが、1億というふうに掲げはしたけれども、それに対するための体制づくりを具体的にその案を練ると、企画のみならず課長会とかでも、これは役場の和泊町の町民に対する約束だと、あるいは議会に対する約束だと、ここには取り組むんだと、結果は別ですよ、そういった姿が見えないのが非常に残念です。
 先ほど、町長が3割の返礼品と、それと2割の事務費と、当然送料も込みだと思うんですが、確認ですが、その5割が町に落ちるということでいいんでしょうか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 はい。さようでございます。返礼品が3割、委託料手数料が2割ということで5割がそういったものに使われることになっています。
○11番(桂 弘一君)
 兼務の中で、なかなか担当職員に対して過剰な要求はできないのかなというふうに今聞いてそう思っているところなんですが、企画課長が担当職員に対しては、具体的な指示はどういった指示をしているのか。また、一緒になって新たな取り組み、新たなアプローチということでのディスカッションというか、そういった話し合いの場、そういったものは持っているのか、具体的にはどういった指示をしているのかということをお聞かせ願えますか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 部下に対して、担当に対しての具体的な指示、そしてどのような協議をされているかというご質問ですけれども、指示といたしましては、常に毎日のように話しかけておりますが、まずポータルサイトというのがふるさと納税をいただくに当たって必要なんですけれども、去年までJTB関係のふるさとチョイスとふるぽという2社でやっていますけれども、やはり受け皿が2社というのはちょっと物足りないと。隣の町とかでもやはり4社、5社受け皿を持っているものですから、ことしはもう前年度から準備はしていたところですけれども、新たに2社を追加するように早く急げということで、受け皿を今4社、5社ほどにしたところでございます。
 話し合いとしましては、どういうふうにすれば4億集めているようなまちみたいにできるのか、写真のせいじゃないかとか、写真もやはり訴えるもの、メディア、動画を撮って、サンサンテレビもございますし、和泊町にできないことはないのかなと。カメラマンもこの間協力隊で導入していますし、また、メディアに対する訴えるものといたしましては十分にできる可能性は秘めておりますので、そういったことを話して準備はさせているところでございます。
○11番(桂 弘一君)
 返礼品に同時にその礼状を入れるんですか、それとも寄附行為があったということが確認できたらすぐ礼状を書くのか、その礼状事務というのは誰がやっているのか、担当職員がやっているわけですか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 担当職員は、そういうことはやらせておりません。我々の場合は、1人で兼務体制でございますので、そういったことまでは手が回らなく、全てそういったポータルサイトに委託料、手数料ということでお願いしているところでございます。
○11番(桂 弘一君)
 お礼状もそのサイトのほうにお願いしているわけですか。
 その質問ともう一点、兼任じゃ商品開発の手助けとか研究とか、広告力を磨く、目を引く、気を引く、その気にさせる、行動を移させるということが我々の自治体紹介の文章の中にあるのか、親しみやすい文章なのか。あるいは商品開発としての手助けとして出品されている農家あるいは業者の方に回っていろいろ話をする、研究をする、そして目標達成のためには成果の上がっている自治体を調べる、広告能力をつけるための研修、そういったものが全くこの体制ではできないんじゃないですか。その体制をつくらないでおいて数字だけ目標にして動いていっても、それは成果が得られないんですよ、町長、課長。
 今、課長がいいことを言いましたけれども、後で話をしようと思っていましたが、動画をつくる、それと自分たちの能力を試すためにクラウド・ファンディングもやる、そういったことも必要かと思うけれども、もう全くそれ以前の問題で、梶山さんや竹下登さんが言ったように、30年前と同じ感覚で今の時代の求められている公務員の新しいスキルですよ、自分たちのふるさとを思い、そのふるさとを何とかしたいんだという強い思いをどう表現し、どう伝えていくかというそのスキルというのは、新しい公務員像として求められているのかなと僕は思っているんですが、現在の体制とか考え方とかを今一般質問をしていても何か悲しくなってきますよね。
 続けます。
 ふるさとチョイスを検索していると、出てくると、永良部の地図が出てきます。これは、例えばこれぐらいの大きさだと3分の1.5ぐらいに種子島と屋久島の地図が載っています。また区切られています。その下にまた区切ったところで奄美大島と、トカラみたいなのが載ってきます。その0.5のところにまた囲って、徳之島、永良部、喜界が載っているんですよね。そういう広告というか場所では、自分たちのその地図を許しているというか、訂正するとか、新しい金がかかっても自分たちの場所はここなんだというところは訴えるというぐらいの思いはぜひほしいのかなというふうに思っています。
 町長、5,127億600万円という数字、それと497億5,300万円という数字、この数字を聞いて何かぴんと来るところはありますか。
○町長(伊地知実利君)
 全国ではいろんなふるさと納税に対する体制づくりや、ふるさとを思う人たちの心に訴えてそのような資金を集めている町村それぞれがありますが、今の数字についても、これ全国的な多くの寄附を集めている。それだけ日本の皆さんがそれぞれの地域を応援したい、するという心があってのことかとそのように思っていますし、最近は災害が多いと返礼品は要らないよというようなことからいろんな寄附のふるさと納税の形態があるようでございます。
 企画課長がお答えしておりますように、企画課のほうでもそのように人に訴えられるような動画、啓発用の広報をできないかということで協力隊に教えをいただきながら、今後人の心に訴えられるような永良部、先ほど地図の問題もありましたが、そういうものを人に訴えられるような広報をとりながら。
 また企画課から今まで去年、以前までは私の名前のお礼状だけで済ませておったところもありましたけれども、担当のほうからぜひ生の声でお礼をということで、お礼状は添えて発送しておりますが、去年あたりから直接本人に電話をしてお礼をしているところでございまして、やはり桂議員が言っているように心に訴えるようなPRの方法というのも積極的に考えていかなければいけない。そのようなことで、ふるさと納税に対する取り組みというのは今まで指摘のように足らない部分があったかもしれませんが、これから新しい年度を迎えるに当たって体制づくりというものについては十分に考えてまいりたいと、そのように考えているところでございます。
○11番(桂 弘一君)
 これは何の数字だというふうに思いますかという質問だったんですが、2018年度全国でふるさと納税の総額です。5,127億600万円。497億5,300万円、これはちょっとやり過ぎて総務省から注意を受けて指定を外された泉佐野市の1年間にふるさと納税で集めた金です。497億5,300万。やっぱり注意されたとはいえ、すごい数字で、すごい意気込みだったんだろうなというふうに思うところです。我々も、そこまでいかなくても、その強い思いを持って取り組んでいかなければいけないのかなと思ったところです。
 教育委員会の局長さん、4億8,783万227円という数字、5,915万4,430円という数字、この数字は、企画課にいらっしゃったからわかりますか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 企画にいたのは確かなんですけれども、今の数字についてぱっと思いつくところはないんですが、ふるさと納税の関係だと思いまして、本町とのふるさと納税の額かなと考えているところです。
○11番(桂 弘一君)
 会計課長、4億8,783万227円という数字、それと5,915万4,434円という数字、この数字がどの数字かわかりますか、大体。
○会計課長(永山美智代君)
 多分ふるさと納税だと思うんですが、4億に関しましては徳之島町ですかね。あと、5,900万円は本町の額かなと思いますが。
 以上です。
○11番(桂 弘一君)
 担当課だけじゃなく、執行部の全員が本町の数字あるいは近隣の市町村のいいところの数字、悪いところの数字、そういったものぐらいは自分のこととして知ると、自分のこととして知って課長会等で、全体のことですから、自主財源のことですから、いろんな提案をすると、勉強もするということがあって初めてこの辺のところの目標が達成されて、その目標をまた上げていくということができるのかなというふうに思っております。
 徳之島町ですが、2015年183件、682万しかなかったです。183件、682万。対して和泊町は92件、1,082万6,000円です。数字的には和泊町が勝っているんですね。2016年、徳之島町7,200件、1億3,134万7,931円、680万が1億3,000に1年間で一気にふえているんですね。和泊町は5割増しです。1,520万500円。そして2017年、徳之島町、1万6,672件、3億5,031万7,227円、和泊町742件、8,681万9,010円、そして2018年です、徳之島町、寄附件数2万5,517件、4億8,783万円。和泊、5,915万4,434円です。
 この伸び率の全国平均が2017年から18年、これ恐らく間違いなかったと思うんですが、前年度比、全国的に1.4倍になっているんですね。和泊町、8,681万9,000円。その数字を持って議会に臨んだときに1億円を目標にすると言ったんですが、5,915万4,000円というふうに減っているんですよね。
 企画課長、徳之島のこの急激な変化、徳之島では何かあったのか。また、和泊町では減らした数字、町長が言う返礼品を3割に減らした、ここはもう全国どこでも一緒の条件です。和泊町では何があったのか。そして、この分析は両町、徳之島町もそうですが、本町でのこの分析はどういうふうな分析になっているのか、教えていただけますか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 お答えいたします。
 まず、徳之島町が急激な大幅アップをした要因は、それまで専任体制はもう築いていたみたいですが、27年度あたりで。その後、徐々に29年度には専属2名、そして30年度には専属3名というふうに年々人員を増、専属を増員させているのが大きな要因だということです。
 それと、本町のちょっと減になった要因は、全国的な要因はもちろんあるわけでございますが、何分、一般質問の答弁でもございましたが、旅行クーポン、これが非常にウエートを占めておりまして、それが制限されたのが大きな要因でございまして、具体的には平成29年度で旅行クーポンが9割ございました。それも認められた中で、平成30年度、それ減になったんですけれども、国から指示が出てきているころなんですが、それで6割、そして令和元年度でしっかりともうこの辺が国の指導に基づいてやっておる中で、旅行クーポンが2割弱、そういったのが大きな要因になっているんじゃないでしょうか。こういうマイナス要因以外にも頑張っているわけで、件数的には大きな減はないです。
○11番(桂 弘一君)
 行動に移させるというところで、行動に移させるというのはいろんな要因があると思いますが、一番の要因はちょっと品がない、あるいは総務省から注意を受けている高額返礼品で釣るということだと思いますが、徳之島町がこの数字が伸びることによって変わってきたところ、新聞記事によりますと寄附が増加するにつれ返礼品を出している業者の梱包技術が上がり、地元業者が島外に目を向けるようになってきた。結果論でありますが、すばらしい相乗効果だと思います。
 また、職員が寄附者や生産者と身近に対応し、集めた寄附金の使途を若手職員が事業提案することで職員育成の一助にもなっているとの効果を強調しているということです。それと、親しみやすさ、あるいは目を引くと、気持ちを引っ張るという意味では、ふるさと納税の愛称をアマミクロウサギふるさと納税に変更したそうです。堀係長は、今後も寄附件数をふやし、まず多くの人に徳之島を知ってもらいたい、ふるさと納税で地域活性に貢献できると意気込むと。ふるさと納税は寄附者や地域自治体にとっても利点がある。同じ離島で自主財源が乏しい奄美の自治体にとってわずか3年で驚異的な伸びを見せている同町の取り組みは参考になるのではないだろうかというふうにくくってあるんですが。
 私は、これはもう和泊にUターンしてすぐから感じていることです。これは同僚議員や、また支持者、いろんな人たちのところで何回も話したこと、話すことなんですが、和泊町というところは55年体制、いわゆる政官財、それががちがちになっていた自民党一党体制のころと全く意識が変わっていない。行政マンは国の事業を勉強して取ってくる。県にお行儀がよくて覚えがよくて、また、議会も町長も、国にパイプがある、パイプを持つことが行政を伸ばしていくことだというふうに、いまだに思っていると。和泊町の役場の職員の評価、能力があると、職員は能力があるというふうに言われています。私もそうだと思います。
 ただ、見る角度ですよね。3年ぐらいさかのぼったところから見たら、5年ぐらいさかのぼったところから見たら和泊町すばらしいですよ。ただ、時代性というところで、新しく求められるスキルというところです。自分たちで、自分たちのまちはできるところはつくるんだという意欲ですよね。そして、事業がなくても、県や国に熱意を持って動かして予算を取ってくる。場合によってはけんかもする。そして、自主財源がないんであれば、何かないか何かないかなというふうに探す。その熱量、その思いが町民に伝わる、あるいは町から和泊から出ていった人たちに伝わる、また不特定多数の人たちにも伝わる、その熱量こそが地域活性、まちをつくり直す、町を栄えさせるということだと思います。
 きのう、同僚議員から海士町の件がありました。奇跡の村、下條村という、過疎化を自分たちはとめたというふうに宣言をしてやめられた村長さんがいらっしゃいますけれども、全てに通じるところはそこですよ。私は、だから常に言っているのはそういうことを言っています。ある私の同僚議員が、桂さん、和泊町は総務課長が3人いらっしゃると。総務課長3人で動かしていると、政治がないというふうな意見もいただきました。意外と似た感覚で町行政を見ているんだなというような話をしたこともありますが。
 町長、ふるさと納税で数字を決めて自主財源を取りに、つくりに行くということと、そうじゃなくてそのことに力を入れてやることによって職員の新しい必要とされるスキルをつけていく研修というか、そういう場所だというように捉えて、結果よければその相乗効果が出てくるわけですから、ぜひ、一般質問だからということでただお答えをするというのではなくて、目標を1億と言ったんであれば1億に総がかりで取り組むというような体制をぜひつくっていただきたい。早急につくっていただきたい。あるいは、つくるにしても課長会が毎月あるんであればその後に、たとえそのことに関して15分、20分でもいいですから話してもらいたい。そういう思いを持っているんですが、その体制づくりというのをもう一度やっていただけないかと思うんですが、町長、いかがですか。
○町長(伊地知実利君)
 先ほどもお答えを申し上げましたが、桂議員が指摘されていることにつきましては、体制づくりについては、新しい新年度において考えていきたいと、そのように思っておりますし、また一般質問で受け答えすればいいということじゃなくして、やはりその都度その都度、課長会の席ではそれぞれの一般質問や議案審議の中の意見をまとめて、各課に値するものについては、各課で十分に議論をしていただきたいというようなことで今取り組んでいますし、私が、桂議員が言うように職員の積極性というものをもっとつくり出す手だてというものをこれから今後もこれまでも課長会や職員会議のときにはそれぞれ指示をしたりお願いをしたり、いろんなことをやってまいりましたけれどもこれに応えるような、私は職員はそのように応えてやっていただいているとそのように思っていますし、また職員は職員なりそれぞれ県の研修もありますし、講師を庁内に呼んで研修会をするなど積極的な取り組みはやっております。
 ですから、今、桂議員が指摘しているような部分についても、研修、そして会合を通じて徹底した取り組みをしてまいりたい。そして、また体制づくりにつきましても、ただふるさと納税だけのことじゃなくして、全ての行政をそれぞれ職員が担当するわけですので、そういうものに共通して取り組めるような体制づくり、そういうものについては重々これからも引き続き考えながら進めてまいりたいと、そのように思っております。
○11番(桂 弘一君)
 もうぜひやってください。
 最後に確認ですが、今年度の途中の数字が出ているんですか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 答弁書では10月締めだったんですけれども、担当者が18日時点で数字を出してくれています。2,083万円でございます。12月18日時点。きのう、おとといです。2,083万でございます。
○11番(桂 弘一君)
 全国的に数字がふえている中で、8,600が5,900になり、年末で駆け込み、駆け込みと言ってももうないですよね、日にち的に。そういった意味でいくと2,000万をちょっと超えるぐらいの数字にしかいかない。これ2016年の1,500万、8,600、5,900と来て、また2,000万飛び台と数字を減らしていくということは、非常に恥ずかしいことだというふうに自分たちで思っていただきたい、言われなくても。
 これ観光客をふやす、交流人口をふやす、移住定住人口をふやす、これも全く同じことですよ。自分たちのまちをどうにかするんだということでの強い思いと、何かないか何かないかというアイデアを集める中で、それをその思いをどう表現してどう情報を発信する、不特定多数の人に伝えるかという同じ技術ですよ。この技術がなければ何をしたって一緒です。優秀であると言うのであれば、一番わかりやすい数字のふるさと納税の数字でぜひ出していただきたいなというふうに思います。
 それでは、2点目の質問にまいります。文化財保護についてです。
 文化財保護法が改正され、平成31年4月より施行されたが、本町における取り組みはどう変わったか。また、これからどう変わっていくのか。
 本町の指定文化財の活用については、どのように取り組んでいくのか。
 以上です。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 桂議員の文化財保護についてのご質問にお答えいたします。
 まず、1点目のご質問にお答えします。
 今回の文化財保護法改正の趣旨につきましては、過疎化、少子高齢化等の社会状況の変化を背景に、各地の貴重な文化材の滅失等の防止が緊急の課題となっていることを受け、これまで価値づけが明確でなかった未指定を含めた有形・無形の文化財をまちづくりに生かしつつ、文化財継承の担い手を確保し、地域社会総がかりで取り組んでいくことのできる体制づくりを整備するため、地域における文化財の計画的な保存・活用の促進や地方文化財保護行政の推進力の強化を図るものです。
 本町では、前年度までに調査成果報告書を刊行した史跡等から2件(ニャーグバカ・フーグスクバカ/内城小学校の旧奉安殿)を本年度新たに町指定文化財に追加したところです。
 次年度以降も計画的に随時調査を実施し、町民の宝となる文化財の掘り起こしや、その保護・保存・活用に努めてまいります。
 次に、2点目のご質問にお答えします。
 文化財の活用につきましては、平成25年度から30年度にかけて調査を実施した沖永良部島の古墓について、調査成果を地域住民に還元するため、文化庁国庫補助事業を活用した初めてのシンポジウムを去る12月1日に252名の来場者を迎え、開催することができました。今後も、文化財の活用を含めた普及・啓発活動にも力を入れてまいります。
 世之主の城跡の整備等につきましては、地域からの要望書が提出され、それを受けまして教育委員会では、地域・行政・その他の関係団体から成る世之主の城跡あり方検討会を立ち上げ、今年度2回の会合を行ったところです。
 町指定史跡の世之主の城跡につきましては、今後もこの検討会の場で地域・関係団体等が一丸となって議論を行い、よりよい保存・整備・活用のあり方を検討していければと考えております。
 以上です。
○11番(桂 弘一君)
 この間のシンポジウムの件ですが、私はああいう非常にアカデミックな会議で時間も金もかけて人が集まるのかなというふうに思っていたんですが、非常に人が集まっていてうれしかった。素直によかったなというふうに思ったところです。また、ああいう島の文化というか、そういったものがアカデミックな部分が調査、発表するだけじゃなくて多くの町民に社会教育という意味で成果があったのかなというふうに、活用されたと、自分たちの仕事を活用したというふうに思っております。
 文化財保護法の改正についてですが、1点だけ聞きたいんですが、これ鹿児島県は、総合的な施策の大綱というのは鹿児島県はもうつくってあるんですか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 鹿児島県のほうに確認はしておりませんが、町のホームページを確認したところ掲載はございませんので、恐らく策定されていないと思います。
○11番(桂 弘一君)
 私も調べたところそういったのがないんで、まだじゃないのかなと。市町村は、それを勘案して自分たちでまた策定できるということですので、その文化財保護法の条例の中身についてはまた機会があればやりたいと思いますが、この骨子ですよ、趣旨。改正された趣旨、それは今教育長がおっしゃったとおりで、これまでの価値づけが明確でなかった未指定を含めた文化財をまちづくりに生かしつつ、地域社会が総がかりでその継承に取り組んでいくことが重要だということで改正されたんだというふうに理解しているところですが、それと、保護イコール活用だと。後生大事に文化財、例えば城跡でも、あそこさわるな、これさわるな云々とか言うんじゃなくて、ちゃんと活用することが、少子高齢化で人口が減っていく中で、活用しないとそのまま埋もれていって朽ち果ててしまうとか、そこを活用するということが保護に当たるんだと、イコール保護なんだという、活用イコール保護なんだということだと思うんですが。
 以前、私が一般質問したときに和泊町の文化財に指定されているものが何があるのかということで、また町民はそれを知っているのかということ、それとそのときに冊子をもらったんですが写真を撮って白黒であるんですが、これは何かあったときに町民が公民館やどこかで見たときに全ての文化財がわかるような、そういった冊子をつくるべきじゃないか、つくってくださいというような話をした経緯があるんですが、その後、まだ全くできていないんですが。
 また、再度活用ということでお願いをしたいのは、サンサンテレビもあることですし、DVDとかで全ての文化財を撮影しながら、担当者が説明をつけながら、立体的に、写真だけじゃなくてやっぱり映像だと立体的に見える中で自分の興味のある部分を歴民館や図書館や公民館や、あるいは教育委員会に行ったときにそういったものが見られると、自分たちの文化財が見られると、そういう体制をぜひそういうことをまずやっていただきたいなというふうな思いであります。ぜひやっていただきたいと思います。教育長、いかがですか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 ただいまのご質問にお答えいたします。
 これは大変重要なことで、やはり文化財というのは、これからの文化財行政のあり方というのは保存と活用をうまくバランスとりながら進めていくということが大変重要かと思っております。本町の文化財につきましては、国指定が2つ、県指定が2つ、そして町指定が36もあります。これは有形文化財、無形文化財、その他史跡とか風景いろいろありますけれども、それぞれ個人の所蔵であったり、また町の所蔵であったり、あるいは保存会が踊りとかヤッコとか、そういった保存会が、これ無形ですので、いろんなのがありますけれども、全ての文化財につきまして、この一覧というのは、教育要覧にはもう全てまとめてあります。これを広く町民に知らせるために今ご提案があったことをぜひこれから進めていきたいと思っております。
 一部は民俗資料館にもありますし、また西郷南洲記念館にも町指定の文化財が、所蔵など、西郷隆盛のがありますので、これから広く町民に活用していただくと、その方向を考えていきたいと思っております。
 以上です。
○11番(桂 弘一君)
 教育長、ちょっとお金はかかるかもしれませんが、ジャンル分けにしておいて、いつでも取り出して見られるという状態にすることこそが、自分たちのふるさとを発信するというツールとしても使えるし、永良部とはどういうところと言ったときに、そこからがスタートだと僕は思っていますので、ぜひやっていただきたいなと思います。
 それと、今回、私は後蘭孫八の城跡についてやりたいと思っていたんですが、活用という意味では世之主のお墓は標識が出ていますが城跡は標識が出ていないんですよね。世之主の墓のすぐ下が自分たちの宗家の墓で、そこですぐいって話をするんですが、世之主の城跡、神社はどこにおりてくるんですよ、これ城跡からおりてくる、行ったんだけれどもわからなくてということだったんですが、そういった標識もちゃんとするというところも始めていただきたいなというのと、世之主の墓の崩れた石垣を1カ所に集めてありますが、あの辺はどういうふうな計画なのか、その辺のところ、もう時間がないんで答弁はいいんですが、教えていただきたいなというふうに思っております。
 後蘭孫八の城跡については、この間、沖縄県の学芸員、山本先生という方と話をしたんですが、彼がどういうわけか沖縄の県の予算で県立博物館にジオラマをつくって展示しているそうなんです。総額で300万弱かかったそうなんですが、それはなぜかというような話をする中で、やっぱり与論のグスクを国指定に5年間で上げるという目標の中で、その熱量が伝わったということで、そして全面的なその測量云々の部分があって数字的なものが提案されたということでつくったそうです。
 ぜひ教育長、町長も、熱量こそが町民に我々に訴える力だと思っております。ぜひ熱量を持った行政運営、よろしくお願いいたします。
 以上です。
○議長(永野利則君)
 これで桂弘一君の一般質問を終わります。
 ここでしばらく休憩します。
休 憩 午前10時30分