発言内容 |
平成31年第1回和泊町議会定例会会議録 平成31年3月12日(火曜日) 午前9時33分開議
1.議事日程(第1号) ○開会の宣告 ○開議の宣告 ○日程第1 会議録署名議員の指名 ○日程第2 会期の決定 ○日程第3 諸般の報告 ○日程第4 行政報告 ○日程第5 施政方針説明 ○日程第6 一般質問 ・松村絹江議員 ・池田正一議員 ・前 利悦議員 ・東 弘明議員 ・桂 弘一議員
○散会の宣告
1.本日の会議に付した事件 ○議事日程のとおり 1.出席議員(12名) 議席番号 氏 名 議席番号 氏 名 1番 川 畑 宏 一 君 2番 池 田 正 一 君 3番 喜 井 和 夫 君 4番 松 村 絹 江 君 5番 東 弘 明 君 6番 前 利 悦 君 7番 中 田 隆 洋 君 8番 橋 口 和 夫 君 9番 和 正 巳 君 10番 山 下 幸 秀 君 11番 桂 弘 一 君 12番 永 野 利 則 君
1.欠席議員(なし)
1.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 事務局長 芋高洋一君 書記 東 輝男君
1.説明のため出席した者の職氏名 職 名 氏 名 職 名 氏 名 町長 伊地知実利君 耕地課長 亘 禎一郎君 副町長 前田修一君 土木課長 和田清良君 総務課長 種子島公彦君 会計課長 永山美智代君 企画課長 皆吉泰智君 生活環境課長 泉 隆一君 税務課長 林 義仁君 教育委員会教育長 竹下安秀君 町民支援課長 東 敏仁君 教育委員会事務局長 美野忠徳君 保健福祉課長 南 俊美君 農業委員会事務局長 先山照子君 経済課長 武 吉治君
△ 開 議 午前 9時33分 ○議長(永野利則君) ただいまから平成31年第1回和泊町議会定例会を開会します。 本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、あらかじめお手元にお配りしたとおりであります。
△ 日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(永野利則君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第125条の規定によって、川畑宏一君及び池田正一君を指名します。
△ 日程第2 会期の決定 ○議長(永野利則君) 日程第2、会期決定の件を議題とします。 お諮りします。 本定例会の会期は、本日から3月20日までの9日間にしたいと思います。ご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(永野利則君) 異議なしと認めます。 したがって、会期は本日から3月20日までの9日間に決定しました。 なお、会期中の会議予定につきましては、お手元にお配りしてあります会期日程表のとおりでありますので、ご了承願います。
△ 日程第3 諸般の報告 ○議長(永野利則君) 日程第3、諸般の報告を行います。 諸般の報告につきましては、お手元に配付のとおりでありますので、お目通しください。
△ 日程第4 行政報告 ○議長(永野利則君) 日程第4、行政報告を行います。 ○町長(伊地知実利君) 改めまして、おはようございます。 昨年12月に完成いたしました新庁舎に年末に事務所の移転を完了し、1月4日に開庁式、仕事始めの式を行い通常の業務がスタートいたしました。全職員が一丸となって新庁舎の機能を十分に発揮し、町民から親しまれる庁舎を構築し、町民の福祉向上に新たな意をもって一層の努力を傾注してまいります。 また、新装なったこの議場において、初の議会が開会されること感慨深い思いでいっぱいであります。この議場から、議会と執行機関がまちのあるべき姿、進むべきまちの政策について議論を重ね、今後、ますますの町勢発展、振興が図られることをご祈念申し上げます。 それでは、30年第4回定例会以後の行政について報告いたします。既にお手元にお配りしてありますが、二、三について、つけ加えて報告をいたします。 まず、2月19日に鹿児島県町村会定期総会が開会され、その内容は、次のとおりであります。 初めに、自治功労者の表彰があり、県内町村の今年度表彰者は、副村長、教育長から1名、一般職員95名が表彰され、本町からは、前教育長逆瀬川勝久氏、一般職員林義仁、東輝男の3名が受賞されました。引き続き、平成31年度の事業計画、31年度県町村会一般会計予算、平成31年度県町村会厚生部特別会計予算、平成31年度県町村会自治体情報化推進事業特別会計予算、平成31年度県町村会災害共済事業特別会計予算の5議案が提案され、事務局の説明を受け、審議の結果、原案のとおり可決いたしました。 次に、決議として、決議と大規模災害からの復旧・復興、全国的な防災・減災対策の強化に関する特別決議の2決議が提案され、2件とも町村会の総意として採択をいたしました。 次に、2月27日に県大島市長幹部と奄美群島12市町村の首長が、地域の実情や課題について情報交換する地域行政懇談会が開催され、大島支庁より次期奄美群島振興開発特別措置法の交付金の適用拡大について、次のように説明がありました。 奄振交付金は6年目を迎え、航空・航路運賃軽減事業で既存の支援に加え、群島民に扶養されている群島外在住の高校生・大学生らを準住民と位置づけて軽減の対象にするほか、農林水産物等輸送コスト支援事業では、加工品の移出と原材料の移入にも適用範囲を広げるとし、地元から、郷友会など出身者も運賃軽減の対象に、加工品の移出対象に工業製品を加えられないか、沖縄との連携強化を求める意見が出され、大島支庁から、奄振交付金の拡充部分について、制度の詳細や対象品目などについては、現在、国などと調整中とし、県離島振興課を通して地元の意見を国に伝え、円滑に事業が遂行できるよう準備を進めていきたいとお答えをいただきました。その後、各協議会の総会があり、議案は全て新年度の事業計画と収支予算案の審議であり、提案のとおり可決いたしました。 次に、奄美群島成長戦略ビジョン後期基本計画が2019年度からスタートするのを受け、「人材の確保・育成、教育」、「地域の魅力の発揮」、「共生・協働の推進、交流・連携の強化」、「市場の拡大」の4方策を柱とした後期計画を、奄美群島成長戦略推進懇話会の原口泉座長から町村会へ答申があり、決議をいたしました。原口座長は、ビジョン前期計画について、群島一体となった施策と取り組みが図られていたと評価、その一方で、人口減少や防災・減災などの課題に触れ、引き続き、群島各地の持つ優位性の拡大、不利性の克服を図ることが重要と述べ、後期計画の推進を訴えられました。 次に、3月4日に、東京オリンピック大会前後に3カ国の代表を受け入れ、交流するホストタウン登録に向け準備を進めてきました本町、知名町、与論町と3カ国との合同調印式が、内閣官房において実施されました。 ホストタウン事業とは、東京オリンピック・パラリンピックに参加する国や地域と大会の前後に交流する自治体が行う事業のことであり、ドミニカ国、グレナダ、アンティグアバーブーダのカリブの3カ国を気候などが似ている3町がホストタウンとして受け入れることになりました。本町はドミニカ国、知名町はグレナダ、与論町はアンティグアバーブーダを受け入れるということでの調印式でありました。本町は、ドミニカ国との交流を通し、廃プラなど同じ問題を抱える環境への取り組みなど意見交換し、課題解決に取り組むとともに、海外選手との交流を通じて児童・生徒たちが外国の文化や風習を理解し、世界に視野を広げ、たくましく成長することを期待し、ホストタウン事業の成功に向け、今後、準備に努めていきたいと考えております。 以上で行政報告を終わらせていただきます。 ○議長(永野利則君) これで行政報告は終わります。
△ 日程第5 施政方針説明 ○議長(永野利則君) 日程第5、施政方針の説明を求めます。 ○町長(伊地知実利君) 平成31年第1回和泊町議会定例会の開会に当たり、本町の基本的な施策である「活力ある産業の振興」、「教育文化の振興と心豊かな人づくり」、「社会福祉等の充実」、「交通基盤等生活環境の整備」に取り組み、「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれる花のまち」を実現するため、平成31年度施政方針並びに予算案を提案いたします。 議会を初め町民の皆様の町政に対するご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げます。 国の平成31年度予算は、新経済・財政再生計画で位置づけられた社会保障改革を軸とする基盤強化期間の初年度となる予算であり、同計画に基づき、歳出改革などに着実に取り組み、社会保障関係費や非社会保障関係費などについて歳出改革の取り組みを継続するとの方針のもと、同計画に沿った予算編成を行うとしております。 また、財政健全化への着実な取り組みを進める一方、幼児教育の無償化を初めとする「人づくり改革」の推進や第4次産業革命の技術革新などを通じた「生産性革命」の実現に向けての設備・人材などへの力強い投資、研究開発・イノベーションの促進など、重要な政策課題への対応に必要な予算措置を講ずるなど、めり張りのきいた予算編成を目指すとしております。 一方、地方財政においては、人づくり革命の実現や地方創生の推進、防災・減災対策などに取り組みつつ、地方交付税交付団体を初め地方が安定的な財政運営を行うために必要となる一般財源総額について、平成30年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保することを基本として地方財政対策を講ずるとし、また、地方の安定的財政運営に必要な地方税、地方交付税の一般財源総額について、平成30年度地方財政計画を上回る額を確保するとしております。 さらに、平成31年3月末で期限となる奄美群島振興開発特別措置法を改正する法律案を閣議決定し、法の有効期限を5年間延長し、各種事業のかさ上げや農林水産物の奄美群島農林水産物輸送コスト支援事業、航空・航路運賃軽減事業の対象をそれぞれ拡充して継続するなどの措置を講ずるとしております。 このような動向を踏まえ、本町の平成31年度予算編成に当たっては、最終年度を迎える第5次総合振興計画や過疎地域自立促進計画の着実な推進と、町民が安心して暮らせるまちづくりや子育て支援を重点とした予算配分を行ったところであり、財政健全化に向けた取り組みについても引き続き行いながら、第5次総合振興計画の将来像である「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれる花のまち」の実現に努めてまいります。 初めに、活力ある産業の振興について。 農業を取り巻く環境は、台風などの自然災害の多発に加え、農業従事者の減少や高齢化の進行などの問題が山積しています。 国においては、昨年のTPP11の発動を受け、攻めの農林水産業の実現に向けた新規事業の導入が予想されており、新奄振事業とあわせて注視しながら、本町農業にふさわしい事業を展開してまいります。 作物別では、サトウキビは、昨年9月末に襲来した台風24号の影響を受け、当初の圧搾は低糖度となりましたが、現在は基準糖度帯に達しております。 また、産地パワーアップ事業に、砂糖製造業における働き方改革を踏まえた省力化設備などの整備が事業化され、製糖工場内機械の整備が始まりましたので、取り組み主体と協議を実施してまいります。 平成30年産のバレイショは、価格低迷による青果物生産出荷安定基金の発動に伴い、平成31年産の同基金への持ち出しが増額となり、また、懸案であった一時保管場所の設置などについては、輸送コスト支援事業の生産振興対策費にて対応がされました。 里芋種子対策については、県内の種場産地において高齢化に伴う生産量の不足問題や疫病対策などの諸問題について関係機関と協力し、継続対応を行います。 ユリ球根生産の環境は、依然として大変厳しい状況にありますが、切り花の販売に関しては、県の地域振興事業でえらぶ花の島リザレクション事業を継続し、PR活動に努め、価格安定と予約相対率向上を図ります。 また、鉄骨平張り施設とLED光源に加え、非常用の発電機導入まで取り組みを拡充したことにより、たび重なる台風の襲来時においても被害軽減が図られ、その重要性が再認識されました。 畜産については、慢性的な元牛不足と和牛相場の高騰に伴う子牛価格の高どまりにより、肥育農家の経営を圧迫しており、手放しで喜べる状況ではありませんが、今後の価格変動にも耐え得る体制を整えるため、平成31年度は畜産基盤再編総合整備事業による生産農家の畜舎及び草地造成、畜産クラスター事業による機械導入などにより畜産基盤の強化に努めてまいります。 6年目を迎えた輸送コスト支援事業については、各団体がより一層生産振興計画に沿った取り組みを行い、生産基盤の強化が図られるよう努めます。 国営畑かん事業においては、通水面積が拡充していることから、今後も各地区において畑かんマイスターの出前講座などを継続的に行い、水かけ農業が強化されるよう、関係機関と連携を図り取り組んでまいります。 農産物加工センターの運営については、地域おこし協力隊1名の採用を予定しており、地域資源を活用した特産品の開発や地産地消活動などを積極的に行い、地域農産物の高付加価値化の推進と農産物加工センターの有効活用に向けて取り組んでまいります。 以上、それぞれの事業を積極果敢に取り組み、本町農業の推進理念である温暖な気候を生かした複合経営を基本に、持続性の高い和泊農業の確立を推進してまいります。 農業農村整備事業については、国営沖永良部土地改良事業が平成33年度完了に向けて計画どおり進捗しております。附帯する県営事業の区画整理や畑かん施設整備も順次実施されており、区画整理につきましては、平成32年度までに計画された全事業を完了する予定です。また、干ばつや塩害防止対策に不可欠な畑かん整備は急務であり、農作業の効率化や収量向上に向けて、事業費の確保に努めながら計画的に実施してまいります。 事業完了から約20年を超える土地改良施設の老朽化対策について、関係機関と連携を図りながら、補修・更新事業などによる施設の適正な維持管理に努めてまいります。 また、昨年の台風で被害を受けました農地・農業用施設の早期復旧とあわせて、防災・減災並びに長寿命化事業に取り組んでまいります。 水産業の振興については、えらぶ漁業集落及び漁協組合員もかなりの若返りが図られつつあり、浜の活力再生プラン5年目の目標に向かって活性化を図ってまいります。 水産物加工場や冷蔵・冷凍庫の設備が完成し、漁協全体の機運も盛り上がっていますので、今後も支援をしてまいります。 商工業では、地域活性化や経済効果が期待されるイベントの実施へ向け、商工会が主体的に取り組んでおり、充実した事業の実現へ向け支援を講じてまいります。 また、町内商工業者の経営の安定向上へ向けた設備投資に係る基金の借り入れに対し、利子補給補助金の支援を引き続き行うほか、需要の高い運転資金に対しても新たに支援を開始してまいります。 観光については、おきのえらぶ島観光協会が主体となり、観光窓口の一元化や情報発信、物産販売、島の自然・農業・漁業や地域資源を活用した着地型体験観光メニューの造成などを実施してまいります。 平成30年度に、沖縄―沖永良部島―徳之島間のアイランドホッピング航空路線が開通し、沖縄との交流を加速化させており、また、徳之島、沖永良部島、与論島の南3島が一体となっての沖縄経由の観光交流に取り組んでまいります。 また、昨年、NHK大河ドラマ「西郷どん」の放映が終了しましたが、引き続き、西郷隆盛が育んだ「敬天愛人」の思想や功績を後世に継承するとともに、観光振興とあわせて地域資源を活用しながら、一過性のブームにならないよう持続可能な観光のまちづくりに取り組んでまいります。 地域経済活性化については、和泊町版総合戦略「わどまり未来予想図プロジェクト」に基づき、移住・定住促進及び交流人口の増加を中心に取り組んでおり、一定の成果が出ているところです。しかしながら、人口減少に伴う労働者確保が困難な事業所なども見受けられる状況です。今後も、社会情勢や国の動向を注視し、地域おこし協力隊の制度を活用しながら、課題解決に向けた外部人材の活用及び移住・定住の促進に取り組むとともに、大学、金融機関及び他自治体などと連携をし、新規産業創出及び労働者確保に向けて各事業を推進してまいります。 次に、教育文化の振興と心豊かな人づくりについて。 教育行政は、近年、少子高齢化、高度情報化社会の進展による教育環境の変化に対応するため、さまざまな教育改革が行われています。 このような中、本町においては総合教育会議を軸に、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、教育委員会とのさらなる連携の強化を図り、和泊町教育振興基本計画に基づき本町教育の一層の振興に努めてまいります。 学校教育の充実のために、「確かな学力の定着」、「豊かな心を育てる教育の充実」、「健やかな体を育てる教育の充実」を重点に取り組んでまいります。 確かな学力の定着については、教職員の指導力向上に努め、特別支援教育支援員や複式学級への学習支援員の配置、ICT機器の活用、主体的・対話的な学習活動を推進してまいります。また、島内実力テストの実施や小学校3、4年生の外国語活動、小学校5、6年生の英語科実施など、一層の小中高連携の推進を図ります。 豊かな心を育てる教育の充実については、いじめ防止基本方針に基づき、関係機関との連携強化を進めるとともに、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの活用による教育相談体制の拡充にも努めてまいります。また、道徳教育については、小・中学校で、特別な教科道徳が始まり、本町独自の教育活動である「郷土で育てる肝心の教育」とあわせて、児童・生徒が自己の生き方や他者とのかかわりを通して行動できる力を身につけられるよう推進いたします。 健やかな体を育てる教育の充実については、児童・生徒の体力向上に努めるとともに、平成32年度に行われる鹿児島国体開催などを見据えた体力・運動能力強化策の推進に努めてまいります。また、学校給食については、地場産食材を活用した安心・安全で栄養バランスのとれた給食を提供し、食育の推進に努めてまいります。 また、国の安全で安心な教育環境の構築対策に対応して、町内の各小・中学校、幼稚園の普通教室に空調施設を整備し、児童・生徒が安全で安心して学習に取り組める環境を整備します。 家庭教育の充実については、教育の原点は家庭にありとの理念のもと、町PTA連絡協議会や子ども会育成連絡協議会と連携しながら基本的生活習慣の確立、学習意欲の向上、家庭学習60・120運動を推進し、家庭教育の充実に努めます。 社会教育については、生涯学習の推進、芸術・文化活動の推進、生涯スポーツの推進の充実を重点に取り組んでまいります。 生涯学習の推進については、生涯学習の拠点である中央公民館を新庁舎の完成に伴い旧議会棟に移転することにより、利用者の利便性を図り、地域における学習の拠点、さらには、人づくり・まちづくりの拠点としての機能を高めるとともに、学習内容の充実に努めてまいります。 芸術・文化活動の推進については、郷土の貴重な文化資源の調査・研究を展開しつつ、文化財や伝承芸能を活用した郷土教育の取り組みを進めてまいります。 生涯スポーツの推進については、町体育協会やスポーツ競技団体と連携してスポーツ活動などの一層の充実を図るとともに、東京オリンピック・パラリンピックや鹿児島国体の開催を見据えて、町民のスポーツへの関心の高まりや競技者の増加につながる施策を展開してまいります。また、町民が生涯にわたりいつでも運動を身近に親しむことができる「元気!わどまりクラブ」などの生涯スポーツの推進も継続・充実してまいります。 次に、社会福祉の充実について。 町民の健康増進については、「第3次健康わどまり21」に基づき、特定健康診査や各種がん検診などのさらなる受診率の向上と、メタボリックシンドロームの予防対策として、栄養と食生活、身体活動と運動、生活習慣病の3領域について重点的に取り組むほか、母子保健活動の充実や新たに策定した自殺対策行動計画に基づく心の健康づくりなど、町民が健康で安心して生活できる環境づくりを推進してまいります。 国民健康保険事業については、平成30年度から県が財政運営の責任主体となり事業運営が行われているところですが、引き続き、健康増進事業や医療費の適正化に取り組みながら健全運営に努めてまいります。 後期高齢者医療については、高齢者が安心して医療を受けられるよう、引き続き、鹿児島県後期高齢者医療広域連合と連携を図るとともに、新規被保険者に対する制度周知対策や医療費の適正化などを実施しながら、円滑な事業運営に努めてまいります。 健康増進拠点施設タラソおきのえらぶは、経年劣化などによる機械設備の故障や利用者の伸び悩みにより、経営状況は厳しい状況にありますが、年次計画による機器更新に努め、指定管理者であるえらぶ海洋企画への必要な支援・指導など連携をとりながら、施設の経営健全化に取り組んでまいります。 福祉の増進については、急速に進む人口減少や高齢化社会の中で、育児、介護、障害、貧困など直面する社会課題や家庭のさまざまな問題を、住民と行政が協働して知恵を出し合い、本町の福祉向上を目指し、各主体が福祉活動の担い手となることを目的として、地域福祉計画を策定します。 高齢者福祉及び介護保険については、高齢化率が34%を超える中、平成30年度を初年度とする高齢者保健福祉計画及び第7期介護保険事業計画を一体で策定しております。 この計画に基づき、高齢者の方が住みなれた地域で安心して生活が送れるよう、地域包括ケアの拠点である地域包括支援センターを中心として、総合相談、介護予防、認知症対策などの事業を実施するとともに、医療・介護事業者や社会福祉協議会と連携を図り、本町の状況や特性を踏まえた地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいります。 また、今年度新たに小規模多機能型居宅介護事業所を1カ所整備し、よりよい在宅生活を支援していくこととしているほか、長寿クラブやシルバー人材センターの事業活動支援など、高齢者が地域で安心して生活できる体制づくりを推進してまいります。 障害者福祉については、和泊町障害者計画、第5期障害福祉計画及び第1期障害児福祉計画に基づき、各関係団体や機関と連携を図りながら、障害のある人が住みなれた地域で必要なサービスを受けられるまちの実現を目指すとともに、引き続き、日常生活改善のための経済的な支援や社会生活の支援などにより、障害者の自立に向けた支援に取り組んでまいります。 児童福祉の充実については、子供は地域の宝という認識のもと、子供・保護者に必要な支援を行い、子育てを社会全体で支援していく子育て環境づくりに努めてまいります。 和泊町子ども・子育て支援事業計画をもとに、子育て世代の経済的負担の軽減を図ることを目的として、子ども医療費助成事業のほか、ひとり親家庭医療費助成、多子世帯などの支援を実施しております。また、認定こども園、保育園における子供の一時預かり保育、延長保育及び医療機関における病児・病後児保育の支援を行うなど、保護者が子育てと仕事の両立ができるよう支援するとともに、子育て中の保護者の不安軽減を図るための育児相談やファミリーサポートセンター事業の充実、児童虐待防止のための取り組み、子供の貧困対策に向けた取り組みを実施し、多方面の関係機関と連携を図りながら地域の実情に即した支援にも努めます。 さらに、平成31年4月からは、乳児用品等購入費助成事業を新設し、乳児期に必要なおむつやミルクなどの購入費助成や子ども島外受診旅費助成事業を実施することにより、子育て世代の経済的負担の軽減を図り、安心して子育てができる環境づくりに努めてまいります。 また、平成32年度から5年間を計画期間とする第2期子ども・子育て支援事業計画の策定に向けて取り組んでまいります。 次に、交通基盤等生活環境の整備について。 交通基盤は、安全で利便性に富んだ道路整備を目標に、各種事業を活用し、通学路への歩道設置や、庁舎周辺道路など交通量の多い道路の改良工事と舗装補修工事、また、橋梁長寿命化修繕計画に沿って老朽化した橋梁の改築修繕を推進してまいります。さらに、町道、伊延港、内喜名漁港などの維持管理に取り組み、施設を安心・安全に利用できるよう努めてまいります。 上下水道は、企業会計のさらなる経営の健全化を図り、施設の維持管理と老朽管更新事業に取り組むとともに、水質管理を徹底して、安全でおいしい水の安定供給に努めてまいります。 公共下水道事業においては、人口減少や節水型生活用機器の販路拡大に伴い、下水道処理施設への流入量が減少したため、農業集落排水施設和泊中部処理場を公共下水道施設へ統合することとし、平成30年度から管路の埋設事業が始まり、平成33年度末までの完了に向けて事業を実施しております。 あわせて、平成31年度から施設の耐震化を図るため、耐震対策事業による工事に向けた実施設計を行ってまいります。 また、農業集落排水施設整備事業においても、ライフサイクルコストの低減に努め、東部処理場と北部処理場の耐用年数を超えた機器類の更新事業を継続して行い、平成31年度末の完成を目標に取り組んでまいります。 今後とも引き続き、公共用水域の水質保全と快適な生活環境の確保のため、合併処理浄化槽整備事業とともに、下水道施設へのさらなる接続推進を進めてまいります。 住宅政策は、ゆとり・優しさ・潤いのある住宅づくりを目標に、内城B団地の建てかえ事業を進めてまいります。また、地域の活性化や住宅不足を解消するため、空き家の利活用の推進や危険廃屋解体撤去を推進するとともに、和泊町公営住宅長寿命化計画に基づき、公営住宅ストック総合改善事業により、建物の長寿命化を図るとともに、住民の安全の確保と住環境の整備に取り組んでまいります。 生活環境衛生については、快適でよりよい住環境保持のため、引き続き、徹底したごみの分別収集と発生抑制、再利用、再資源化の活動を推進し、循環型社会の形成に向けてごみの減量化を図ります。また、ポイ捨て及びふん害の防止条例の制定に伴い、環境美化の促進を図り、町民が快適で住みよい生活環境を確保するため、さらなる公衆道徳の向上に努めてまいります。 環境に優しい循環型エコのまちづくりについて。魅力ある沖永良部島再生を目的に、緑の再生、花の植栽、生活環境の保全対策などを推進しているところです。 平成29年3月に国立公園に指定されたフーチャについては、自然景観を探勝できる重要拠点であるため、遊歩道の再整備などを行い、利用者満足度の向上を図ります。自然環境の保全については、今後も引き続き、地球温暖化防止実行計画に基づき温暖化対策を推進するとともに、第6次和泊町総合振興計画の策定にあわせて気候変動適応計画についても位置づけを行ってまいります。 安心・安全なまちづくりについて。町民の安心・安全な生活が確保される地域づくりのため、関係機関と協力しながら、近年多様化するさまざまな犯罪の未然防止のための啓発や交通事故の削減に向けての取り組みを強化し、安心・安全なまちづくりに努めてまいります。 また、防災・減災につきましては、老朽化している水槽つき消防自動車の更新を行い、火災発生時に迅速な消火活動ができるよう消防設備の充実を図るほか、地域防災力の充実強化のため、複数の自主防災組織が連携して自主的な防災訓練などの実施について充実した活動ができるよう、公助により支援し、住民の防災・減災に対するさらなる意識の向上を図ってまいります。 共生・協働のまちづくりについては、平成31年度も自主的な活動を実施している各種団体にあざ・まち元気活動事業を通して活動支援をしてまいります。現在、ソフト事業のみの支援をしておりますが、ハード事業の可能性、需要性も探りながら研究してまいります。 情報化の推進については、有線テレビについて、昨年の台風24、25号の襲来によるケーブル断線が生じ、長期間視聴できない事態が起こり、町民の皆様には多大なるご迷惑をおかけしました。今後は、今回の経験を生かし、工事短縮が可能な工法の模索を行い、万全な対策を図ってまいります。あわせて、設備・機器の老朽化が著しいことから、その補修や更新に努めており、コミュニティー放送では、より一層、町民主体で魅力ある番組になるよう努めてまいります。 また、通信システムが高速、大容量へと目覚ましく発展しており、各分野においてAI及びICTを利活用した施策を模索しながら、地域の課題解決に向けて進化する情報化に対応してまいります。 次に、財政事情及び各会計予算について申し上げます。 本町の財政事情については、国の施策などに伴う新たな行政需要などに対応するため、多額の町債を発行した結果、平成26年度決算において、経常収支比率などの財政指標が県内ワースト1となるなど、厳しい状況でありましたが、平成28年度からの5年間を財政健全化対策期間として、財政健全化に取り組んだ結果、平成29年度末の地方債残高が97億円となります。平成29年度から開始されました新庁舎建設事業のため約11億円の町債を発行することから、平成30年度末の地方債残高は100億円を超える見込みでありますが、引き続き財政健全化のため、歳出全般の見直しによる経常経費の削減に努めてまいります。平成31年度当初予算については、昨年同様に財政不足が生じたことから、財政調整基金からの繰り入れを伴う予算編成となっております。 今後とも、社会資本などの整備や維持管理、住民サービスの向上を図るため、機能的かつ簡素で効率的な行政運営に向けた取り組みを推進するとともに、全国的に課題となっております公共施設の適正管理について、公共施設等適正管理推進事業債や公共施設等適正管理基金を活用し、公共施設等総合管理計画などに基づき計画的に実施してまいります。 一般会計予算について。平成31年度一般会計予算の総額は、対前年度比4億5,674万5,000円減額の64億4,055万5,000円となりました。 義務的経費については、人件費707万2,000円、扶助費1,619万7,000円及び公債費の942万5,000円の増額により、対前年度比3,269万4,000円増額の28億906万円となりました。 投資的経費については、普通建設事業費7億2,138万3,000円及び災害復旧費1,075万5,000円の減額により、対前年度比7億3,213万8,000円減額の9億7,488万6,000円となりました。 特別会計予算については、平成31年度和泊町特別会計及び企業会計の予算は、次のとおりになりました。 国民健康保険特別会計予算9億1,453万円、介護保険特別会計予算9億8,741万1,000円、後期高齢者医療特別会計予算8,533万5,000円、下水道事業特別会計予算3億3,851万4,000円、農業集落排水事業特別会計予算2億4,155万円、奨学資金特別会計予算1,019万2,000円、水道事業会計予算1億8,876万円。 7会計の合計で、対前年度比1億2,713万6,000円増の27億6,629万2,000円を計上いたしました。 以上、平成31年度における施策について、施政方針を申し上げました。 議会を初め町民の皆様の絶大なるご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げますとともに、提案をいたしました一般会計並びに特別会計予算をご審議の上、議決くださいますようお願いを申し上げまして、施政方針の説明とさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(永野利則君) これで施政方針の説明を終わります。 ここで休憩します。 休 憩 午前10時24分
再 開 午前10時35分 |