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更新日:2021年3月23日

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第3日(2)

発言者

川畑 宏一

発言内容

△ 日程第2 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第2、一般質問を行います。
 川畑宏一君の一般質問を許します。
○1番(川畑宏一君)
 皆さん、おはようございます。
 子育て世代代表、川畑宏一でございます。
 さて、先日8月28日をもちまして、我々1期生議員が初当選した日からあっという間に丸2年を迎え、4年の任期も折り返しを過ぎました。これまで若さと行動力を生かし、ただただがむしゃらに走り回ってまいりましたが、これからも初心を忘れず、常に町民の皆様の側に寄り添いながら、行政とともに、和泊町を、沖永良部島を発展させるべく、もっともっと加速してまいる所存でございます。町民の皆様におかれましては、今後とも我々議会の活動に対し、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう深くお願い申し上げます。
 それでは、平成30年第3回定例会において一般質問を通告しておりますので、順を追って質問いたします。
 まず、住民による主体的な防災の取り組みについて。
 想定を超える災害のもとにおいて命を守るには従来どおり行政の指示を待つ行動指南型ではなく住民のより主体的な避難行動が求められているということが、防災・減災の新たな潮流となりつつあります。本町における方針及び取り組み状況はどのようになっておりますでしょうか、お尋ねいたします。
 次に、農業振興について。
 経済建設常任委員会において、里芋の自家種芋確保へ向けた取り組みを要請しておりますが、どのような検討がなされておりますでしょうか、お尋ねいたします。
 最後に、町民の福祉向上に資する行政のあり方について。
 第2回定例会において、さらなる町民満足度向上を図る上での問題提起を行いましたが、それらをどう捉え、どのような対策を講じているのか、お尋ねいたします。
 以上、3点について壇上からの質問とさせていただきます。
 町政をますます今よりさらに発展させていくために、きょうも聞きたいこと、質問がたくさんございますので、執行部の皆様におかれましては、恐縮ではございますけれども、簡潔な端的な答弁をお願いしたいと思います。
○町長(伊地知実利君)
 川畑宏一議員の一般質問に順を追ってお答えをいたします。
 1点目の住民による主体的な防災の取り組みについてでございますが、本町の方針につきましては、みずからの身の安全はみずから守る自助と、地域の安全は地域住民が互いに助け合って確保する共助が防災の基本であり、各字区長や字の役員、消防団員、婦人会、青年団、長寿会、その他多くの住民から成る各字自主防災組織の取り組みに対して、行政などが行う公助により支援をし、町民の意識の向上を図っていく方針でございます。
 取り組み状況につきましては、ハード面では、平成28年度に12字の公民館の雨戸の設置や国頭字公民館の多目的トイレなどの整備を行い、平成29年度には各字公民館にAEDを設置するなど、避難所施設である各字公民館の施設整備を図っております。また、本年度は、防災対策費用保険に加入し、財政負担の軽減を図っているところでございます。
 ソフト面におきましては、自主防災組織のリーダーである区長会の災害被災地視察研修や、防災の日と定めた9月9日に実施しております和泊町総合防災訓練の第1部では、平成28年度から町民運動広場において、自衛隊、消防、警察・防災ヘリコプターなどによる行動・救出訓練などを実施しております。ことしの場合は、鹿児島の天候不良により防災ヘリは参加できなかったところでございます。防災訓練の第2部では、ことしは西原字において、津波を想定した避難訓練や消火器取り扱い訓練などを実施しております。これまでには、和泊字、手々知名字、喜美留字などでも同じような訓練を実施しております。また、本年度の新たな取り組みとして、防災グッズの展示などを行い、防災・減災に対する町民の意識の向上を図るために努力しているところでございます。
 防災・減災に対する意識の向上は、一朝一夕で図ることはできないと考えておりますが、今後は子供たちへの防災教育などについて検討してまいりたいと考えております。
 2点目の農業振興についてお答えをいたします。
 里芋の自家採取につきましては、各自優良種芋の次年度に向けた確保をJA和泊と一体になって啓発をしているところでございます。島内においての優良種芋確保については、技連会野菜部会と協力をして、実験農場の圃場において種芋の栽培を行う計画をしているところでございます。
 次に、町民の福祉向上に資する行政のあり方についてお答えをいたします。
 第2回議会定例会において、川畑議員から日報管理、朝礼の実施、週1回の課長会開催の3点の要望をいただいております。
 日報管理につきましては、現在のところ管理しておりませんが、パソコン上で入力・管理ができないかと考えているところでございます。全職員が共有して使用できる職員ポータルというシステムがあり、このシステム上で職員ごとに日報を管理するシステムを組み込めないか、総務課電算係において業者と協議をするよう指示をしております。開始時期としては、新庁舎完成時にできればと考えているところでございます。
 朝礼や朝の会議につきましては、各課の人数、課題がそれぞれ異なりますので、各課の判断に委ねております。課内で共有すべき事項については、各課独自の方法で把握がなされているものと考えております。
 課長会については、定例課長会を月に1回月初めに行っており、各課などからの連絡事項や開催行事などについての話し合いを行うとともに、私や副町長、教育長からの指導・訓示の内容について、各課長から各課の職員へ周知などを行っております。また、議会定例会後や緊急を要する事項があった場合には、臨時の課長会を開催して対応などに努めているところでございます。
 各課長に意見を聞いたところ、現在の回数がよいとの回答が多数でしたので、現状のまま継続する考えでおります。課長会の開催にかかわらず、行政の課題、各種懸案事項や私の判断が必要な事項などについては、各課長と担当者が個別に報告・連絡・相談を行っており、事案によっては関係課で協議をして、問題の解決に取り組んでいるところでございます。
 以上で壇上からの答弁を終わりますが、次回の質問からは自席から、担当課長からも答弁をさせていただきます。
○1番(川畑宏一君)
 ただいま町長から3点のことにつきまして、大変前向きなご答弁をいただいたと思っております。
 それでは、1点ずつ進めてまいりたいと思います。
 まず、住民による主体的な防災の取り組みについてでございます。
 私は昨年も、沖永良部台風の襲来から40年ということで、災害を含む危機管理体制について総合的に質問させていただきました。そして、今回も同じことをするのかということで迷ったんですけれども、というのも、今年を見てください。災害は忘れたころにやってくると言われていたんですけれども、もう枚挙にいとまがない、次々と災害がやってくる。沖永良部においても、6月でしたか、台風で崖崩れなどがあったりとか、道路の浸水などがありました。全国各地でもう当たり前のように大規模な災害が発生していく中で、本町においても災害に対する取り組みというのは町民の生命と財産を守る上で非常に大事な観点でございますので、また改めて質問をさせていただいた次第でございます。
 そして、今回はちょっと特徴がございまして、議会では行政の皆様だけに改革を求めていくばかりではございません。議会としても、より機能的で機動的な機関を目指してさまざまな取り組みを行っております。その一つとして、私は経済建設常任委員会に所属しておりますけれども、その中で、中田委員長を中心にいろいろな取り組みを検討して、その一つが今回のこの一般質問です。災害について3名から質問がありました。きのうの山下議員は主に公共施設のあり方についてということで災害防止の観点、そして私が避難を中心とした災害が発生したときの初期対応、そして、この後、中田議員が復旧・復興についてという形で、1人がばらばらにやるのではなくて、議会全体として役割を果たしていこうと。そういう取り組みの一つでございますので、またそういった観点で見ていただけたらなと思います。
 町長の答弁でも、私が質問しましたとおり、自助・共助が基本であるというお言葉をいただきました。また、避難所としての公民館のハード整備などは着々と進められているということで、この避難所をどう生かしていくかということが大切だなと改めて理解した次第であります。
 また、昨日、副町長の行政報告において、出席された防災研修会の内容に触れ、教訓として、歴史は繰り返す、災害は忘れたころにやってくる、そして自分は大丈夫だ、今回は大丈夫だという気持ちを排除しなければいけないというポイントを挙げられ、最後に、本町として、事前のマニュアルの確認、被害発生の可能性のある場所のチェック、自主防災組織の伝達や連絡、これの確認が急務であるということで報告がございました。まさに、きのう副町長がおっしゃったこの3点の中に、私が本日質問をしたいことも含まれておりまして、和泊町の防災行政に対する問題点の共有というものは、今こうやって図られているのだなと安心したところでございました。
 それでは、一つずつ確認してまいりたいと思います。
 これは、担当課長である総務課長にお伺いしたいと思います。
 かつては避難、逃げるということに対して、行政がするのが当然だった時代がございました。しかし、今ではもう自分の命は自分で守る、これが基本となっておりますけれども、それはどういった背景があるか認識されておりますでしょうか、お尋ねいたします。
○総務課長(種子島公彦君)
 災害発生時には、やっぱり自分の命は自分で守るということが基本でございますので、そういったことも含めまして、これまでは行政主導の部分もあったかと思いますけれども、これからは、これまでの阪神・淡路大震災以降、いろんな災害が発生してきておりますので、その教訓等も含めて日本全国が今いつどこで災害が起きるかわからないという状況でございますので、そういう背景も踏まえて、そういう取り組みが行われてきているものと思っております。
○1番(川畑宏一君)
 そうですね。今、阪神・淡路大震災以降の教訓ということでしたけれども、私が端的にということででしたので、具体的な中身はなかったと思いますけれども、まさにそのとおりで、これまでは行政の避難命令などによって命が守られていたわけですけれども、昨今のこの異常気象による災害の中では、それができなくなってきた。
 例えば、沖永良部でもあると思うんですけれども、和泊のここはからからに晴れている、国頭に行ったり、越山のあたりに行ったら、もうすごいどしゃ降りだということがありますよね。つまり、これまでの雨と違って局所的になっているので、ピンポイントでの避難命令というのは出しづらいですよね。行政が出す避難指示などというのは、広域的にどうしてもなってしまいますから、関係のない人にまで流してしまう。そういったことを繰り返してしまうと、昨日副町長がおっしゃったように、なれが出てきてしまったり、逃げなくても、ああ、いつものことだ、いつもの避難警報だとなってしまうと。そういうことが1点挙げられます。
 もう一つは、また異常気象なんですけれども、これまでは雨がじわじわやって、積算雨量というのが大事ですよね。土砂崩れ、水害が起きる積算雨量というのが大体あるんですけれども、それに達するまで時間がかかっていた。だから様子を見ながら、ああ、ここはもうやばいなとなったときに避難命令を出して、それで間に合っていたんですけれども、現在の雨というのはゲリラ豪雨で、いきなり100ミリレベルの雨が降るわけですよ。そうすると、100ミリの中で外に出ると逆に危ない。もう雨が降り始めてからでは、避難命令を出して逆に危なくなってしまう。そういったことで避難が難しい。
 では、昨今、土砂災害や水害などたくさん発生していますけれども、その中で助かった人々の体験というものが続々とさまざまな場所で発表されていますけれども、それは自分の判断で逃げた。過去の教訓をもとに、ああ、これはまだ防災無線は鳴っていない、警報は出ていないけれども、この川がここまで来たときには今まで氾濫していたなとか、そういったものを自分でやって、そして周りの近所の人たち、おじいちゃん、おばあちゃんを助けながらやっていくといったことが必要になってきた。つまり何が言いたいかと申しますと、行政頼みではなくて、自分の命は自分で守らないと、そもそも助からないよと。だから自主的な避難が今求められているわけでございます。
 ここで、大前提として確認です。避難が自主的に行われるからといって、これは行政の負担軽減につながるとか、あとは行政が避難に対しての責任を免れるものではないということは、これは揺るがないものだとして持っていていただきたい。というのも、例えば防災の担当である総務課が自分たちで住民に指示を出していくのと比べて、各字単位の防災組織になると思うんですけれども、その区長さんを中心に各字民を間接的に動かしていくわけですから、今までよりもより細かなケア、指示、そういったものが必要になってくるという、この大前提だけは、総務課長、忘れないでいただきたいと思います。
 念のため確認です。こういった認識を確実にお持ちだと思うんですけれども、その認識の有無と、あと町民の命を自主防災とはいっても和泊町が主体となって守っていくという、その覚悟をお聞かせください。
○総務課長(種子島公彦君)
 先ほどから議員もおっしゃっているように、自分の命は自分で守る、そして地域の安全は地域住民の力で守るということが基本ではあるということは、これまでの教訓で住民もかなり理解してきていると思っておりますが、やっぱり災害に対する情報収集であるとか、ふだんからの自主防災組織のマニュアルの作成による訓練であるとか、あと消防団員の活動であるとか、そういった公助で支援できる部分は当然公助でしていかなければいけないと思っておりますが、大災害が起きますと公助の手の届かないところもございますので、ふだんからの地域住民とのコミュニケーションを図りながら、災害対策については取り組んでいく覚悟でございます。
○1番(川畑宏一君)
 強い決意をお聞かせいただきました。自主避難といっても、あくまでも行政の強い指導が必要だということを大前提として考えていただけたらと思います。
 それでは、今お話しした字を単位とした避難。先ほど答弁でもございました和泊字、手々知名字、そして喜美留字、そしてことし西原字と避難訓練が行われ、その内容としては事前に検討会がなされ、その中でどういった経路で避難したらいいか。あとはさらに要支援者がいないか、要支援者を誰がどうやって助けていくかといった経路の検討がなされたと思いますけれども、これは1年に一つの字だけしていっていますから、そのときには担当者が手とり足とり教授していけるんだと思うんですけれども、実際もういつ起こるかわからない。残りの字が十何字ある中で、間に合わないですよね。いつ何どき災害が起こるかわからない。こうするためには、やはりもう手とり足とりの伝授じゃなくて、ある程度手引のようなものがあって、それに基づいて同時進行で進めていく必要があると思いますけれども、そういった準備の状況はどのようになっておりますでしょうか、総務課長にお尋ねいたします。
○総務課長(種子島公彦君)
 近年行いました和泊字、手々知名字、喜美留字、西原字の避難訓練につきましては、津波が想定される部分が大きいという集落を対象に順次してきたところでございます。
 しかしながら、ことしの3月には崖下災害、土砂災害に対する地域も指定されてまいりましたので、いろんな災害が予想されることが今後あります。それについて、例えば台風、津波、土砂、水害、一つずつのマニュアルをつくっていくことは、非常に時間を要することかと思いますので、例えば集落単位で崖下・土砂災害の危険があるところについては、こういう避難経路でこういう対策をしてくださいというふうな集落単位を幾つかまとめた防災訓練、机上になるかと思いますけれども、そういった対策を今検討して進めているところでございますので、全ての災害についてのマニュアルというのは少し時間をいただきたいなと思っております。
○1番(川畑宏一君)
 検討を進められているということで、確かにすごく膨大な作業になりますので、時間がかかるとは思うんですけれども、災害はいつ発生してもおかしくないわけですから、なるべく早急に進めていただきたいなということでございます。
 そして、その中で、その手引のちょっと参考にしていただきたいんですけれども、避難指示は地域一円に発令されるんですけれども、実際、例えば近所に住んでいるからといって、みんなが避難する、しないというのは、また状況が変わってきます。例えば、家屋構造、家族構成、あと家屋の位置、隣であっても崖の上か下かでも違いますし、あと避難経路、避難経路も同じ字といっても同じ経路じゃだめなんですよね。この場所はもしかしたら崖崩れが発生するかもしれないとか、いろんなケースが想定されますから、字の中でも、あとは各家庭の中でも、企業の中でも、対応は変わってこないといけません。
 あと大事なのは、昨日、総務課長ともミーティングしていて、総務課長もおっしゃいましたけれども、正常性のバイアス、自分は大丈夫だと思ってしまう。このバイアスを解くために、自分は大丈夫だという気持ちを解くには、個人の判断ではこれは難しいんです。じゃ、どうするかといったら、周りの人とやる。だから、集落の中で、例えば沖永良部の場合は余り水害はないですけれども、ここまで増水したら逃げるというポイントを決めておいて、そこまで来たら必ず逃げるんだよというのをまず決めておく。そうしたときに、正常性のバイアスがかかるので、それぞれみんなが声をかけていって、逃げない人を連れていくといったようなことが必要になってまいりますので、そういった細かな観点をぜひその手引で全住民に各字自主防災組織を通して広めていっていただけたらなと思います。
 そして、続きまして、昨年の質問でのちょっと確認でございますけれども、今おっしゃいましたように土砂災害等はこれまで起こり得なかった、余りなかったですね、和泊町においては。ただ、しかし、昨今、大雨で土砂災害の危険性も出たり、実際起きたりしている中で、県が取り組みを進めていて、その結果が出次第、和泊町のほうでも周知徹底を進めていくというような回答だったと思いますけれども、実際、土砂災害についての取り組みはどのような状況になっておりますでしょうか。総務課長にお尋ねいたします。
○総務課長(種子島公彦君)
 土砂災害につきましては、ことしの3月に警戒区域が17カ所指定をされました。その指定に対応するために、現在、各公民館への掲示、それから区長会等を通じて住民への情報提供をしているところでございますけれども、今後はこれらを踏まえた上で防災訓練等も検討していく必要があると考えているところでございます。
○1番(川畑宏一君)
 区長会と公民館への掲示ということでしたけれども、実際、私もこれの件で公民館に行って確認するまでちょっとわからなかったんです。だから、議員の私でもわからないので、周知徹底がまだまだ行き届いていない部分も多少あるのかなと感じておりますので、そちらを徹底していただけたらと思います。
 あと、これは関連してなんですけれども、今、松くい虫によって、松の木が立ち枯れしております。越山などに行くと、枯れた木がいっぱいで、山が大分、緑が減っているような状況があるんですけれども、これはある方がちょっとこういう心配をされていました。越山の斜面、あそこは水源地でもございますから、雨が降ったときに、木の根によって地盤が要は強化され、水をためて、それが水源地としてある要素であるんですけれども、その松が枯れて、上の木が枯れてくると、根のほうもちょっと枯れてくるわけじゃないですか。地中の中の根が枯れてきて、今までしっかりしていた部分がすかすかになってくるわけです。そうすると、地盤自体が緩んで、これからゲリラ豪雨のようなものが発生したときには、地盤が緩いことによって、地すべりなどのような災害が起きるんじゃないかというような意見もございました。これは考え過ぎかもしれないですけれども、そういった事態がないとは限りませんので、一応念のために調査していただいて、安全性が確保されるのであればいいですけれども、もし危険性が考えられるのであれば、早急に対応していただきたいなと、これは要請でございます。
 続いて、消防団の連携について。
 私は消防団員でございます。そして、昨年の喜美留字の訓練にも参加し、ことしの西原字の訓練も見学させていただきましたけれども、その中で疑問に思ったのが、消防団が中心となって避難誘導、避難の補助などを担当しております。そうしたときに、一つ疑問が浮かぶんです。今回の想定は津波災害でしたよね。津波が発生するほどということは相当な大地震ですから、時間帯によっては、例えばご飯をつくっているような時間帯であれば、火災が頻発する、発生する可能性が高いと。そうしたときに、消防団員はそちらのほうに駆けつけなければいけない。もしくは火災でなくても何か重大な相当大きな災害があったとき、そこに向かわなければならない。
 そうした中で、消防団がそもそも組み込まれた前提の避難というのをしていると、これはいざ大きな災害が発生したときにどんな役割分担がされるのだろうと、ちょっと疑問に思ったところでございました。ですので、消防団を誘導に使っていただくのはもちろん大切なんですけれども、消防団の中でも役割分担をして、いざというときには、一分団の誰々はこちらの誘導に当たる、誰々はそのときに火災を優先するとか、そういった組み分けが必要ではないか。
 そして、さらに我々は携帯とか、あとLINEアプリを使って、消防団の中でも連絡をとるんですけれども、アンテナとかが破壊されて、そういったものも使えないときがある。そういった場合に消防団が迅速に動けないということは、和泊町の災害の復旧にすごく大きなダメージを及ぼしてしまうと思いますので、あらかじめ年に何回か、それぞれ指示を出して役割分担をして、消防団自身が、日ごろから自分に何かあったときには、こういう災害があったときには、どう動くべきというものを明確にしていく必要があるのではないかと私は感じておりますけれども、それに関して総務課長のご意見をお聞かせください。
○総務課長(種子島公彦君)
 災害時における消防団員の役割は非常に大きいものがありますけれども、消防団員も二次災害を防ぐためにみずからの命を守ることが、またそのことによって多くの住民の命、財産を守ることにつながっていくと思います。そういう消防団員の自助のマニュアルはできていると思いますので、そのマニュアルを活用するとともに、ふだんからのやっぱり先ほど言った訓練というのが非常に大切になると思っております。
 それと、今、各地の災害の記録が冊子になって幾つか届いておりますので、その中から参考になるような事例も含めまして、今後は消防団員に対するそういう訓練、指導を重視していかないといけないのかなと思っているところでございます。
○1番(川畑宏一君)
 ぜひこの件は早急に進めていただいて、また、私も第1分団に所属でございますけれども、第1分団長を中心に話し合いながら、火災の消火訓練等ではなく、こういった災害の際の対応についても訓練などを分団の中で消防団全体として活発化させていくよう動いてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、これも消防団に関連してなんですけれども、昨年の6月でしたか、喜井議員が、免許制度の変更で、中型免許に加えて準中型免許というものが、これも2種類あって、それが加えられたことによって、最初に普通免許を取った若い青年たちが2トン車も運転できないわけです。こういった中で、消防団も高齢化して、これから世代交代をしなければいけない中なんですけれども、機動力を増すために、それができないわけです。いざ消防団に入っても運転することができなければ、なかなか機動力を生かしてまいれません。これは自分で取ればいい話なんですけれども、なかなか18歳とか20歳そこらとかで仕事をしながらこれを取っていくのは、経済的にもちょっと難しいのかなと思う部分があります。
 そういったことで、これはまだ回答が出ていないかと思いますけれども、検討いただいて、条件はつけていいと思います。例えば、入ってふだんの訓練とか出動率とか、そういった参加を積極的にしているかという部分、あとは例えば1回免許の補助を受けて取ったら10年間は絶対に、何があっても、よほどのことがない限り消防団員として活動し続けてくれよとか、いろんな条件をつけることによって何とかお願いできないか。
 もう一個の観点なんですけれども、2トン車が乗れないとなると、よくある配送車が乗れないんです。運送店のトラックもほぼ乗れなくなってしまう。そして、あとは農業のトラックも最近大型化してきていますから乗れなくなったりする。建設会社も乗れなくなったりする。こういったものは会社に入ったら取らないといけなくて、必要があって取ったりとかするんでしょうけれども、民間企業のほうもそもそも免許所持を前提として採用している場合があって、要は、若い世代が免許を持っていないことによって就職にも影響しているんではないか。だから、例えばですけれども、消防団の免許の取得に補助があって、それで免許を取得することに補助することができれば、民間への仕事に普及させていく、そういった面で経済効果も発揮されるのではないかなというふうにも感じております。この点に関して、これはもう要請で終わりますけれども、ぜひ積極的にご検討いただけたらなと思います。
 そして、続きまして、先日の城中グラウンドで行われました災害訓練におきまして、自衛隊、消防署、警察署による救出訓練がございました。これを見ていると、もちろんプロですけれども、こちらの連携というのは抜群で、すばらしいと。こういう方々がこの島にいらっしゃるということは非常に我々も心強いなと思ったわけですけれども、その先です。和泊町行政において災害が起こったときの各課の連携というのは、しっかりと十分に検討され、共有されておりますでしょうか。そちらを確認させてください。総務課長にお尋ねいたします。
○総務課長(種子島公彦君)
 災害時等における役場各課の役割分担につきましては、地域防災計画において災害対策本部設置時の組織表が掲げられております。その中で、各対策本部で実施すべき所掌事務が定められておりますので、日ごろから、自分の担当する部署はどういう部署で、どういう事務を進めていくとかというのは、各担当課長等が確認をしているところでございます。
○1番(川畑宏一君)
 しっかりと対応、対策は共有されているということで、これをいかなるときでも発揮できるように、常日ごろ定期的な共有をお願いしたいと思います。
 続きまして、自主防災の中で必要になってくると思うんですけれども、防災無線。
 昨年、質問いたしました。事業所が統計上480件あるんですけれども、その中で昨年136の事業所にしか防災無線が設置されていなかったと。これは自営業などがありますから、家のものと一緒ですよという重複もあるかもしれないですけれども、余りにも普及が進んでいない。そして、全体の普及率も昨年は85%と少なかったです。避難の一番の情報源でございますから、こちらの整備状況は進んでおりますでしょうか、総務課長にお尋ねいたします。
○総務課長(種子島公彦君)
 防災行政無線の戸別受信機につきましては、昨年度から取り組んでいるところでございまして、これまでにも取り組んできておりますが、昨年度の数値でいきますと、新規が19件、平成23年度より設置しておりますので、ふぐあいが生じている部分、それから電波の届きにくい部分があるという情報も入っておりまして、ふぐあいを22件改修しております。
 今年度に入りましては、これまで新規を3軒、今現在ふぐあいを17件整備しているところでございますので、希望、要望のある家庭、それから事業所のほうから順次取りつけていっておりますので、今後ともそういう希望には添えるような対応を図っていきたいと考えております。
○1番(川畑宏一君)
 順次対策をとっていただいているとのことです。非常にありがたいことなんですけれども、新規で19件とか3件とかということで、去年の136件、事業所全体が480件ですから、まだまだ普及のスピードが遅いのかと。希望があった方ということなんですけれども、常会とか回覧板とか、あとはもう商工会などを通じて、早急にこちらの対策は進めていただけたらなと思います。
 また、昨年もちょっとご紹介いたしましたけれども、防災無線の内容を和泊町のホームページで登録すれば、携帯電話に転送されてきて、それを文字で読めるというようなシステムがございます。これを町民は余り知らなくて、去年の時点で職員の方に聞いても余り知らなかった、総務課の方でも知らなかったぐらい。ただ、これは非常に便利なんです。防災無線が聞こえない場所であるとか、そういった場所での防災避難等に役立ちますし、また、これは町が発信する日ごろの情報発信にも十分活用できるものだと思うんです。例えば、若い世代は仕事の関係とかいろいろ常会の参加率も低いと聞いております。じゃ、参加しないから情報が共有されなくていいのかといったら、そういうわけではないですよね。しっかりと網羅なく伝えていくためには、こういった若い人たちがまたより情報を得やすいようなシステムというのも活用を考えていっていただけたらなと思います。これは要請でございます。
 あと、続きまして、東日本大震災のときに釜石の奇跡というものがございまして、これは何かといいますと、子供たちが、相手は自然だからと、もともと決まった避難場所ではなくて次々次々とまだ行ける、まだ行けると逃げて、最終的にそのおかげで逃げ切れたという話でございます。その中のデータとして挙げられた中で、特筆するのが、釜石市では99.8%の子供が助かったと。驚異的な生存率です。その中でたくさん残念ながら命を落としてしまった方々というのは、ほとんどが大人なんです。自分は大丈夫だと、先ほどの正常性のバイアスが働いたりとかして。学校では常々避難訓練をずっとやっていますけれども、事業所などではそれがどう徹底されているのかわからない部分もありますので、商工会や各団体と協議しながら、それぞれの事業所においての防災の取り組みについても検討を進めていただくよう、こちらも要請しておきたいと思います。
 また、最後に紹介でございます。
 西原の訓練におきましては、防災グッズの展示をしたりとか、新たな工夫が見られたということで、おもしろかったのは、夏祭りで余ったんでしょうか、かき氷を子供たちがつくって、行って訓練した方々に炊き出しとかと一緒に子供たちがこれをどうぞと言って配ってくれて、子供たちも喜びながらやっていた。これはいい取り組みだなと私思いました。避難訓練といっても、毎回毎回災害を想定して厳しい訓練だと、なかなかおもしろくないんですけれども、子供たちも楽しみながら字民の交流を図りながらやっていくというやり方、お祭りのようにやるのは非常に有効だなと思いましたので、こういったものもあわせて手引の中で詰めていただけたらと思います。
 これで防災に関しての質問を終わります。
 続きまして、農業振興について、里芋の自家種芋確保へ向けた取り組みです。
 これも議会改革の一つだと思っております。委員会でずっと取り組みを進めていた中で、私は今回、経済建設常任委員会の代表質問のような形で、この場に立っております。その中で、ちょっと流れを把握したいと思いますけれども、26年、27年の疫病発生以来、生産者が離れて、生産量の減少もとまらない。これまでも各議員が何度も質問を重ねる中で、予防薬ではなくて治療薬、そういった薬剤の登録も進んだりとかしているんですけれども、種芋不足により、生産者の減少、作付面積の減少が下げどまらない状況にございます。
 そういった中で、我々議会では、キビやジャガイモに比べると比較的価格が安定しており、また和泊町が目指すリスクを分散した複合経営の中で重要なポジションである里芋の栽培を絶やしてはならないと、強い意志を持って取り組んでまいりました。例えば、ことしに入って5月に所管事務調査として横川町を中心とした種芋生産地の視察を行い、生産者を初め経済連の担当者と議論をしてまいりました。その際に県の担当者からは、自分たちは種芋産地だけれども自分たちだけではもう難しい。ぜひ和泊町においても自家種確保に努めてほしいという要請がございました。
 また、8月16日に町内の生産者を交えて経済建設委員会において検討会を行いました。この際にJAの担当課長からは、和泊町においてバレイショに続いて重要な農作物という位置づけであると理解しているという答弁をいただき、また武課長からは、疫病が出る前に収穫して早期出荷する必要があるけれども、それは本土からの購入種では間に合わないんですよね。自家種芋がやっぱり必要であるだろうと。また、購入種だと、どうしても収穫して出荷が6月後半から7月になってしまうんですけれども、この時期になってしまうと値崩れが進んでしまって、なかなか経営としてうまくいかないと。
 こういった中で、委員会として武課長を初めJAの課長に要請したところ、そのときには、たくさんリスクがあるということで消極的で、我々もちょっと心配したんですけれども、今、町長の答弁を聞きますと、実験農場で議連会を中心に種芋確保に向けた実験を進めていくという力強い答弁をいただき、安心したところでございます。今回これをやらないとなれば、それをやっていただくために一生懸命いろいろ用意してきたんですけれども、やるということでしたので、幾つか簡潔に確認してまいりたいと思います。
 まず、これは横川町へ行ったときに聞いたんですけれども、横川町は、かつては種芋生産者が50名いたそうです。それがだんだんやめていき、今、現役は3名しかいないそうです、3名しかいない、すごい減少なんです。横川を含むJAあいら全体で今9名の生産者がいるんですけれども、最終的には5名くらいになるだろうと。要は、種芋産地として5名くらいでもうやっていく想定で取り組んでいると。その中で大事なのは、機械化、省力化が重要じゃないかと。それができなければ難しいということでございました。疫病でもちろんやめていった人たちはいるんですけれども、ずっと里芋の種芋を育ててきて、高齢化が進んでしまって、収穫のときのあの大変な小芋を分離させる作業だけではなくて、これまで疫病がなければ要らなかった薬剤散布も頻繁にやらないといけなくなって、そういった点で作業が増してしまった。そして、高齢化の進んだ農家がやめていったというのが現状でございます。
 このような観点から、生産者を減少させないためには、作業の負担をいかに軽減させていくかということが大事でございます。横川の視察のときに、鹿屋の試験場で小芋分離機が開発間近だということを確認し、それを目の当たりにし、ああ、これはすばらしいと。試算によると80%の省力化につながるという、すばらしい機械でございました。ただ、我々がそのときに思ったのは、鹿屋の黒いさらさらの土だからできるんだけれども、島の赤土でそれができるのかなということでございましたけれども、こちらは実験農場にちょっと入って、デモが行われたと聞いております。それの結果はどうだったでしょうか。また、ぜひ、これは省力化80%ですから、省力化を図って生産者の拡大や生産面積の拡大につなげていくために、これの補助等も検討していただきたいと思いますけれども、経済課長の見解をお聞かせください。
○経済課長(武 吉治君)
 里芋の掘り取りを行った後の分離をする機械ということで、一度、大隅のほうで見ていただいたものと、また少しバージョンアップしたものを7月に、試験場のオオムラさんですか、知名町出身の方なんですが、県の職員に持ってきてもらいまして、実際、実験農場のほうで試験をしました。大隅に行ったときに、土が違えばどうかなという意見が皆さんから出ていたんですが、全く申し分なく取ることができました。農家のほうから里芋を持ってきていただいて、非常に大きな芋だったんですが、省力化ができるということです。ただ、まだメーカーのほうに落としてないということがありまして、小型のエンジンと油圧で分離をさせる機械なんですが、今後、開発されると、おおむね40万から50万ぐらいかかるということでありました。農協の職員ももちろん来ておりまして、普及課の職員も来ておりまして、これならこの押し込む部分のところだけ何か工夫すればそんなに高い値段じゃなくてもできるんじゃないかなという想定もしております。実際、メーカーから発売されたら、また検討を行っていきたいと思っております。
○1番(川畑宏一君)
 使った結果、よかったということで、安心しております。これをぜひ、まだメーカーからということですので、実用化されましたら、それの補助等に積極的に取り組んでいただけたらと思います。また、その分離機も、農家の方からはいろんな改善点も挙げられたということですので、それがまた実現されれば、島に合った使い方ができると思いますので、そういった要望もどんどん上げていってほしいと思います。また、前議員、東議員が質問されましたけれども、生分解性マルチも大幅な省力化につながるものでございますので、こちらもあわせて検討をお願いいたします。
 また、この作業負担が大きいということを踏まえ、先ほど議連会の中で種芋確保についての実験を進めていくということでしたけれども、作業の負担の大きさを考えると、もう若い世代、若い農家の力を活用して進めていく必要があるなと感じております。議長からも若い力を活用してやっていかないと議連会だけでやっては絶対にうまくいかないよとアドバイスをいただいております。これに関してはどのような見解をお持ちでしょうか、武課長にお尋ねいたします。
○経済課長(武 吉治君)
 前回の経済建設委員会とのお話の中にもありましたが、私どももやはり省力化、機械化、そしてあわせて、高齢化が進んでいる中で、今後の必要な作物として残していくためには、どうしても必要だと思っております。その中で、実験農場で今回試験を考えているところですが、ポリマルチを一部使って、あと残りはほとんど生分解性マルチを活用して、それを実際農家の方々に見ていただいて、効率もいいよということを啓発していくようなことを考えております。また、実験農場を活用した農家が何人かいらっしゃいますが、その方にも幾らかつくっていただくことも検討しております。
○1番(川畑宏一君)
 ぜひ次世代を担う若い世代の農家をどんどん登用していって、この実験を成功におさめてほしいと思いますけれども、その中身においては、この前の検討会でもございました。収穫後、保管で種芋が腐ってしまう。冷蔵庫の中に入れるまでの風乾、乾燥の間で腐ってしまう。これの原因解明をしてほしいという意見もございました。また、風乾のための場所もなかなか確保しづらいと。そういった場所の貸し出しというか提供ですね。あとは、自家種がうまくいかない年もあるんです。どんなに優秀な里芋農家でも、なかなかこれが毎年うまくいかない。それはなぜなのかという究明、防除体制などの技術の確立をぜひこの実験農場で議連会と若手とがタッグを組みながら強力に進めてほしいと思います。
 それと、これは一つ大事なんですけれども、種芋をやるに当たって、一つネックがございます。値段がないからといって出荷されてしまっては困るんですよね。やっぱり種芋が生産されるというこのサイクルが軌道に乗るまでは、そこに何かしらの支援を加えていかないといけない。そういった中で、種芋を生産する農家に対しては価格を保証していくような制度も軌道に乗るまでの当初は必要になってくるかと思いますけれども、これに関して経済課長の見解をお聞かせください。
○経済課長(武 吉治君)
 種芋になる時期になると、非常に5月、6月は高くなって、7月以降は下がるんですが、実際の種芋の価格というのが、やはり280円から300円ぐらいの相場でございます。その中で価格の保証というのはなかなか町としてはできないと思っておりますが、その辺は農協のいえば今行っている輸送支援事業の中の基盤整備とか、そういったものをぜひ当てるような方策をとっていただくよう私どもも要請したいと思っております。
○1番(川畑宏一君)
 やはりいいものができて、それを種芋として確保してもらうためには、それが売るほうに流れてしまっては困りますから、価格保証というか、そちらは助成として、サイクルに乗るまではやっていかないと、なかなかこの件に関してはうまくいかないんじゃないかと懸念しておりますので、ぜひ積極的な検討をお願いしたいと思います。
 これに関して、もうやる意義は固まりました。実際やるとなったんですけれども、その中で、もちろん経済課長も当然検討はされていると思うんですけれども、改めて確認でございます。今、私がお話ししたような価格を保証するためにどれだけ補助をすればいいかといったかかるコストであるとか、あとはそのコストをどうやって種芋生産が軌道に乗ったときに回収していくか。また、費用対効果といったものを踏まえながら、技術を確立するための期限というのはどうしても設定しておかないと、いつまでもいつまでも続けていって成果が出ないようでは困ります。そういった設定をしてほしいと思いますけれども、こういった面はどのようにお考えでしょうか。武課長にお伺いいたします。
○経済課長(武 吉治君)
 3年前の疫病が大量発生したということから、この種芋不足が生じているわけですが、その際に、幸いに宮崎県、そして愛媛県、鹿児島県の里芋に関する著名な技術者の方々がコンソーシアムというものを組んで、これに対していろいろ取り組んでおります。過去に里芋に関してこういったことを行われたことはなかったんですが、そういった方々の協力を得ながら、また普及課と連携して、また現状においてかなり防除の方法も確立されておりまして、今後もこのコンソーシアムを通じて、私どもも早急な対策に、また、そこのところの要望も行っていきたいと思っております。期限というと、いつまでとは言えませんが、とにかく早急に行うということを申し上げておきます。
○1番(川畑宏一君)
 期限もぜひ設定を考えてください。何年やってだめだったら撤退するというのは、やっぱりそういった取り組みも、これからの行政には必要になってくるんじゃないかなと考えております。撤退というのは、これは民間においては、特に大企業において、さまざまな新規分野、異分野に新規参入というのはたくさんあるんですけれども、同時に、日経新聞とかを毎日見ていてください。そういった企業が数年たって撤退するというのは結構見るんです。でも、これって失敗じゃないんですよね。やってみないとわからないことにチャレンジして、ただ、それを行き当たりばったりじゃないんですよ。民間は何をしているかというと、そういったコストの計算をしっかりして、あとはすべきことを確実に明確にして計画に取り組むんです。
 里芋の場合は、行政ができること、JAができること、生産者ができること、県ができること、こういったものを全てピックアップして、もちろん我々は種芋の確保というのが100%うまくいくことを信じて、うまくいってほしいと思って、こういう提言をしているわけですけれども、万が一すべきことを全部やってもうまくいかなかったときには、もうどうしてもうまくいかないというものがあると思うんですよ。それは、これからの行政、財政が厳しい中でいろいろやっていった中で、うまくいくことばかりではないと思います。でも、それを勇気を持って撤退していく。そういった考え方が、行政の中には、私は見ていて、ちょっとまだ浸透していないのかなと思いましたので、お話しさせていただきましたけれども、こちらもぜひ進めていただけたらなと思います。
 そして、続きまして、これはちょっと関連してなんですけれども、昨日、昨年度の農畜産物実績計画資料というものが配付されまして、これの中で同僚議員からも質問がございましたけれども、約9億円の減少ということです。我々は、ここ最近、去年、おととしと議会の中で、町長初め経済課長の答弁を聞いていくと、和泊町の農業は厳しいといっても60億円を達成し力強く進めていると、割と前向きで強気な答弁がずっと続いていたと思うんですけれども、結果的にこういったことになってしまって、非常に心配な点であるんですけれども、経済課長、この9億円減の原因はしっかりと把握されておりますでしょうか、お聞かせください。
○経済課長(武 吉治君)
 言うまでもなく、把握しております。もちろん台風による被害やいろんなこと、さらに価格の低迷とかがあるんですが、やはり足腰の強い農業を確立するという信念の中で、今後も原因を追求した上で、また農家が作物をつくって、もうかって潤う農業生産に努めていきたいと思っております。
○1番(川畑宏一君)
 今、もちろんわかっておりますということだったんですけれども、具体的にちょっとよくわからなかったんですけれども、もう一度お聞かせいただいてよろしいですか。
○経済課長(武 吉治君)
 作物別に申し上げますと、まずサトウキビのほうですが、10月末に来た台風による糖度というか、もちろん昨年が9万6,000、そしてことし8万5,000ということで、両町を合わせて。和泊町においても、栽培の収穫の面積を含めて単収が減ったということもございます。それで2億ぐらいの減少になっております。
 農家が一番大変だったんですが、バレイショのほうの低価格に関しては、バレイショの輸入の加工産物があったということで、大手の商社がかなり買い込んだということを含めたこと。さらに、非常にほかの野菜が高かった。それによって、また芋類から少し消費者が離れたという理由がございます。
 さらに、花に関しては、かなり安定してきたものの、物見、いわゆる12月から12月の年末商戦、それと3月の彼岸の商戦、その時期は非常に高かったんですが、その後、余り値段がしなかった。そういった要因で、その3品目がかなり下がりまして、おおむね9億の減ということになっております。
 しかしながら、農家のほうは今後もまた新たな決意を持って取り組んでいるということで、またいろんな形で支援をしてまいりたいと思っております。
○1番(川畑宏一君)
 いろいろと問題点を挙げていただきましたけれども、大体がこれまでも耳にしてきたような内容で、武課長のことですから、私が簡潔に答弁をということでしたので、本当はもっとたくさん持っていらっしゃるんでしょうけれども、あり過ぎて答えられなかったのかなと理解しておりますけれども、これはすごい大打撃なんですよね。ずっと割と行け行けの農業に対しては自信を持った答弁をずっといただいてきた中で、農業立町である本町に対して大きな打撃になり得る。だから、この数字を見て皆さんは動揺していると思うんですけれども、この後どうしていくかという立て直しのところが経済課長を初めとする関係機関、農家を初め皆さんの底力の見せどころになると思いますので、ぜひこれは原因の分析と対策をもっと具体的に出して一体となって取り組んでいただきたいと思います。
 あと、これは関連して要望でございますけれども、奄振の輸送コスト支援事業で予算オーバーしてしまったということで支払いが留保されるという速報が入っておりますけれども、これも農家の生産意欲をくじくことにつながっていかないように早急な対策をして、支払いのおくれが例えば年末とかに響いてきますと、民事の経済のほうの打撃も免れることができなくなってしまうと思いますので、執行部のほうでも対策を考えていただいて、我々議会としても、すぐに議長を通じて議長会で動いていただいて、県や国への要望活動も進めているところでございますので、引き続き一体となってこちらも取り組んでまいりましょう。
 そして、最後は経済課長に、これはお願いというか、期待する部分でございますけれども、経済課長は知識も経験も豊富で、我々はいろんな課長に接してくるんですけれども、何を話していてもぽんぽん数字が出てきて、必要な資料をくださいと言ったら次々出てくるんです。これだけ農業、経済の分野に精通している方はいないんじゃないかなと驚いていますけれども、これがまた貪欲で、まだまだ吸収していこうと、しょっちゅう出張に行っていらっしゃって、出張が多い課長として有名でございますけれども、情報収集、インプットは、もう若手に任せていただいて、課長は退職まであと数年と聞いておりますけれども、本町がここまで農業立町として大きく発展してきた歴史を踏まえた上で、ぜひ武課長を中心に次世代の本町農業が今後30年、50年続いていけるような方向性をばしっと打ち立てて退職していただけるよう、これは私の要請で終わりますけれども、こちらはぜひよろしくお願いいたします。
 それでは、3点目、町民の福祉向上に資する行政のあり方についてでございます。
 私は、この関連の質問は3回目でございます。12月に挨拶、サービスの遅延について質問させていただいて、その後、改善が見られた部分も多々あったんですけれども、私がこの質問をしたことによって、いろんな方が私の一般質問を見て、いや、こういうこともこういうこともあったんだよと次々と類似の事例が入ってきてしまって、私もちょっと驚いてしまって、その多くの類似案件の声を聞いた上で、一、二件であれば、これは個人で解決できる問題であるだろうと思うんですけれども、これはもう個人でどうこうできる問題ではない、組織で改善するべき問題であると確信して、6月、前回の定例会において改めて質問させていただきました。
 その中で、町長の答弁は、各職員自身が自分で課題を見つけ改善していくことが大切だという旨の答弁でございました。その時点でちょっと私の考えとずれがございましたので、具体的な事例を挙げさせていただいて、考えられる原因を探り、改善点として日報、朝礼、課長会をやってくださいというような提案をした流れでございます。大事なことですので、その具体的事例というのはもう一度示しておきますので、これを執行部の皆さん初めこれを聞いている町職員の方々はちゃんと聞いていてくださいね。
 いろいろと要望があったり、わからないことがあって問い合わせに行く。そうしたときに、たらい回しというのはよく聞くんですけれども、たらい回しではなくて答えが返ってこない。これはちょっと今すぐわかりませんので、調べてから確認します。答えがない。これが一番多かったです。そして、あとはひどい場合になると、数年にもわたってしまうんです。数年にもわたって同じお願いをしているんですけれども、もうその担当者は異動でかわってしまう。そしてさらにその担当者もまた異動でかわってしまう、どうしたらいいんだ。そして、我々のところに来るといった例です。
 あとは、子ども医療費などの各種還付金や各種使用料の減免申請などが遅い。減免申請においては、生活が苦しいのでいろいろな要因があると思います、災害であったり生活のことで減免申請を出しているにもかかわらず、なかなかそれが受理されず、ずっと料金が加算されてしまうというケース。そして、さらには納付書が送られてきていないのに、納付書が送られてこないということは料金を払いようがないにもかかわらず、お金を払っていませんよねと言ってサービスを停止されてしまうといった事例です。あとは、支払いなどさまざまな業務が遅い、もしくは、もう忘れていてない、そういった事例があります。
 あとは、挨拶がない。こちらが挨拶したのにしない。本当かと思いますけれども、あるらしいです。気づいていないのかもしれないですけれども、雰囲気が暗いとかですね。これは私が6月に言って大分改善されたと思います。いろんなところで、よくなったよという声も聞いておりますので、改善も進んでいるんだというのは町民の皆さんも職員の皆さんもわかっていただきたいんですけれども、ただ、同じことを繰り返さないでください。そういった意味で、私はもう一度この内容を言いました。
 それで、こういうことが起きる要因は何なのかと考えたときに、情報共有がうまくいっていないんじゃないか。これは各職員から課長、町長までの下から上へのボトムアップの伝達もうまくいってないでしょうし、逆に町長の指示を各課長から各職員に伝えていく、このトップダウンの指示もうまくいってないんじゃないか。
 そして2つ目、過剰なセクショナリズム。自分はこの課の所属だ、その案件については、自分の課じゃない。こういった対応が、皆さん無意識かもしれないですけれども、やっぱり今でも見受けられる。我々に対してもありますから、そこはいま一度ちょっと気を引き締めていただきたいと。
 あとマネジメントが不足しているのではないか。課長の皆様、課長補佐や係長の皆様、管理職の皆様と連携しながら、しっかりと課員の皆様、職員の皆様の仕事をマネジメントしていってほしいと思います。
 そして、プロダクトアウト、これが一番大事だと思いますよ。いいですか、自分たちがやりたいサービスじゃないんです。サービス、製品を提供するんじゃないんです。町民が何を求めているかというのを常に頭の片隅に置いて、この発想で進めてください。いろいろな話をお伺いしていると、皆様が経験やさまざまな知見の上で話されているのはわかるんですけれども、どうしても会話をしている中で、自分たちの言うことは正しいんだ、何でわかってくれないんだというような雰囲気が伝わってくる。これは町民の声でございます。どうしてもそう聞こえてならないと。みんなではないと思いますよ。でも、どうしてもあるんですよ、これが。これをやっぱり直していかないと。皆様のほうが専門的で知識があるのはわかるんですけれども、そうじゃないですよ、マーケットインです。町民の皆様は何を求めているかというのを常に考えて、そういったご意見をいただいたときには、まず受けとめてください、吸収してください。それは違うだろうではなくて、そういう考え方もあるのかと吸収できるような組織につくりかえてほしい。
 そして、私は、それをやるためには日報で自分の仕事の内容の管理をして、それをもとに朝礼をして、課長会では横のつながりを共有していく、これを提案いたしました。日報に関しては、システムで検討していくということで、前向きに進めてくださっているなと。あとは、例えば税務課とか土木課、それぞれフリーソフトを使って情報共有を進めているということを聞いております。
 また、朝礼に関しても、各課によるものということですけれども、企画課のほうでは毎日朝礼を実施して、それによって、この前、議案説明会があったんですけれども、私が6月の議会において提案した件について早速答えを出してくださって、ああ、なるほど、情報共有がこういった迅速な対応につながっているんだなと実感したところでございました。もう一つ、朝礼はどうかわからないですけれども、町民支援課も、私が提案したことに関して、もう早速、条例も議案を上げてきていただきましたし、またサンサンテレビでCMも見ました。こうやって迅速な対応を見ますと、これに関しては町民からも、おまえが言っていたことってもう既に実行されたじゃないか、執行部はすごいな、この調子で頑張ってほしいという、お褒めの言葉もいただいていますので、そういったものはまた励みにやっていただきたいなと思います。
 朝礼とか日報とか、やると聞いているのでいいんですけれども、私は、これを管理していく中で大事なものを理解していただかないと、やるとは言っても結局進まないんじゃないかと思います。そういった事例をたくさん見てきております。
 それで、ちょっと聞いていてほしいんですけれども、経営の三大要素というものがございます。人、物、金、それに今は情報というのが加わって、人、物、金、情報。これを動かしていくことが経営の軸であって、そしてマネジメント、わかりますよね、社長が、町で言ったら町長が職員を動かしていく、課長が自分の課員を動かしていく。人、物、金、情報を操って動かしていくことが重要になってくるんですけれども、これを理解してほしいんです。人、物、金、情報を操っていく中で、私は人が一番大事だと思っているんです。これはなぜかといいますと、例えば情報共有のためにシステムを組み込んでいただきますよね。それを活用するかしないかというのが、これは人にかかわってくるんです。だから、ただシステムをつくっただけで、じゃ、情報共有ができて、私が先ほど申し上げたような諸所の問題が改善されるかといったら、そんなに甘くはないですよ。
 あとは、お金の管理。役場がやるいろんなお金があると思いますけれども、監査報告でちょっと聞きました。決済印がずらずらと押されているにもかかわらず、数字が合わないものがあったりとかする。これはどうなっているのかなと思うんです。あってはいけないですよね、こういうことは。ちゃんと読んでいますか。本当かどうかわからないですけれども、ちらっと聞くところによると、印鑑を押しといてとか言う課長がいるとかいないとか、そんな話も聞いたりしますけれども、言語道断ですよね。しっかりと読んで、確認してください。そういったことが繰り返されていると、過去にも和泊町でもございました。重大なというか、結果的に重大な案件につながった事例が、皆さんも覚えておりますよね。そういったことはどうやって起こるかといったら、こういった日々の小さな小さなことの積み重ね。担当者も、ああ、これで通った、オーケーだ。なるほど、和泊町は自分たちがこうやって仕事を滞のうしても大丈夫だなと。そういったものが積み重なっていくと、それがいつか大きな不正や事件につながる。そこを私は非常に懸念しておりますので、真剣に取り組んでいただきたいと思います。
 じゃ、その人を動かすマネジメントの部分で、私が皆さんを見ていて、これをやってほしいなという部分を、ちょっとポイントを絞って挙げさせていただきます。聞いていてください。
 具体的な指示を行ってください。これはマネジメントで人を動かすにおいて最重要なことです。いいですか。だから、例えば「日報を書け」じゃないんです。その日報をどういうふうに活用して、どう管理しなさいとか、そういうところまで共有してほしいです。朝礼もそうです。朝礼をすればいいというものじゃないんです、日報も書けばいいというものじゃない。その中身が大事で、私が先ほど挙げたような問題点を解決するためには、このツールを使って、どうやってやったらいいかということを考えて、それを活用方法まで伝えていく具体的な指示。
 あとは、例えば各課においてはこういうことですよ。企画書を出さないといけないものがあるとします。期限が1カ月後だとしたら、「これは1カ月後だぞ、ちゃんとやっておけよ」じゃだめなんです。その人の特性を見ながら、あとは課長がみずからの経験とかを生かしながら、この案件に関しては県に申請を上げていかないといけないかもしれないけれども、いいか、この事業はいきなり上げてもちょっと難しいわと。例えば、これは先に根回しをして了承をとってから、こういうふうに進めてくれ。あとは県に申請を入れて、ここまでは、これはおまえは経験ないだろうけれども、結構時間がかかるぞ。だから、これは1カ月あると思って余裕をかましてやっていたらだめだ。このステップまでは今週中に済ませておけとか、いいですか、具体的な指示。期限を切って、あと、やり方まで、どうやってやるのかというところまで突き詰めて指示をしてください。
 町長は、この前、防災訓練を見ましたよね。あのときの指示を思い出してほしいんです。自衛隊がばっと来てから、そこにもう要救助者がいるのに、車から降りて、いきなり駆けつけないんですよ。まず、整列して、隊長が、君はこれをしなさい、これをしなさい、これをしなさい。「はい、かかれ」と言って、かかるんですけれども、その後もずっと隊長が現場を見ながら、誰々はそこにはこういう危険があるから気をつけながらやりなさい、誰々はこっちからやったほうが効率的ですよというそういう指示をずっと飛ばしながらやっていく。あれはデモンストレーションだからやっているわけではなくて、私も自衛隊で非常勤として勤めた経験があるんですけれども、実際にこれをやっているんです。これはなぜかといったら、あれだけの大きな組織が、そういったマネジメント、具体的な指示がないと、しっかりと末端まで動いていけないというのがわかっていて、それができなければ、国民の生命を守ることができない、財産を守ることができないという切迫感があるから、その結果として、ああいう具体的な指示というものが生まれているんです。だから、これは同じ組織として、和泊町はなかなか大きな組織ですから、これをぜひ実践していただきたいなと思います。
 そして、次に、何か指示を出したときに、それがわかる方もいれば、わからない方もいるんです。わかる方は絶対やると思います。でも、わからない方がやらないですよね。その人たちに、その背景にある意味を皆様の経験を踏まえて話してください。それはどうですか、皆様されていますか。されている方もいると思うんですよ。「おい、これをやってくれ」と。それを一、二回やらない方がいたとします。そしたら、これをやらないことによって、こういう不利益が出る。また、逆に、これをやることによって、こういうメリットがあるんだと。仕事において、組織において、これをやることがこういう経緯を踏まえて町民の福祉向上につながっていくんだということを納得させてほしいんです。
 それで、3点目、それを繰り返す、わかるまで。皆さん、ないですか、こういうことが。指示をして、できていなくて「おい、どうなっているんだ」と怒る。また、できていなくて、どうなってんだと怒る。この繰り返しじゃだめですよね。具体的な指示とこの意味を繰り返し繰り返しできるまでやる、これが大事です。
 もう一つ、これに関連するんですけれども、OJTをやってほしいんです。OJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニング、机上の勉強じゃないんです、仕事をしながら。だから、課長にやってほしいんです。例えば、挨拶がないとか、各課員をよく観察してください。そしたら、どう考えても対応がよくない場合があると思うんです。こうやって観察していて、その職員が来客対応を終えたとします。ちょっと来てくれと。今、君は、こういう町民からの要望に対して、こういう発言で対応したけれども、これはちょっと目線がプロダクトアウトじゃないかとか、こういった表現をしたらもうちょっとわかりやすいんじゃないかとか。あとは、そもそもおまえが挨拶してないだろう、にこやかに迎え入れてくれよとか、日ごろから職員の動きを観察して、その都度やってほしいんです。「やれよ」じゃわからないんです。だって、なぜかわかりますか。職員の皆さんはやっているつもりなんです。悪気はないのはわかっています。それぞれの価値観の中で一生懸命されているのはわかっているんですよ。だけど、皆さんはプロなんです。結果が全てです。やっているつもりで、できていない。できていないから、実際いろいろな先ほど私が述べたような事象がたくさんつらつらと挙がってくるわけで、これを踏まえた上で、もし皆さんが、いやいや、おかしいな、我々はしっかりとやっているのになと、思っていないと思うんですけれども、いるとしたら、これは見当違いな話で、そこはしっかりと認識を改めてほしいなと思います。
 そして、次に、今何を言いましたっけ。具体的な指示、意味を伝える、繰り返す、OJTをするですね。あとはコミュニケーションをとってください。皆さんコミュニケーションをとっているとは思いますけれども、コミュニケーションがとれているところに、上司への報告がないとか、そういったことはなかなか起こり得ないと思うんです。だから、どういったコミュニケーションをとっているか。そういった中で、私は課長の皆様の夢とかビジョンとかいうものを共有してほしいと思うんです。飲みながらでも何でもいいです。飲まなくてもいいですよ、ちょっと何か用件で来て、報告を受けたついでに、ちょっとおまえ、きょう今から忙しいかと言って、時間があればちょっと話をしようぜと言って、自分の経験の中で、失敗談とか、こうやってうまくいったぞとか、そういうことを話したりとか、自分は和泊町をこういうふうに変えていきたいんだ、おまえはどう思うかと、そういった夢を語り、ビジョンを共有してほしいなと。
 日経新聞に「私の履歴書」という毎日連載で1カ月著名人が過去を振り返るものとか、あと大企業のトップが私の課長時代といって中間管理職だったときのいろんな失敗談とか経験をやっているようなコラムがあるんですけれども、それを読むと、我々若手も、ああ、なるほど、先輩方もこういう苦労をしてきたんだなというのが、ひしひしと伝わって、よっしゃ、頑張ろうと思う部分がございます。そういった深いコミュニケーションをぜひやってみてほしいと思います。
 そして、最後、嫌われることを恐れないでください、課長の皆さん。確かに、今のように繰り返し具体的な指示でいろいろやっていたら、最初はうざがられることもあるかと思います。だが、しかし、これは必ず伝わります。それを繰り返していれば、必ず職員の皆さんもできるようになりますから、一時的には嫌われるかもしれないですけれども、皆様が目指すべきは、職員に好かれることではないです。町民に喜んでいただくことですから、そこはぜひ割り切ってやっていただきたいと思うんですけれども、今の件、今幾つか挙げてまいりましたけれども、副町長、どう思われますでしょうか。ご意見をお聞かせください。
○副町長(前田修一君)
 川畑議員の今の指摘につきましては、全てがごもっともだというふうに考えております。さきの第2回6月議会でも同じような指摘事項がありまして、それをまとめたものを8月の終わりの課長会の中でも通知をしたところでございます。それによって、課長から全職員に漏れなくそういう気持ちは伝わっているものだというふうに思っておりましたけれども、今回またこういう形で指摘があったということは非常に寂しい思いでございます。また改めて確認をしていきたいというふうに思います。
○1番(川畑宏一君)
 問題点を共有して取り組んでいただいていることで、心強く感じました。
 これはちょっと補足しておきますけれども、大多数の職員の皆様は、一生懸命仕事をしていただいて、すばらしい仕事をしていただいております。私が申し上げているのは、大体一、二割の職員です。その方々に申し上げているんです。ただ、難しいのは、その言いたい方々に響かないんですよね。だから、今見ていると職員の対応もすごくよくなってきていて、もともとよかった人はどんどん伸びていってすごくよくなっている。その差が余りにもあるものですから、逆にそれが目立ってしまうというようなこともあります。それを個々人の問題ではなくて、組織でカバーしていこうというのが、今、私が長々と話してしまいましたけれども、それの核でございますから、そのことを念頭に置いて、これはすごい大事な問題ですから、本当に肝に銘じてやっていただきたいなと思います。
 そして、最後に、新庁舎ができますよね。かなりオープンになります。町民の間でささやかれていることが、町民は、これは実際に聞きました。郵政民営化のときに郵便局の窓口対応ががらっとよくなったというのを皆さん経験しているんです。新庁舎がオープンになって、すごいきれいな庁舎の中で、ハードがいいものですから、その中身の対応というのがすごく皆さん気になっているようです。これで、もしこれが改善されずにこのままになるようだと、せっかくの庁舎がと。この庁舎は町民を幸せにするための町民の福祉向上のために新庁舎を建て直していると私ども町民は理解しておりますけれども、もしこういう状況が改善されないと、職員の皆様の職場環境を整えるための新庁舎建築だったのかと言われてしまうぞと。これは私の意見ではないです。そういった声が町民から多々出ておりますので、気を引き締めてやっていただきたい。
 その中で一番手っ取り早くわかりやすいのは挨拶です。挨拶をやってください。自分のテンションも上がる、課の中の職場の雰囲気も上がる、町民もうれしい、こんな効果的なことはないです。挨拶を基本的にされて嫌な人がいたら教えてください。これを実践するにも、個々人に任せていてはだめです。じゃ、どうするか。もうシステムとしてやってください。
 一つ提案します。入って一、二年目、3年目くらいまでの若手の方が、入り口から見えて、来客が必ず見えるようにして、その若手の職員は、もう何が何でも来客があったときには「こんにちは」といち早く気づいて挨拶をして、どうなさいましたか、どういったご用件ですかと駆けつけて対応する。そしたら、それに呼応して、課の皆さんが「こんにちは」と挨拶する。目線をきかして「こんにちは」と挨拶しても3秒くらいなものですよ。仮に30人、50人来たとしても二、三分の話です。たった二、三分で職場の雰囲気が変わって町民も喜んでいただける。こんなわかりやすいことはないですので、ぜひこれを実践していただきたいと思います。これは最後に要請です。ぜひやってください。要望ではないです、要請ですので、よろしくお願いいたします。
 長くなりましたが、以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(永野利則君)
 これで川畑宏一君の一般質問を終わります。
 ここで休憩します。
休 憩 午前11時01分