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更新日:2021年3月23日

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第2日(2)

発言者

前 利悦

発言内容

△ 日程第5 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第5、一般質問を行います。
 通告に従って、順次発言を許します。
○6番(前 利悦君)
 おはようございます。
 まず、町長、2カ月の療養生活、本当にお疲れさまでした。これからは、体に気をつけられて、町政のかじ取りに頑張っていただきたいと思います。
 それでは、2点について質問させていただきます。
 まず1点目、農業振興について。
 ①平成29年度の農畜産物は、サトウキビの低糖度、バレイショの価格低迷等で厳しい状況であったが、農畜産物生産額は幾らか。
 ②バレイショ価格の低迷については、今後も予想されるが、対策をどのように考えているか。
 ③生分解性マルチの購入助成について、第2回定例会で、JAと連携を図り、より効率的で生産性が高く、環境に優しい農業の推進に努めると前向きな答弁があったが、農家の負担軽減等や産業廃棄物減少のためにも購入時の助成はできないか。
 2番目、教育行政について。
 ①教育長として、長年、本町の教育行政に携わってこられたが、和泊町の教育で一番に発信できるものは何か。
 ②昨年度、教師と児童・生徒間に信頼関係が築けない状況があったが、現在はどのように改善されているか。
 ③不登校の児童・生徒が、小学校1校で3件、中学校1校で2件の報告が第2回定例会であったが、その後、どのような対応を試み、現状はどうなっているか。
 ④学校給食センターは、2学期からの学校給食における調理及び配送業務を町が直営で実施することとし、それに伴い、職員を採用し、準備を進めているが、保護者にとっては重大な問題である。当センターの運営及び委託事業者の廃止や直営に至った経緯等を町民に説明すべきではないか。
 以上です。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦議員の一般質問に、私のほうへの質問について、順を追ってお答えをいたします。
 1点目の平成29年度の農畜産物生産額につきましては、サトウキビが対前年比22%減、輸送野菜が26%減、花卉が12%減、農畜産物全体で約15%の減額となり、約56億9,400万円となっております。
 2点目のバレイショ価格の低迷対策につきましては、バレイショに限らず、野菜の価格変動につきましては、その年の気象、景気、消費動向や主要産地の出荷量などが市場価格に反映しますので、現時点では予想できない状況でございます。
 今後、安定した価格維持ができるよう、鹿児島県内バレイショ産地リレー出荷の先発産地としての確立と、野菜価格安定基金、3月期、4月期の予想出荷量の見直しをJA和泊と協力して設定してまいりたいと考えております。
 また、生産農家は、引き続きコスト削減や秀品率向上を図るとともに、春のささやきのブランド名のもと、生産農家はもとより、JA和泊、園芸振興会、関係機関が一体となって生産振興に努めていきたいと考えております。
 3点目の生分解性マルチの購入助成につきましては、生分解性マルチの使用について、JAあまみも積極的に推進し、奄美版マルチの開発を既に行っており、昨年、生産農家において試験栽培を行っておりますが、単価が非常に高いということでございます。
 購入時の助成につきましては、JAあまみが中心となって、経済連への資材の削減、支援の要請を行っているところでございます。
 以上で壇上からの答弁は終わらせていただきます。必要に応じて担当課長からも答弁させていただきます。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 前議員の教育行政についての質問にお答えをいたします。
 まず第1点目、本町の学校教育の充実のためには、学校、家庭、地域がともに連携を図りながら、それぞれの特徴を生かして、補完し合いながら教育活動を進めることが大事だと考えております。
 和泊町の教育の基本目標は、ふるさとに誇りを持つ教育であります。そして、和泊町の教育のキャッチフレーズは「わくわく、どきどき、まえむき、りんとした教育」であります。わくわくの「わ」、どきどきの「ど」、まえむきの「ま」、りんとした教育の「り」、「わどまり」であります。凛とした子供を養成するために、3つの柱を立てて、1、やる気に満ちた人材の育成、2、和泊町らしい教育の推進、3、「やればできる」を増やす教育の推進であります。
 和泊町学力向上推進委員会など、小中高とPTA、地域が連携した授業の推進、さまざまな世代が自分の体力に応じて運動できる総合型地域スポーツクラブ元気!わどまりクラブなど、和泊町ならではの特色ある教育は数多くありますが、中でも和泊町独自の取り組みとして発信できるものとして、町内の小学校1・2・3年生で実施している「郷土で育てる肝心の教育」があります。
 学校教育は、主として、各学校の小学生、中学生の知・徳・体のバランスのとれた健全育成を目的として行われています。本町の最重要課題である学力向上においても、その基礎となる豊かな心や健やかな体、道徳教育の充実、人権教育の充実などが挙げられます。
 郷土で育てる肝心の教育は、お茶の礼儀作法や郷土の先人の教えなどを学ぶわけですが、ここでは地域の伝統文化の継承、先人の知恵の伝達など、これからの社会を切り開いていく力を身につける基礎的な力を培っていく教育活動であると考えています。関連して、三線など郷土芸能の伝承活動や西郷南洲記念館を利用した学習なども進めています。
 教育委員会では、今後も和泊町の先人たちの教育資産や地域の方々の学校教育への力強い期待に対し、地域の教育力を生かしながら教育行政の充実に努めてまいりたいと思っております。
 2点目にお答えをいたします。
 昨年度、教師と児童・生徒の信頼関係が構築されていなかったために、児童・生徒や保護者に不安を抱かせる状況がありました。
 教育委員会としましては、子供たちが夢や目標に向かって学習や運動に力を発揮できるようにするために、学級経営の充実や規範意識を育てる生徒指導など学校に指導し、学校では研修を重ねてまいりました。
 現在、児童・生徒が授業に生き生きと臨めるように、先生方は児童・生徒とのかかわりを大事にし、明るく活気のある学校の雰囲気をつくり出そうと取り組んでいるところです。実際に、子供たちが授業でも活発に意見を出し合ったり、意欲的に生徒会活動に取り組んだりする場面が見られ、改善している姿が見られます。まだ十分とは言えないけれども、これからも学校と保護者、地域が課題の共有を図り、課題の解決に当たっていくことを指導しているところです。
 今後も、校長のリーダーシップのもと、職員が一丸となって保護者や地域との連携を深め、児童・生徒が力を発揮できる学校づくりのために、教育委員会としても指導助言に当たっていきたいと考えております。
 3点目の不登校についてお答えをいたします。
 第2回定例会で述べました不登校についてですが、小学校の3件のうち2件については、生活リズムが整えられなかったり、遅刻しがちであったりしたことで欠席日数がやや多い状況にあり、明確な不登校ではありませんでした。現在は解消されて、欠席日数が減ってきています。
 中学校は、前回定例会で2件でしたが、現在3件です。うち1件は、欠席日数は少ない状況ですが、学校としては、本人の欠席理由の把握に努めるとともに、家庭との連携を深めるなど、危機感を持って対応しているところです。
 対応としましては、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーなどの相談活動や、児童・生徒が欠席した場合には、先生方が家庭に出向いてじっくり話を聞いたり、登校に向けて励ましたりすること、保護者と家庭での過ごし方について話し合うなど、個に応じた指導や支援に努めています。
 今後も、不登校への早目の対応や児童・生徒の不登校の要因の把握に努め、保護者や関係機関と連携して対応し、不登校児童・生徒の解決に努めていきたいと考えています。
 次に、給食センターの件についてお答えをいたします。
 本町の学校給食は、これまで調理及び搬送業務を和泊学校給食会に委託して行ってまいりました。委託先の和泊学校給食会は、給食センターで調理を行っていた調理員が中心となり組織した組合でした。これまで大きなトラブルもなく、安心・安全な学校給食の提供に努めていただいてきたところですが、昨年度末、受託代表者から、組織としての運営も含め、受託業務の責務の大変さから、受託を辞退したい旨の申し出がありました。
 教育委員会としては、受託辞退の申し出を受け、児童・生徒に安全で安心な給食を提供するために、これまでのような委託方式と直営方式について、県内や郡内の実施状況を参考に比較検討を行いました。
 県内における学校給食の調理業務の状況は、主に県本土の都市部においては食品加工業者や食品を扱う企業等に業務委託を行い、一方、地方部や離島においては、調理業務を受託する業者がいないため、直営で行っているのが現状でした。
 本町においても、町内に調理業務を委託できる業者を確保することが難しいことや、近隣市町村の学校給食予算なども比較検討し、直営での運営を決定したところであります。2学期から学校給食を安定的に供給するため、調理員及び調理員兼運転手を町補助職員として11名採用し、夏休み期間中に給食調理員としての心構えなどのオリエンテーションや施設機器の使用方法、調理実施研修、2回の試食会を実施しました。
 学校給食は、安心・安全でおいしい給食を安定的に提供することはもちろん、食物アレルギーの対応や地産地消を含む食育の推進など、児童・生徒の健全育成のための大切な教育の一環であります。これまで同様に、信頼できる学校給食センターの運営に努めてまいります。
 直営に至った経緯等については、学校長及びPTA会長等で組織する和泊町学校給食センター運営委員会や議員の皆さんにも説明を行ってきたところであり、その上で、2学期から学校給食の提供に向けて準備を進めてきたところです。また、9月発行の給食だよりを活用して、保護者の方々に対しても報告をする予定にしているところです。
○6番(前 利悦君)
 29年度の農業生産額ですけれども、56億9,400万余りということですけれども、28年度に比べますと9億7,000万余りの減となっているわけですけれども、それはサトウキビが台風に遭って、非常に糖度が低くて、そういう状況になったことはわかります。
 サトウキビが9億9,900万、これは28年度です。それが、29年度が7億8,400万、約2億1,500万余りが減になっているわけです。これは、自然災害があって低糖度だったということで理解できるわけですけれども、輸送野菜、これが、28年度が17億1,200万、29年度が12億6,400万余り、4億4,700万余りの減となっています。
 そこで、生産額全体としては9億7,000万余りが減となっているということになるわけですけれども、こういうふうにして数字を挙げたのは、本町は農業の島である、農業立島だということは、農家が潤っていかないとまちが活性化していけない、そして農家が潤っていかないと人口減にもなかなか歯どめがかかっていかないのではないかという、そうことから数字を挙げたわけです。
 町長も、施政方針の中でよく言われていますけれども、足腰の強い農業を確立すると。そういうことで、農家がいいとき、一昨年から3年連続60億を見込んでいたわけですけれども、29年度はそういうふうにして減少している。それを何とか、毎年、同じような収益上がるような取り組みということでいろいろ町長もされていると思うんですけれども、そういうことで、今、足腰の強い農業ということで、町長はどのようなことを考えていらっしゃるのか、その辺をお聞かせください。
○町長(伊地知実利君)
 ただいま申し上げましたように、昨年の農産物の生産額と比較すると大幅な減少になっております。これは、先ほども申し上げましたように、販売戦略もありますけれども、サトウキビにつきましては被害による糖度の減、それからバレイショについては市場の関係の価格の減ということで大幅な減少をしております。ただ、畜産につきましては、平均して堅調な価格が維持されているところでございます。
 足腰の強い農業の取り組みとしては、やはり私ども行政だけではできるものではないし、農業、JAとも協力をしながら、それぞれの農作物の部会、技連会の部会などとも協力をしながら鋭意取り組んでいるところでございます。当然、これは、私どもがこうしなさいと言っても、やはり生産農家の努力も必要でございます。そのようなことで、三者が一体になって取り組んでいかないと、なかなか生産額は上がってこないというところでございますけれども、行政としましては、ハード面でいろいろな施策を講じて支援しているところでございます。
 また、いつまでも支援をしていけるような状況ではございませんけれども、足腰の強い農家の育成には、鋭意これからも引き続き努めてまいりたいと、そのように思っております。
 全ての生産額の減少に、私ども行政としましてどう取り組んでいくかというものについては、それぞれの関係機関と十分な議論をしながら、生産農家に理解をいただきまして、やはり生産振興に努めてまいらないといけないと、それは私ども行政だけではできない問題でございますので、生産農家もやはり一丸となって取り組んでいく問題でございますので、引き続き農業生産の振興には、また農家の皆さんの経営安定には、行政としましても支援をしながら取り組んでまいりたいと、そのように思っているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 そこで、関係団体から、サトウキビの場合は台風災害、これが一番の大きな原因、自然には勝てないわけですけれども、バレイショの場合、ほかもですけれども、何かそういう関係団体から特に町に対して要望みたいな、そういうことは何かあるんでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 それぞれの関係団体、それぞれの役割がございます。私ども行政といたしましては、栽培環境の整備には私どもが努めてまいりたいと、そのように思っておりますし、集荷、それはJAが担当をするわけでございまして、商社に売り込み、そういうことにつきましてはJAが努力をしているところでございます。
 今、バレイショを例にとりますというと、前議員もご存じのことかと思いますが、集荷場の整備が大きな課題になっているかなと思っております。天気がいいと、集荷場に多く集まって処理に困るという現状もあります。そしてまた、集まったバレイショが、天候によっては雨にさらされる場合もあります。そのような施設の整備、そういうものについてはJAと行政と協力をしながら、どう取り組んでいくかということは担当課と議論をしているところでございまして、やはり農家の皆さんが安心して集荷できる、生産ができる環境づくりについては、私ども行政だけでできない部分もございますので、やはり何といってもJAが農産物の取り扱い、出荷については役割を担っているわけでございますので、そういう環境整備については、関係機関がやはり一体となって取り組んでまいらないといけない。
 そして、それについては、生産農家も協力すべきものは協力をしていかないと、なかなか安定した生産ができないと、そのように思っておりますので、今後とも引き続きJAと議論をしながら環境整備には努めてまいりたい。ただ、申し添えますが、行政だけではできない部分があるということだけは認識をいただきたいと思います。
○6番(前 利悦君)
 それで、ぜひ農家の思いというんですか、本当に農家がつくったものが喜んで売れたと、そういうことができるような環境整備をぜひしてほしいと思うんですけれども、今年はバレイショが安かったために、種芋として残された芋がかなりあるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それが現在の施設の中で、全部農家の要求どおりに冷蔵として保管できているか、余分で入れなかった部分があるかどうか、その辺の情報がわかっておれば、経済課長さん、教えてください。
○経済課長(武 吉治君)
 自家種芋の保管についてということのご質問でございますが、かなりの量を農家のほうが持ってきておりまして、現状では冷蔵庫はいっぱいだということを聞いております。
 また、種芋について、石川里芋の種子の保管もお願いされて農家から来ておりまして、それについては、冷蔵コンテナを利用して保管しているということを聞いてございます。
○6番(前 利悦君)
 いっぱいということですね。
 里芋のことが出ましたけれども、里芋も、種芋としては、本町の作付面積の5割以下しか生えてこないという状況があると思うんですけれども、これから農家の人たちが自分たちで保有していく、そういうことも考えられると思うんですけれども、第2回定例会でも申し上げましたけれども、その辺をあわせて、ぜひ保管庫というんですか、足りなかった部分があるということですので、その辺を2回定例会で要請しましたので、ぜひ関係機関と相談して、それができるような取り組みをお願いしたいと思います。
 それから次に、何度も言いますけれども、バレイショの低迷ということで、前もって聞いておけばよかったんですけれども、種芋について、農家がもう払えないという状況も聞いておりますけれども、未収金、その辺の掌握というのはできているんでしょうか。
○経済課長(武 吉治君)
 そういう、いえば未収金の関係のことは農協が行うことでありまして、細かいことは私どもに情報はいただいておりません。
○6番(前 利悦君)
 やっぱり、農家は大変厳しい思いをしているということなんですけれども、そうならないように、自分の種芋が冷蔵できて、そうするとある程度の対応をしていける、そういうふうに思うわけですけれども、施設とあわせて、ぜひその辺も、今年はそういう農家が結構いると思いますので、掌握して、JAはもちろんですけれども、それから民間にもあるんじゃないかと思います。できるかどうか、ぜひ農家の状況を調べて、そして対応を考えていくことをぜひお願いしたいと思います。
 次に、3番目の生分解性マルチについてですけれども、これは2回目の定例会のときに助成ということで申し上げました。
 現在は、通常のマルチは、廃棄物処理センター、持っていけば、向こうで助成が受けられるわけですけれども、この前、関係団体とのそういう研修会があって、私も実際に掘り取りをしているところを見たんですけれども、そのままジャガイモの掘り取り機で掘っていけると。ところが、今まで使っていたマルチを掘り取り機ですると、ひっかかって、土が丸まって、あとは前に進まなくなるんですけれども、そういう面で非常に省略ができるということ、これはニンニクにも使えますし、ニンニクは一本一本抜いて、今現在は抜いている状況ですけれども、腰が痛くて、年をとるとなかなか抜けない状況があるんですけれども、そういうのができると、さらにたくさん耕作できるんじゃないかということで、ぜひ助成をということでお願いしているんです。
 一つ、メリットは、まず1番目はやっぱり省力化です。それから、管理して、土を上げたりして、土を制することによって増収が期待できるということ、それから非常に環境に優しいということで、掘り取った後、ロータリーをかけても、ほとんど残らないという状況で非常に優しいし、現在でしたら、処理センターに持っていけばいいんですけれども、それを畑で焼くというふうになれば非常に問題があるし、そういう面からも、ぜひ助成をお願いしたいと思います。
 これは情報ですけれども、30年7月23日の日本経済新聞に載っていることですけれども、保管場所にごみの壁が5メートル近くも廃棄物で上がっていると。これは、廃棄物を引き受けていたのが近隣諸国ということですけれども、中国、そこがもうさばき切れなくなっていると。それで、非常にそういった状態になっていることがここに書かれているわけですけれども、日本からの輸出が、これは14年からの資料ですけれども、2014年度が約60万トン、これ日本から中国に持っていった。それから、15年度が90万トン、16年が80万トン、17年が70万トン、そして18年はゼロです、もうほとんど持っていけない、そういう状況になっているみたいです。
 そういうことからも、先ほど、ごみセンターのことで非常に廃棄物の量が多いということが言われていましたけれども、ごみがさばき切れないと、そういう状況になっていることで、こういうことからもぜひ助成をお願いしたいということです。
 一つ、最後に、スターバックスという有名なコーヒー店があるんですけれども、ここがプラスチック製のストローの供給をやめると、ごみになるわけですから。それで、欧州連合(EU)も使い捨てプラスチック製品を廃止する方針を決めたと。自国で処理し切れないようなごみの輸出は見直す時期を迎えていると、そういうふうになっているわけですけれども、本当、そういう廃棄物が海に流れて、亀がそれを食べて死んでいたとか、そういうことが出ていますので、そういうことを考えて、やっぱり環境に優しい、これは町が推奨していることですので、ぜひそういうことで考えていただきたい。
 これは、経済課長、どうでしょうか。
○経済課長(武 吉治君)
 ご提案ありがとうございます。
 7月25日にJAのほうで、奄美版のいわゆるマルチについて検討がなされ、その際にも、試験された農家が非常にいいという結果が出ておりまして、今後、やはり先ほど議員がおっしゃいましたとおり、環境に優しい、さらに労働の軽減にもなる、もう一ついいことに、安全面にもかなりいいという感じも受けましたので、今後、技連会を中心に、農家に普及に付すということを鑑みまして、生分解性マルチを使った栽培指針等を早急に考えていきたいと思っております。
○6番(前 利悦君)
 前向きな答弁ありがとうございます。
 それで、農家の人も、これを使ったらもう後には戻れないと、非常に省力化になるし、収入も上がってくるということで、今言っているようですので、ぜひそのようなことを検討して、助成できるように努力をしていただきたいと思います。
 それでは2点目について、教育行政についてですけれども、いろいろ言われましたけれども、教育長、たくさんいろいろありました。
 本当に、これが和泊町の教育だ、一言で言えないかもしれないですけれども、それは私、考えるんですけれども、たくさんありましたんで、全国に和泊はこんな教育をしているんだと、これが和泊町の教育だと、何かまとめて言ったらどういうことでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 先ほども答弁をいたしましたけれども、和泊町が、鹿児島県43市町村ありますけれども、他の市町村が行っていない教育の一つが郷土で育てる肝心の教育であります。これは、和泊町の教育目標の基本方針の中に「ふるさとに誇りを持つ教育」というのがありますけれども、ふるさとに誇りを持つ教育を推進するために、郷土で育てる肝心の教育、これを小学校1年生、2年生、3年生に今実施しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 これはもう、前から言われていることですけれども、本当に沖永良部といえばそういうことだと思うんです。「わどまり」、わくわく、どきどき、そういう目標もありました。それが、本当に子供たちにどれだけ伝わっているかと、そこが、今、各学校で信頼関係、そういうのが出てきているわけです。その辺は、どういうふうにお感じですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 郷土で育てる肝心の教育は、小学校1年生には西郷隆盛を中心に教えています。2年生には、西郷南洲翁の教えを受けた土持政照やその他の方々について勉強しています。3年生になると、郷土のブランド商品であります「えらぶゆり」について勉強したり、また世之主の歴史について勉強したり、永良部の方言について勉強したりします。また、もう一つは、1年、2年、3年生にお茶を教えることによって礼儀作法を教えています。
 こういうことを通しながら子供たちを指導しているわけですけれども、教育というのは、すぐに効果の出るものもあれば、10年、20年、30年して初めてそのときに学んだことがあらわれてくるということもあります。今、和泊町の郷土で育てる肝心の教育というのが、どういう成果が上がっているかということでいえば、大変礼儀作法がよくなってきたと、それから礼儀をするときに、内向き、外向きの履物が並べられるようになったと、いろいろなことで成果は上がってきていると私は考えております。
 しかし、本当に私が期待をしているものは、20年、30年、40年後、西郷隆盛について思い出したり、また西郷南洲翁の精神を実践して、やはり和泊町の中で、和泊町の和の精神とかいうようなものが、本当に子供たちが考えて、大人になって、そういうものが浸透してほしいなと、そういう夢を持っております。
○6番(前 利悦君)
 確かに、教育はそういう長いスパンで考えなければいけないこともあると思うんですけれども、今の学校の現状、私が教員していた、もう何十年前と言えばいいんですかね、沖永良部に行くのは東大に合格するよりも難しいと言われるぐらい、本当に先生たちが沖永良部に行きたいと、そういう状況があったわけです。
 今の学校の状況で、本当に先生たちがそういう思いでいるかどうか、本当にそういうふうに思っていらっしゃいますか、教育長、どうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 以前の教育行政の推進の仕方と現在の教育行政の推進の仕方は変わってきております。例えば、今、先生方は3地区を回らなければならないというふうになっています。A、B、C、Cは主に離島ですけれども、在職している間にその3地区を回らなければならない。昔は、そういう制度がなかったときは、沖永良部に行くのは本当に東大に行くよりも難しいと、そういうふうに言われていたわけだけれども、今の人事の中においては、もちろん今も、永良部に行けてよかったと、そういうふうに周囲から喜ばれているのはいっぱいありますけれども、教育の人事の制度上、3地区を回らなければならないというようなことで、永良部に行けたら喜ぶんですけれども、全部が全部永良部を希望するような、そういう時代ではなくなってきております。
○6番(前 利悦君)
 これは、鹿児島県の教育行政の問題なんですけれども、本町の教育として、やっぱり今の現状で課題がどうなのかと、その課題を受けとめて、それをどうしていくかということなんだと思うんですけれども、学校、それから親、地域との連携、その辺が十分にできないと。
 昔は、本当にそうだったと、先生たちも家に寄ってきて、そして子供たちの状況を見て教育した。現在は、少し先生たちの状況も変わってきていますけれども、和泊町の教育のよさというのは、私はそういうものじゃなかったか、それで保護者も先生たちをずっと受け入れていく、その中で先生たちも育っていくという、そういう状況があったわけですけれども、何か今はもう変わってきていると、子供たちも非常に変わってきている。だけども、子供たちの状況を見ない。何で子供たちがこういう状況になるか、それを見て、そして学校だけでは子供たちは見られません、勉強だけでは。本当に丸ごと見るためには、親と語り、そして地域に足を運んで、地域の中でその子供がどうなっているか、そうやって見ていくと、教師も本当に意識を変えるということが私の経験でたくさんありました。そして教師も変わっていかないと、生徒たちの距離というのはどんどん遠ざかる、近くにないし、そこではもう教育は成り立っていかない。今、和泊町の現状を見ていくと、そういう状況にあるような気がするわけです。
 今の課題に対して、教育長は、どれぐらい各学校に行って、子供たちの状況を見られたり、親たちと語ったり、PTAと語ったり、どれぐらいされていたのか、その辺をお聞かせください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 我々が生徒だったときと今の生徒とは、社会が変わってきて、子供たちも精神的にも身体的にもものすごく変わってきています。そしてまた、保護者の方々も、昔の保護者と比べたら本当に変わってきています。そして、価値観も多様化してきています。そしてまた、地域の方々も本当に変わってきています。そういう中で学校教育を行うのは、大変今まで以上に厳しい状況下に置かれています。
 私が地域の方々とどのぐらい語っているかというご質問でありますけれども、直接学校のPTAに参加しているとかいうようなことはありませんけれども、いろいろなところで地域の方々や保護者の方々と、子ども会とか、またはPTAのスポーツ大会とか、そういうようなものの中で多くの方々と語って、今の子供たちの現状も保護者の現状もよく知っているつもりであります。
○6番(前 利悦君)
 そういう状況を、やっぱり教育長も、本町教育のトップである方、今はもう大きな課題があるわけです。その辺を実際自分の目で見られて、聞いて、そしてそれに対応していかなければいけないと思うんですけれども、子供たちとの間が近づけない、これはもうぜひ近づいて、そして子供たちが今どういう思いをしているか、そこを受けとめない限りは子供たちも変わっていかない。だから、そこになるまでに変えていくために、教師がどれだけ子供や親たちの思い、そして地域とかかわって、そういうものが僕は和泊町の教育じゃなかったかなというふうに思っているわけです。
 鹿児島県内、何地区か行きましたけれども、本当に昔に比べたら地域の教育力というのはだんだんなくなっていきつつありますけれども、和泊町にはまだそういうものが残って、先生たちを大事にする風潮というんですか、そういうものがまだあると思います。
 先生たちも、もっと積極的に家庭、そして字に足を運ぶ、そうしないと、学校の中だけでしたら、ますます子供たちとの距離が離れて、ますます自分が大変になっていくと思うんです。それを克服していくためには、そういうことをしないとできないわけですけれども、その辺の指導というんですか、その辺についてはどういうことをされているのか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 以前の先生方と現在の先生方と、生徒の接触の仕方というものは随分変わってきております。そして、先生方が地域の方々と溶け込む、そういう機会もだんだん減りつつあります。これは、和泊町だけじゃなくて、世間一般も他の市町村も同じであります。
 そういう中で、和泊町は、先ほど議員が申されたとおり、まだまだ学校、家庭、地域が連携して、親密に教育をしているという姿は、他の市町村に比べてはまだ濃いものがあります。そういう中で、教育委員会がそれぞれの学校の先生方に勧めているのは、町民体育大会には町民として参加をしなさい、敬老会にも町民として参加をしなさい、それから各集落でいろいろ日常作業等がありますけれども、そういうものにも参加をさせなさい、そしてまた字の敬老会その他のいろいろな行事にも参加をして、地域に溶け込んでくださいと、そして地域の方々とも、そして保護者の方々とも連携をして、今の子供たちは学校だけで育てることはできないと、三者がしっかり連携をして育てなければならない、そのことをしっかり自覚して、地域に溶け込む先生方になってくださいというふうに指導はしているところであります。実際、そういうふうに多くの先生方はしていると私は思っています。
○6番(前 利悦君)
 指導されて、だけども、なかなか成果として上がらない。これが今の学校の課題かな、現状から見るとそういうことだと思うんですけれども、そこがないとなかなか変わっていけない。教師自身もそういう状況があると思うんです。
 今、町の先生たちの研修会というんですか、それはどういう形で、何回ぐらい行われているのか、その辺はどうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 研修会というのは、これはたくさんあります。例えば、英語の研修会もあります、数学の研修会もあり、そして養護教諭の研修会もあり、それから事務職員の研修会もあり、校長、教頭の研修会などというのは年10回近く開催をして、教育委員会の意向を学校に反映させるようにしています。そしてまた、教科の先生方は教科の先生方で研修会を開いて、自分たちの指導法について日々研さんをしているところで、研修会というのは非常に多くあります。
○6番(前 利悦君)
 私の聞き方がちょっと悪かったみたいで、そういうのはわかります。その研修会の中で、地域との連携とかそういうことにかかわって、ふだんは地域ともかかわって、いろいろ子供たちを受けとめるようにしていきなさいということを言われていると思うんです。研修会の中で、こういうふうにかかわってほしいとか、そういうようなことはされていないんでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 この間、7日に定例教育委員会がありました。その後、校長研修会があり、その中でも、私、話しましたけれども、これから敬老会のシーズン、町民体育大会のシーズンになりますと、学校の先生方はそういうのによく参加をしてくださいというふうに指導しました。
 そしてまた、私は上手々知名に住んでいますけれども、上手々知名には10名、和泊町の先生方がいますけれども、この先生方は、教育長が言うからかどうか、そういうことは私は知りませんけれども、町民体育大会の前の激励会や慰労会、また町民体育大会にも参加する、また先生方は後の清掃にも参加をします。いろいろなものによく協力をしてもらっていて、私は先生方はやはりそういうことをしているなと。
 そしてまた、内城小学校とか大城小学校区では、敬老会に先生方は皆こぞって参加をしているとかいうような話を聞いて、そういうものも伝わっていて、いろいろ継承されているので大変ありがたいなと、私はそういうふうに認識をしているところであります。
○6番(前 利悦君)
 ほかの字で、学校の先生たちが敬老会を回って、学校で何人かそういう光景に出会ったこともあります。そういうことをつながりとして、急に親たちのところへ行くのはなかなか難しい状況があると思うんです。そういうつながりを求めながら、そして子供たちの思い、親たちの思いを受けとめると、そういうことが非常に大事になってくると思うんです。今現在では、そういう信頼関係が築けない、そういう状況がある。
 だからこそ、本当にそこにかかわっていくと、そういうことをぜひ先生たちにも話をしていただいて、そういう中で、ほかの字で、本当に先生たちが字とかかわって、先生たちもこういうふうに変わったとか、何かそういう事例があればお聞かせください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 校長や教頭に参加をするようにという指導をしていて、そしてまた私の方も、今までに長く教育長をしていた関係で、和泊町内21集落の中の幾つかの集落には町長のかわりに回ったことがあります。そういう席で、よく先生方のお顔を拝見していて、言われたことが先生方にも伝わっているなと感じたことは多々あります。
 先生方がそこの地域に行ったことによって、先生方を身近に感じる、そういう雰囲気が和泊町はあります。なぜかというと、教員の住宅がそれぞれの集落、ない集落もあるけれども、集落にある関係上、先生方を地域の方々が身近に感じると、そしてまた先生方も地域の方々を身近に感じる、そういうことが地域の教育力を高めたり、学校との連携を高めたり、そういうことをしているのが和泊町のよさだと私は思っています。
 どの先生が参加してくれてどうのこうのという、特別傑出した事例は私は聞いておりませんけれども、やはり和泊町は先生方と地域とが他の市町村と比べていい環境にあるなと、そういうことは自覚しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 ぜひ、そういうことを先生たちにも伝えていただいて、昔はもうそれが当たり前みたいな状況があったと思うんですけれども、なかなか先生たちも今現在は非常に忙しい、学校には遅くまで残って、そういう状況もあると思うんですけれども、それも仕事上大事かもしれんですけれども、やっぱり家庭、地域に足を運んで、そこから子供を、ただ学校だけじゃなくて、地域の中、家庭の中、そこを見ていくと、その子供の持っているよさとか、そういうものに気づいてくると、また違った見方ができるようになる。そうすることによって、これがまた教師の喜びであり、そういうことをぜひ話をしていただくということをお願いしたいと。
 ちょっと話題変わりますけれども、内城小学校が昨年、2人の先生が休職をして、そして今年度を迎えたわけですけれども、またことしも2名が休職をしている。それについては、どういうことでこういう形になって、現在、後任というのはどういうふうになっているか、その辺をお聞かせください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 その先生方の病歴とかいろんなことについては、個人情報の漏えいとかいうようなことにかかわることになりますので控えさせていただきたいと思いますけれども、その先生方の後任については、実は今、学校に、正規の先生が本来なら4月に赴任しなければならないものを、そういう先生方が赴任できていないのが県下には何校かあります。今、代替の職員を見つけるのが非常に厳しい状況にあります。
 その一つの理由は、先生方を希望する先生方が、1学期の間は夏休みに行われる教員採用試験に向けて勉強をする、みんなします。そして、その結果があらわれた2学期後も、来年採用されるか、されないかわからないけれども、結局その間教員をしようというのがあります。今度、内城小学校に2名の先生ですけれども、1名は鹿児島大学を出た、教員採用試験に合格した先生が、22日に個人面接があるんで、それを済ませて来るというふうになっています。そして、もう一人もまた、今、5名当たっていますけれども、新しい先生を物色中であります。
○6番(前 利悦君)
 すると、現在はどういう形で子供たちに授業とか、そういうのはされているわけですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 学校の先生方で対応をしてもらっています。実は、和泊町は、非常に議会の協力を得て、いい制度ができたなと思っているのは、複式学級への学習支援員とかいうのをそれぞれの学校に配置されております。ほかの地区には複式支援員という先生はいないけれども、和泊町にはそういうのがいるので、そういう先生方を入れながら、学校の先生がみんなで一緒になってそれぞれの学級に対応しております。
○6番(前 利悦君)
 もちろん、これはもう支援があることはわかっています。だけど、現在としては、まだ担任としての赴任は、2つの学級はないという状況なんでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 現在のところ、担任としてはおりません。しかし、全職員、校長、教頭、学習支援員を含めて全職員で対応しているというのが現状であります。
○6番(前 利悦君)
 クラスに担任がいないという状況は、異常な事態だと思います。それがあって、先ほど言いましたように、担任が子供たちをしっかり見ていくということができるわけであって、それがないと、できていけないし、信頼関係も築いていかないわけですので、迅速にそういうことは、子供たちがそういう状況にあってはいけないと思います。
 状況はわかります。なかなか先生たちがいないという、そういう状況はわかるんですけれども、島内からでも、本当に子供たちにそういう状態がないようにしていただきたい、そういう思いがします。ぜひ、一日でも早く、今、1名はもう決まっているわけですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 これはもう履歴書も届いているので、ほぼ確定と私は信じております。
○6番(前 利悦君)
 それではまた次のことで、不登校のことについてですけれども、先ほど、農業が盛んになることによって、後継者がふえることによって、人口も減っていくのが食いとめていけないか、そういう思いがあったわけですけれども、これはまた教育も、私はこの2つだと思うんです。
 それぞれ、今、地域では、山間留学とか海の留学とか、いろいろそういう形で、種子島もそうでした。奄美もそうですし、瀬戸内、与論などでも何かそういうことを考えていかないと、今の学校は、生徒数は大体平行線をたどっていくようですけれども、どんどんそういう形になっていくのを懸念しているわけですけれども、やっぱりそのためには、和泊町にはこんなすばらしい教育がある、和泊町で教育を受けたいという、そういうものがないと、なかなかそういう形にはなっていかないと思うわけです。
 そこで、不登校のことをちょっと取り上げるんですけれども、子供たちは学校が本当は一番楽しい場所のはずなんです。そこに子供たちが行けない。肝心の教育を推進していく、直接かかわりはないかもしれないですけれども、本当に子供たちにそういう思いをさせない、本当に誰も、和泊町の子供たちが喜んで学校に行けるような、そういう環境、それをつくっていかないと、和泊町の教育というのはこういうものだということを発信していけないと思うんですけれども、そういう面で、不登校への取り組みを先ほど述べられましたけれども、本当にこの対策というんですけれども、その辺はどうお考えでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 実は、私たちが中学校のころは、不登校というのはありませんでした。強いて言えば、経済的な理由で給食を持ってこなかったりして、山学校とかいうようなのはいましたけれども、学校を長期間休んでいるとかいうような子供はいませんでした。
 そして、時代が進んできて、本当にこれは時代病だと思うようになってきたんですけれども、和泊町だけじゃなくて、どの市町村にも不登校生はふえつつあるわけです。そして、どの学校も不登校生をなくそうとあの手この手の対策を立てて、それにかかわっているわけだけれども、なかなか不登校が解消できないというのが現状であります。
 和泊町は、一番学校の先生方に話しているのは、生徒が1日、2日休む。続けて休んだら、これは不登校になるかもしれない、不登校の予兆かもしれないから、しっかり本人とも保護者とも連携をして、休みが長引くことのないように早期発見・早期対応に努めなさいという話をしているわけだけれども、そういうことを先生方はしているわけだけれども、それでもなお、やはり登校しない日が長くなっていく生徒がおります。
 そしてまた、現に不登校になっている子供たちを登校させるためにも、あの手この手で、いろいろな各関係者の方々の手も煩わせながら、登校を促している。まず、その第一がマルヤマという大島郡から来るスクールソーシャルワーカーによって不登校の生徒との面談をして、その生徒の心の悩みや人とのつき合いのつまずきや、そういうようなものについてカウンセリングもさせたりしています。それでまた、学校の先生方にも、スクールカウンセラーに基づいて、不登校生やいじめをした人たちにどう対応したらいいか、そういうこともして不登校対策というものに係っているわけだけれども、なかなか解消しない。そして、解消して、またすぐもとに返ってくる、そういうことの繰り返しで、大変不登校については、手を焼いているというより、むしろ学校の先生方も悩んでいるところであります。
○6番(前 利悦君)
 もう学校に行きたくないという生徒を学校に出すということは、なかなかこれは大変なことだと思うわけですけれども、今、和泊町には児童委員という方が各字にいらっしゃるんですけれども、そういう方たちと連携して、どういうふうに子供たちに対応しているか、その辺の状況はどうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 民生委員の方々も、学校を訪問したり、そしてまた民生委員の方々と管理職の方々の話し合いをしたりして、学校のいじめや不登校に対する情報をともに共有しながら、民生委員の方で取り組めることは取り組んでもらって、そしてお願いすべきところはお願いもして、連携をしながらしているというのが現状であります。
○6番(前 利悦君)
 そういうかかわりを持ちながら、やっぱり不登校の子供たちには学校の側、そこから働きかけていかないと、子供たちはなかなか、これは自分の経験したことですけれども、何か理由をつけて休む生徒については、何かを理由して休もう、そしてあした行こうと思うんだけれども、それもまた理由をつけて休む。ある面では、私は少し引っ張り出す、そういうことも必要じゃないかと思いました。
 これは自分の経験ですけれども、不登校の生徒がおって、家庭訪問していくんですけれども、母親にとってみれば、私がもう強引に学校に引っ張っていけみたいな、そういう思いを持っていたわけですけれども、やっぱり自分の足で動くまで私はずっと我慢しながら、そして見ていきながら、そしてある高校の場合は、出席日数が足りなくなるともう進級できないわけです。そこで、こうなるとこういう状況だと、そうなったときに彼女は出てきました。そして、初めは出てくるのが大変だっただろうと思うんですけれども、学校に来れば、その子を受けとめてくれる子供というのは必ずクラスの中に1人でも2人でもいると私は思います。そこまでしていくと、あとは、この仲間の姿が見えてくると、子供たちはそこから足が学校に向いていくようになる。
 そういう面で、児童委員のことも言いましたけれども、先生方にも、先ほど何度も言っていますけれども、やっぱり子供たちの現状を見ながら、その子の状況を確認しながら、家庭、そして地域にその子供を持っていくと。そして、その子供の状況を見て、そうすることが本当は先生にとって、僕はすごく楽に教育活動をしていくためにもなると思いますので、ぜひそのような指導をしていただきたいと思います。これはこれで、要望ということで終わりたいと思います。
 それから、最後にですけれども、給食センター、これは年度途中という状況だったんですけれども、契約期間というのはどういうふうになっていたわけですか。
○教育委員会事務局長(美野忠徳君)
 先ほど、教育長のほうから答弁がありましたけれども、昨年度の年度末に受託代表者からそういう申し出があったということでありまして、急でありましたので、私どもとしても、これまでどおりの給食の提供につきまして、そう簡単にはできませんよという形で、行政としても努力はしますけれども、どういう形が適当か、そういうことも考慮しなきゃいけないという課題もありましたので、本人と協議をしまして、できるだけ、なるべく2学期からスタートはするように努力はしますけれども、契約においては年度いっぱいの契約をしてくださいと、完全な体制ができるまでは責任を持ってやってくださいという協議のもとで、年度いっぱいの契約はしております。
 また、その中で、行政としてもいろいろ考慮してきまして、2学期から何とかスタートが切れないかということでめどがつきましたので、契約を打ち切りまして、2学期から直営でするということを決めたところであります。
○6番(前 利悦君)
 何でそういう、今までやってきたのが、年度末、何年その業者はやってきたのか。それで、急にそういう形になったというのが、その辺がわかっておれば、その辺を教えてください。
○教育委員会事務局長(美野忠徳君)
 調べてみますと、約16年間、今の委託業者が経営を担っておりましたけれども、何でかといいましても、もともといろいろなトラブルがあるたびごとに我々も協議をしておりました。ただ、先ほど教育長が答弁しましたように、子供たちに安心・安全な給食を届けるというのは、非常に責任は大きいところがあります。その辺で、受託の代表者もかなりプレッシャーは感じてこれまでもやってきたものだと思っていますけれども、やはりその辺のことが一番の原因と思っております。
○6番(前 利悦君)
 保護者にとってみれば、年度途中でしたので、その話を聞く中で、2学期は弁当を持たせなければいけないかと、そういうふうに思っていた部分もあったようですけれども、対応が迅速に行われて、それでよかったと思うんですけれども、そこで、一般採用という形でしたということはわかるんですけれども、町長、大体行財政のスリム化という形で委託する、給食センターもそういう形で委託されてきたと思うんですけれども、そういう面から考えた場合、その流れとちょっと何か違ってくるような感じがするんですけれども、その辺はどういうふうに考えていらっしゃるんですか。
○町長(伊地知実利君)
 給食センター、業者に委託しようというようなことで取り組んできたわけですが、今、ご指摘のように、行財政改革の中で、職員の定数の問題もありますし、いろんな観点から総合的に検討した結果、委託しようということになった経緯がございます。そのようなことで、今、教育委員会のほうでも、近隣の市町村の現状を調査したり、いわゆる経費の問題についても、委託したほうが安くて済んだのか、直営でしたほうが安く済むのか、そういうものをいろいろと比較検討しながら、その結果を出したところでございます。
 これにつきましては、議会の皆さんにも教育委員会出向いて説明をしたと、そのように思っております。予算の面、それからこの受託をしておった方の、長年してきたところがいろんな事情でできなくなったということで、それはご指摘のように、迅速に対応しないでいると2学期からの給食に困るというふうなことで、教育委員会としては、関係の皆さんには相談をしながら、また説明をしながら、ご理解をいただいて、今回の直営ということになってきていると、そのように思っておりますし、またそのようにしていったほうが、委託しているから向こうの責任だというようなことで重荷にも感じたことかと、そのように思っております。
 直営ですと、教育委員会のほうで目を注ぎながら、安全な安心した給食を提供できるというようなことで、今回のような直営でしていこうと結論を出したところでございまして、経費面についても、いろいろと関係市町村の状況調査をし、試算をしたりして今回のような結果を出したということでありますので、これは教育委員会だけの問題ではなくて、私のほうも、そういう状況であれば、いい方向に持っていくために、このほうがいいだろうというようなことで結論を出したところでございまして、今、順調よく2学期の給食は提供できていると、そのように私も報告も受けておりますし、そう思っておりますので、いろんな比較検討しながら今回の結論に至ったということが現状でございます。
○6番(前 利悦君)
 それでは、最後の質問になりますけれども、今までずっと給食センターで働いてきた職員がいるわけですけれども、そういう人たちも新たに採用した中には何人ぐらい入っているのか、その辺の状況はどうでしょうか。
○教育委員会事務局長(美野忠徳君)
 引き続き働いていただく方は5名でございます。
○6番(前 利悦君)
 わかりました。
 ぜひ、安心・安全で、本当おいしい給食を子供たちに提供して、本当に学校生活が楽しいなと、そういうことができるように、改めて不登校も、ぜひ教育長のほうで先生たちと相談しながら、また地域全体、またPTAにも声をかけていただいて、本当に和泊町の教育はすばらしいというものにぜひしていけるように努力をしていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで前利悦君の一般質問を終わります。
 ここで休憩します。
休 憩 午前11時08分