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更新日:2024年3月19日

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12月12日(一般質問:山口明日香議員)

発言者

山口明日香議員

発言内容

再 開 午後 1時00分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、山口明日香君の一般質問を許します。
○1番(山口明日香君)
 町民の皆様、うがみやぶらー。こんにちは。議席1番、子育て真っ最中、4人のママ、山口明日香です。
 本年も残すところあと少しとなりました。今年は、お祭りや敬老会、運動会の1日開催、町民体育大会など、少しずつ日常が戻りつつあり、様々な行事が行われました。まだまだコロナウイルスやインフルエンザ、物価高等厳しい状況もありますが、みんなで力を合わせて乗り越えていければと思います。本日も気を引き締めて頑張りたいと思います。
 それでは、今定例会に3項の質問を通告しておりますので、壇上から1項めの自治体DXについて質問いたします。
 1、自治体DXについて。
 全国的にも本町においても、人口減少、少子高齢化が進んでおります。高齢者が多いことなどを理由に、デジタル化が進まない自治体もあるかと思いますが、そういった現状を打破し、デジタル技術を活用し、地域の個性を生かしながら、本町の抱える課題の解決や、どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指すためにも、地方におけるDX推進をしなければ、地方が生き残るのは困難だと考えます。
 そこで、町広報誌などの全戸配布物をデジタル配信に選択できるようにして、ペーパーレス化を推進する政策提言をしてきたが、進捗状況はどのようになっているかお尋ねします。
 以上、壇上からの質問を終わります。
○町長(前 登志朗君)
 山口議員の1点目のご質問にお答えをいたします。
 令和4年9月議会でご質問をいただいておりますが、その後、区長会資料は町ホームページに掲載する形としており、一定の紙削減効果が図られているかと認識をいたしております。また、広報誌わどまりは、スマートフォンアプリ「マチイロ」を活用して配信をしております。具体的な削減枚数は確認しておりませんが、今後は広報誌わどまりや区長会資料などの全戸配布物をより削減できるように、区長会などを通して周知を進めてまいります。
 壇上からは以上でございます。
○1番(山口明日香君)
 先ほど、町長の答弁の中に、区長会資料を町ホームページへ掲載しているということでしたが、それをすることによって一定の紙を削減しているかと思いますといった答弁だったと思うんですけれども、区長会資料を町のホームページに掲載することによって紙削減になるということは、そこのところがちょっと理解できなかったので、もう一度、分かりやすく説明をお聞かせください。
○企画課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 区長会の配布物に関しましては、例年2月から3月頃にかけて、総務課のほうで、各区長さんに各配布部数の確認を行っているところでございまして、このデジタル化でホームページ等に公表することによって、それを見た人がうちは配布はしなくてもいいよというようなことで区長さんにお伝えいただけたら、その分が削減されていくことと感じております。これに関しましては、また、このホームページ等に載っていることが、また周知されないことにはなかなか浸透していかないかなというふうには感じておりまして、また、ずっとホームページ等、またLINE等で、こういった区長会の資料等を掲載することによって、徐々にそれが浸透して配布物の削減効果につながっていくのではないかというふうに認識しております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 ホームページに掲載することによって、字民から区長さんへそういった配布物を紙ではなくホームページで見るからということだったと思うんですけれども、これから周知をしていくということだったんですけれども、前回、令和4年第3回9月議会の定例会のほうでも一般質問させていただいたんですけれども、その後、令和5年第1回、3月議会の予算委員会のほうで担当の方にも少し質問をさせていただきました。令和5年度はマチイロアプリの周知を行って、冊子数については各字区長に確認する必要があり、そこから始めていこうと考えているといった話でした。これから、そういった周知をしていくと思うんですけれども、各字区長を通じて、字民の皆様に対して紙での広報誌が必要かどうかなどの調査などはその後行ったのかお尋ねします。
○総務課長(林 義仁君)
 まず、町のホームページに掲載していることを令和5年4月の区長会のほうで周知はしております。その後、配布物調査を区長さんに依頼いたしまして、令和5年度6月に、配布物の調査の結果、減った数で、現在、配布をしております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 ということは、その調査を行ったということで、今その結果で紙の配布物をしているといったことでしたが、その調査は全字に行ったのかお尋ねします。
○総務課長(林 義仁君)
 全字区長さんに行いました。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。全字区長さんに行ったということだったんですけれども、区長さんから字民に対しての調査も今後必要なのかなと思いますので、そこのところをどのように考えているのかお尋ねします。
○総務課長(林 義仁君)
 議員おっしゃるように、今後、町民、字民から要らないよという方が出てきた場合には、当然、少なくしていかないといけないんですけれども、これまでも、これからも、当然紙の部分とホームページに掲載して両方で進めていきながら、その月によっても、大きい和泊字、手々知名字、国頭字は、回覧という形で回りますけれども、通常、常会という形で区長会の後に公民館のほうに集まって、区長会事項を伝達するという方法が取られている集落のほうが多いと思いますので、ホームページに掲載したからといって、常会に出なくていいというわけではございませんので、字民がどれだけ減るかという調査も当然しますけれども、紙が残った数でもどれだけ減らせるのかという調査もしながら、両方聞き取りをしながらとか、紙の残り具合とか、そこら付近も考慮しながら減らしていきたいと考えております。
○1番(山口明日香君)
 今後そういったふうに進めていってほしいと思います。
 前回も話させていただきましたが、先ほど答弁にもあったんですけれども、併用していかないといけないとは思います。ですが、紙だととじたり保管したりとか保管場所も必要となってきますし、今すぐ知りたい情報をすぐに得ようと思っても、その紙を探さないといけなくなります。また、今、各字や区民によって回覧板の回ってくるスピードも違うと思うので、広報誌など様々な情報が手元に届くまでの個人差が出てきていると思います。情報を得るまでに時間がかかると思いますが、その点についてはどのように考えていますか。
○総務課長(林 義仁君)
 区長会事項のホームページに掲載しているということを、令和5年3月に1回LINEのほうで通知をいたしました。これは1回だけなので、今後は、毎月区長会がございます区長会事項のホームページに掲載した場合は、その区長会のホームページにリンクするように、LINEのほうも掲載したら、通知がLINEに加入している方々に行くのではないかということも考えながら、毎月、区長会事項をホームページに掲載した場合にはLINEでも通知をしていけたらと思います。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 せっかく町の公式LINEがありますので、そういったようにリンクできるようにとか工夫して、回覧板で情報が回ってきても目を通さずに捨てるといった方もいらっしゃると思うので、これをデジタル化することによって、そういった情報が手元に届くまでの個人差をなくしたり、すぐ知りたい情報をいつでも誰でも見ることができるように、もっといろいろな方法を活用していって、周知していってほしいと思います。
 先ほど回覧板のところで、和泊、手々知名、国頭は回覧板といったような話があったんですけれども、1点確認したいんですけれども、今、その各字の回覧板の状況はどのようになっているのかお尋ねします。
○総務課長(林 義仁君)
 私、手々知名に住んでいまして、手々知名字は常会という形で、1組から5組まで手々知名はございまして、5組の組長さんが区長さんの伝達を受けまして、区長さんが紙に書いた区長会事項を基に回覧板を袋に入れて、また各組の中に班がありますので、その班を回覧するという形で回覧板を回しております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 各字あると思うんですけれども、回覧板がない字もあるのでしょうか、お尋ねします。
○総務課長(林 義仁君)
 回覧板がないということは、各集落で常会を行っていますので、口頭で前の黒板に書いたり、区長会事項を印刷して配布しますので、区長さんが書いた区長会事項を見ながら、区長さんが口頭での説明となりますので、回覧板はないと思います。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 小さい字などになってくると、そういったような常会という形で、その資料を見て情報を得るということだと思うんですけれども、回覧板がないといいますか、そういった字があるということで、高齢者の見守りとか地域でのコミュニケーションという観点では少しちょっと工夫しないといけないのかなと思いますが、今そういった字があるといったことで、なおさらペーパーレス化は何かすぐにできるような気がします。ですので、これから区長会を通じて、字民の皆様へのそういった調査などを行っていって、町公式LINE等でも工夫してもらって、紙とそういったデジタルを併用して進めてほしいと思います。
 高齢者の方でスマホをお持ちでない方もいらっしゃるかと思いますが、これからの時代、いずれデジタルに置き換わる行政サービスを町民が不安なく利用できる状況に整えていかなければならないと考えます。スマホを持っていないと情報もなかなか入ってきません。そこでなのですが、高齢者へのスマホ普及についてはどのように考えているかお尋ねします。
○企画課長(有馬清武君)
 お答えいたします。
 高齢者へのスマートフォン、携帯の普及の促進についてどう考えているのかといったニュアンスの質問だと思いますが、こちらに関しましては、やはり使用者が決めることでありまして、こちらからデジタル化に対して皆さん持ちましょうといったような投げかけは、していくべきではないのかなというふうに感じておりまして、そういったまた情報を携帯で見るよりか、もう実際コミュニケーションを取って常会に参加したりとか、そういったところにも、やっぱり高齢者の皆さんが家から出て、そういった常会等に出てコミュニケーションを図っていく、そういったところをなくさないような、こういった取組もまた考えていかないといけないと思いますので、そこはまた慎重な検討が必要ではないかというふうに感じます。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 紙ですと文字情報になりますので、高齢になってくると読むのが難しくなってきます。そうなると新しい町の動きについて行けず、町への愛着心が薄れてしまうといったことは起きてほしくありません。
 この自治体DX、ペーパーレス化のデメリットとしましては、町民の皆様からアクセスしていただかないと町の情報を見てもらえなくなり、届けたい情報が届けられなくなってしまい、町民の皆様の町への関わりや関心が薄れてしまうといったことが上げられます。先ほどから申していますが、町のホームページやマチイロアプリと併用して、公式LINE等でも工夫して発信できたらと思います。
 このデジタル配信、デジタル化しても広報誌の閲覧が減ると意味がないので、創意工夫して、町民の皆様に情報が届くよう、届けられるようにしないといけません。その点についてはどのようにお考えでしょうか、お尋ねします。
○総務課長(林 義仁君)
 すみません。できるだけ高齢者の皆様にも、広報誌、紙が減らせるような取組をしながら、繰り返すようですけれども、両方デジタル化と併用に進めながら進めていきたいと考えております。
○議長(永野利則君)
 課長、大丈夫ですか。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 少し関連して質問いたしますが、各学校でのお知らせなどはどのように行っているのかお尋ねします。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 現在、各字の常会等に、各校区ごとに学校だよりが配布されております。また、学校のそれぞれのホームページが令和4年度に新しく更新されております。後ほどご覧いただければと思いますが、そういったところで情報発信をされております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 令和4年度より各学校のホームページでということでした。また、校区ごとの学校だよりということだったんですけれども、そういった学校ホームページの保護者への周知のほかに、安心メールなどでの学校だよりのデジタル配信についてはどのように考えているかお尋ねします。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 各学校安心・安全メールとか、各保護者に対しての連絡のツールというのは、もうほぼ整備されているかと思います。また、それ以外にもネットを使った新たなサービスというのも準備できているようでございますので、そこをまた教育委員会のほうとしましては、そういったツールをどんどん活用しながら情報の発信をしていって、DXを進められたらと思っております。
○1番(山口明日香君)
 教職員の働き方改革にも関連してくるのかなと思いますが、そういった各学校でのお知らせなども安心メールなどで配信していって、年間行事なども、そういった学校のホームページや、そういった安心メールなどに掲載していただくと、保護者としてもいつでも確認できてありがたいと思いますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 今、議員からご提案があったことは、今後、学校のほうにも提案しながら、そういった年間行事、決まったものについては、早めのうちに紹介していければと考えております。
○1番(山口明日香君)
 ぜひそのように対応してほしいと思います。
 スマホをお持ちでない方や、インターネット環境にもより完全なペーパーレス化は難しいと思いますが、読むから見る時代へと少しずつ取り組んでいって、広報誌などの紙を見ずにそのまま捨てるといったもったいないことがないようにしていかなくてはならないと考えます。
 最後に、町長に少しお尋ねいたします。
 避けられない人口減少、高齢化の未来を考えれば、町民自らができることを増やして、自助、共助、公助の再構築を目指すことも必要だと思いますので、再度、町広報誌などの全戸配布物のペーパーレス化の推進、自治体DXについてのお考えをお聞かせください。
○町長(前 登志朗君)
 ご質問ありがとうございます。
 DX推進は今や必須事項でございまして、DXとカーボンニュートラル、これはもう必ず推し進めていかなければいけないことだと考えております。
 また、そこにつきましては、国のDXの人材の派遣制度もございますし、そういうところも検討しながら、町民福祉の向上のために、そこはしっかりと進めていきたいと考えております。また、それを進めるには、まず我々が使って、こなして、そしてそれが当たり前になることが必要であると考えておりますので、まだまだ役場内も進んでいないところもございますので、まず庁舎内からペーパーレスをしっかりと進めていきたいと考えております。
 以上でございます。
○1番(山口明日香君)
 自治体DX進めていってほしいと思います。まずは、町民の皆様が知りたい情報を迅速に届けられるよう、また、すぐに検索して、いつでもどこでも誰もが見て確認できるよう対応していただき、情報格差をなくし、無駄をなくしていけるようにしてほしいと思います。
 次に、2項めです。
 2、子育て支援について。
 子ども医療費助成制度は、各自治体が定めた年齢の子供に係る医療費を援助する制度です。本町では子ども医療費助成として18歳まで、高校卒業年度末までを対象に助成を行っているところです。子育て世代にとってはとてもありがたく思っております。自動償還払い方式と現物給付方式があります。自動償還払い方式は、病院を受診する際に一旦窓口で医療費を払い、その後、数か月後に還付されるといったものです。現物給付方式は、窓口で無料あるいは一定額の医療費を払うといったものです。2018年頃から、少子化対策の観点より、全国的に自動償還払い方式から現物給付方式への移行が広まっているところです。しかし、今、県議会などでも話題となっておりますが、全国で鹿児島県だけが自動償還払い方式を取っております。
 そこで伺います。子ども医療費の窓口負担の無料化について、どのように考えているかお尋ねします。
○町長(前 登志朗君)
 山口議員の2点目のご質問にお答えをいたします。
 和泊町では、子供の疾病の早期発見と早期治療の促進や、子供の福祉の増進などを図ることを目的として、子供に係る保険適用分医療費を助成しております。
 子ども医療費の窓口負担の無料化についてですが、現在、非課税世帯の子供については、現物給付方式により窓口負担はなく、課税世帯の子供につきましては、自動償還払い方式により窓口で支払った医療費を後日登録された口座へ振り込むことで、医療費の無償化を実現しております。
 窓口負担の無料化については、県においても子育てのしやすい環境整備という観点から、制度の見直しが検討されており、現在、他都道府県における制度の状況確認に加え、特に自動償還払い方式から現物給付方式へ移行した際における医療費の推移や、制度変更に至るまでの取組などについて調査が行われており、具体的な内容については、令和6年度の予算案発表時に公表されるようであります。
 県に先駆け、本町独自の窓口負担の無料化について検討を行いましたが、医療機関や審査支払い機関などとのシステム改修などについての調整が必要であり、現段階においては、非常に難しい取組であると考えます。しかし、窓口負担があることで、受診控えにより疾病の早期発見・治療に影響を及ぼすおそれがあることから、窓口負担無料化へ向けた制度改正の早期実現に向け、引き続き町村会などを通じ要望を続けてまいります。
 壇上からは以上でございます。
○1番(山口明日香君)
 町村会などを通じて、引き続き要望していくとのことでしたので、うれしく思ったところです。
 まず、少し確認なのですが、本町では、子ども医療費助成として18歳まで、高校卒業年度末までとのことですが、例えば、様々な事情で高校へ通わずに働いていたり、職業訓練校などに通う子はどのようになっているのかお尋ねします。
○町民支援課長(名越晴樹君)
 お答えします。
 今、高校に通っている子供たちについては助成を行われておりますけれども、今ご質問あったことについては少し確認をさせていただきたいと思います。
○1番(山口明日香君)
 確認して教えていただければと思います。
 この後日還付される自動償還払い方式と窓口で無料か一定額を負担する現物給付方式、それぞれメリット、デメリットはどのように考えているかお尋ねします。
○町民支援課長(名越晴樹君)
 メリットといたしましては、先ほど町長の答弁にもありましたけれども、窓口負担があることで疾病の早期発見・治療に影響を及ぼすおそれがあるというふうなのが考えられます。同じように、窓口負担があることによって適正な時期に医療が受けられないというようなことも心配される案件ではあるというふうに考えております。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 県のほうでは子ども医療費の窓口負担の見直しを検討し、本年度末までに方向性を示すこととなっているようですので、動向を注視しながら本町としての思いもしっかりと県へ届けていただいて、子供たちの健康と命を守るためにも、医療費の心配をせずに安心して病院を受診できる環境づくりができるよう努めていってほしいと思います。
 次に、3項めです。
 3、畜産振興について。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、コロナ禍の外出自粛などをきっかけに、全国的に飲食店での牛肉需要が落ち込み、肥育農家が子牛を買い控え、子牛価格の下落が長期化しております。また、国際情勢の不安定による物価高騰の影響により飼料価格の高騰が続き、畜産経営が厳しい状況にあります。そこで、持続可能な経営基盤構築や、若者世代の雇用維持・拡大の観点からも、本町の畜産業は大きな転換期にあると言えます。今後の展望をどのように考えているかお尋ねします。
○町長(前 登志朗君)
 山口議員の3点目のご質問にお答えいたします。
 畜産業においては、子牛競り価格の下落が続く中、肥料・飼料価格の高騰により、畜産経営は非常に厳しい状況となっております。そのため、持続可能な経営基盤構築を図る上でも、和泊町肉用子牛飼料価格高騰対策事業を実施し、畜産農家の経営負担軽減を支援することで経営維持につながればと考えております。また、本町においては、子牛用粗飼料として購入粗飼料に代わるトランスバーラの増殖及び普及を行っており、購入粗飼料に係るコストの削減が図られることで経営維持につながればと考えております。
 若者世代の雇用維持・拡大について、本町の畜産経営では作業形態が朝と夕方に集中していることから家族経営で成り立っており、ほとんど雇用はありません。しかしながら、家畜の命を扱う仕事のため、畜産農家は365日休みがないことから、休日制の導入や旅行時の給餌作業、競り時の子牛運搬作業など、労働力負担軽減に向けた作業委託の検討が家族間で必要かと考えております。
 壇上からは以上でございます。
○1番(山口明日香君)
 まず、ここ数年の畜産農家戸数の推移はどのようになっているのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 ここ数年は、毎年2戸から4戸ほど微減となっております。
○1番(山口明日香君)
 売値は下がり生産コストは上がっており、畜産農家は厳しい状況です。高齢化や後継者不足の影響もある中で、新型コロナウイルス、物価高騰の影響なども受け、後継者がいない、また経営不振による本町の畜産業の廃業の現状はどのようになっているのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 毎年1月1日調査を行っており、この5年間でリタイアされた方が10名おります。
○1番(山口明日香君)
 10名いらっしゃるということで、畜産を辞めなければいけなくなったときも、牛は生き物ですのでそう簡単には辞められません。牛を町内または島内でほかの畜産農家の方々に売ろうにも、皆さん今、経営が厳しくて買えない、売れないという状況となると島外へ売ることになるのかなと思います。そうなってくると、本町、そして沖永良部島の頭数が減ることになります。その点についてはどのようにお考えでしょうか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 まず、母牛頭数をお伝えします。
 まず、ほぼ2,600から2,700でこの数十年変わっておりません。山口議員おっしゃるように、確かに廃業する農家がありますけれども、結構、畜産農家の皆さん、情報共有していまして、例えば、その農家のしっかり8歳ぐらいまでしっかり子を産めますから、そういう牛は、皆さん自分のところで、あるいは家畜商が数名おりますんで、その辺で引き取って島内でまた再飼育できます。そこで、やはり議員おっしゃるように、今、皆さん増頭してきていますんで、我が家の飼養規模も面積も限られてくるときに、こういうときに高齢牛とか、あるいは二、三年遊んでいる牛等を出して、若牛への入替えというふうなことを伺っております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 高齢牛などを出して若牛への入替えということでした。出荷頭数を維持するためにも、そういったもし廃業する際に、母牛や設備等の引継ぎも必要かと思いますが、本町としてはそういった点はどのように考えているかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 ただいま増頭に向けて農協が簡易牛舎等補助事業で行っています例年3戸から5戸ぐらい、今、毎年のようにやっておりますけれども、さすがに今年度はゼロだったということで、非常に厳しいのかなというふうに考えております。それと町としましても畜産クラスター事業がありまして、令和元年に4戸ほどこの畜舎を入れて増頭を図っているといった状況であります。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 先ほど、高齢牛などを出して若牛への入替えなどといった答弁もありましたが、そういった経産牛を島外に売る際に、今、経産牛はおなかに子牛がいない状態のほうが、その金額が高く売れて、おなかに子牛がいると売れないといった状況だと聞いております。その点についてはどのようにお考えでしょうか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 山口議員、多分、そういうのも情勢によって変わってくると思います。今、言えば廃用牛等はもう引取りもほとんどないというような状況で、それは何かというと、廃用牛とは、鹿児島等に持っていって再肥育、半年かかります。今、枝肉が全く、ほとんど流れないというようなことで、再肥育も少し待ってというようなことを言われるということで、その老廃等はなかなか出ていかないというのもあります。
 それと、妊娠牛が売れないというのは、私も、ちょっとそこはごめんなさい、あまり腑に落ちないんですが、やはり若い妊娠牛は、それだけ、先ほど島田議員がおっしゃったように種つけから1年7か月かかるのが7か月ほど短縮になります。やはりそこはしっかり経営の中で、若い雌牛の妊娠牛はそれ相応に市場性もあるんではないかなというふうに私は考えております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 少し、ここで5つに分けて質問していきたいと思います。
 まず1つ目、町有牛についてです。
 町有牛の購入のために、担当職員が島外へ買い付けに行っているかと思いますが、どこの市場での買い付けになっているのでしょうか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 町有牛制度、これはもう昔は、昭和55年当初は国・県100%で、和泊町3億8,000万まで積み上げておりましたけれども、平成18、19年に国の検査が入りまして、国がもう全部、国基金を引き揚げていったものですから、今、この町有牛制度1億6,500万、これで回しております中で、先ほどおっしゃいましたどこの市場というと県の基金でありますんで、まず、県内の市場というふうに決まっています。その中で一番価格が高いのが、今、薩摩中央家畜、ここには全国でトップ、今もするメイユウ牛の産子が残っておりますんで、そこへ行っております。それ以外には、今のところ行っておりません。薩摩中央だけです。
○1番(山口明日香君)
 薩摩中央家畜市場だけで買い付けを行っているということでしたが、薩摩市場は結構トップが集まるといったことで高値傾向にあるようですが、ほかの市場でも、同じような血統の牛が少し安い価格で購入できると思いますが、そこについてはどのように考えていますでしょうか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 議員おっしゃるように、うちの担当が行きます。やはり行くには、旅費もかかります。年に1回ないし2回、農家からの頭数を募って、昔は10戸集まらないといけないというような課内での縛りもあったんですけれども、今はもう、農家が五、六戸集まったら、やはり買いに行きたいという中で、その五、六戸の農家の希望を聞きます。希望を聞いたところ、やはり薩摩中央で出る種雄牛の血統がいいということで、農家の意見でそのように決めさせていただいています。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 農家さんが五、六戸集まれば、そういった買い付けに行くといったことで、市場については、農家さんの希望で行っているということでした。
 今後、町の畜産業を背負っていく畜産経営者などは、多くの市場を調べ、導入したい牛も多岐にわたっております。永良部市場の裾野を広げるためにも、先ほど5戸から6戸集まれば島外へ買い付けに行くということでしたが、その五、六戸が集まらないと、なかなかそういった買い付けに行くのは難しいのかなと思いますが、その町有牛のそういった職員が買い付けに行くと言ったことを農家などが幅広く購入できるように進めるべきだと考えますが、どのように考えているのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 昔は、県外導入事業というのがありました。でも、いろんな予算の都合でそれが廃止されて、県内だけということで、今、担当が県内を購買に行っています。この町有牛制度の中で個人が買ってきて、あるいは何人かと県外が買ってきて、それをという制度としてはちょっと和泊町が考案したものなんですが、子牛を購入してきて、次回、地元競りで成牛としてということになれば町有牛制度になるというふうな仕方もあります。すみません。今それがまたできるかどうか、全くやっていませんので、県とまた協議なりますけれども、その辺は、やはり県の財産であります。県としっかり協議しながら、今言ったように個人で導入してきても、それが町有牛の枠にはまるのかというのは、もしそういう農家から要望があれば、またしっかり県と協議していければと思っております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 ぜひそのように検討していってほしいと思います。
 この町有牛制度、各農家、年間5頭という決まりがあるようですが、5頭全てを使い切っていない農家さんもいらっしゃるのかなと思います。そういった場合、牛を増やすために頑張っており、5頭使い切っていて、さらに牛を増やしたいという農家さんがいれば、そちらのほうに回すことはできないのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 町の基金条例規則2の第7条に貸付頭数というのがあります。貸付けできる頭数は導入対象者の飼養技術、労働力及び飼養基盤に基づき合理的な飼養が可能な頭数とするということで、頭数は明言しておりません。
 それは何かというと、先ほど言いました、この町有牛制度が1億6,500万です。これを5年で貸付けを自転車操業というんですか、順繰り回していっています。ということは、年間3,300万。33万上限なんで100頭しか貸せません。先ほど言った令和4年の飼養農家が148戸です。その方々がみんな欲しいと言ってきたら、当然ありません。ということで、でも今のご時世、町有牛を使わないでも自家保留いいよとかいう農家もあります。ただ、我々としては、この町有牛制度をうまく回していくために、上限ごと、議員おっしゃるように、若い農家とか新しく入ってきた農家が目いっぱい使えるというので、一応5頭というふうに上限を設けております。
 これを今年度120使った場合、5年後、基金が足りなくなってくるということで、やはり毎年100頭ずつ貸していくということで、去年もおととしもほぼ100頭、町有牛は活用されておりますということで、運用の面から上限、一応、我々担当レベルで5頭というふうに決めております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 次に、2つ目、受精卵についてです。
 増頭して出荷頭数を増やすことによって、購買者の誘致、競りの回数を維持することにもつながります。さらには血統のいい牛を多く出荷することも必要かと思います。そのためには受精卵の推進も必要だと考えます。本町でも、受精卵移植推進協議会への助成を行い、島内での代理牛で受精卵の増殖、取り出し、母牛への戻しを推進しておりますが、島外の優良な受精卵の直接導入に対してはどのように推進していくのか、また、その受精卵移植推進協議会で行っている受精卵の増殖等についての実績等がもし分かるようでしたらお聞かせください。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 令和5年度の両町、両農協の負担金が82万8,000円です。運営費が242万ということで、受精卵移植協議会、島全体で運営させていただいています。
 ご質問の、まず採卵牛に対しては、令和4年の実績で言いますと6頭から採卵しまして29個が正常卵としてやっています。議員おっしゃいます購入卵もこの協議会でやっております。令和4年実績で、島外からの優良購入卵34個、この両方を使いまして生産受精卵の移植成績が26頭ということで、しっかり運営は行っているというふうに私は理解しております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 運営はしっかりと行われているといったことでしたが、そういった実績等に問題がないのであればよいのですが、もしそういった実績があまり結果がよろしくないということであれば、そこへの助成というよりも、農家が島外から優良な受精卵を導入する際の費用に対しての助成も行っていいのではと思います。
 次に、3つ目、購買者についてです。
 永良部市場の価格の底上げには優良子牛の出荷も大事ですが、やはり多くの購買者に来ていただき、競りの活性化を図ることにより購買価格を底上げし、そうすることによって、持続可能な畜産経営を維持できると考えますが、購買者への旅費助成や懇親会などについてはどのように考えているのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 購買者が増えれば、本当にそれだけ競争が成り立って、競りが1万でも2万でも上がるというふうに我々経済課のほうも思っております。購買者に関しては県経済連奄美駐在が全てを取り仕切ってやっております。ですから、まずはJA畜産課と県経済連奄美分署がしっかりタッグを組んで、購買者の誘致を行っていただきたいと思います。コロナ前でしたら、我々、畜産部会としても和牛振興会と知名の振興会と両方で一緒になって、県内、県外の購買者のほうへ誘致活動には行っておりました。ですから、今、コロナが明けて、やはり今の山口議員の提言をしっかり両振興会に提案して、活発な活動ができるようにしていきたいと考えております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 競りの活性化を図って購買価格を底上げできるように、購買者誘致のほうもしっかりと考えていただければと思います。
 次に、4つ目です。
 ベテラン農家へのサポートについてです。農協が多分行っている畜産農家へのサポートといいますか、何かヘルパーがあると思いますが、それはどのような内容になっているのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 農協のヘルパー事業の件でよろしいですか。
 農協が今行っているヘルパー事業、まず削蹄、そして競り出場あるいは登録への輸送、そして旅行等あるいは病気等で農家が家を不在になるときの飼養管理補助ヘルパーを行っております。
 以上です。
○1番(山口明日香君)
 そのヘルパーですね。ベテラン農家の皆様は生きがいとして牛を飼っている、育てている方もいらっしゃいます。お産などの際の地域の畜産農家との協力体制も大事になってきますが、そういったサポート環境や地域での連携についても考えていただければと思います。
 次に、5つ目、牛肉消費についてです。
 先月行われた農業祭、アグリックフェスのほうでも畜産女性部の方々が永良部の牛を販売しておりました。消費してもらうためには、さらにPRをして畜産全国一の和牛を皆様に食べてもらいたいと思いますが、今どのように取り組まれているのか、また今後どのように周知、PRしていくのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 まず、もうここ数年取り組んでいる、「わどまりの子どもたちを育む事業」で、学校給食、年間2回、120万を頂いて、小・中学校、幼稚園、そして保育園へ年2回、学校給食、これも町内産の子牛を提供しています。もう子供たちから非常に好評で、おいしかったという手紙や写真等も頂いております。
 また、先ほど議員からもありました牛肉消費ということで、11月23日、畜産女性部が島内の生産者の肉を取って販売いたしております。我々経済課としましても年2回、夏と冬に、永良部に来ている購買者の肉販売店から肉を取り寄せるということで、今回も議員の皆さんのご協力もいただきながら150キロほど注文が来たということで、非常に先方も喜んでいるということです。
 議員がおっしゃるように、やはり牛肉の消費ももちろんですけれども、我々のところに購買に来ている肥育農家が非常に喜んでくれるというようなことで、やっぱりお互い持ちつ持たれつという意味でやっていければと思っておりますんで、今後もぜひまたご協力をお願いしたいと思います。
 失礼します。
○1番(山口明日香君)
 すみません、少しちょっと戻ってしまうんですけれども、2つ目の受精卵について1点ちょっと抜けておりました。その受精卵移植推進協議会への助成、今のところしっかりとした運営ということでしたが、農家が島外からの優良な受精卵を導入する際の費用に対しての助成も行ってもいいのかなとは思うんですけれども、その点はどのようにお考えでしょうか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 この受精卵移植推進協議会は、あくまで永良部畜産の全てをみんなで底上げをしていきましょうということで、我々両町両農協もその団体に出しています。個人じゃないです。だから、この購入する受精卵も採卵する受精卵も、永良部の全部のために使うということで、私、個人に対する助成は今のところ考えておりません。
○1番(山口明日香君)
 分かりました。
 和泊町、そして沖永良部島は農業の島、農家が潤わないと地域も経済も潤いません。本町の農業、そして農家を守り、経営維持が図れるよう、配合飼料価格等の助成も大事ですが、これからの若い世代の農家とベテラン農家との連携、購買者誘致、新しい技術への挑戦、これからの仕組みづくりなど、しっかりと支援していただきますよう強く要望いたします。
 今回、私は、3項の質問をいたしました。
 1項めの自治体DXについては、ペーパーレス化、情報格差、無駄をなくし、どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指すために、地方におけるDX推進について。
 2項めの子育て支援については、子ども医療費の窓口負担、子供たちの健康と命を守るためにも、医療費の心配をせずに安心して病院を受診できる環境づくりに努めるよう、3項めの畜産振興については、これからの若い世代の農家とベテラン農家との連携や、今後の畜産振興についての仕組みづくり、ベテラン農家への生きがいづくりの観点からもサポート、ヘルパー環境について、また、持続可能な経営基盤構築のために、具体的な課題や実績に基づいて、今後どの側面を強化していくのか検討していただきたいと思います。
 以上、3項の質問をいたしました。
 12月ということで、すき焼きの時期です。忘年会や年越しなど家族で食卓を囲む際には、ぜひ鹿児島黒牛を買っていただいて、すき焼きでスタミナをつけて、来年、令和6年へ向けてよいスタートが切れるよう、みんなで畜産農家を盛り上げていければと思います。
 これで私の一般質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで山口明日香君の一般質問を終わります。
 以上で本日の日程は全部終了しました。
 本日はこれで散会します。お疲れさまでした。
散 会 午後 2時00分

地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

 和泊町議会議長 永 野 利 則

 和泊町議会議員 中 田 隆 洋

 和泊町議会議員 山 下 幸 秀

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