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更新日:2024年3月19日

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12月12日(一般質問:島田浩樹議員)

発言者

島田浩樹議員

発言内容

次に、島田浩樹君の一般質問を許します。
○2番(島田浩樹君)
 おはようございます。議席番号2番、島田浩樹です。第4回定例会において、1点2項通告していますので、壇上より質問させていただきます。
 本町の令和4年度農畜産物生産額は、端数は切りますが、サトウキビ7億7,700万、野菜、バレイショ、里芋、ニンニク、その他関係ですけれども15億4,800万、果樹5,200万、花き19億5,100万、キクラゲ1億3,200万、畜産11億8,700万、合計56億4,800万円の農畜産物生産額になります。現在の生産額に関しては、歴代の町長、職員、農家、町民の皆様の努力のたまものだと思います。
 財政は健全でありながら借金が減っていると言いますが、投資をしていない分減るのは当たり前で、将来世代に負担を先送りしているのが気になります。若い世代の担い手農家、また農家の所得向上に農業政策は必要不可欠であると思っております。
 そこで、農業振興について。
 1.本町の農業発展に実験農場の果たす役割は大きいと考えられるが、今後の農業振興にどのように活用していくのか。
 2.沖永良部セリ市場において価格低迷が続く中、肥料・飼料高騰で畜産経営に影響が出ている。このままだと畜産離れが危惧されるが、畜産振興へ向けた対策をどのように考えているかお尋ねします。
○町長(前 登志朗君)
 島田議員の1点目のご質問にお答えいたします。
 実験農場の運営については、実験農場運営委員会において、事務局より提示した活動実績及び活動計画について委員に審議をしていただき、それに即して種苗生産及び試験栽培などを行っております。
 また、新規就農者、担い手などへの支援策として、施設や圃場の貸出しを行い、本町農業を担う若者の育成を図っております。
 今年度につきましては、みどりの食料システム戦略に関する省力化、スマート技術の実証や、昨年度から本格出荷を迎えたテッポウユリの新品種、咲八姫の試験栽培を中心に、和泊町技連会の各部会と連携をし、作物ごとの実証試験を行っております。
 このように、実験農場において担い手の育成や実証試験栽培、種苗供給などを実施していることは、本町農業の振興発展に果たしている役割は大きいと考えております。
 続いて、2点目のご質問にお答えいたします。
 畜産業においては、子牛競り価格の下落が続く中、肥料・飼料価格の高騰により、畜産経営は非常に厳しい状況となっております。そのため12月議会補正予算において、令和5年1月から11月競り市での取引のあった子牛1,929頭全てを対象に、和泊町肉用子牛飼料価格高騰対策事業を計上いたしました。
 本事業は、配合飼料価格単価の基準日からの上昇分を、子牛育成マニュアル等を用いて算出し、補助金を交付するものです。これにより畜産農家の経営負担軽減を支援し、畜産経営の維持が図られるよう努めてまいります。
 また、畜産振興を図る上で発情見逃し防止や、分娩間隔の短縮及び分娩事故などの防止による経営コストの削減や損失抑制を図るために、畜産クラスター事業を用いたICT機器、発情発見装置や分娩監視システムなどの導入を推進していきたいと考えております。
 壇上からは以上でございます。
○2番(島田浩樹君)
 答弁をいただきましたが、実験農場の事業内容について、詳しくちょっと担当課の課長のほうにお尋ねしたいと思います。
 担い手農業者等の育成とありますが、実験農場を活用して、新規就農者、担い手育成者への圃場貸出しと答弁がありましたが、新規就農者と担い手育成者への圃場の貸出しの割合等はどのようになっているのか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 先ほど町長が答弁したように、就農間もない担い手に対して、実験農場にある施設や圃場の貸出しを行っております。
 現在、実験農場に約4.5ヘクタールの所有地があります。そのうちの1.5ヘクタールを我々、技連会等で試験的に使っており、それ以外の約3ヘクタールを現在5名の担い手の皆さんに貸出しをし、彼らは自分たちの作っているものを試験課題に即して、技術の習得や今後の成長に期待しております。自分たちでそれぞれ1課題ずつ設けてやっております。それを年に1回やっています運営委員会のほうで報告をしていただいております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 この貸出し等は、その各生産農家、分けているのか。例えば、花きだったら花き、サトウキビだったらサトウキビ、バレイショだったらバレイショとか、各農家は圃場貸出しにいろいろそういうのを配慮してはいるんですか。
○経済課長(東 敏仁君)
 この5名の皆さんで、まずキビを作っているのが2名、バレイショも2名、テッポウユリの球根のほうが1名で、施設がありますので、平張り施設でソリダゴをしております。それぞれ全て自分が5年間でこれを習得したいというような希望を持った作物を作っております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 担い手等の育成ということで、各作物に貸出しをしているということで、非常にいい取組なので継続していただきたいなと思います。
 新品種、新技術の開発、導入実証のほうで、新品種の実証栽培の現在の取組状況と、先ほど今年度は、みどりの食料システム戦略に関する省力化、スマート技術と答弁がありましたけれども、その新技術の開発、導入、実証はどのようになっているのか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 新品種につきましては、まず、花きで、スプレー菊では民間品種や県の育成品種約70品種を栽培し、本町の気候や生産者ニーズに適した品種の選定試験を行い、収穫前には品種検討会―これは全菊生産者に声をかけております―を実施して品種検討会、見ていただいています。
 それとまた、去年から花き専門農協で取り組んでいる栽培期間の短縮のスマートフラワーへの適性品種試験も、そのとき行っております。
 野菜では、以前から広く本島で自家野菜として、あるいは昔は出荷もやりましたカボチャに着目し、市場の端境期に当たる10月定植をし、1月収穫。もう一回は2月定植の5月の連休にという、この体系を今年度から取り組んで、今実証試験を行っております。
 新技術に関しては、切り花においては、平張り施設での自走式の薬剤散布機の試験を行って、3戸の農家が今手を挙げて組合をつくって、あとは奄振事業に乗ってくれれば事業は採択されるというふうに考えております。
 先ほどありましたみどりの食料システム戦略の中では、労力の低減ということで、今年は無線式の小型耕運機を活用した、畝をもう連続して立てたまま、畝立てをしたまま耕うんだけをして次の次作もやるというような試験も実験農場で、あるいは農家が3戸手を挙げて今取り組んでおります。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 新品種の実証、菊、スマートフラワー、カボチャの取組と聞きましたけれども、最近、農家のほうからもいろいろ、やはり新品種の取組に力を入れてほしいという意見もありまして、答弁のほうにちょっとカボチャのほうがありましたので、少しお聞きしたいんですけれども。
 現時点で分かっている情報でいいので、今多分試験中、この前、実験農場を見に行ったら試験中だったので、作物としては具体的に分かっている時点で、どの作物と連携したらいいのかとか、本町で栽培した場合、市場でのその価値、また反収等が幾らぐらいあるのかと分かれば教えていただければと思います。
○経済課長(東 敏仁君)
 今、試験をしているカボチャに関しては、10月植え付けて収穫し、また2月植え付けて収穫するということで、夏を休んでバレイショとか、あるいは喜界島でやっていて今農家がやっているゴマとできないかというようなことを、野菜部会で今試験を行っております。
 また、この2月、1月収穫分は、3から2トンぐらい取れるということなんですが、5月の連休は全く市場にないということで、これがその倍ぐらい取れるということで60万ぐらい、単価がよかったときというような話も聞いていますので。
 値段の話を先にすると、またみんな飛びついていてあれなんで、まずはできるかどうかというのを試験させてください。価格はちょっとなかったことということで、まずはやってみたいというふうに考えております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 反収60万あるということで。すみません。
 育て方とか栽培方法によっては違いますので、その点はしっかりと実証実験をして、農家のほうからもその5月とか6月、何か栽培できるのがないかとか。バレイショ等も盛んではあるんですけれども、やはり新品種を導入してほしいという意見がありましたので、県と連携しながら実証の実験を行っていただきたいと思います。
 スマート技術のほうなんですけれども、自走式が3件ほど奄振に今後乗っていったらなという形で。あと、この耕運機のほうは花きのほうで使用すると思うんですけれども、これ労力はどれぐらい削減できるのかお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 どれぐらいというのを、今、すみません、試験していて、要は1回畝立てをして、そのままもう次、次作まで使えるということで。普通はもう1回収穫し終わったら、トラクターで引いて平地にしてからまたやるんですけれども、この畝連続仕立てというのは、もうこの畝をまた次に使って、だから肥料の半減等にもつながるというようなことで、これ国のソフト事業をもらって今年やっている事業なので、成果は3月までには出ると思いますが、軽減にはつながっているというふうに考えております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 1工程が軽減できて、畑の肥料軽減ですか、削減にもなるということで、3月までには効果が出るということなので、ぜひ実験のほうを進めていただきたいなと思います。
 次に、花き優良種苗の供給についてですが、花き優良種苗の実証品種、何種類ほど実証実験しているのか。
 また、優良種苗の供給はできていると思うんですけれども、具体的に苗を定植して何割ほど優良種苗になるのか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 優良種苗の供給ということで、花きだけに限らずサトウキビでははるのおうぎという新しい品種を株で分けております。
 野菜ではもう数年前から実験農場で作っていて、それがもう野菜で第3の作物としてなっているニンニク、これはもう毎年種苗の供給を行っております。
 畜産では、最近栄養価の高いということでトランスバーラ、花き、球根では、テッポウユリのひのもとを、ゆりリバイバル事業を活用してやっております。
 令和5年度の実績としては、3,600球ぐらい農家のほうへ無償提供を行いました。はるのおうぎも無償で配っております。ニンニクに関しては、農協が引き取って販売をしているので有償です。畜産のトランスバーラに関しても無償でできるというようなことであります。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 各農家に提供できているという形なので、供給が滞らないようにしっかりと対応していっていただきたいと思います。
 トランスバーラのちょっと答弁があったんですけれども、トランスバーラについてちょっと質問したいんですけれども、栄養価値も高くて雑草にも強いと。非常に価値が高い牧草でありますが、課題がやっぱり定植後の管理の難しさがあるのと、なかなかやっぱり水をかけても生えてこないというのが課題なのかなと思っております。
 その苗を今配布してはいるんですけれども、ありがたいんですけれども、植付け方法とか、どういうふうに植えたら定植後にうまく生えるのかとか、そういうのを実証して、またその実証した結果を基に手引等を作成して、農家の所得向上を進められないか、その点、課長、どう考えていますか。
○経済課長(東 敏仁君)
 これも実験農場の運営委員会で、今年度、技連会畜産部会が取り組んでいる普及、推進であります。
 議員おっしゃるように、我々は農家のほうにまず、畑かん施設のある圃場でお願いしたい。か、もう梅雨前、もう梅雨で雨が、水分がないと本当に議員おっしゃるように枯れるので、そういうときをお願いしています。
 また、当初は沖縄県からこの品種が入ってきたので、当初は沖縄県はもう、ビーバーで刈って軽トラに乗せて、そのまままいてロータリーがけで生えていたんですけれども、やはり沖永良部はなかなか乾燥状態が強いということで、ばらまきはもうちょっと駄目でありまして、今、推奨しているのが条植え、筋植えですね。あと根のついた株ごと圃場へ持っていって、そのまま定植し水をかける。
 あるいは根つきのままポットに入れて、それでやるというような方法で、少し皆さん苦労しているんですけれども、やはり栄養価の高い、そして今農耕飼料も高い時期に、このトランスバーラは非常にいいんではないかと思います。畜産農家の皆さん、ぜひ活用していただければというふうに考えております。
 以上です。
 それと手引に関しては、今、今年度、この課題について畜産部会でしっかり取り組んでおりますので、その辺もデータとして農家のほうへ提供できるように体制は取っていきたいと思っております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 僕もばらまきはしたんですけれども、枯れてしまいました。やっぱりちょっといい草というのは分かっているんですけれども、また、いろいろ筋植え、ポット植えとか試してみて、僕も畑に植えてみたいと思います。
 手引の作成ですけれども、またどうやったらいいかというのは、農家にちゃんと作成して周知していただけたらと思っています。
 農家のリスク軽減等、また所得向上のため、実験農場は様々な実験を行っているのは理解できました。
 ただ、農場運営に関して少しお聞きしたいんですけれども、平成29年は5名、平成30年が3名、平成31年が2名で現在に至っていますけれども、先日、僕も農場を見学しに行きました。土地もやっぱり広く、実証試験している作物も多くて、農家レベルの知識と労力が必要だと思っています。この運営に当たって2名体制での運営に課題はないのか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 確かに実験農場の課題としましては、人員不足ということなのかなと考えております。令和5年度の実験農場運営委員会でも、運営委員の皆さんから、いろんな取組をしているのは評価するが、やはり令和3年12月から常勤職員が不在となって、2年間やはり農場においていろんなものを作っている、実証試験を行っているが、やはり農家等の見学者の対応等はなかなか、うちの今職員は1名なんですが、経済課の事務もやっていますので、実質0.7か8ぐらいの業務しかやっていません。農家のほうには、この農家が来場したときに、しっかり対応できていないというのが、やはり委員からの指摘もありましたので、その辺は課題なのかなというふうに考えております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 やはり実験農場、農家の所得向上に資する施設でありますので、先ほどちょっと聞いたんですけれども、担当職員は実験農場に常駐をしていないと、業務していない。これ、例えば、じゃ、この和泊町実験農場の設置及び管理に関する規則には、農場長を置くことができるという規定があるんですけれども、これ課長が農場長を兼務しているのか。担当職員が常駐していないのと、課長が農場長を兼務しているのか、その点ちょっとお聞かせください。
○経済課長(東 敏仁君)
 先ほど言った令和3年12月から実験農場は農場長がいなく、私は兼務はしておりません。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 あともう一点、その担当職員は役場の事務も同じようにしているということで、この役場の。役場の事務が8割で、農場の仕事が2割という―あ、逆。2割事務して8割が実験農場で働いているということですね。分かりました。
 やはり、これ例えばですけれども、担当職員とか会計年度が急用があったりして休んだ場合、これ農場はどうなっているんですかね。もうそのまま休みになるのかどうなのか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 先ほど言った職員が1名で、彼は大体10時頃から実験農場に勤務しに行くようになっております。2名の会計年度職員がいまして、この方々が2人とも休んだときには、農場は事務所は閉鎖し、その代わり実験農場にかかってきた電話は経済課のほうに転送されて、我々経済課職員が対応するということに今はなっております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 農場が休みになるということは、ちょっとほったらかしというか、少し、本当に町民に迷惑かけているのかなと思っております。
 町長にもちょっとお聞きしたいんですけれども、農家の所得向上、様々な実証栽培を行っていることは評価します。ただ、この質疑をしていますと、運営状態を聞いてみると、人員の減で農家の所得向上のためにある農場がしっかりと機能していないのかなと感じました。
 やはり優良品種の供給、新品種目の導入、また実証種苗の増殖を考えると、先ほども言いましたけれども、農家レベルの知識、労力が必要になるのかなと思います。やはり農場長が不在、また常駐職員がいないと。また職員がいないときは経済課には電話が来るんですけれども、基本は休みになるという施設運営は、やはり農家のほうに、また町民の皆様に迷惑をかけているようにも感じます。
 町長は、本町の農業振興発展に果たす役割は大きいと答弁しましたけれども、私もそう思っているんですが、しっかりとやっぱり機能する、公の施設でありますので、施設運営を行ってほしいと思うんですけれども。
 また、実験農場運営委員会の名簿には、町長も入っております。その中でも、農家の意見として常駐職員を置いてほしいという要望があるんですけれども、町長はどのように考えているのかお尋ねします。
○町長(前 登志朗君)
 ただいまご質問のあったとおり、実験農場の果たす役割は非常に大きいと考えております。現在、農場長がいないという状況が続いておりますが、やはりきちんと説明のできる、ある程度技術と知識のある方でないとふさわしくないのかなというように思っております。
 現在担当している職員も大分経験を積んできまして、きちんと対応できる者になってきておりますけれども、やはりもう一人、きちんとした農場長というのが必要であるとは考えておりますが、そこの配置につきましては、各課それぞれ、今、人手が不足しているところでございますので、そこはしっかりと検討しながら、町民の皆さんにご迷惑のかからないような形を取っていきたいと考えております。
 会計年度の方がいないときが留守になるというところは、今のところ電話で対応いたしておりますけれども、そこをまた検討していきたいと考えます。
 以上でございます。
○総務課長(林 義仁君)
 先ほど農場長がいないと町長が答弁いたしましたが、確かに実験農場の職員は、平成21年7名おった職員が、現在常駐ではありませんが1名という形になっております。今後、令和6年度から会計年度任用職員の処遇も改善されまして、勤勉手当等、また報酬等もかなり見直しがされております。
 会計年度が現在2名おりまして、週3日勤務の2名という形になって、週3から4日の勤務となっております。この辺の会計年度も週5日制に検討できないかとか、あとは専門的な会計年度任用職員、農業にこれまで関わってきたOBの方とか、そこら付近も考慮しながら増員に向けて取り組んでいきたいと思います。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 執行部の感覚ではなくて、この実験農場運営委員の名簿を見ますと、各部の農業の代表者もいる中から、農家の意見を無視している形に今なっていますので、会計年度ではなくて、しっかりとした知識がある農場長または担当職員を置いていただきたいと思います。
 実験農場は今後必ず必要になると思いますので、その点、農場長としっかりとした担当職員を置くという形で明言していただきたいんですけれども、町長はどのように考えていますか。これは農家の意見になります。
○町長(前 登志朗君)
 もちろんそういう形を取るべきだと考えておりますけれども、適材適所ということでございまして、そこのところにふさわしい人がきちんといて、そこを守れるという形になるように対応していきたいと考えています。
 令和6年に間に合わなくても、令和7年を目指してできないかなと考えているところでございます。
○2番(島田浩樹君)
 長くやるんですけれども、令和6年度に配置できるように、また担当職員を配置するのか、しっかりとした人員配置をして、この平成2年に設置された実験農場ですが、しっかりとした様々な実証を行って、本町の農家所得向上になっていますので、来年度しっかりと配置していただきたいと思います。
 また今後も各部会、また県のほうもこういう施設が各市町村にないということで、和泊町は非常にありがたいと、県のほうからもいろいろ実験ができるということで非常に重宝されていますので、第1次産業であるやはり農家の所得向上に寄与できる施設運営を、令和7年度からしっかりとしていただきたいと要望します。
 続いて、2.の畜産振興について質問したいと思います。
 先月、11月3日、4日に沖永良部家畜市場で行われた本町の競り価格を前年度と比較すると、雌去勢平均ですが、前年度51万379円で、先月11月末が41万6,906円、差引きするとマイナス9万3,473円が前年度と差があります。
 最近、上がったとうれしい情報もありますけれども、もともと下がっていた前回競りからの価格比較であり、飼料高騰は収まらず、非常に厳しい畜産経営であります。
 前回9月議会でも補正を上げていたとは聞いたんですが、町長の決裁のほうで落とされたと聞いて、畜産農家の皆さんもショックだったと思っております。今回は、令和5年1月競りから11月競りの取引で1,929頭を対象に補正を上げたということで、畜産農家の皆さんは非常に喜んでいるのかなと思っております。
 補正が通った場合ですけれども、支給がいつ頃になるのか。また、本町は畜産振興にどの程度一般財源を充当しているのか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 今、補正を上げておりまして、金曜日が補正の審議となっております。これをもし通過した場合、補正が通った場合は、年内に畜産農家148戸全部に通知を配りまして、年内に全てそろった場合、1月20日頃をめどに助成をしたいと思っております。とにかく農家の皆さん対象者全員、早めに申請書を出していただければと思います。
 それと、和泊町畜産農家への一般財源は、多分すみません、記憶でいくと3,700万のうち1,200万、残りが国庫というふうになっております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 充当している分では、畜産関係は産地パワーアップ事業がありますが、輸送コストとか、ほかの部門はいろいろあるんですけれども、県民報告会等でも畜産女性部の方がやはり厳しいという要望をされておりました。
 また、若い畜産農家も増えてきて、担い手で頑張るために様々な投資や取組を行っているということで、農業、畜産振興政策にもっと施策を行ってほしいと、この前行われました議会報告会等でも若い方から要望がありました。
 牛に関しては、お産をするまで約10か月かかります。生まれてから出荷するまで、農家によって違いますが9か月ほどかかります。およそ1年7か月間は育成という形になります。市場がいいときはわがままを誰も言わないと思います。しかし今世界情勢で厳しいときに、農家の苦しみ、非常に経営の苦しみを読み取って早い支援を行うのが行政だと思っております。
 来年度からは、国が価格補塡しか行わないということを聞いております。畜産農家の経営負担を軽減、また経営維持をするために、本町は独自に今回飼料価格を補正で上げましたけれども、また来年度も継続して飼料高騰分の支援等を行っていただきたいと思いますが、課長はどのように考えているのか。
○経済課長(東 敏仁君)
 お答えします。
 次年度以降の対策ということで先般も少し聞かれたんですが、島田議員おっしゃいました令和4年11月の話もしたんですが、そもそも価格が下がったのは令和3年11月、2年前から、前回の41万6,000円まで下がった中でいくと、もう2年間で22万下落しております。
 我々が補正で今計上している配合飼料に関しては、2年前、トン当たり6万、7万だったのが今10万を下回りません。ということでもう約1.5倍上がっているというようなこと、畜産農家の経営を考えたとき、最初の頃はそうでもないんですけれども、やはりこういうのがずっと積み重なってくると、やはり経営の悪化は膨らんでいくばかりです。
 万が一、次年度以降、令和6年度以降も競り価格が、あるいは配合飼料価格がこのような状況が続く場合は、やはり我々としても農家支援はしっかり行っていきたいというふうに考えております。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 1年間で出しましたけれども、2年間やはり22万と下がっております。畜産農家はやっぱり出荷まで、種をつける時点から始めると、もうほぼ2年かかります、出荷までですね。その間、母牛の栄養管理のために飼料代もかかります。出荷まで育てたとしても、生き物でありますから、価格が思っていたとおりにならないときもあるのが現状であります。
 最近は堆肥の利用も増えてきて、耕畜連携の観点からも畜産振興は重要な施策になるのかなと思っております。
 町長は、毎月の報酬が64万ほどありますが、畜産農家は毎月ではありません。また365日休みもないです。昔は競り価格が安くても、肥料、飼料価格がまだ安価でありました。現在は、世界情勢の影響で、肥料、飼料高騰で経費と売上げの幅が狭くなり、非常に厳しい経営を畜産農家はしています。
 農家の意見を日頃から聞いている、先ほど担当課の課長からもありましたけれども、できるだけ支援を続けたいということであります。飼料高騰が落ち着けば農家も落ち着くと思うんですけれども、高騰分に関しては、先ほど町長も答弁のほうで支援をしていくという答弁をされました。予算化できるように明言をしていただきたいと思うんですけれども、どのように考えているのか。
○町長(前 登志朗君)
 お答えいたします。
 先ほどございましたように、今回の12月補正におきまして飼料高騰対策費として3,760万円―そのうち1,200万円一般財源でございます―をつけて今回準備しております。そのことにつきましては、先ほど行政報告でもご紹介いたしましたとおり、国のほうでもそこのところを強くお願いしていく中で、本町でもそういう応援をしていく必要があると考えたからでございます。
 それと、先ほど議員が町長査定で2,000万落とされた、これ、前回サンサンテレビで議会報告会のときにも、公の場で役場の内部情報であるはずのその査定結果について発言されているのを見て驚いたわけなんですけれども、9月補正につきましては町民全体に資することということで、プレミアム商品券、それと学校給食費の令和5年度内の完全無償化で、子育て世代の負担を減らそうということで、そちらに使わせていただきまして、もちろん畜産農家が大変なのは承知いたしておりますが、令和4年度のほうで飼料対策として1,604万9,000円つけさせていただいておりました。
 ですから、9月補正においては町民全体のためにということで使わせていただきまして、今回また3,760万円つけさせていただいたところでございます。
 全体への当然波及も考えながら、しかし畜産農家の皆さんが窮状にあるということは十分承知いたしておりますので、そこのところもきっちりと考えながらやっていきたいと考えております。
 以上でございます。
○総務課長(林 義仁君)
 今回12月補正で肉用牛・子牛配合飼料価格高騰対策事業として、先ほどからありますように3,763万7,000円、一般財源を1,223万4,000円投入しております。
 一般財源を投入しておりますが、これまで和泊町の農業支援の状況は、近年ですけれども、非常に厳しかった平成23年、東日本大震災の流通が切断されたとき、彼岸前に市場へ作物が送れなかったとき、それと平成30年、台風が3回襲来して玉城字の電柱が数本倒壊したときも、全町で停電が数日間続いたときも利子補給の支援を行いました。
 今回、一般財源を投入しておりますが、この辺のところも十分ご理解いただきたいと思います。
 以上です。
○2番(島田浩樹君)
 今回補正で計上したということは、非常に評価できるところであります。
 先ほどもおっしゃったんですけれども、畜産部会の女性の方から、県の知事が来られたとき、たしか8月20日だったと思うんですけれども、もうそのときに厳しいという話、また畜産農家からも厳しいという話はずっと出ていたところであります。それを9月議会の補正でもし取っておけば、10月中旬頃に支給できて、その苦しいときに農家の手助けになるのかなと思っていたところで、質問をしました。
 農家は、もう毎月毎月の収入はなくて、やはりそのつなぎの部分の経費というのも大きいところでもあります。先ほども言いましたけれども、いいときは何でもちょうだいというのは絶対言わないと思うんです。やはり苦しいときに何か支援があればという形で要望が上がっていたと思って、その農家の要望をちょっと9月のほう、いろいろ事情があったとは聞いたんですけれども、農家からするとちょっと無視したのかなというのは感じられたのかなと思っております。
 町長が、いつも世界が目指しているからとか、国がしているからという話は分かりはしますけれども、やはり本町にとって直接的な恩恵があるのか、また町民、農家の所得向上の政策をしっかりと行っていただきたいと思います。
 農家に投資しないと、本町の繁栄はないと思っております。また、担い手の育成、若手の育成にも影響してくると思っています。
 先ほど実験農場の話からしましたけれども、適正な施設運営をしっかりとして、また、スピーディーな支援を強く要望して、私の一般質問を終わりたいと思います。
○町長(前 登志朗君)
 ありがとうございます。印象づけるように何度も同じことを言われるんですけれども、9月補正のことは先ほど説明したとおりでございまして、町民全体のことを考えてしたということでございます。
 また、畜産の皆さん方に対しては、本当に頑張ってきていただいているので、ここを乗り切っていただきたい。例えば令和4年と5年で、飼料価格高騰対策だけで5,368万6,000円出させていただいておりまして、ほかの町村と比べましても、和泊町はぬきんでて出していると考えておりますので、畜産の皆様方に引き続き頑張っていただきたいと考えております。
 以上でございます。
○2番(島田浩樹君)
 しっかりとした農家、また畜産農家を含めて支援をしていただければと思います。これで私の一般質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで島田浩樹君の一般質問を終わります。
 ここでしばらく休憩します。
休 憩 午前11時06分

お問い合わせ

和泊町役場議会事務局 

TEL:0997-92-2569

FAX:0997-92-3176