発言内容 |
再 開 午前10時40分 ○議長(永野利則君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 東弘明君の一般質問を許します。 ○8番(東 弘明君) 町民の皆様、おはようございます。公明党の東弘明でございます。 今回の第3回定例会に、2点、一般質問をしてありますので、1点、農業振興について質問をさせていただきます。 1.バレイショの価格下落についてどう考えているのか、お尋ねします。 2.里芋価格の暴落対策はどのようにしていくのか、お尋ねします。 3.肥料・飼料の高騰による軽減対策はどのようにしていくのか、お尋ねします。 4.菊用のロボット選別機の導入についてどう考えているのか、お尋ねします。 5.ユリ球根の生産量が激減しているが、対策はどのようにしていくのか、お尋ねします。 6.畑かん設備の設置、利用を低コスト化する方法はないのか、お尋ねします。 以上、1点6個、壇上より質問をいたします。よろしくお願いします。 ○町長(前 登志朗君) 東議員のご質問に順を追ってお答えをいたします。 1点目について、令和4年産バレイショは、出荷前半には高単価で取引が行われましたが、3月中旬頃より徐々に価格が下落しました。原因としましては、昨年に比べ、コロナ禍による巣籠もり需要が減り、消費が衰退したことや、他産地の作柄がよく、出荷が競合したことなどが考えられます。 出荷最盛期である2月から4月においては、野菜価格安定基金の発動はありませんでしたが、生産者におかれましては、適期管理を行い、反収向上に努めていただきたいと考えております。 続いて、2点目のご質問にお答えいたします。 令和4年産里芋は、4月から5月にかけての梅雨の長雨の影響により品不足となり、高値で推移しましたが、本土の例年より早い梅雨明けにより、6月以降、競合産地の出荷が始まり、価格が下落したと考えます。価格が維持できなかった要因としましては、長雨による掘り取り遅れや水晶芋の発生、降雨後の無理な掘り取りや洗い芋によるカビの発生など、品質不良による産地離れが考えられます。 次年度対策としましては、適期植付けと適期収穫を厳守すること、また気温の上昇する3月後半から疫病対策の徹底を周知していきたいと考えております。 続いて、3点目のご質問にお答えします。 サトウキビ農家及び輸送野菜、花き・果樹農家につきましては、和泊町肥料価格高騰対策事業の実施により、肥料価格差額分を予算の範囲内において交付いたします。 畜産農家につきましては、和泊町配合飼料価格高騰対策事業の実施により、配合飼料価格の差額分を予算の範囲内において交付いたします。 交付額につきましては、サトウキビは令和3・4年度産生産量、輸送野菜は令和4年産生産量、花き・果樹は令和3・4年産生産量に応じた施肥基準を基に算出して交付額を決定し、畜産は令和4年2月の飼養頭数調査時の頭数を基に、飼料の必要給与量を算出して交付額を決定いたします。 これらの事業を実施することにより、農業者の生産意欲の向上と生産基盤の維持、強化を図ってまいります。 続いて、4点目のご質問にお答えいたします。 選別機の導入については、以前から要望があり、生産者及び出荷団体と協議を行っております。補助率の高い農業創出緊急支援事業を活用する上で、制度の活用方法など、県並びに関係機関と引き続き協議を行ってまいりたいと考えております。 続いて、5点目の質問にお答えいたします。 永良部百合・フリージア生産出荷組合によりますと、島内での最盛期は平成3年で生産量が3,154万5,000球ありましたが、現在の令和4年産は159万球まで落ち込んでいます。背景には、収穫作業が夏場の重労働に加え、植付けから出荷までの増殖に時間を要することや生産コストの上昇が原因で農家の栽培品目の転換につながっていると考えます。 また、毎年の取引価格は、永良部百合・フリージア取引商社組合との価格協議で決定しており、ここ数年は据置価格となっていましたが、本年産は1球当たり1円増額し、価格協議を終えました。 今後も、取引商社組合との価格協議において、取引価格の上昇を引き続き要望するとともに、県フラワーセンターから購入している優良球根を生産者へ供給販売し、優良球根への更新を図ってまいります。 農業振興について、6点目のご質問にお答えいたします。 畑かん設備の設置は、県営事業の実施期間中であれば、給水栓設置に係る受益者の工事費負担はありません。また、その先の末端散水器具の設置についても、約1割の受益者負担で導入することができます。 利用を低コスト化する方法はないのかという質問につきましては、賦課金のことだと解釈します。畑かん施設の維持管理・運営費は組合員の賦課金で賄われており、沖永良部土地改良区において、運営の収支を精査しているところです。 しかしながら、先行地区においては、畑かん設備が30年以上経過し、維持管理、補修に多額の費用が発生しており、更新事業を併せて検討していることから、賦課金の減額については厳しい状況です。 農家においては、税の申告の際、納めた賦課金は農業経費として控除が可能ですので、畑かん施設の有効活用による作物の増収効果を実感していただき、所得向上を図ることが重要だと考えます。 以上で壇上からの答弁を終わります。この後は、また各担当課からもお答えさせていただきます。 ○8番(東 弘明君) 今年のジャガイモ生産者におかれましては、町長の答弁にもあったように、2月のはしりは高単価で推移したんですけれども、その後、長雨とかいろいろ、環境的な面とかいろいろあって価格が大暴落したという、そういうこともあったわけなんですけれども、一番の要因として、ジャガイモ種が例年のように、最初に注文の確保ができなかったという、それからずれ込んで、注文分は種芋配布になったと思います。だけども、その分、ジャガイモの種の遅れによって、全体的に植付けが例年より遅れたということも一つの要因ではないかなと思っております。 その中で、一番大事なことだと思うんですけれども、ジャガイモそのものは大体100日、大体3か月ぐらいから掘り取りが始まるという、そして、新しい芋に関しては品質に問題がないんですけれども、それが3か月、4か月とたった芋に関しては、芋そのものの劣化等も始まってくるんじゃないかなと思っております。 今回の町長の答弁にもあったんですけれども、やっぱりいろいろ要因としてあるわけなんですけれども、梅雨時期が雨で掘り取りができなかったという、この1点あるわけなんですけれども、その中でも、やっぱり軟腐病とか疫病とか、そういう病気の発生が今年は特に多かったのも要因じゃないかなと思っております。 それと、個人事業者が買取りを行っているときにはJAさんとバランスが取れて、スムーズに出荷ができているわけなんですけれども、実際には、ジャガイモ価格が安くなると個人業者が買取りを買わなくなるという、そうすると一気にJAさんに集中して、集まったときに一番病気の伝染とかあるわけなんですけれども、フレコンに大体、農家のサンテナのカゴから持っていって、フレコンの中に入れるわけなんですけれども、フレコンに入れて、一、二週間、屋内、屋外にそのまま置かれたというケースが今年は、今年だけじゃなくて、今までもあったと思います。 その結果、どうなるかというと、実際には、農家さんも気をつけて収穫はしております。だけども、その中に軟腐病とか疫病とかの芋が入っていると、もう一、二週間も置いたら軟腐病に冒されて、そのフレコンそのもので移動するときに下から汁が出て、もう選別をせずにそのまま廃棄処分をしているという、そういう実例も沖永良部であったと聞いております。 そういう対策として、何らかの方法がないか、お尋ねをします。 ○経済課長(東 敏仁君) 今回の価格下落の対策ということで、もう東議員が実情は全てお話ししております。そのとおりだと思います。 1点だけ、まずバレイショ価格について。 これは、JAさんが今年販売した単価をいただいてきました。今年は、1月中旬から、やはり少しずつ、冷蔵物が多いということで早出し、早出しになってきており、今年は1月20日から取引を開始しております。1月が、取引数量が少ないということと、はしりということで317円、例年よりも高いです。2月が311円、3月223円、4月206円、おっしゃるように5月、もう今年、梅雨入りが早かったもんですから、もうそのときになかなか掘れないという、それとやはり品質低下等いろいろありまして104円ということで、例年より5月は下がっておりますが、収量的には少ないと思います。 近年、5年間の平均をしますと、去年は、令和3年産は非常に高単価で取引されておりまして、平均が306円でした。今年は、農協さんで218円。これは、過去5年間で2番目に高い数値であります。 以上を含めまして、価格下落という点に対して、やはり我々、先ほど答弁でもありました、生産者においては、まず適期管理、まずは土壌、昨日も少し答弁させていただきました、まず自分の畑の土壌診断をし、ジャガイモに適したペーハーであるとか、そういうことをまずしっかりやる。そして、適期植付け、適期管理、そこをやる。適期管理も、しっかり農協さんが県の普及課と一緒になって適期防除を行うというようなことをやっております。それをして、適期収穫です。議員おっしゃるように、早出しが90日で通常が120日、これをしっかりやっていくと反収を上げる、それによって価格がある程度上下しても、収量が上がるということは一反当たりの収入が上がります。やはり、農家におかれては、そこを我々はしっかりやっていきたい、行政としましても、そこはサポートをやっていきたい。 今、農協さんが出しているLINE等があります。そこは、まず普及所が2月、3月、いろんな病気が入ります。そうすると、すぐLINEで、今、適期防除時期ですと、そこをしっかりやった農家さんは、私はもうかっていると思います。ですから、やはり農家におかれては、適期管理ということをお願いしていきたいというふうに思っております。対策としては、このことだと思っております。 以上です。 ○8番(東 弘明君) 今、課長がおっしゃったとおりだと思うんですけれども、例えばジャガイモがJAさんに集まったときに、実際には保管庫がないとか、長期保管になったときには冷凍庫があればいいとか、そういうメンテも一番必要じゃないかなと思うんですけれども、そこら付近の対策とか対応は考えておりませんか。 ○経済課長(東 敏仁君) その辺の対策は、集荷元であるJAさんが考えることで、相談等は来ておりませんけれども、数年前、そういうことがありまして、農協さんは輸送コスト支援事業の生産振興費、9割のうちの1割、これで保管庫を継ぎ足ししております。 ですから、議員も生産者の一名であります。園芸振興会等でそういう協議がなされて、振興費をそういうのに使うというようなこと、農家の同意があれば、そういう事業も農協単独でやっていただきたいというふうに考えております。生産振興費は、そういうふうに使っていただければ農家の支援になると考えております。 以上です。 ○8番(東 弘明君) 今、課長がおっしゃったとおりだと思うんですけれども、自分もジャガイモ農家の一人なんですけれども、実際には我々農家の皆さんの努力、協力が必要じゃないかなと思います。常に新鮮なジャガイモの出荷に取り組むことも大事であります。 そして、ジャガイモ、大体3か月を目安に掘り取りを行うということが大切だと思うんですけれども、中には、どうしてもそれができなくて、ずれ込むという農家さんもおられると思います。 大体、農家さんの努力としては、早く植付けをした順番に掘り取りをし、出荷すれば、品質の劣化も防ぐことにつながると思うんですけれども、その努力は農家さん、我々農家が努力をすることが一番大事でありますし、今年の出荷したものの中にも、5月以降に出荷を行ったジャガイモの中には、古い芋、4か月も日にちがたった後に堀り取りをして出荷をすると、ジャガイモの芽が吹いて、実際に市場に出したときに品質が低下しているということで相場がたたかれるということもありますので、まず自分たち農家の努力としては、100日前後で掘り取りをして、常に新鮮な、市場から信用、「春のささやき」というブランドもあるわけですので、沖永良部産は安心なんだという、そこのところも一番大事であると思います。 そういった6月に掘り取りしたジャガイモでも、4月植えの自家用種の種用として植えたジャガイモ、それが農協に、JAさんに出たわけなんですけれども、これはもう新ジャガと変わらない、新鮮な品質のいいジャガイモであったということで聞いておりますので、我々農家もそこら辺のところも気をつけながら、出荷体制をしっかりできたらいいんじゃないかなと思っております。 そして、集荷の件なんですけれども、集荷をした品物が、選別して出荷するまで責任を持って、出荷できる量が大幅に増えたときに、あふれたときに、じゃ、どういう対策をしていくのかということが一番大事だと思うんですけれども、そこら付近の対策等は検討なされていませんか。 ○経済課長(東 敏仁君) その点に関しても、やはり出荷組合の皆さんが、それぞれで園芸振興会が農協にありますので、会員400名ほどいると思います。この方々が、やはり会を持ってやらなければいけないんではないかと思います。 種子は農協さんから取って、そして出荷は値段が安いから個人に出すというふうな、議員が先ほど質問等ありましたけれども、そういうふうなことも農協さんから聞いております。ですから、やはりしっかり農協さんから種を買って、農協さんに出荷をする、その振興会に加入している皆さんで、ぜひ今の問題も協議して、どのような対策をしていくか、やっていただきたいと思います。 例年、園芸振興会の総会に出ます。例年、本当にしっかりした出荷計画を立てて、1月から4月まで、しっかりした計画を立ててやっているんですけれども、やはり今言うように、少し違うというか、農協さんから種を取っていない人たちが入ってくるような、そういうことも考えられますので、その辺は振興会で私は協議していただきたいと思います。それに対して、我々はバックアップはやっていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○8番(東 弘明君) そこのところが一番大事で、園芸振興会、また各部会で、JAさんで日量80トン、残業して100トンベースになると思うんですけれども、そこのところを基準にして、やっぱり徹底していくことが大事だと思います。 我々農家は、そういう方針が出て、そうすれば、それに対して努力します。そこのところの目安がなくて、掘ってきたものは、みんな受けるから、受け取るから、そこのところの疫病が入って、選別もせずに、フレコンの中でそのまま廃棄処分をするとか、そういうこととかも出てきますので、そこら付近のところは、農家も気をつけます、そしてJAさんもそこの対策をしっかりしていただきたいと。 今でも、実際、集荷が多く集まると、何日間かストップということは現在も行っているわけですので、そこのサイクルをどういうふうにして、JAさんも農家ももうかるような、安心して出荷できるジャガイモを出荷ができるように、双方で協議をしながら、しっかり取り組んでいきたいと思います。 2点目、里芋価格、今年は大暴落ですよね。どのようにしていくのかということで町長からもありました。 今年は、町長からの説明があったように、長雨。例年だと、梅雨の合間で畑で収穫をして、雨が降ると倉庫で、それを根繕いして出荷という、そういうサイクルで今まで来ていたわけなんですけれども、今年の梅雨は雨の切れ間がないという、畑に入れないという、そういう状況の中で掘り取りが始まったわけなんですけれども、その長雨の中で疫病が蔓延して、ジャガイモの品質の劣化があったと。町長からもあったように、実際には水晶芋とか長芋とか、無理な掘り取りで洗い芋によるカビ等の発生があって、実際には市場から産地離れの形ができたんじゃないかなと思っております。 その中でも、いろんな取組があると思います。 まず、疫病が蔓延したときに、花を切った後に里芋を施設の中で植えた方が大分おられたと思います。その後、平張り施設の中の里芋には疫病が広がらなかったんですよね。だから、疫病対策としては、そういう施設も必要じゃないかなと。 いろいろ条件はあると思うんですけれども、実際に平張り施設の中で里芋を栽培すれば、通常の二、三週間で出荷できると思っております。それが、競合産地よりも早く、いい芋を出す条件になってくるんじゃないかなと思うんですけれども、この里芋にも施設導入という、そういう計画はございませんか。 ○経済課長(東 敏仁君) 今まで、平張り施設に関して、里芋でという方がいらっしゃいませんでした。 我々としては、国が言っていることは、補助事業で、一番は費用対効果です。里芋の反収に見合った効果以上、補助金以上に収量があれば、計画書を作成し、県・国と協議ができると思いますんで、その辺は少し勉強させていただきたいんですが、今まで里芋で平張り施設導入という方はいらっしゃいません。 以上です。 ○8番(東 弘明君) 今までは、平張りの中で里芋を植えるという人はいなかったと思います。この永良部の立地条件、亜熱帯のその条件は一番適しているわけなんですよね。だけども、地球温暖化で梅雨という自然環境、それが長引いて疫病が入ったときに、それをどうクリアしていくのか、そこのところもいろいろ研究していただいて、平張りの中では安心で里芋ができるという、そこのところも実証、証明をしていただければと思います。 そういう中で、今年もまた一つ、これお願いになるんですけれども、雨の中、例年のように掘り取りをされた方もおります。雨の合間で、その方はどういう収穫をしているかというと、雨が晴れたときにショベルとダンプカーで倉庫の中に里芋を取り込んで、そして倉庫の中で収穫作業したという、これから新しい取組になってくると思うんですけれども、そういうところで、今、個人の倉庫というのは、芋を剝がして、倉庫に持っていって、籠に入れて、そこでひげを取って出荷するという体制なんですけれども、これからは大々的に、これもスマート農業になると思うんですけれども、そういう農業の取組というのも新しい発想で考えることはできないでしょうか。 ○経済課長(東 敏仁君) ちょっとすみません、勉強不足で東議員の今の質問の内容が全く、私、分からないんですけれども、どういったことをお聞きになりたいんでしょうか、お願いします。 ○8番(東 弘明君) 今も、先ほども言ったんですけれども、実際に雨の、短時間で里芋を取り込むという、その方法なんですけれども、実際には貸与ショベルとダンプカーがあると、晴れ間で、機械で敷いて、貸与ショベルに取り込んで、ダンプカーに積んで倉庫の中に運び込むという、そういうことなんですけれども、そして雨が幾ら降っても、倉庫の中ですので実際には関係ないわけなんですよね。だけども、そのためには、大型倉庫が必要ということです。 だから、倉庫とか、そういうものを事業で補助とか、そういうものが取れないかということです。 ○経済課長(東 敏仁君) 大型倉庫等の補助事業はないかというような質問というふうにお聞きしました。 すみません、ちょっと事業関係のほう、今、ないんですけれども、基本的に個人への補助事業というのが、まず、ないと思います。法人か3戸以上の団体だというふうに理解しておりますので、もし3戸以上の共同でやる倉庫ということだったら事業があるのではないかと思います。 個人に関しては、我々はいつも、やはり融資事業を勧めております。資金を借りて、個人でつくるということであります。 ちょっと、先ほどのこの3戸以上の補助事業も、あるかどうかというのも少し調べさせてください。あるとしたら、ぜひ、東議員通じてお答えをしたいと思っております。 以上です。 ○8番(東 弘明君) その件も、今、課長がおっしゃられたように、いろんな事業を持ってきて、そういうところの農家さんが高反収を得られるような、そういうご努力をしっかりとお願いしていただきたいと思います。 そして3点目、肥料・飼料の高騰による軽減対策はどのようにしていくのかということなんですけれども、昨日、中田隆洋議員がいろいろ質問してありましたので、県の取組として、肥料・飼料価格高騰の現状と課題及び対策についてという、そういう質問がございました。肥料・飼料の価格高騰の現状を示した上で、課題と対策について伺うと、化学肥料は、ウクライナ情勢等により、秋作向けの商品価格が約5割上昇、それ以上上昇していると思うんですけれども、生産者にとって肥料コスト削減が課題となっております。 国は、肥料原料の輸入業者に対する輸入代替国での調達に要する経費や農業者の組織する団体に対する適正な支援費のための土壌診断に要する経費等を支援しているところでありますと、県では、肥料コスト低減に向けた土壌診断に基づく適正な施肥指導の強化を行いますとともに、化学肥料の代替策として堆肥、肥料効果の周知を図るなど、取組推進を今しているということでございます。 また、配合飼料等の価格は令和3年1月以降上昇しており、令和3年度第3四半期、前年同期2割増となると、トン当たり8万423円となったところですということで、それだけ上がっているということです。 国は、配合飼料価格の上昇が畜産経営に及ぼす影響を緩和するため、配合飼料価格安定制度を措置しており、令和2年度第4四半期から5期連続交付されたところでありますと。飼料価格の変動等のリスクを減少させるためには、自給飼料の増産は重要な課題となっており、県におきましては、飼料畑の造成等による飼料生産基盤の確保、こっちが水田なんですけれども、ジャガイモの後とか、本土では水田を利用した飼料用稲の生産とか利用拡大、コントラクター等による飼料生産の外部化の推進等に取り組んできているということであります。 今後、肥料・飼料価格がさらに高騰した場合、本県農業に深刻な影響を及ぼすことが懸念されますことから、価格高騰による影響を緩和するため、セーフティーネットが構築されていない肥料については、制度の具体化を含めた影響緩和の対策を図るとともに、配合飼料につきましては、制度の安定運用を図るための予算の確保を図ることなど、国に要請をすることとしておりますという、こうした取組により、肥料・飼料価格の高騰による農業分野への影響を抑え、農家の経営安定につなげてまいりたいという、そういう答弁なんですけれども、実際に本町もそれに沿って取組をしていかれることと思いますけれども、どうでしょうか。 ○経済課長(東 敏仁君) 昨日の中田議員の一般質問にもお答えしたように、まず、町としましても、肥料、飼料、配合飼料、燃料の上昇分に対して交付金をという事業を昨日説明させていただきました。 今、質問は、国の事業のほうだと思います。 これに関しても、昨日お答えしましたように、和泊町としましても、国がいろんな算定方式を示しております。これの一番のネックが価格上昇率です。これは、秋肥分の価格上昇ということで、まだ8月分が決定していないということで、9月下旬にしか国がこの上昇率を示してくれません。昨日も計算をしました。購入した肥料に対して、どれぐらい補塡、上昇分にできるかというと、上昇分の約5割から7割は、上昇分のです、この国の、あるいは県の両方で85%なんですけれども、これで農家さんへ交付できるのではないかと思います。 しかし、農家にとっても、化学肥料の2割低減という取組メニューは、しっかり令和4年、5年で農家にはやっていただくということでありますんで、やはり農家としても、交付金はもらえるけれども、やはり自分たちがしっかり、自分たちもその取組をしないといけないというふうなのが国の肥料価格高騰です。 飼料に関しましても、非常に上がっておりまして、先ほどありました補塡金、飼料価格補塡が令和4年4月から6月の四半期の3か月分で9,800円上がったというのが、おとついの新聞にも載っておりました。 国のほうとしましても、補塡金等で対応していくというふうなことは聞いております。 以上です。 ○8番(東 弘明君) 実際に、昨日の質問、答弁の中でもいろいろありました。今、課長がおっしゃったように、2割削減ということなんですけれども、国のですね、この取組メニューの例の中にも、土壌診断による施肥の設計、生育診断による施肥の設計、堆肥利用、下水・汚泥の利用など国内資源の利用、有機質肥料の利用と緑肥作物の利用、この緑肥作物の利用というのを、現在、農家さんが取り組んでいる、それもその中に入れていいということですよね。だから、それが2つ以上あるというのが一つのメニューですので、そこら付近のところを踏まえながら、昨日の答弁の中でもありました、今、課長がおっしゃったように、国が価格上昇分の70%を補塡するよと、そして県が15%を補塡するよと、そして昨日の町長の答弁の中では、交付金を活用して対応するよということがありました。 今、実際、農家が疲弊しているときに、農家が元気になれば、農家が潤えば、町税は潤います。そういうときに、本当に農家を守るために和泊町としてどういうことができるのかというのが一番大事になってきます。そして、上昇分の70%ということであるんですけれども、実際に永良部の農家がたくさん使っている肥料、それは倍以上跳ね上がっているんですよね。200%、230%ぐらい上がっているんです。そういう肥料に対して、町独自の取組ができないのか、お尋ねします。 ○経済課長(東 敏仁君) 町の今度の取組と国の取組の中で、国が我々に言ってきた、くぎを刺してきた1点があります。令和4年6月から令和5年5月までは国の補助金です、交付金です。それと、町がコロナ交付金、これも国でやるときに重なってはいけないということがありました。 ですから、我々としましては、まずは町単独の事業と、そして国の補助、交付金を頂いて、その後にまた次のことを、もしこの後まだまだ続くようでしたら考えていきたいというふうに考えております。 ○8番(東 弘明君) 国のお金が2つに使えないということですね。 この一番大事なときに、町の自主財源、それを活用して農家を元気づけるという、そういう取組はどうですか。 ○町長(前 登志朗君) お答えいたします。 今回のただいま経済課が進めているところも、やはり農家の皆様方にさらに頑張っていただくため、そして国のほうでもしております。その様子を見ながら、また今後、そういう必要があれば考えていきたいと考えております。 また、そのほかにも様々な施策も考えていく中で、そこのところも併せて考えていきたいと考えております。 ○8番(東 弘明君) 町長答弁をいただきました。前向きに考えていただきたいと思います。 では、次に移ります。 菊用のロボット選別機導入について、どう考えているのかということでありますけれども、課長からも町長からもあったんですけれども、今までの取組が、このロボット選別の導入に対する状況がどうだったのか、ちょっと説明お願いします。 ○経済課長(東 敏仁君) 過去に農家が入れたもののことでしょうか。 花き事業に関しては、ほとんど今まで事業がなかったということで、この奄振事業ができて久しく、平張り等の施設ができるということで、私が聞いている限りは、個人の農家に入っている選別機は個人それぞれ100%自分で出して買ったというふうに、購入したというふうに聞いております。 以上です。 ○8番(東 弘明君) 農家さんからも、声、要望があって、このことをのっけているんですけれども、実際にはグループを組んで、そのグループでロボット選別機を入れていただいたと。だけども、実際には、この選別機というのは個々の農家が個別に使うものであって、一緒に買っても、1人はもうかるけれども、助かるけれども、ほかの方は何の恩恵も受けないという、そういうことがあって、今回、花き専門の農協のほうでちょっと確認したんです。 今回の奄振予算の中で、事業主体が花き専門農協になって、このロボット購入の計画をしているということを聞いたんですけれども、そこのところは確認できていますか。 ○経済課長(東 敏仁君) 今の菊用ロボット選別機については、専門農協から我々経済課のほうに相談がありまして、これも先般、8月に送られた次期奄振に向けてのときに要望を行っておりますが、県としましては、この計画書ができれば事前協議をしてもいいよという話がありまして、令和5年のこの農業創出に、もしかすると導入できるかもしれないんですが、昨日入ってきた情報によりますと、専門農協と今までの議員おっしゃる選別機を入れたメーカーさんがおります。 そのメーカーさんに問合せをして、スマートフラワーということで今度の農業創出で入れるので、短茎で茎が短く選別できる、あるいは脱葉、葉が落とせるという2段階の作業の効率化ということでメーカーと相談したところ、なかなか令和5年というか、この1年でその製作が難しいんではないかという相談が来たということで、我々としては、専門農協と経済課等の間で、今、話合いが止まっておりますが、メーカーさんが、これができるということになれば、令和5年の事業で専門農協が数台入れて、それを農家さんへリースをするというリース方式をやっていきたいというふうに考えております。 ○8番(東 弘明君) 実際に、今、人手が足りなくて、今の時期ですよ、一番安定して高反収、高収入を得ているのは花農家なんですよ。だけども、そこで人手がいなくて、規模拡大したいんだけれども、それができないとか、また、選別が大変で仕事が止まってしまうとか、そういうことがあるわけなんですよね。 そこで、実際には、個人であれば1台しか導入できません。だけども、事業主体が花き専門農協ということであれば、今、課長がおっしゃったように、何台か一遍にリースで取れるという、そこら付近のところ、付加価値を考えながら、将来の花農家の育成のためにもそういう方向で選別機の導入ができるように、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に移ります。 ユリ球根生産が激減している今、現状なんですけれども、町長からもありました。 実際には、このユリ球根、今、実際に質問等、今までしてきたんですけれども、ジャガイモ、里芋とも不安定だという、その中で、今までサトウキビとユリという二本立てで、この永良部の、和泊町の農業の発展はしてきたと思います。そういうその中で、今、ユリが激減しているという現象があるわけなんですけれども、僕は一番安心している方が、永良部のユリのことについて、ちょっと文を頂いております。 その方は東京の方なんですけれども、私の心も、今、紺碧の大海原に宝石のように浮かぶ花の島、そして農業の島と名高い、憧れの沖永良部島へ飛んでいますと。ユリの花ということで、南国の陽光の結晶たるフルーツも、黒いダイヤのごとき黒糖も、島を彩る幾多の花々も、そして花の王者と輝くテッポウユリ、すなわち、えらぶゆりもかけがえのない生命の至宝なんだと、その方はおっしゃっております。 今年で、えらぶゆりの栽培が開始されてより124年ぐらいになると。長き歴史の中でも、えらぶゆりの守り神として仰がれる人物に市来政敏翁という、そういう先人がおったということであります。戦争中、食料への転作が国から命じられても、政敏翁はえらぶゆりを捨てずに、命がけで球根を育てていかれましたと。戦争が終わったとき、絶対にユリの球根は必要になるということを確信し、そしてユリを守ってきたと。果たして、終戦後、復興を模索する仲間たちに、政敏翁はその球根を進んで分け与え、島は再び豊かに栄えていきましたと。そして、今、気品ある純白の花を優雅に揺らすえらぶゆりは、外国に、欧米はじめ世界中で愛されてやみませんと。私は感動しましたと、皆、感涙しましたと。愛する郷土の繁栄と平和のために命を尽くしゆく、何と賢くたくましき翁の魂かと。そして、この気高き魂は永良部の農家の皆様方の生命に脈々と受け継がれていると確信いたしますと。 ユリは、漢字で百が合わさると書きますと、それは何層にも重なる根っこの様子に由来するとも言いますと、そういう大事なユリです。その大事なユリが、今、激減しているという、その中で根っこの部分に何があるのかという、先ほど町長がおっしゃいました。そのことをどうすればクリアできるのか、ユリは、今、球根そのものが、需要に供給が追いつかないんですよね。そういう中で、じゃ、どうすればユリの球根を増やすことができるのか。 これは、外国の国家プロジェクトの話になりますけれども、今、外国では、ユリ、球根を掘り取れば、箱詰めまで一遍にできるという、そういう掘り取り機もできているわけなんですよね。永良部の島では、ミシマゴウに始まってクボタの掘り取り機、そして今、ニプロの掘り取り機とあるんですけれども、とにかく作業が大変なわけよね。だから、そこのところを農機具やと。 これ、農家個人ではできません。行政がそこのところで、そのユリの球根を廃れさせてはいけないという、そういう思いがあれば、もっとユリの労力、仕事を簡素化できる、そういう対策は考えることできないでしょうか、お尋ねします。 ○経済課長(東 敏仁君) 議員もユリ生産者ということで、もう答弁に書きましたとおり、収穫作業が本当に一番、梅雨明けから夏場の一番暑い時期の20日間、取引がですね、また植付けからお金になる収穫まで、早くて2年、長いと3年かかるということ、それを我々は、やはり私も、生産出荷組合の事務局は、今、専門農協がやっているんですけれども、私、事務局長として、今2年間やらせていただきます。これの一番大変なものが価格交渉です。もう、ずっと30年、ほぼ変わっておりません。10年前に1円上がったということで、先ほど答弁したとおり、本年1円、何とか交渉で上げたと。これを、今、三十数円です、1キロ当たり平均。それを50円、60円に、もししたなら、私はこれが一つの対策になるんではないのかなと思っております。 それと、やっぱり言うように労力の軽減、これはもし、今、議員がおっしゃるように、そのような、もう未来的な機械がもし開発されるようでしたら、ぜひ我々も、今、県のほうから、県のいろいろ機械改良とか、そういうところからも、試験場等から来ていますんで、共同プロジェクト的な、ぜひそういうところに要望を出して、できないかどうか、あるいは取り組んでいければと思っております。 以上です。 ○8番(東 弘明君) 前向きに検討していただいて、永良部の島からユリがなくならないような取組をしっかりお願いしたいと思います。 時間がなくなりました。 畑かんの取組のことについて、ちょっとお尋ねをします。 これも要約してお尋ねしていきたいと思うんですけれども、永良部の和泊町の、本町の水の使用料、給水栓から水使用料、そこの賦課金があまりにも高過ぎるという、そのことなんですけれども、実際には、時間がありませんので短縮しますけれども、今、実際、国営の地下ダム、だから大山のダムまで水を上げているこの電気代が468万円です。それに対して、和泊町が、ため池から圧送ポンプを使って、今、畑かんに水をかけているわけなんですけれども、この電気使用料が1,397万円になっているんですよね。 いかに付加価値のない水を使っているのかという、そこのところの一つの要因は、ファームポンド、末端のため池から圧送ポンプ、加圧ポンプを回して畑かんを回せば電気代がどうなるのか。それを末端のため池から、実際にはファームポンドに入れるだけで、後は自然流下で水が使えるという、そういうことがあるわけなんですけれども、そこのところの対策はどうにかなりませんか。 ○耕地課長(山元博文君) お答えします。 先ほどありました国営地下ダムの余多揚水機場から大山の吐水槽までが468万円ほどということで、また土地改良区、和泊町の旧白百合の分だと思いますけれども、1,396万9,000円ほどかかっております。 それにおきまして、ファームポンド、高台、標高の高いところに一旦水をためて、自然流下で落とすことはできないかということで検討という質問でありますけれども、今現在、国営のほうも平成19年度から事業を開始して順調に進んでいるところです。また、県営事業におきましては、畑かんのほうは現在継続中でありますけれども、今、ファームポンド等の計画等はございません。 もちろん、高台も大山、越山にしかありませんし、また議員、自然流下で電気代が安いとおっしゃいましたけれども、自然流下全てができるわけじゃなく、ファームポンドからもまた加圧なり減圧弁を通したり、いろいろとかかりまして、電気代のほうはかかっております。 ○8番(東 弘明君) そういう、もっと価値的な、そういうことを考えていただきたいと思います。 本町の給水栓にしてみれば、平成22年3,626基、令和3年4,387基に増えております。だけども、その後、給水栓そのものは、つけたら、実際に賦課金がそこにはついてきます。そういうその中で、時間がありませんので、実際には、水を実際に使ったという当初は、平成23年と25年です。それからずっと減ってきて、令和3年度には半分ぐらいに減っています。給水栓をつけたけれども、水を利用する人が減っているということなんですよね。その要因は何かと。 だけども、この要因を探ってもどうすることもできません。実際には、この水を利用している人たちが、実際に給水栓は引いて、賦課金は払っているけれども、水を一遍も使ったことがないという人たちが大半なんですよね。だから、そこら付近のところを考えても、もっとどうすればみんなが水量ができるのか、そこら付近のところもしっかり精査して、考えていただきたいと思います。 そして、時間がありませんので、これで質問を終わりたいと思います。 2点目の一つ、1点残したんですけれども、これ12月議会に延ばしたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(永野利則君) これで東弘明君の一般質問を終わります。 ここでしばらく休憩します。 休 憩 午前11時40分 |