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更新日:2021年3月23日

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第1日(2)

発言者

前 利悦

発言内容

△ 日程第6 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第6、一般質問を行います。
 順番に発言を許します。
○6番(前 利悦君)
 一般質問をさせていただきます。
 新庁舎建設についてと平成29年度施政方針について、2つについて通告してありますので、順を追って質問させていただきます。
 1、新庁舎建設について。
 ①老朽庁舎の建てかえ事業に交付税措置のある公共施設等適正管理事業債が新設されるという国策が新聞報道されたが、新制度をどのように活用していくのか、またその際の金利は幾らになるのか。
 ②当初のPFI方式による新庁舎建設計画では、一般財源6億余り、金利4.4%掛ける15年で約3億、プラス建設費坪単価における他市町村との差額30万円掛ける約1,000坪余りで3億円が無駄になると指摘されているが、このことについてどのように考えているのか。
 ③新聞報道によると、町は唯一の応募者に候補決定し、事業内容について協議を進め、調えば2月中に基本協定を締結し、3月定例会に契約議案を提出するとあるが、作業がおくれている理由は何か。
 ④町は、候補者との協議が調わなかった場合、事業者選定手続を再募集からやり直すとしているが、調わなかった場合とはどのようなことを指すのか。
 ⑤候補事業者の構成の中に1社だけ本町の事業者があるが、事業費の何%が支払われるのか。また、他の町内業者の参加希望はなかったのか。
 ⑥新庁舎建設を行うためのSPCとは何か。
 ⑦事業契約書の締結に当たっては、リスクが存在しないか、必要に応じてPFI事業の専門弁護士に助言をいただく体制を確保するとあるが、なぜリスクがあると考えられるPFI方式を採用するのか。
 2番目、平成29年度施政方針について。
 ①「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれるまちづくり」を実現するとあるが、現在の本町の現状をどのように認識しているか。
 ②商工・観光・地域・地域経済活性化について、関係機関と連携し、充実した支援を講じるとあるが、かつてフリージアジョギングやNHKのど自慢で島外客を誘致し、活性化を図った経緯もあることから、再度、のど自慢等、集客力のあるイベントを企画できないのか。
 ③教育文化の振興で、本町は昭和55年に「教育の町宣言」を行っているが、現町政になって深化発展したものは何か。
 ④学校教育の充実について、学びの場の拡充を図り、地域の特色や人材を活用した体験学習の充実にも努めるとあるが、実験農場を活用した学習は考えられないのか。
 ⑤さきの定例会で同僚議員から、まちづくり・地域活性化のツールとして教育行政のあり方について質問があったが、人口減少対策には教育の力が重要だと思うが、その方策をどのように考えているのか。
 ⑥健康の増進について、町民が健康で安心して生活できる環境づくりを引き続き推進するとあるが、国民健康保険税の未収金は幾らあるのか。また、未収金全体では幾らになるのか。あわせて、収納向上対策をどのように考えているのか。
 以上です。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦議員の一般質問に順を追ってお答えをいたします。
 新庁舎建設についても、①番から⑦番まで、順を追ってお答えいたします。
 新庁舎建設については、これまで、国・県からの補助金がないため、市町村合併をした自治体を除いては、全国どこの自治体も庁舎建設を行う際、基金や一般財源、新規起債で財源を確保している状況でありました。
 しかし、国では、熊本地震などによる庁舎などの被害を踏まえ、耐震化が未実施の市町村の建てかえ事業について、交付税措置のある起債が新たに財政措置される予定となっており、本町の庁舎建設事業についても活用できないか検討しているところでございます。
 この起債については、平成29年度からの事業であるため、詳細な中身は明らかになっておりませんが、現段階で公表されていることとして、昭和56年の耐震基準導入前に建設され、耐震化が未実施の市町村の本庁舎の建てかえ事業について、市町村が地方債を借り入れて整備する場合、その対象経費の約20%を、後年度において普通交付税の基準財政需要額に算入することとしております。
 現在、県などを通して情報収集に努めているところですが、本町が計画している新庁舎建設事業についても、国の財政措置が活用できないか検討しているところであります。
 なお、事業債を借り入れた場合の金利は幾らになるかとのご質問ですが、国全体の経済状況や借入先によって違ってきますので、現段階で明確にお答えすることはできませんが、現在の低金利の状況を見ますと、1%以内にはおさまると考えているところでございます。
 次に、平成27年6月に策定した新庁舎建設基本構想の当初の計画では、新庁舎の必要面積などについては3階建ての約4,800平米として、全体事業費については約20億3,000万円を限度額として見込み、事業方式についてはPFI的手法を採用し、支払いについては、15年間で分割して事業者に返済していく方式として決定したところであります。
 資金借り入れの際の金利につきましては、従来方式で行う場合の金利と民間資金方式で行う場合とでは、事業手法の性格上、当然大きな差異が生じてきますが、この4.4%については、民間事業者が借り入れる際の上限金利として元金と利息を含めた場合の15年間の総支払い額を試算したものでありますが、この場合の総支払い額は、従来方式で行った場合の事業費に比べても財政的な効果が見込めるということで基本構想策定委員会の中で決定しております。
 現在は、その後の状況を踏まえ、事業候補者として決定した事業者と必要機能や必要面積の見直しによる事業費削減に向けた協議を行っているところですが、ご質問にある、他市町村との差額が3億円余りあり、上記の金利4.4%から発生する約3億円と合わせ、6億円が無駄になるというご指摘については理解ができないところでございます。
 他市町村の庁舎建設の状況については、計画中のところを含め参考にしながら取り組んでいるところでございますが、建設費の坪単価は、本町も決して高い状況ではなく、解体工事費や外構工事費などもそれぞれの市町村の状況により違ってくると考えておりますので、本町としましては、必要最低限の機能と床面積などの精査を行いながら、引き続き事業候補者との十分な協議・交渉を行い、国の施策等も活用できないか検討しながら、シンプルで機能的な庁舎建設に取り組んでまいります。
 次に、前議員のご質問にあるとおり、1月19日に開催された新庁舎建設事業者選定評価委員会及び選定委員会において、応募のあった1事業者の提案書類を審査した結果、事業候補者として決定したことから、その結果について公表を行ったところでございます。
 作業スケジュールにつきましては、ご指摘のとおり、2月に契約締結に向けた事業候補者との協定書を締結し、3月議会定例会において仮契約の議案を提出する予定でありましたが、評価委員会・選定委員会の講評として、事業費削減に向けた検討や地域貢献部分についての課題など、提案内容についての確認・交渉が必要であること、また1点目のご質問でお答えしたとおり、国の財政措置のある施策が平成29年4月から実施され、その活用の可能性について見きわめる必要性があることなど、総合的に検討した結果、引き続き事業候補者との協議を継続し、時間をかけて慎重に作業を進めたほうがよいとの判断から、計画を先延ばししたところでございます。
 なお、4月以降、準備が整いましたら仮契約議案を議会に提案し、ご承認をいただけましたら、予定どおり、ことし10月の工事着工に向けて作業を進めてまいりたいと考えております。
 次に、現在、町と事業候補者として決定した事業者との間で事業規模と契約金額などについての協議を進めているところですが、民間資金活用型の事業では、設計から建設、維持管理業務におけるトータルでの業務内容が契約金額となるため、プロポーザル時に事業候補者から提案のあった事業計画の内容を精査し、内容に無駄なところがないかなど、事業候補者との協議・交渉を進めているところでございます。
 一方、事業候補者においては、昨今の建設に係る労働力不足や人件費の高騰などの条件がある中で、本町の要求に前向きに検討いただいているところだと考えておりますが、民間企業であるため、この事業について、損失をこうむってまで事業を請け負うことはないと考えます。
 そのため、本事業においては、事業内容に見合った適正な金額での契約締結を行う必要がありますが、協議が調わない場合とは、町と事業候補者との契約締結までの協議・交渉過程において、相互の主張に妥協点が見出せず、町または事業候補者が交渉を断念することを指しております。
 この場合、事業候補者として次席者が存在する場合は、その次席候補者と契約締結に向けた協議・交渉を再開することとなりますが、今回の事業につきましては、次席者となる事業者が存在しないため、事業者選定手続を再募集からやり直すということになります。
 次に、事業候補者として決定した事業者は、PFI事業において、国内で有数の実績のある大手リース会社を代表企業として、7社から構成されており、設計、建設、電気・機械設備、通信設備、維持管理業務とそれぞれ経験豊富な企業が参加し、長期にわたる事業を確実に実施する計画となっております。
 本町の事業者については、そのうち1社が、建設工事の協力企業として鹿児島に本社のある建設会社と連携して建設工事業務を行う予定となっております。
 ご質問の事業費の何%が本町の事業者に支払われるのかということでありますが、事業候補者との協議中であり、現段階において何%と答えることはできませんが、地元企業に対する工事発注額の上積みや地元企業と一体となった地域貢献については、これまでに強く事業候補者に要請を行っているところであり、協議を通して事業候補者においても十分理解をいただいているところであります。この点につきましては、さらに要請を行ってまいります。
 また、他の町内業者の参加希望はなかったかという質問ですが、応募のあった事業者が1事業者のみであったため、結果として地元事業者が限られたと考えられますが、先ほど申し上げましたとおり、地元企業と一体となった地域貢献について理解をいただいているところでございますので、今後も地元事業者が参加できるよう要請をしているところでございます。
 次に、SPCとは、PFI的事業を行うことを目的とする特別会社と呼ばれるものでございます。
 PFI的事業においてSPCを設立する目的は、SPCを構成する一部の企業が倒産した場合において、本業と切り離して設立することから、事業を継続させることができるという点にあります。
 そのため、金融機関からの資金調達におきましても、事業の健全性や安全性に対して融資を行うプロジェクトファイナンスという仕組みにより融資を行い、事業が滞りなく遂行されることを、行政だけでなく金融機関側からも監視することが可能となります。
 また、事業者側にとっても、本業とプロジェクトを切り離すことができるため、プロジェクト実施のために財務内容が悪化したと評価されることを避けることができるなどのメリットがあります。
 15年間の事業期間中の運営に係る経費は発生しますが、町、金融機関、事業者が連携し、相互に監視し合うことが可能となるため、PFI的事業においてSPCを組織するメリットは高いと考えているところでございます。
 次に、PFI的事業においては、これまで従来方式で民間事業者と行政側が分担していたリスクを民間事業者に適切に移転することでリスク負担の軽減を図り、トータル・コストを縮減する考え方を採用しております。
 PFI的事業における責任分担の考え方は、適正にリスクを分担することにより、より低いコストで質の高いサービスを目指すものであり、事業者が担当する業務については、事業者が責任を持って遂行し、業務に伴い発生するリスクについても、原則として事業者が負うものとし、町が責任を負うべき合理的な理由がある事項については町が責任を負うものとする基本的な考え方があります。
 従来方式、PFI方式、いずれの方式で実施するにしても、リスクは避けられないものでありますが、PFI事業では、一定のリスクを民間事業者側に移転することで、保険料として事業費にはね返りますが、一方ではリスク回避をすることができます。
 前例の少ないPFI的事業においては、リスク分担の内容を専門弁護士などの助言により決めていく必要性がありますが、事業実施方針の中でリスク分担案については公表を行っているところであり、全国におけるPFI事業による庁舎建設などの事例も参考にして作業を進めていきたいと考えております。
 次に、29年度の施政方針についてでございます。
 平成29年度の施政方針については、先ほど述べたとおりでございます。「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれる花のまち」につきましては、平成22年に策定した第5次総合振興計画において定めました、まちの将来像であります。
 将来像は、総合振興計画における基本理念「自助、共助、公助で共生・協働のまちづくり」とあわせて、町が計画する各種計画の基礎となるものであり、まちの全ての政策の基本理念であります。この考えをもとに実施する基本的な施策として、「活力ある産業の振興」、「教育文化の振興と心豊かな人づくり」、「社会福祉等の充実」、「交通基盤等生活環境の整備」に取り組むため、毎年、町政の方針をお示ししているところでございます。
 本町の現状とのことでありますが、平成29年度は総合振興計画後期基本計画の中間年度に当たり、各政策の完成期・到達期を迎える時期に来ております。
 農水産業の振興や社会福祉の向上、生活環境整備、地域活性化などの目標を達成しつつあり、将来像に近づいていると考えているところでございます。
 しかしながら、社会情勢や経済状況の変化、自然災害などにより産業の振興に影響が出ており、また少子高齢化に伴う人口減少などの問題が深刻化している状況があります。そのため、わどまり未来予想図プロジェクトなどの各種計画や、まち・ひと・しごと創生人口ビジョンを策定し、常に課題解決のための施策を推進し、「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれる花のまち」を目指し、個々の住民の福祉の向上と豊かな暮らしにつながる事業を行っているところでございます。
 次に、商工・観光・地域の件についてでございますが、現在、年間を通して、町主催行事や学校行事、集落行事など多く開催されております。
 ご提案いただきました、のど自慢などの番組を誘致し、全国に沖永良部島をPRすることにより観光客を誘致する手法もございますが、全国的な旅行者の動態として、団体旅行ではなく、個人旅行や女子旅が増加傾向にあります。特に、離島へ旅するお客様は、大きなイベントなどへの参加よりも、島民との交流や島料理、自然を楽しみたいというニーズが多く寄せられております。
 おきのえらぶ島観光協会では、島で以前行われていた伝統漁法「マハダグムイ」を観光イベントとして復活させたり、集落盆踊りを一つの観光メニューとして宣伝したり、毎年行われるイベントも観光資源としてPRしており、観光客からも大変好評いただいております。
 今後は、行政と観光協会、民間事業者が連携し、地域資源を掘り起し、磨き上げながら、お客様ニーズに沿った観光体験メニューを造成し、人と人との交流の中からリピートにつなげられるような誘客を図っていきたいと考えております。
 次の3点につきましては、教育長から先に答弁をいただきたいと思います。
 次の6点目でございますが、国民健康保険税の平成29年1月末の未収金額は5,947万6,000円、未収金全体では2億1,173万7,000円となっております。
 未収金の圧縮は、自主財源の確保からも大きな課題となっており、税金などの納付意識の啓発、滞納処分の早期着手に努め、債権の差し押さえなどの滞納整理を積極的に実施することで徴収率の向上を図っております。
 国民の三大義務の一つである納税義務の意識に欠ける滞納者に対しては、捜索を実施し、動産などを差し押さえしており、差し押さえた動産は、知名町と合同で公売会を開催し、売上金を滞納税に充てております。
 なお、公売会の模様は、地元新聞への掲載や有線テレビで放送し、広く周知することで納税意識の高揚を図っております。
 また、税務課職員が、各学校において、次の世代の納税義務者となる児童・生徒に税の意義や役割を正しく理解してもらい、各家庭においても税に対する理解を深め、納税の意義が町民各層に広がるよう、租税教室などを開催しておりますが、今後さらに納税意識の啓発に努めてまいります。
 私債権の悪質滞納については、強制執行などを積極的に取り入れ、滞納者への債権回収の強化に努めているところでございます。
 以上で壇上からの答弁は終わりますが、次からの質問につきましては自席から、担当課長からも答弁をさせていただきます。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 前議員の教育についてのご質問にお答えをいたします。
 和泊町は、昭和55年に「教育の町宣言」を行い、学校、家庭、地域の連携のもと、郷土に根差した教育をこれまで実践してきております。
 近年、一層加速している教育情勢の変化に鑑み、平成27年4月から施行された地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律により設置された総合教育会議を軸に、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、関係機関との連携強化を図り、本町教育の一層の振興を図ります。
 ここでは、平成24年度から10年間の本町教育の方向性を示した和泊町教育振興基本計画を中心に、さまざまに変動する教育環境に応じ深化・発展させた施策について説明をいたします。
 1つ目は、「郷土で育てる肝心の教育」の推進であります。
 郷土を愛し、郷土に誇りを持ち、郷土を興す態度の育成は、教育の不易であると考えております。西郷南洲翁を初めとする郷土の偉人の学習や茶道の実践にエラブユリの歴史や世之主を学ぶ内容等を加えながら、郷土に根差した特色ある教育の充実を図っているところであります。また、地域の特色や人材を活用した農業体験活動や伝統文化教育の推進は、地域に根づいて定着し、いつでも・どこでも・誰でも・踊れる・歌える・語れる子供が育っています。
 2つ目は、人的・物的教育環境の整備・充実であります。
 人的教育環境の充実策として、特別支援教育支援員、複式学級支援員の配置により、きめ細かな教育の推進をしております。また、いじめや不登校への対策として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等による組織的教育相談体制の整備を進めております。物的教育環境の充実策として、電子黒板を初めとするICT機器の設置・整備を進め、子供たちが意欲を持って、わかる授業が展開されるよう、教員の指導力向上の研修推進とあわせて、その充実に努めております。
 3つ目は、幼稚園・こども園から高校を含む学校間連携の強化であります。特に、小中の縦横の連携により、学業指導、生活指導が効果的に展開をされ、それぞれのよさを共有した共同体制が整いつつあります。
 そのほか、土曜授業実施による学習の質・量の向上及び学びの場の拡充、島内実力テスト実施による生徒の学習に対する目的意識や意欲の高揚など、本町の教育課題に即した改善を重点的・継続的に進めているところであります。
 このような施策を含めた和泊町教育振興基本計画に基づいて、「わくわく、どきどき、まえむきに、りんとした」子供の育成、わくわくの「わ」、これは和泊の「わ」、どきどきの「ど」、「前向き」、「凛とした」、「わどまり」であります。そういう子供たちの育成に総合的に取り組んでいるところであります。
 2つ目の質問にお答えをいたします。
 学校教育における体験活動の充実については、現在、地域や学校の特色を生かした農業体験活動や伝統行事・異年齢交流活動などの充実に取り組んでいるところであります。農業体験活動の具体例としては、4校で黒糖栽培・黒糖づくりを実施しています。また、大城小では米づくり、国頭小学校では汐干し体験、和泊中ではジャガイモ栽培等にも取り組んでいます。さらに、肝心の教育の中で、エラブユリの歴史を学ぶ時間を設け、本町の伝統的産業に触れつつ、社会科学習と関連づけながら、郷土への理解や愛着を深める教育を展開しております。
 実験農場を活用した活動としては、中学校の職場体験学習の受け入れを行っています。
 これらの学習に実験農場を活用していくことは、現在、具体的に検討していませんが、今後、有効な活用法等について検討してまいりたいと思います。
 子供が泥にまみれたり、汗をかいたりしながら体験的に学ぶ場は、生きて働く力の育成に不可欠であります。今後も、地域の人材や教育環境を生かした体験活動を土曜授業などの時間に効果的に位置づけ、その充実に努めてまいります。
 3点目の質問にお答えをします。
 和泊町は、奄美群島成長戦略ビジョンの中で、まちの成長政策を反映させた将来像を策定し、各課連携して年次的に計画・実行・評価・改善を継続しているところであります。
 その一環として、教育委員会は、情報の分野において、ICTで学校・家庭・社会を結ぶ教育振興プロジェクトを設定し、人と人をつなぐICT環境の充実や島内外の人材を活用したICT利活用の支援員養成等を計画しています。また、文化の分野においては、文化遺産保存・継承プロジェクトを設定し、世之主関連史跡等を中心とした文化遺産の適切な保存及び観光資源としての情報発信等に取り組んでいます。そのほか、スポーツ関係の団体等の交流や誘致に研修センターなどを活用する取り組みを行っています。
 まちづくり・地域活性に向けての教育行政としての取り組みは、まだ部分的で、その具体化については今後の課題であると認識しています。今後、町の各課や各団体、NPO法人などと連携を図りながら、その具体化策を模索してまいります。
 一方、教育行政が担う第一義的役割は、知・徳・体の調和がとれ、主体的に考え行動する力を備え、生涯にわたって意欲的に自己実現を目指す人間の育成にあります。学校教育から社会教育にわたる本町の実態を的確に把握しつつ、課題をつかみ、軽重をつけて適切に施策に移すことが大切であると考えております。そのようにしてこつこつと積み上げた教育行政の実績が、教育の町宣言の和泊町にふさわしいものとなれば、おのずと町民に評価され、町の大きな魅力の一つとなり、人も集まってくるのではないかと考えています。
○6番(前 利悦君)
 新庁舎建設についてですけれども、24日に常会で配られた資料では、総床面積が3,300平米で資金が17億上限と、このようになっていますが、その内訳、庁舎が幾らで、そしてその他の、例えば外構の整備とか、そういうものの内訳がどうなっているか、その辺をちょっと教えてください。
○総務課長(種子島公彦君)
 現在、提示されている金額でございますけれども、本庁舎を含めた施設整備が12億7,800万、それからSPC関連費として約7,639万5,000円、それからランニングコストとして1億5,838万6,000円、合計で税抜きで15億9,740万が、今、提示されている金額でございます。
○6番(前 利悦君)
 庁舎建設費は12億7,800万ということですね。17億ぐらい引くと、あと5億前後がその他の整備に使う、そういう形になるわけですね。
 そこで、この国からの借り入れの措置は庁舎に関してだけ使えると、そういうことを聞いておりますけれども、庁舎が12億7,800万ということですけれども、国から幾ら借り入れるのか、幾ら借りようとしているのか、そしてこれは今年度から、4月からということで、これはいつ申し込んで、そしてこれが確実に借りられるのかということをまずお聞きしたいと思います。
○総務課長(種子島公彦君)
 今回、創設されます公共施設等管理推進事業債につきましては、平成29年度からの事業ということでございますので、今予定している、先ほど申し上げました本庁舎建設に係る事業が、今、約12億6,000万ぐらいという試算をしてございますけれども、それの充当率が90%でございますので、その本庁舎に係る部分の90%を借り入れる予定で、今、財政シミュレートとしては、10億円を借り入れた場合の財政シミュレートをしております。
 この事業は平成29年度からの事業でございますので、我々が今借り入れを予定しているのは、平成30年度の事業竣工時に借り入れを予定しているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 そうすると、約10億程度借り入れるというわけですよね。もともと、庁舎をつくるときの基金が現在4億5,000万ぐらいあって、その他から利用できる金で6億ほど頭金を準備するということでしたから、それだけ使えば、もう起債だけでできるのじゃないかなと思うんですけれども、そこと、この庁舎の事業手法をPFIとその国からの借り入れと、どういう比率でそれをやろうとしているのか、その辺をちょっと教えていただきたい。
○総務課長(種子島公彦君)
 PFI的事業につきましては、建設から管理までということで、15年間ということでございますので、建設事業費につく部分、本体に係る部分については起債を活用していく計画でございまして、それ以後の維持管理費等の部分に、現在、積み立てをしている庁舎建設基金を充当していくことによって将来の財政負担が少なくなるのではないかと、今、考えて進めているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 そうすると、先ほども言いましたけれども、もう国から借りるお金、それと今までの基金でできるんじゃないかと、16億ぐらいになるわけですよね。
 一つの問題点として、民間に受けるから、後で出てきた坪単価も30万ぐらい高いと、そういう状況があるわけですけれども、だから両方の、和泊町が準備した金と国のお金を使えば、もう庁舎は大体できるような形、その中でPFIが必要かなと、そういう思いがするんですけれども、それについてはどうですか。
○総務課長(種子島公彦君)
 PFI的事業を基本構想の中でも推進してまいりました。その中で、今回、新たな起債という制度ができてまいりましたけれども、PFI的事業を活用することで、民間資金を活用するということで、この建設事業費そのものがコストが安くできるということを考えておりますので、引き続きPFI的事業で事業を進めてまいりたいと考えております。
○6番(前 利悦君)
 そこの説明がちょっとよくわからないんですけれども、私の理解しているところでは、PFIを使うから坪単価も高い状況にある、そういう状況だから、国の起債、それから町の安くなる、そういうような私は思っているんですけれども、隣の与論町のことをちょっと申し上げたいと思います。
 与論町では、従来方式とPFI、その中のBTO方式というんですかね、これを比較検討した結果、財政負担の抑制や地域経済への波及効果が重要として従来方式を選択したと、与論町はもう、その両方検討したけれども、従来の借り入れをする、そこでやったという、これは与論町の間違いですね、安く、私、こっちのほうが安くなると思うんですけれども、与論町は間違っているんですか、その辺はどうですか。
○総務課長(種子島公彦君)
 新聞等で報道されておりますとおり、与論町はそういう従来方式を活用するということで報道されておりましたけれども、与論町の基本的な基本構想の考え方というのが、まだ具体的に承知していないところでございまして、与論町では地域貢献等も含めて従来方式を活用するということにしてございますけれども、本町の場合、先ほども申し上げましたように、民間の活力を、資金を活用するということで全体的なコストの低減が図られるというこれまでの答申等もございましたので、本町としましては、従来どおりPFI的事業を推進してこの事業を実施したいと思っております。
○6番(前 利悦君)
 それが、国の事業ができる前は、和泊町はお金がないから、民間につくってもらって、それをリースで払うと、そういう方式をとらざるを得ないと、そういう状況だったと思うんですけれども、国がお金を貸してくれると、そういうのが出ていて、それを使わないのがちょっと何かよく、それでPFIを使うと、だからそのPFIを使うことによって、ここに和泊町を考える会が試算してありますけれども、坪単価、和泊町が171万、屋久島が153万、これ屋久島は屋久杉を使ったり、そういうことでかなり上がると思うんですけれども、与論町が129万、奄美市が鉄筋の9階建ての庁舎を今現在つくっているのをこの前見ましたけれども、これも139万。139万と和泊町171万、そこに31万、既に差があるわけですけれども、PFIだから高くなると私は思っているんですけど、安くなる、このメリットというんですか、PFIのメリット、もう一度お願いしたいと思います。
○総務課長(種子島公彦君)
 新庁舎の坪単価が本町は高いのではないかということでございますけれども、先ほど議員がおっしゃいましたように、奄美市、百四十数万円、与論町が今、報道されたところで、私が試算したところでは121万円ほどとなってございますけれども、本町の庁舎建設につきましても、庁舎建設本体工事に係る試算としては128万円が坪単価として、今、私のほうでは試算しているところでございまして、他の市町村と比較しても決して高い状況ではないというふうに理解しているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 その辺が、そういう具体的なそういうのが示されていないもんですから、例えばこれ、この前の常会ですよね、ほとんど示されていない。私たち議員でさえも、国の事業がこうなったということも説明もないし、そういう中で本当に4月に仮契約をして、5月に業者の契約と、そういうことができるのか、ちょっと疑問に思うんですけれども、その辺のそういう変わってきた状況を、これだけで町民に説明を終わるんですかね。常会で町が説明するとか、そういうことはないのか、その辺をお聞きしたいと思います。
○総務課長(種子島公彦君)
 議会の皆様や住民等への説明につきましては、これまでもしてきたところでございまして、現状をその都度、今、皆様にお知らせしているところでございます。
 今も、事業者と床面積であるとか総事業費について、慎重に協議を重ねているところでございまして、そういう結果がわかり次第、また皆様のほうに情報として提供していきたいと考えております。
○6番(前 利悦君)
 住民には、町民には、やっぱりしっかり説明をして、そしてその状況を話して、そして庁舎は和泊の全ての町民のものですから、町民みんなの総意でできたと、そういうことがないと私はいけないと思っています。
 そこで、先ほど業者の、どれぐらいの、和泊町の業者に対して、あるかと。聞くところでは、20%ぐらいしか和泊町にはお金がおりてこないと、あとはみんな鹿児島の業者、その辺の状況はどうですか。
○総務課長(種子島公彦君)
 本庁舎の建設に係る地域貢献につきましては、これまでも事業者に強く要請をしているところでございまして、事業者のほうも、その点は十分理解しているというふうな答えをいただいております。
 今のところ、先ほど町長も答弁いたしましたけれども、事業費の何割が地域貢献できるかということについては、まだ具体的な数値ではお示しできない状況でございますけれども、事業者のほうも、先ほど言いましたように、十分そこら辺は理解をしているという返事はいただいておりますので、これからも強くその点については協議の中で要請してまいりたいと考えております。
○6番(前 利悦君)
 その辺のところのやっぱり提示がないと、議会に相談されても、議会もちょっと決めかねると思うんですよね。
 やっぱり本町の庁舎だから、地元の業者がつくって、そういうものに本当に愛着があると思うんですけれども、鹿児島の業者がつくって、本当にそれに愛着があるかと思ったとき、どうしても、何か先ほども申したけれども、本当にPFIでつくる必要があるかな、町の業者で国のお金を借りればできると思っていますけれども、それができないのかですね。
 和泊町の業者は、そういう今計画している3,300平方メートルの、これをできる業者は新協以外に、ほかにはないんですかね。その辺はどうですか。ほかにも建設できる業者は島にはあるかどうか、その辺をお聞きしたいと思います。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦議員が今質問していることは、坪単価だとか、そういうことを申し上げておりますけれども、これは当初の目安の金額をもとにして、本町は高いとかいうようなことを申し上げておりますが、あれから見直しをしますよという町民との約束のもとで、順次見直しをしながら、規模を縮小しながら、工事費をどうしようか、事業費はどうしようかということで検討しながら、今、総務課長がお答えしたように、逐次変わってきているんです。それに何%ですか、どうですかと言われても、幾らになりますよとはっきり答えられる問題ではなくて、今、確定することは、これから最終的にやったときには、町民にも議会にも、もちろん議決をいただかなきゃいけないわけですので、説明はしてまいります。
 その過程をどうですか、ああですかと言われると、私どもは答える数字が、もとがないわけです。そういうことを踏まえながら質問していただかないと、私ども、大変困るところがございます。
 ですから、当初、20億3,000万円ですか、4,800平米ですか、それを示して町民と議論をしました。それを受けて、私どもは真剣に、どういうのが本庁舎として、本町の庁舎としてふさわしいかということを議論して今日まで来ているわけです。それを町民にも、こういうふうに今進んでいますよということをお知らせしたところでございます。
 ですから、当然、町民での理解も受けていかなきゃいけないし、議決を、議会の理解も受けないといけないと思います。最終的に、私どもは、議会が議決機関ですので、町民の代表でございますので、議会と相談をしながら進めていくのが私どもは当然かと、当たり前だと、そのように思っていますし、今、総務課長が答えるように、はっきり何%見返りがありますよとか、どうですかと、決定していないものを、ここで公表したときに、間違ったといったときに、町民に対してどう説明ができるかということでございますので、先ほどから言っておりますように、総務課長、説明しているように、前議員に理解できない部分はあるかもしれませんが、私どもとしては、今、作業はこういうふうに進めていますよということしか答えることはできない。それは理解していただきたいと、そのように思います。
○6番(前 利悦君)
 今、わかっていないことを言えというのは、そら無理だと思うんですけれども、庁舎で1社ですよね、その和泊町の1社が主導して、鹿児島で自分たちの要望を言っている状況にあるかどうか、その辺はどうですか。
○町長(伊地知実利君)
 このPFI事業につきましては、私どもはこういう方式でしますというのは、町民の代表である基本構想策定委員会の中でPFI事業で進めよという答申を受けて、議会と相談をして、このような方針でいきましょうと決定したわけです。
 それから、そして募集をかけた。そのときに、企業として、今、来ている企業の皆さんがこういうチームをつくって、企業をつくってこの事業に取り組もうということでありまして、私どもがこの業者とこの業者とこの業者でやりなさいということを一言も言ったことございません。ただ、私どもが、これから皆さんの要請もございます、それを受けて、その企業の皆さんと協議しているのは、極力地元の業者にも仕事をさせるように努力していただきたいというのを今要請しているところで、向こうのほうも、この件については十分に理解をしていただいております。
 地元の業者1社ということは、その企業の中に、募集をかけたときに、入ってきたのがその1社だけであって、これを私どもが、この業者が能力があるので、この1社を指名してくださいということは一言も言ったことがない。ほかの業者が、参加希望があって、そのグループの中でどう議論をしたかということは、私どもには全く中身はわからないことでありまして、応募規定にのっとって町に申請してきたと、それを審査委員会の中で十分に中身を検討しながらやったのが、今、参加を表明している7社でチームをつくってこの事業に参加しようということでありまして、決して私どもがこの業者を入れなさいとか、そういうことはありませんので、ただし、地元の業者にも、仕事をできるものは十分にさせていただきたいということは要請・要望しているところでございますので、その点については、どの業者を町がということではなくて、その企業、その自体で7社を選定して決めた業者だということを理解していただきたいと思います。
○6番(前 利悦君)
 その辺の事情、わかるんですけれども、やはり和泊町の庁舎ですから、もう、以前でしたらPFIでしかつくれなかったと思うんですけれども、国の起債ができるわけですので、こっちが主導になって、こっちがあっちにつくらせるわけですから、ここの主導で、やっぱり地元の業者にはもっとお金が、そして和泊町が潤うようにと、そういうようなことをぜひ強く言って、そのように取り組んでほしいと思います。
 次に、このリスクの件についてですけれども、また弁護士費用まで払って弁護士を依頼すると、そういうPFIをなぜ使うのかと、私はもう疑問なんですけれども、その辺はどうですか。
○総務課長(種子島公彦君)
 リスクについては、先ほど、詳細については町長が答弁したところでございますけれども、新庁舎建設事業において、事業実施方針の中で、制度関係のリスク、それから社会リスク、債務不履行リスク、経済リスク、それから工事リスク等について、町と事業者において、五十数項目のリスク分担をしてございます。
 こういうリスク分担でございますので、これまで全国的にも余り例がないPFI事業でございますので、そのリスク分担の内容について詳細な見解が必要ということで、弁護士等の助言を求めるということになっております。
 これからも、そういうリスクについて、詳しく検討しながら、全国におけるPFI事業を実施したところの事業事例等も参考にして、この事業を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 鹿児島県では、このPFIで建設した庁舎というのはないということを聞いているんですけれども、そうですよね。
○総務課長(種子島公彦君)
 現在、知り得ている情報では、県内ではないというふうに聞いております。
○6番(前 利悦君)
 それでは、もう再度、ぜひ和泊町の業者が潤うような、それをぜひ強固に言っていただいて、町民みんなが本当につくった、そういう和泊町の庁舎だと言えるような、そういうふうなことを強く要請してつくっていただきたいと思います。
 それでは次に、施政方針について。
 「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれるまちづくり」、ぜひそういうふうにしてほしいと思うんですけれども、町民の方から、20年ぐらい前に比べたら、もう和泊町は沈んでいると、そういうことを言われました。どういうことかなと詳しく聞いたわけではないんですけれども、町財政の問題とか未収金の問題とかあるわけですけれども、そういう中で、子供たちに本当に未来が、子供たちが本当に永良部にずっと、帰ってきて住みたいと、そういうことを考えられるかなと思ったとき、その言われたことは思うんですが、だからそういうことで、和泊町を本当に選んでもらう、選ばれぬ永良部島と、そういうふうに言われていますけれども、そのようなまちづくりをぜひしてほしいと思います。
 それから、先ほど、集客力のある事業ということでちょっと申し上げましたけれども、昨年のテレビで、離島で一番行きたい島というのが沖永良部ということで放送がありましたけれども、これはどういうことでそういう番組になったか、その辺は状況をどう捉えていらっしゃるのか、これ、どなたに聞けばいいですかね。その辺、もうちょっとお願いしたいと思うんですけれども。
○企画課長(川畑裕一君)
 おっしゃるとおり、昨年、楽天トラベルという会社だったんですけれども、そこが離島で行きたい島の順位ということで、いきなり沖永良部島というのが1位に輝いたということが報道されました。
 ただ、その内容については、ちょっと民間会社ですので、私どものほうではしっかりとまだ存じ上げておりませんけれども、とにかくいろんな形の中で徐々に浸透はしつつあるのかなと感じたところです。
○6番(前 利悦君)
 のど自慢が、たしか、私の記憶で平成4年ごろだったかなと思っているんですけれども、1回、和泊に来ているわけですけれども、隣の知名町には来ていないわけですので、できれば再び和泊町に来て、そういう発信の機会ができればいいと思うんですけれども、であれば、また知名町と協力して、そしてそういうことができないか、そういうこともぜひ考えていただきたいと思います。
 私が、その離島で一番行きたい島ということで、ケイビング関係の人に、来る人たちが多いということで、ちょっと情報を聞いてきました。そしたら、昨年から、大体年間で1,000人弱を案内したということでした。その男女の割合でいきますと、女性のほうが6で、男のほうが約4割と、そういうことでした。年齢で言うと、20歳から30代ということですね。どこから来るかというと、東京、大阪、最近では鹿児島県からもふえていると、そういうことを言われました。
 そこで、今、そういうことで注目されていると思うんですけれども、これを両町が何か助成をして、高校生に一つ、地元でも体験をして、そして高校生たちを一つの広告塔という、そういう形で全国に発信していくと、そういうことができないかなというふうに思っているんですけれども、その辺はどうでしょうか。
○企画課長(川畑裕一君)
 高校生に向けてケイビングの体験はできないという問いなんですけれども、実はこの前、知名のほうで、おきのえらぶ島観光協会主催のシンポジウムがございました。その席に、ケイビングを実際案内している方とか、あるいは島宿を経営されている地元の方とか、もちろん地元の高校生も参加して、いろんなディスカッションがあったわけなんですけれども、高校生の感覚として、そのケイビングの捉え方がどう捉えているのか、その辺はちょっとわかりませんけれども、実際、今の高校生は非常に島のことを考えているなと私は意識しました。
 といいますのも、この前、沖洲会の方がいらっしゃって、沖洲会活動についていろいろ報告をしました。その中で、アンケート調査をとったんですけれども、いずれ島に帰ってきたいといって回答した高校生が大体6割から7割で、あと残りについては、今ではわからないという、だからほとんどの高校生が帰ってきたいという意識を持っているということは、やはりそれだけ島の実情云々について、やっぱり状況を把握しているなというのを強く感じました。
 先ほど、一つのケイビングというのを捉まえて、PRというのを高校生に依頼ということなんですけれども、その辺はやっぱり経費が要るわけですので、少し、そのケイビングを実際やっている2団体がございますけれども、そこと調整を、相談をさせていただきたいなと思います。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 経費がやっぱりかかるわけですので、高校生は両町の生徒たちがいますので、和泊町だけではなくて、両町で話し合って、そういう助成ができて、高校生たちが体験できると。島外から来る人たちがいるわけです。まず、地元の人たちがやっぱりそこをしっかり知って、そしてそれを発信していける、そういうような取り組みが必要じゃないかなと思います。
 それと、知名中のほうで、今、今度の新2年生になるんですけれども、40人いるということで、その40人をもう5名の8グループに分けて入ったと、そういうことも聞きましたけれども、それと今度は、ほとんど知名町ばっかりでしたので、和泊町のほうに、瀬名のほうに新しく、何か4月からといいましたかね、ケイビングの洞が見つかって、そこを新しく案内するというような話も聞きましたので、ぜひ高校生、中学生でも何か体験させて、やっぱり子供たちからそういうような取り組みをぜひお願いしたいと思います。
 そこで、永良部を発信するということで、今度の9日と10日に和泊小学校のほうで天体観望会が予定されているんですけれども、これ、私、考えたことですけれども、そういうケイビングと、昼間は洞窟に潜って、夜は星空観測、そういうものとセットでできないかなというふうに思っていますけれども、この9日、10日はサンサンテレビの取材の予定はどうですかね。私、前に、そういうのをぜひ町民にも、テレビで観望の状態を、今、たしか金星が明るいと思うんですけれども、金星を望遠鏡で見ると三日月に見えますし、土星なんかは輪が見えます。そういうのをやっぱり町民にも、なかなか向こうに来て見るというのはないと思うんですけれども、発信して、そうすれば、またあそこに興味が湧いてくるとも考えらえますので、その辺のことはどうなっているか、ちょっと教えてください。
○企画課長(川畑裕一君)
 和泊小学校の天体望遠鏡を使った観測会ということですけれども、もちろんテレビの撮影については、要請があれば撮影はすぐできます。
 それとあと、どこがその観測会をするかどうか、ちょっとわかりませんけれども、広く町民に呼びかければ、恐らく興味ある方は賛同すると思いますので、ぜひそのようにしていただきたいなと思います。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 そういうのも、和泊にはそういう学校があるんだと、そして国頭はガジュマルが日本一の、そういうのをぜひ発信して、これと、後でちょっと申し上げますけれども、長島町が、この前、総務文教で視察に行きました。向こうが、ぶり奨学金という、一応奨学金貸与制で高校生に3万円、それから大学生に5万円出すんですけれども、それを、学校を卒業して、長島町に帰ってきて10年住んだ場合には、それを町が肩がわりすると、給付制という、そういう事業があるんですけれども、それを聞いて、そこを視察して、本当に行政のやる気というんですか、そういうのを本当に感じました。
 和泊町も、今、募集しているんですけれども、ぜひ、そこはブリ1匹について1円で、向こうは年間で230万頭のブリを出荷する、そこで230万、それから豚も飼育しているそうで、そこが200万、そしてあとは信用組合とか企業とかそういうものから、そこの金額はちょっと忘れました。それから、寄附を募って、そして貸与制にしていくと、そういうことを和泊町でもそろそろ考えて、和泊町もいろいろな生産物があるわけですので、そしてそれをすることによって、また人口減にも歯どめがかかっていく、そういうことにならないかと思いますので、ぜひ教育長、ぜひ考えていただきたいと思う。
 向こうの仕掛け人というのは、総務省から来た、本当に30歳の若い副町長でした。その副町長が仕掛け人となって、30名ぐらいでチームをつくって、そして地元の人、企業、そういうものと語って、そういうのを取り組んだとありますので、ぜひしていただきたいと思います。
 それで、6番目の町の未収金とも関連するんですけれども、前に霧島町のほうから研修に来てもらって、私たちも研修したわけですけれども、そこも同じようにしてチームを組んで、そして取り組んでいる。ぜひ、和泊町も、未収金、いっぱいあるわけですから、そこをみんなで知恵を出し合って、そしてそれを研修だけに終わるんでなくて、それを取り組んでいく、そのやる気をぜひつくっていただきたいと思います。
 それと、教育長たちが、人口減少対策ということで申し上げたんですが、ちょっと回答が少し違っていたんですけれども、和泊町の教育ですね、肝心を育てるとか農業体験とか、人やいろいろ、支援学級とか、そういうのでしたりしているわけですけれども、その中で、それを取り組んだ中で子供たちがどういうふうに変わっていったのか、それから学力面でどういうふうに変わっていったのか、その辺のところをちょっと教えてください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 答弁ありましたけれども、和泊町で進めている教育行政の中に、郷土で育てる肝心の教育、それから伝統文化の継承活動、そういうのがあります。その中で、一番目に見えているのは何かというと、伝統文化の継承活動の中で、子供たちにいつでも、どこでも、歌って、踊れる、そういうふうな継承活動をしています。現在、和泊町の小学生、中学生は、和泊町の無形文化財であるヤッコとか、それから国頭小で言えば仲里節とか、そういうようなものがいつでも、どこでも、踊れるようになって、結局、郷土伝統文化が継承されております。
 それからもう一つ、郷土で育える肝心教育というのは、もう10年、今度11年目に入りますけれども、これは小学校1年生には西郷南洲翁の生き方を教えます。2年生には、西郷南洲翁から学んだ土持政照とか操坦晋とか、そういった人たちを教えています。そして、3年生には、永良部の方言かるた、これは永良部のことわざですけれども、ことわざをかるたにしたのがありますが、それを通して方言活動を教えています。そしてまた、3年生には、答弁したように、エラブユリの歴史と栽培について教えています。そして、この間、世之主600年祭がありましたけれども、そのことについても3年生に教えています。
 だから、和泊の子供たちは、郷土に自信と誇りを持ち、将来、郷土を興そうとする人材を育てようということで教育をしていますが、そういう成果が、徐々にではあるけれども、あらわれてきていると私は自信を持っているところであります。
○6番(前 利悦君)
 そういうものを生かして、そして子供たちがふえていくと、まちづくり、地域づくりのツールとなるように取り組んでいただきたいと思うんですけれども、そこで、宇検村の山村留学のことをちょっと調べてみたんですけれども、14世帯で、親子14世帯が来ておって、その中の24人の児童と生徒、小学生と中学生で、保護者のほうが15人と、そういうのが来ているわけですけれども、和泊町のほうもそういう、和泊はもう本当、教育の町であるし、すばらしいそういうものがあると思いますので、それを全国へ発信して、和泊町に子供たちの留学を受け入れると、そういうことを前にも言ってきましたけれども、その辺のことはどう考えていらっしゃるのか、何かその辺の方策を考えていらっしゃるのか、その辺をちょっとお聞きしたいと思います。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 昨年でしたか、議員の方々から同じような質問がございました。
 全国離島の「しま」という雑誌がありますけれども、それに目を通してみたら、方々の離島の中で、人口増対策として里親制度とか親子留学制度とか、そういうようなものを考えて人口増を図っているという、和泊町もそれをもし考えたときに、これ一教育委員会だけではできないわけですね。いろいろな課と話し合いをして、そしてまた議員の方も入れたり町民の方々も入れたりして、子供たちがまず留学して、里親になったら里親も探さなければいけない、親子で留学したら親子の住む住宅も探さなければいけない、総合的な対策を考えなければなりませんので、もしそういうことをしようという強い気持ちが町民の中にあらわれてきて、そのときには町民全体で考えて、取り組まなければならない問題と考えています。
 私は、そういうことをする必要があるという機運が高まりさえすれば、教育行政の中にそれを取り入れても構わないと思います。そういうことで、人口増が望めて、永良部が発展するものであれば、それはそういうふうに考えています。
○6番(前 利悦君)
 そうですね。
 和泊町がかつて、私、沖高に平成11年に赴任したんです。ちょうどそのころは、和泊町が特殊出生率が日本で一番のときがあったんですね。高校生に、3年生、2年生、1年生と、3人おった時代があったんです。和泊町というのは、私、鹿児島も、それから徳之島とかも行きましたけれども、鹿児島県でも2校ぐらいですかね、その中で、本当にまだ地域に教育力とかそういうのが残っている島だと、もう鹿児島とか、そこに行けば、もう周りの子は誰かもわからん、そういう状況の中、島の人たちは、人の子もやっぱり自分の子みたいに、そして育てるものがあるから、そういうものを活用すると、そういう形で、日本全国の子供を和泊町は育てることができないかなと、そういうふうな思いがあるもんですから、ひとつそういうことを考えて、人口増につながるかどうか、その辺も考えながら、ぜひ町民のそういう意識の中で和泊町の教育をまた発信していくと、そういうことは必要じゃないかなと思いますので、ぜひ努力をしていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで前利悦君の一般質問を終わります。