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更新日:2021年3月23日

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第2日(2)

発言者

東 弘明

発言内容

△ 日程第2 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第2、一般質問を行います。
 東弘明君の一般質問を許します。
○5番(東 弘明君)
 町民の皆さん、おはようございます。公明党の東でございます。
 今回の第2回定例会に一般質問をしてありますので、壇上より質問をしたいと思います。
 令和という年が始まり、はや2カ月が過ぎました。その中で、和泊、島の農業を見てみると、先行きが見えず、行き詰まりの感があるような感じがいたします。
 まず、1点目の質問でございますが、農業振興について。
 農業所得向上について、どのような施策を考えているのか。農家所得の向上が本町における永遠の課題の一つであるが、町長は、その基本的な対策をどう考えているのかお尋ねします。
 壇上よりはよろしくお願いします。
○町長(伊地知実利君)
 東弘明議員の1点目の農業振興についてお答えを申し上げます。
 農業所得の向上を図るため、町として、これまでも国や県の補助事業の導入や町単独事業の活用など、さまざまな施策や事業を講じてきたところでございます。
 基本的には、農家がみずからの経営を理解した上で、適期の管理・収穫といった基本技術の励行をすることで、所得向上につながるものと考えているところでございます。
 これまでも、農家の皆さんには簿記記帳やいろいろな施策を講じながら、農家の皆さんと一緒になって所得向上に努めてきたところでございますので、基本的には、やはり農家の努力も必要かと、そのように考えているところでございます。
 以上で壇上からの答弁を終わります。
○5番(東 弘明君)
 農家の努力ということでありました。
 その中で、よくテレビ等でトップセールスという言葉が最近よく聞こえてくるわけなんですけれども、農家の経済が行き詰まったときに、本当に町のトップがみずから先頭に立って市場開拓、いろんな姿勢を見せることによって、島でいえば農家のジャガイモだとか切り花だとか、そういうところに町長みずからが足を出向いて島の意気込み、そういうものを売り込んでいくという、そういうこともこれからは将来に向かっては一番大事じゃないかなということを感じながらなんですけれども。
 最近では、宮崎の県知事だった東国原知事が知事に就任して、知事みずからがトップセールスでいろんな開拓をして、宮崎の商品また農産物をトップのレベルまで引き上げていったとそういうところがありますし、また、大変な市町村のところも、本当に首長みずからが島の先頭に立ってそういうトップセールをすることによって、幾多の道が開かれてきたことがあると思うんですけれども、そこら付近のところはどうお考えでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 各まちでは、このようなトップセールスということで新聞にも報道をされているところでございまして、私どもの永良部の農産物につきましては、市場を対象とした取引でございます。例えば、他の市町村の取り組みにつきましては、果物、例えば今、宮崎県の例を申し上げられましたが、マンゴーなどは個人に直接売り込む、そういうところで首長が出かけていって品物を消費者に広報・啓発しているというところはよく耳にしますし、目にもするところでございます。
 本町の場合には、農協の園芸振興会などが中心となって、また花については花き組合の皆さんが中心となって市場の調査ということで、町の職員担当者も同行しながら、そのような売り込みや状況の調査をしているのが現状でございます。必要であれば私どもも出かけるのはやぶさかではないと、そのように考えております。今のところは、市場にバレイショの時期、子芋の時期、いろんなそういうとき、また花の売り込み、そういう調査についてはそれぞれの機関で実施をして、役場の職員も同行しながら、その現状の把握には努めているところでございます。
○5番(東 弘明君)
 そこのところ今、実際に去年、おととしとジャガイモが豊作というのもあるし、売り込み先の低迷というそこら付近のところが多々あるわけなんですけれども、そういうところでも大手のカルビーとか、ジャガイモを消費する大手の会社とかに本当に売り込みをしていくことによって、農家の手取りの安定というのもできてくるんではないかなと考えるところなんですけれども。
 その点で、ジャガイモの件でなんですけれども、これはJAさんが取り組むべきことだと思うんですけれども、まち全体挙げて、農家がそういう気にならないとそういう体制はできないんではないかなと思うんです。ジャガイモもある程度の価格の変動がなくなるように共販体制で、これはもう難しい話ではあるんですけれども、先行き、将来に向けてそういう制度が設けられるならば、値崩れをしてジャガイモをつくってももうからないとか、そういう話がなくなってくるんではないかなと思うんです。ジャガイモの高値で売れているときに完全共販体制をとってくると、高値のときに平均単価を決めることによって、高単価のときには貯蓄をして、そして安値になったときに安定基金の積み立てみたいな感じで、それで農家に補塡をしていくという、そういう将来に向けた取り組みは何らかの形で取り組めないかどうかをお聞きします。
○経済課長(東 敏仁君)
 30年、31年の精算につきましては、先般、うちの担当から農協を通じてもらった資料によりますと、1月、2月に値が下がったのは、例年、鹿児島の出水地方が2月後半、3月から5月にかけて出る量が早まって1月、2月に出たと。そこが全体量、向こうが1万3,000トンぐらい、扱う量の3分の1から4分の1が出たということで、当旬期2月、3月、4月の永良部分が値崩れしたということでありました。
 東議員が言われるように、本当に冬、年末にかけて北海道が出てきます。その後、北海道がなくなった1月以降、この南の島の鹿児島県を主としたリレー体制ができるよう、我々も経済連のほうには強く要望していきたいと思います。
 出水は、今、丸系を先につくっているんですけれども、それはもう1月に終わって、2、3、4はこの南の奄美諸島にぜひリレー出荷をお願いしたいというようなことは農協等を通じてと、今言われる価格的なものに関しては、安定基金というのを積み立ててあります。それは、やはり値崩れをしたときの下支えということの意味があると思っておりますので、この辺はちょっとまだまだ協議が必要なのかなと思いますけれども、いかんせん、この当旬期の1月から5月にかけては、しっかりしたリレー体制だけは経済連のほうに要望していきたいと思います。
 以上です。
○5番(東 弘明君)
 ジャガイモの値崩れしたときに、安定基金というのがあるということなんですけれども、それは一番大事なことなんですけれども、自分が常々取り組みとしてJAさんとかに町を挙げてお願い、農家さんとも協議しながら目指しているのは、実際には高値200円、300円とか高値で売れたときに、それを生産調整金という形で貯蓄をすると。そうして、今度は50円とか値崩れして農家の手取りがなくなったときにそこから担保として、ジャガイモそのものが100円を切ったときに農家が手取りがなくなってくるという、そこに調整金として充てることができると、計画出荷もできるし、いろんな形でメリットが出てくるような思いがしているわけなんですけれども、これはもう将来の展望という形でいいんじゃないかなと思います。目指す方向として、そういうことは考えられないでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 今の価格安定基金というのは、県が36%積み立て、経済連が16.5、農協が14、町が13、そして生産者も20%積み上げての基金であります。そして、下支えということで、今期も、32年期も2月、3月、4月と3カ月発動になっております。
 今、言う積立金というのもまた、私も今出てきたものですから、しっかり東議員の思われていることをまた後で伺いながら、農協さんとはまた協議していきたいと思います。いかんせん、これも生産者の積み立てがあるものだと思いますので、その辺も生産者の理解も求めながら、今後、検討ということでしていきたいと思います。
○5番(東 弘明君)
 前向きに一緒になって、議会も一緒になって、島の農家が安心して農作物がつくれるようなそういうことをみんなで取り組みながら、前向きに前進していけたら農家が安心すると思います。1点目は終わります。
 そして、2点目、実験農場の運営についてでありますが、実験農場の運営について、今後、民間事業者に指定管理委託をする計画はないのか、お伺いします。
○町長(伊地知実利君)
 2点目の実験農場の運営についてお答えをいたします。
 実験農場の運営につきましては、実験農場運営委員会において、事務局から提示した活動実績及び活動計画について委員に審議をしていただき、それに即して施設や圃場などの活用を行っております。
 今年度につきましては、新規就農者の就農及び担い手などへの支援策として、施設や圃場の貸し出しを行い、本町農業を担う若者を育成するとともに、関係機関などとの共同研究を実施しながら、生産者への指導体制の強化を図り、本町農業の振興発展に努めてまいりたいと考えております。
 実験農場の民間事業者への指定管理委託については、現在のところ考えてはおりませんけれども、将来的に、そのような町が運営しているような内容を十分に理解して、生産者に反映できるような機関があれば、またこの時点で考えることも必要かと、そのように思っております。
○5番(東 弘明君)
 今、町長の答弁にあった、今のところは考えていないということでありましたけれども、本当に実験農場が本町の農業に貢献してきた実績というのは、すばらしいのがいっぱいあるわけなんですけれども、実験農場の目的として優良種苗供給、新品目・新品種の試験栽培、展示等や新規就農者研修等で、全国でも有数な花き産地に育てた成果は、あの実験農場があったから、永良部の花という、沖永良部という、それが大きくアピールできたし、今の販路拡大、いろんなのがあったと思うんです。その中で、ソリダコという品種は実験農場で開発をした主力品目の一つなんだと。初めのうちは、雑草で相手にされなかったソリダコだったんですけれども、ある人に聞くと、それは主力品目になるということで実験農場でつくり始めて、今、ソリダコがなくなると島の花が半減していくと、そこまで販路が拡大できているわけなんです。そして、菊も小菊中心からスプレー菊の品種設定やオリジナル品種の育成から農家への提供がなされてきたし、またユリ球根、優良級の増殖もバイオ研究所とか、そこから育て上げて農家がそれを取り組んで今の実験農場の姿があると思うんです。今、現実、職員も半減して、実際に実験農場としての魅力ある品種の改良、そういうものが今の実態でできるのかという。
 であれば、本当に一番大事なことだと思うんですけれども、近年、地域活性化に向けた取り組みの一環として、産業クラスターなどに代表されるように、民間企業と公的組織による協働が注目を集めている。その中で、指定管理者制度もその一つであり、地方公共団体などが所有する公の施設について、その管理運営者を民間企業を含む幅広い団体から募り、ある程度の権限とともに委譲することによって、公的組織ではなし得なかった公の施設の業務改革による赤字の削減、そして地域住民に提供する公的サービスの質向上を目指す仕組みであると。指定管理者の制度の導入により、公共的な性質を持つ公の施設において民間企業による経営の合理化が図られ、ひいては公的資金の支出削減及び地域住民の満足度の向上による地域活性化など、大きな見返りが期待できると、そういうところも目的としてあるわけなんです。
 その中で、今の実験農場、僕は農業をしている一農家として見たときに、本当に今までの取り組みが実際になされているのかどうかと思ったときに、今、本当に本来の意義、目的、そこには大きくずれが生じてきているんじゃないかなと考えるんですけれども、どうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 実験農場、平成2年7月に実験農場として開始し、それと同時に、花き振興課7名だと思います、職員を配置し、その後は東議員が言われるような取り組みを実施してきました。これが、本当に先ほどの質問にあった農業所得の向上に非常に貢献したと私は自負しております。
 そして、現在は、本当にきのうから答弁しているように、新品種的なものは農家が独自で自分たちの中で探していく、その一端を我々は担えないかということで、まず、今取り組んでいるのが、先ほど町長も答弁したように、農業後継者が減ってきたということで、まず担い手、特に新規就農した5年以内の農地もそんなにない、でも自分は一生懸命農業したいというこの方々、今5名います。ここに4.5ヘクタールの実験農場の農地の2.14、約4割以上を貸し付けております。この人たちが、今、一生懸命、自分の作物に取り組んでおります。
 そして、それ以外は、今度は技連会、各部会があります。糖業部会は、この間、議員も出ましたけれども、きび祭りで出ました南西諸島に合う新品種が3年ぐらい前から沖永良部に入ってきて、これが今期30年から新規登録されました。農林27号、これの品種試験も実験農場で3年取り組んでおります。そして、野菜の農家が非常に欲しがっているニンニクの種苗供給ということで、まだまだ農家がふえるということで供給も行っております。
 花きに関しては、LEDの器具がいろんな腐食等でだめになるということで、器具試験も行っております。
 また、今期からスマート農業で取り組んでいくということで、私は、今置かれた立場、立場で、我々技連会を中心に農業者に対していかにやっていけるかというのが実験農場の使命だと思っております。
 以上です。
○5番(東 弘明君)
 今、課長が言われたそのことも敬意を表しながら、今、実験農場の将来のあるべき姿というものを実際にいろんな人からいろんなことを聞きながら、今質問しているわけなんですけれども、実際に、その実験農場の運営委員の皆さんが、運営委員会が実際に何を、どういう方向性に実験農場が向いて、どういうことに取り組んで、どういう成果が出たという、そういうものが今は見えないと。運営委員のメンバーが、実際に、ここの中には古いので亡くなった方もいるんですけれども、13名いるわけです。この方々が、今の実験農場のあるべき姿は、どこに向いて何をしているのかわからないと。運営委員会そのものの協議会も実際には開かれていないという、そういう言葉を、声を聞いております。
 そういう中で、島の農家が安心して新しい品目を導入して、そういうものに対して取り組んでいく体制というものが本当にできるのか。職員数も7名から、今現在は2名ですよね。2名に減ってきているのであれば、指定管理者を決めて、新しい永良部のスタイル。農業の取り組みとして指定管理業者を置いて、そこで新たなスタートを切れば、もう一回実験農場というその存在感、意義が出てくると思います。そこら付近のところはどうですか。
○経済課長(東 敏仁君)
 まず、先ほど東議員が言われました実験農場運営委員会、去年は6月5日に運営委員会、そして2月に、3月議会で皆さんから承認をいただきました土壌診断の有料化を含めた今後の運営というのを、臨時運営委員会を開催しております。
 それと、今言われる民営化ということなんですけれども、これはもう先ほど町長が答弁あったとおりです。もし、本当に実験農場の運営を全般的にやっていいというような民間事業者が出てきた場合、運営委員会でしっかり協議をして、そして方向性を決めていければと考えております。
 以上です。
○5番(東 弘明君)
 ありがとうございます。
 今、課長の答弁にあった、本当に今の実験農場はだめなんだと、これから新しい品種改良、いろんな取り組みがしたいと。だけども、個人ではなかなか取り組めない部分があると、そういう手を挙げている人が実際にいるんです。大体ご存じだと思うんですけれども。本当に実験農場でいろんな取り組みをすれば、これからの島の将来に向かっての取り組みができるんではないかなと思っております。
 花き農家が頼りにしている施設、実験農場への期待は大きいものがあります。品種展示の圃場研修、品種選定を参考としていると、平張り施設やLED灯、新規技術の普及にも役立ってきたと。スプレー菊やソリダコの母株と種苗供給、土壌診断や病害虫、肥料試験と新技術の普及等を実際にあの実験農場で取り組んで、今の農業の体制基盤というのができてきたのは事実だと思います。
 その中で、今の実験農場を見たときに、実験農場の担当が縮小され、花農家の不安が大きくなっているという、その今の本当の現状があるわけなんです。そこのところに前向きにお考えいただけないかということでありますけれども、どうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 東議員、先ほど農場がだめだという話をされましたが、農場は一生懸命やっておりますので、そこはご理解を願いたいと思います。
 それと、今言われる新しい、例えば自分で試験したい、あるいはうちの職員としたいというような本当にそういう気持ちのある生産者がいましたら、そこは一緒に協力して取り組んでいって私はいいと思っております。
 以上です。
○5番(東 弘明君)
 実験農場、頑張っております。それはもう頑張っている人に申しわけなかったんですけれども。自分の思いというのは、実験農場の施設というものを今のままでは宝の持ち腐れになるんではないかと、そういう思いがあって質問させていただいたわけなんです。
 実際、実験農場の運営委員会の役割とか、去年の6月5日に運営委員会を持ったということが今、課長からあったわけなんですけれども、実際に土壌診断の検討をなされたと、実際に議会でも土壌診断の承認をしたわけなんです。運営縮小と代替対策について、運営委員会の審議内容を、実際に経済課で担当の課長にどういうのをしたのかということで資料をお願いしたんですけれども、納得できる資料がなかったわけなんです。
 昨年、平成30年度の運営計画を審議してあるが、その実績、評価はどうなのかと、旧バイオセンターの民間活用、応募の目的と現在の利用計画等はどうなっているのか、お尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 30年度の実験農場の実績というのは、7月1日に運営委員会を開催予定であります。今、その資料づくりを実施しておりますので、すみません、実績はまだ手元にありません。
 それと、旧バイオセンターの利活用ということで、5月の区長会常会等を通じて、向こうが今余り使われていないということで、民間で利用する方はいないかという募集を区長会常会で募集をとりました。1名、1団体ですか、今上がってきておりまして、その方の事業内容とかそういう聞き取りを担当がしまして、今後は、スケジュールとしては、まず、谷山地区にありますので、まず近隣集落に諮って、そこからまた、町としては相手とどうやってやっていこうというのを決めていきたいというふうに考えております。
○5番(東 弘明君)
 1団体が借りたいと手を挙げているということでありました。
 実際に、旧バイオセンターというのは、これからニンニク等の話も出ているわけなんですけれども、本当にニンニクの品種改良、永良部のニンニクの特性・特徴というのもあるわけなんですけれども、実際には青森、北海道に六片ニンニク、ああいうのが大量に出回っているわけなんです。本当に国民のニーズに合った品種改良等を試作して、そこから永良部のニンニクのもっと販路拡大ができればいいんじゃないかなと思います。
 その中で、沖永良部ニンニク農家の皆さんの件数がふえて、面積も拡大傾向にあるわけなんですけれども、ことし、去年と自分もニンニクをつくっていて実際に感じることは、ニンニクの高値の期間が物すごく短い。1週間から10日ぐらい高値で売れることがあるんですけれども、その後は値崩れして採算合うか合わんかという、そこまで落ちるんです。
 永良部のニンニクの特性、いいところもあります。だけども、それだけ販路が、需要が少ないという、そこにもなってくると思うんです。そういうときに、本当にニンニクに限らず、いろんなものがバイオ研修センターで、品種改良やいろんなことができる、もっと生かしていけるんじゃないかと思うんですけれども、どうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 ニンニクに関して、私も今勉強中でありまして、農協の生産課長から、山田販売課長から伺った話によると、まず、きのうから出ている当旬の端境期、ニンニクはもうどこでもできるということで、その端境期が3月から4月の10日から2週間、その期間しかないと。それを過ぎると、やはりほかからすぐ出てきますので、そこを狙い撃ちして永良部から出すので、みんなに一気に掘ってもらうというのが、今のJAのスタイルです。今、言われるその時期を逸して、例えば乾燥でとるとなると、重量も下がりますし、また大量に出てくるところと競合するということで、今のところ出荷としては生でそのまま、ちょうどあいた時期にやるということでありました。
 それと、今、永良部に入っているニンニクなんですが、実験農場で十数年前からある農家さんが持ってきてつくっているというのは皆さんご承知だと思います。それも聞きますと確かにずっと、同様に議員の皆さん、青森の六片の話をしますけれども、この片辺、分球は温度、緯度によって変わってくるということで、ここに六片を持ってきても六片にならないという話でありますので、そういうことも私もただ聞いただけなので、野菜部会に、ことし、全国にある有名な品種を品種試験できないかということで、まずそこをやってもらうかということで、今、野菜部会では実施に向けて進んでおります。
 以上です。
○5番(東 弘明君)
 そこのところなんですけれども、実際に、今、島で農家がつくっているニンニクの中にも、鱗数が大きくて、そして六片ニンニクみたいなのがあるんです。だから、そこのところを品種選定して、その品種は管理が難しいです。島ビルと、鱗が大きいニンニクそのものは管理が難しいです。そのまま置いておくとかすかすになって、種の保管が難しいとか、そういうところ等もいろいろあります。だから、島に固有の大きい鱗を持ったニンニク等もあるわけなんですけれども、そういうものを品種選定するという方向もあるし、話によると、課題で一遍、青森産の六片ニンニクを永良部産にできないかということで取り組んだこともあるけれども、うまくいかなくて取りやめたということを聞いております。一遍だめでやめるんではなくて、島の気候に合うような根気が必要だと思います。そして、それが実際に永良部のニンニクとして定着をすると販路が拡大するし、需要の面でも国民のニーズに合った、そういうまた一つの物品ができるんではないかなと思いますので、そこら付近のところもよく技連会とかそこら付近のところと協議をしながら、この旧バイオセンターで何らかの取り組みができないのかということも前向きに検討をお願いしたいと思います。
 それから、今、花き農家の不安の声が上がっているわけなんですけれども、今までみたいな新品種等の試作、展示、栽培指導に対する課題への対応、スプレー菊、ソリダコ、ユリ球根の増殖、トルコキキョウ、新病害虫等の発生、防除等への対応、また一つ問題があるのは、国営地下ダムの給水に伴う花への影響に対する対応をどうするのかというのも出てきております。
 キビとか、そういうのには畑かん、水をかけても何ら影響がないわけなんですけれども、花になると、石灰が付着して、それがなかなか落ちないということもあります。そこら付近のことも鑑みながら、本当に実験農場のあるべき姿、また島の民間企業の中で、そういう専門の会社がないのか、指定管理の資格が持てる企業がないのか、そこら付近のところも真剣に検討しながら、前向きの検討をお願いしていきたいなと思っているわけなんです。
 これは要望として聞いてきました。今後の実験農場の運営方針についてということでありましたけれども、町民の代表である運営委員会を開催し、今後の方針について協議をする計画は。
 1点、現在の施設整備、有効活用の計画は。それと広い土地とハウス、平張り施設、冷蔵庫、トラクターを有効活用して、新規就農支援、農家の農業技術支援に活用する方策がとれないのかというそういう要望等もありました。
 今、実際、菊のいろんな品種を実験農場で担い手農家が一生懸命取り組んでいるその姿も見ながら感動している部分もあります。だけども、そこに将来に向かった真剣な取り組みをする機関、そして指導者が欠落しているなということを常々考えております。また見ております。そこのところ、今まで一般質問の中でも何回も指導者、普及所のOBでもいい、農大の出身者でもいいし、地元のそういうのにたけたそういう人でもいいし、そこに指導者がおって、将来像も展望できるし、島の未来が大きく開かれていくんじゃないかなと考えております。
 そして、きのうでもあったんですけれども、ズッキーニも実験農場で実際に去年、おととし、4Hの会長さんが、将来に向けて有望品種なんだということで発表しました。だけども、実際にはこの指導者と取り組む姿勢、そこのところで小さくなっているわけよね。なぜかというと、産地としては宮崎と東北にあるんだけれども、ズッキーニというのは全国どこでも家の庭でも、どこでもつくられるものなんだと、それで端境期を狙った出荷体制というのが求められているということであったんです。捉えようによって、取り組みによっては、ズッキーニも島の一つの優良農作物になってくるんじゃないかなということを思いながらでありました。
 そして、農協の方に聞いても、去年、おととしより、実際には量的には減ってきているということ等もありました。これは、普及所の先生にも聞いたんですけれども、ズッキーニはどういう特性を持って、どういう管理をすれば、どういうふうになっていくということを島に勉強に来た普及所員もおります。だから、そこら付近のところの連携もしっかりとりながら、新しい品種の導入をしたら、それが本当に実っていくような体制、指導者の育成、そういうことも大事になってくるんではないかなと考えながら、将来に向かって、僕自身は喫緊の課題として、指定管理を置いて、島の農家が安心するような、花農家また野菜農家が安心するような、そういう検討をお願いしたいと思うんですけれども、町長、どうですか。
○町長(伊地知実利君)
 先ほどから東議員、生産農家の皆さんとの議論をしながら、持論を申し上げているところでございますが、先ほど、経済課長もお答えしておりますように、とにかく実験農場は実験農場の役割として一生懸命取り組んでいることは東議員も理解いただいていると思っております。
 ただ、新しい品目をつくると、それを市場の調査、いろいろと時間がかかることが確かでございます。それと、値段の動向については、市場と消費者の関係もございますので、ただ、そこで私どもがああせい、こうせいと言っても値段が上がるわけじゃないわけでございますので、これを集出荷に当たっておりますJAと十分に連携をとりながらしなければいけない。私ども行政だけでできる問題でもないし、また農家の個々の努力も必要であるかと、そのように思っております。
 実験農場のことを先ほどからいろいろと表現をなされておりますけれども、先ほど経済課長から話がありましたように、開場してからもう築30年に近い、それについてはいろいろとそこで農業振興が図られたということは、私どももそのとおりだと思っておりますし、今後もこういうような核になるような施設でないといけないと、そのようなことから職員も取り組んでいるところでございますが、農家の皆さんからいえば不足の点もあるでしょうけれども、運営委員会の中では、今まで試験してきたものの成果、結果を踏まえながら、どう取り組んでいくか、それをどう売り込んでいくかというようなことは、運営委員会の中でも十分に議論しながら取り組んでいるところでございます。
 ただ、発足当時と今とは社会的状勢が変わってきております。農家の皆さんがここを頼りにしないで、直接種苗会社との取引をしている農家の皆さんもいらっしゃいます。ここで新品目を導入して栽培して各農家に提供するというのも時間がかかりますので、すぐ種苗会社から種苗を取り寄せてやったほうが早い、早く生産できるというようなことから、農家個々にやっている農家もございます。
 そういうことを踏まえながら、将来的に実験農場のあり方については、十分な検討も必要でありますし、先ほどから経済課長も申し上げておりますように、農家の皆さんのニーズに応えられるような努力はしてまいりたいと思っておりますし、これが100%満たされるかというとそうでもないかもしれませんけれども、今、技連会の中でも真剣に取り組んでおります。ただ、生産体制が非常に変わってきておりますし、また、市場の動向も変わってきております。これに合致するような行政として取り組みもしていかないといけませんが、行政だけではできない部分もございます。
 ですから、生産農家、生産物については農協、花については花き専門農協と技連会、それぞれが一緒になって真剣に議論をしていかないと、なかなか成果は出てこないとそのように思っておりますので、今後、私どもが仕事の部分としてやっていかなきゃいけないのは、そういう技連会の充実と関係機関との連携を十分に図っていかないといけないと、そのように思っていますし、技連会の中にはそれぞれの機関、JAも花き専門農協の職員も南栄糖業の職員も、普及課の職員それぞれみんなが入った組織でございますので、農業に総合的な議論はここでも十分できるかなと、そのように考えておりますので、今後はやはり、関係機関の密な連携を図りながら進めていかないといけないかなと思っていますし、また経済課でも職員の中でいろいろと議論をしているところでございますので、きょう言ったらあしたできるという問題じゃありませんので、作物は非常に難しいところもございます。これから環境もだんだん変わってくると思いますので、それにマッチしたような取り組みをしていかないといけないかなと、そのように感じているところでございます。
○5番(東 弘明君)
 方向性をしっかり決めて取り組んでいっていただきたいと思います。
 町長のご答弁の中に、品種の改良とか、そういうのをここで種苗会社から苗をとってというお話もあったんですけれども、その件も農家の声として、実際に種苗会社から新品種を取り寄せて、実際にはこの実験農場の施設をつかって、そこで取り組んで定着すれば、それを農家にみんな普及したいという要望の声等もありました。
 だから、そこら付近のところを踏まえながら、この7月の運営委員会の中には、この指定管理の話もみんなから聞いていただきたいと。みんなのニーズがそういう方向性であれば、また町としてそういう方向性を示していただいて、また新しい取り組みができていけばいいんではないかなと思いますので、前向きにお願いしたいと思います。
○経済課長(東 敏仁君)
 先ほど、町長の答弁にありましたように、実験農場の今あるべき姿、そして将来像に向かって、しっかり運営委員会委員の皆さんと協議をしながら、そして職員とも連携して取り組んでいきたいと思います。
 以上です。
○5番(東 弘明君)
 再度、念を押します。この7月の運営委員会のときに、指定管理者の件も課題に上げて、みんながどう思っているのか、そこのところも議題としてお願いできますか。
○町長(伊地知実利君)
 次、実施する運営委員会の中で、議題として指定管理のことも上げられるかということは、それは十分に上げることはできます。
 ただ、指定管理の制度に乗せていくような環境にあるかということは議論になるかと、そのように思います。担当者と担当課長と議論して、運営委員会の資料として、資料にはこれまで取り組んできたものの成果を議論していただくとか、今後どうするかというものが主な協議事項になるかとそのように思いますが、その中に、今言う指定管理の制度導入というものについて、一項を設けて真剣に議論すればいいわけですので、それは別にできませんよということは言いません。やります。
○5番(東 弘明君)
 ありがとうございます。
 トップセールスのお願いとか、いろいろ実験農場の取り組みとかお願いしたわけなんですけれども、一つ一つが沖永良部島の発展に寄与し、そして、みんなが活力のある、潤いのあるまちづくりのために、みんなで知恵を出し合い、力を尽くして、町民のために今後もしっかりと頑張っていきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。
○議長(永野利則君)
 これで東弘明君の一般質問を終わります。
 ここでしばらく休憩します。
休 憩 午前10時22分