閉じる

更新日:2021年3月23日

ここから本文です。

第1日(3)

発言者

前 利悦

発言内容

○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 前利悦君の一般質問を許します。
○6番(前 利悦君)
 おはようございます。
 3点について通告してありますが、壇上からは1点について質問させていただきます。
 1、農業振興について。
 ①農産物加工センターで、特産物関係を担う地域おこし協力隊の採用はどうなっているか。
 ②農産物加工センターに、黒ニンニクの製造機器の導入はできないか。
 ③生分解性マルチの助成等について、平成30年第3回定例会で、生分解性マルチを使った栽培指針等を早急に考えていきたいと答弁があったが、その後、購入助成も含めてどのような検討がされているか。
 ④農家の新規作物導入に対する支援は、どのようなものがあるか。
 以上で壇上からの質問を終わります。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦議員の農業振興について、順を追ってお答えをいたします。
 まず、1点目についてですが、農産物加工センターを有効活用し、島にある農産物などを活用した特産品の開発や、島外からの新たな視点で捉えた地域資源に関する情報の発信などを担う地域おこし協力隊については、島モノ発見隊と称して平成31年2月から募集を開始いたしました。
 2カ月の募集期間中に3名の応募があり、4月の第1次選考、5月の第2次選考を経て1名の採用が決定し、現在、7月1日の着任に向けて調整を行っているところでございます。
 着任後は、地域の皆さんとコミュニケーションを図りながら、島にある農産物などの地域資源について調査、把握する取り組みからスタートをし、3年の任期後は、農産物加工センターが島の地域資源や人が集まり新たなものが生まれる拠点として有効に活用されること、また、地域おこし協力隊がその拠点の中心人物として活躍していただけるものと期待をいたしているところでございます。
 2点目についてお答えします。
 農産物加工センターは、地域にある資源を有効に活用し、産業の活性化を図ることを目的として設置されており、多くの町民に幅広く活用していただくため、汎用性の高い機器が設置されております。
 現在、農産物の加工で使用いただいている機器については老朽化が進んでおり、修繕や更新の検討も必要となっているのが現状でございます。
 新たな加工機器の導入に当たっては、現在のところ明確な選定基準はありませんが、限られた予算の範囲内での運営となっていることから、使用できる品目が限定される黒ニンニクの製造機器の導入については、機器の規模、容量、維持管理費や使用頻度などの費用対効果の検証など、慎重な検討が必要であると考えております。
 次に、3点目についてですが、生分解性マルチの価格は、現在、通常のポリマルチの約2.5倍程度となっております。
 しかし、里芋収穫時のマルチを剝がす労働力の削減、ポリマルチの処理費が必要でない、また、増収が見込まれるなど、通常のポリマルチ使用に比べて利益率が上がる試算になっております。
 現状につきましては、購入費の助成ではなく、関係機関と協力をして、全ての里芋生産農家へ生分解性マルチの特性とメリットの周知に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、4点目でございます。
 新規作物導入に対する支援につきましては、栽培に適した品目の選定、消費者の志向や販売経路などの問題が解決し、新規品目として位置づけられましたら、出荷団体や技術員連絡協議会などとの協議を重ねた上で、栽培環境整備の支援策を考えてまいります。
 以上で壇上からの答弁は終わりますが、次からの質問については、自席から担当課長からも答弁をさせていただきます。
○6番(前 利悦君)
 7月1日から協力隊が到着をする、大変和泊町の農業加工品については非常にいいことではないかなと思っております。4月から来るんじゃないかなと、そういうふうに思っておったもんですから、大変いいことだと思います。
 それで、先ほどの説明の中では、協力隊のほうにもう任せると、そういうようなことでしたので、町として何かこれについて加工を考えている、そういう品目はないかどうか、その辺についてお尋ねします。
○経済課長(東 敏仁君)
 今度新しく来る協力隊だけに任せるんではなく、経済課に席を置いて、うちの加工指導員とともに新しい開発に向けて、あるいは地場産の開発に向けて取り組んでいくと、ともにです。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 ちょっと質問が悪かったようですけれども、町として現在こういうものをという何か、今から全て相談をされていくのか、もう既に何か、今、和泊町は農作物たくさんあるわけですけれども、その中でこういうものを何かしていきたいと考えているとか、その辺のところはどうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 今、3点ほどありますのは、人材確保ということで、今度協力隊が来ます。現在、加工センターには農産物加工専門員等がおります。この方と一緒に各種加工機器の操作指導、加工技術指導をともに行いながら、多くの町民にまず加工センターを大いに利用してもらう、そのためにこの協力隊にもお願いしております。
 それと、既存の生活改善グループというのが町内にいます。この各種団体と連携をした特産品開発、地産地消活動への取り組みということ。
 3点目が、島にある農産物の高付加価値化、あるいは商品開発、販売への取り組みということで、既存に今、バレイショ、里芋等ありますけれども、もうこの協力隊には真っさらな気持ちで来てもらって、そして3年間で新たなものを見つけていただくという考えでおります。
○6番(前 利悦君)
 その真っさらな気持ちでそこから出発ということはよくわかるんですけれども、既に和泊町には作物があって、園芸でかなりの、具体的な数字をちょっと覚えとったんだけれどもすぐ出てこないんですけれども、たくさんありますが、その中で何を考えているのか、その辺をちょっと聞きたかったもんですから、バレイショ、里芋、そういう形でされるとは思うんですけれども、それで、ただ一つ、向こうに乾燥機があるわけですけれども、なかなかその利用が時間的に決められておって、例えばニンニクなんか、かなり1週間程度ずっと乾燥せないかん、そういう状況があって、なかなかそれができない状況があるんですけれども、農家の人たちもそこができないところがあるんじゃないかなと思うんですけれども、その辺も含めてぜひ検討していただきたいと思います。
 それで、2点目の黒ニンニクの製造機器ということで、慎重な検討をされるという町長の答弁でしたけれども、先ほど1回目の定例会で、前課長だったんですけれども、沖縄のほうに加工する機具があるという話がありましたけれども、知っていらっしゃるかどうかわからんですけれども、その価格は大体幾らぐらいするのか、そして、1回のそこで使われる量、何キロぐらいがそこで加工できるのか、その辺、情報があったら教えてください。
○経済課長(東 敏仁君)
 そのことでうちの担当が、このニンニクの処理機械はもともとは青森県産なんですけれどもその販売元が沖縄にあるということで、沖縄からパンフレット等を取り寄せて聞いたところ、処理能力が50キロから500キロぐらいまでありまして、50キロで大体150万ぐらいかかると、100キロで200万から300万、それ以外はちょっと聞いておりませんけれども、それぐらいの高価な機器ということで伺っております。
○6番(前 利悦君)
 伊良部のほうでも、かなりの人たちが自家製として炊飯器を利用してつくっていると思うんですけれども、それはもう限られているんですよね。量が、どれぐらいですかね、1キロぐらい、それぐらいな状況なもんですから、一遍にたくさんできるものがあればなと、そういうふうに思っておったわけですけれども、そういうのを聞いて、それまでは、ちょっとあそこの加工センターのほうにちょっと何か小屋みたいのをつくって、そこで薫製をして、それでやるとかなりの量がつくれるのかなと、そういうような思いでしたけれども、そういう機器があるということでしたので、ぜひそういうものを導入して、これからニンニクというのは、今、生産組合はほとんど高齢の人たちが多いです。ジャガイモはなかなか重くて持てないとかそういうのがあるんですけれども、ニンニクの場合は植えつけるのは一つ一つマルチの穴に入れていって大変ですけれども、それとまた収穫のときの手間など大変ですけれども、座っておってできる、そういう作業で、かなりの高齢者の人たちがふえてきています。そういう形で、ぜひ永良部の黒ニンニクの何かブランド化までできればなというふうに思っています。
 というのは、いろいろ食べてみるんですけれども、島のニンニクは本当に黒ニンニクに適していて、非常に甘くておいしいです。だから、もう私個人的には青森のニンニクに負けないんじゃないかなと、そういうふうにも思っています。多少向こうのニンニクは、買ってきたのですけれども、少しこうかた目というんですかね、島のニンニクを黒ニンニクにすると少しやわらかい感じがあるんですけれども、それにしても非常に味はいいし、また、向こうのニンニクはかなり値段が高いです。前、鹿児島のほうで見たときに、何個ぐらい入って、七、八個でしたっけね、それで5,000円弱ぐらいの値段がしていました。永良部は、たくさんもうニンニクもつくるし、そこで黒ニンニクにして、そしてまた販売ルート確立、そういうことまでぜひしていただけないかなというふうに思っているところです。
 それでは、3点目について。
 生分解性マルチをずっと質問してきましたけれども、周知のみということでしたけれども、どうもそれが、廃棄するときは処理料が要るのに、廃棄もしなくて済むのに、ちょっと助成ができて、どうも私の頭で、同じマルチで、一方では処理するにはお金を出す、何かそういうのを使えと、環境的にも問題があるし、産業廃棄物として出すとかなりお金が要るし、お金を出すよりもということで畑の中で燃やしているという話も聞いたりして、そういうことを考えていったときに、非常にそういう面で、生分解性マルチは全く必要ないし、そのままロータリーをかけても大丈夫だし、非常に省力化ができます。
 そういうことで、規模拡大にもつながっていく、ニンニクなんかも一つ一つ抜くのが大変で、ところがマルチだったら、掘るだけでずっとほっていけると、非常に省力化もなるし、里芋のほうでは収量もかなり上がっていると、そういう中で、里芋はもうどんどん、これを一度使ったらもうあと今までのマルチは使えないという、そういう話もしています。
 ぜひそれをニンニク農家も恐らく使いたいと思います。マルチを剝ぐのがもう本当大変だということはもう皆わかっておると思うんですけれども、それをしなくていいし、また収量も上がっていくと。そういうことがありますので、これはぜひまた検討して、ぜひ助成して、それが広がっていくんですかね、農家の人たちがまた規模拡大までつながっていくような検討をぜひお願いしたいと思います。
 4点目の新規作物の導入ということですけれども、ちょっと答弁がよく理解できなかったんですけれども、近年、何か和泊町のほうで新しい作物に加えられたもの、近年で知っているところではアザミが栽培されるようになった、そういうのがあるんですけれども、近年、農作物として新しく加わったもの、何かありましたら教えてください。
○経済課長(東 敏仁君)
 農作物として町が推進する作物というのがあります。これは推進品目と言われて、園芸産地活性化プラン、国が求める活性化プランや町の中期計画などに分類されております。例えば、バレイショ、里芋、インゲン、ニガウリ、ニンニク等、これは野菜類。テッポウユリ、スプレー菊、ソリダゴ、グラジオラス、トルコキキョウ、これは花き類。そして、最近、マンゴーも果樹類として、これが推進品目です。
 次に、準推進品目というのを、これは、これに準じて生産組織がある、あるいは販売額、継続して販売をしていると認められて、そしてその団体が行政、農協等にバックアップ体制を依頼してきたとき、議連会等で協議をし、そしてこの出荷団体と新規品目として取り上げていくというふうにやっていくということで、町として取り決めております。
 最近というのは、ごめんなさい、この11種類しか私、品目を覚えておりませんので、わかりません、ごめんなさい。
○6番(前 利悦君)
 今、話されましたその件については大体知っている、永良部でも栽培されているもので、もう皆さんみんなご存じだと思うんですけれども、そのほか、近年、もう一、二年何か新しいのがなかったかなと思って質問したんですけれども。ということは、ないということで、それについては、具体的に生産者のほうからこれを町の指定作物にしてくださいと、そういう形になっていかないと、検討がされないし、それができないと、そういうふうになるわけですかね。
○経済課長(東 敏仁君)
 個々で私これやりますというのを町が推進していいのかというのがあります。ぜひ、少人数でもいいですので、自分たちでこの品目を取り組みたい、実際、今、JAを通じてやっているところもあります。ここはこの品目団体が余り言わないでくれということであるんですけれども、そうやって、少人数で、今しっかり市場に売っていって、市場の評価、特に端境期、そういうのを狙って今やっているところもあります。
 ですから、個々で来るんではなく、私は、やはり自分たちが数人ないし十数人で自分たちでグループつくって、これをやっていきたいというような自分たちの意思表示等があれば、私たちはまた議連会等で相談を受け、そして、その推進品目に当てはまるか、そういうのを団体と協議していきたいと思っております。
○6番(前 利悦君)
 再確認といいますか、個々じゃなくて、生産組合までいかなくても何人かで相談して、そして、これを指定作物にしてくださいと、そういうような形で相談があれば検討がされる、そういうことでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 あくまで生産者が自主的にグループを組んで、そして、これをやっていきたいという販売とその継続実績があれば、我々は相談には応じます。
 それと、すみません、近年新規作物ということで、今、4Hクラブがこの数年ズッキーニという野菜を取り組んでいます。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 本町はもうもちろん農業の島でありますし、やっぱり農業振興がなくては人口減の歯どめにもなっていかないだろうと思うし、やっぱり農業振興する上で、また新しい作物も考えていかなければならないだろうし、そういう意味で、その辺のまた情報とか、そういうのもぜひまた情報提供するというんですか、そういう形で、町民に知らせていくんですか、そういうことをまたぜひお願いしたいと思います。
 それでは、これは新規作物と少し違いますけれども、ことしの1月から収入保険というのができたんですけれども、それについて、本町の加入状況、まだ課長も新しくなられてその辺がどうかわかりませんけれども、どれぐらいの率で収入保険に加入されたのか、その辺の数値がわかったら教えていただけませんか。
○経済課長(東 敏仁君)
 ちょっと古い情報というか、私も4月に議連会の総会がありまして、その時点で共済組合に問い合わせをしたところ、平成30年分は12月末で締めております。それの数字によりますと、和泊町で16名ということを聞いております。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 ことしはバレイショもかなり価格が安くて、かなりの収入減があったと思うんですけれども、聞くところでは、これに入ったおかげで非常に助かったと、そういう話を聞きまして、その辺の状況がどうだったかということをぜひ聞いてほしいということだったんですけれども、少し調べてみますと、ほとんど全ての作物に対して保険はかけられるわけで、減になったとき補償が来ると、非常にいい保険のような気はします。
 これについて16名ということでしたけれども、和泊町はバレイショにしてもたくさんの人たちが栽培しているし、その辺のところ、もう少し推進というんですか、そういうことは何か考えていらっしゃらないのか、その辺について、どうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 私も、数名、議員の、そのバレイショでことし入っていて非常に助かったという情報を共済組合から承っております。共済組合がもとの統括ですので、共済組合にはいろんな情報提供ということで、先般は、サトウキビの令和元年、2年産の収量調査のときに一緒に行って、共済組合がともに加入推進をしたという情報も聞いております。
 今後は、野菜は、これから園芸振興会とかそういう会があります。その都度出かけていって、農家等への情報提供ということは共済組合のほうにはお願いしていきたいと思っております。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 そういうことも必要ですけれども、生産する人たちにぜひそういう情報提供するというんですか、そうすると、もう安心して生産ができると、そういう面で非常に有利なものができたんじゃないかなというふうに思っています。
 ただ、青色申告をしていないとできないとかそういう条件があって、なかなか進まなかった人たちもおっただろうと思うんですけれども、ぜひその辺の説明をして、農家が安定した、そういう収入が得られるようなそういうのをぜひ推進していただきたいと思います。
 では、以上で1点目についての質問を終わります。
 次に、学校教育の充実について。
 ①昨年度、学校教育の中で教師と児童等の信頼関係に問題が生じていたが、その後どう改善されているか。
 ②学校の中で仲間づくりがどのように実践されているか、お尋ねします。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 前議員の2、学校教育の充実について、①昨年度、学校教育の中で教師と児童等の信頼関係に問題が生じていたが、その後どう改善されているかの質問にお答えいたします。
 昨年度、教師と児童の信頼関係が十分に保たれていなかったために、児童や保護者に不安を抱かせる状況がありました。そこで、学校では、子供の個性や意欲、関心を引き出すために、生徒指導や学習指導に関する話し合いを重ね、子供の心に届く生徒指導やわかりやすい授業づくりに努めてきました。保護者の方々にもできるだけ学校に来ていただき、参観を通して子供の様子を見守っていただきました。
 また、地域の方々との触れ合い活動を実施して、子供たちの交流の場を設けました。特に気になる児童に対しては、保護者との相談活動を行い、学校での指導内容や家庭での子供へのかかわり方などについて、共通理解を図る努力を重ねてきました。
 教育委員が直接学校に出向き、子供たちと語り合う場を設けたり、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーによる参観や相談活動なども実施したりしました。さらに、学習活動の充実のために学習支援員を複数配置して、子供一人一人の意欲を高める工夫なども行いました。
 先月、町教育委員会による町内全学校の学校訪問を実施しましたが、授業参観での子供たちの様子は、どの学校どの学級も落ちついた雰囲気で、子供たちが意欲的に集中して学習に取り組んでいる様子が見られました。
 新年度が始まって以来、教師と児童等の信頼関係に問題はなく、子供たちは、明るく、楽しく、元気よく学校生活を送っています。
 ②の学校の中で仲間づくりがどのように実践されているかというご質問にお答えいたします。
 学校の教育活動では、多様な仲間づくりの場があります。中でも特別活動は、仲間づくりに最も適した活動であります。
 学級活動では、学校生活をよくするために互いに課題を出し合い、話し合いを通して、係や給食当番、掃除当番、日直当番などの役割を決めていきます。決められたそれらの活動を通して、仲間づくりが醸成されていくものと考えます。
 また、クラブ活動では、クラブ活動は小学校の4年生から6年生の異なる学年の子供たちが、教えたり教えられたりしながら仲間づくりができていきます。
 運動会、体育大会では、さまざまな種目や応援などの練習を通して、また、学習発表会、文化祭では、作品の創作や舞台発表などを通して、協調性や助け合いの態度が育てられ、仲間づくりのよい機会となります。
 集団宿泊学習や修学旅行では、なれない場所での宿泊を伴う集団生活を通して、互いのよさを発見したり、困っているときには助け合ったりする支え合いの精神を育みながら、仲間づくりができます。
 道徳の授業では、教科書などの資料をもとに、仲間の存在について、自分だったらという視点で考え、友達と意見を交わしたり議論したりしながら仲間づくりについて考えさせ、道徳的実践力を養っています。
 国語や算数など各教科の授業においては、学習内容を学ぶとともに、人権同和教育の視点から、一人一人の考えや意見を尊重し合うことや互いに学び合うよさを実感できるような授業を展開し、よりよい仲間づくりができるようにしています。
 このように、各学校では、特別活動を初め全教育活動を通して実践が進められており、子供たちの仲間づくりができております。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 学校の中では、もう先生と子供たちの信頼関係がなくては教育活動はできないと思うんですけれども、学校の中で、いろいろなそういう教育活動の中で実践はされていると思うんですけれども、昨年はほとんどそれがうまくいかなかったと、そういう事実がありました。
 新年度になって、またかわって、そして、今は子供たち落ちつきという状況はあるようですけれども、先生たちがかわって、そしてよくなったというのではなくて、本当にそのことから何を学んで、そしてどうしていかなければいけないかということをちょっとお聞きしたいんですけれども、何でこんな信頼関係ができなかったのか、その辺のところはどういうふうに捉えていらっしゃるんでしょうか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 私も、先月の全ての学校の学校訪問を通して、また、職員に対する話の中でも、教育は子供を愛することから始まる、生徒指導は子供を信頼することから始まる、全ての学校経営、学級経営の中で信頼関係なくしてはそれは成り立たないということを、それぞれの学校の先生方にも、自己紹介を兼ねた短い時間ではありましたけれども、そんな話をしてきました。
 やはり子供たちとの信頼関係づくりという点において、何か問題があったり、学級経営がうまくいかなかった場合には、やはり考え方として、子供の言い分をしっかり聞いて、子供を認めて、さらに、子供にある程度非があったとしてもその非を認め、励まし、そのような気持ちで接しないと、子供の心の扉の取っ手は内側についていると、外から幾らこじあけようとしてもなかなか子供は心を開いてくれるものではないとよく言われますけれども、そのことを一人一人の教師がしっかりと肝に銘じて、まずは、議員も先ほどおっしゃったように信頼関係、これが全ての基盤になると、そのような考えに基づいた学校経営なり学級づくり、それが一番重要なことであると。
 去年、学校経営、学級づくりがうまくいかなかった原因は、子供たちとの信頼関係づくり、また保護者、関係者との信頼関係づくり、そのあたりに大きな問題があっただろうと考え、その問題についての解決策、それを考えて実行していきましょうということを話しかけているところでございます。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 信頼関係が築けなかったと、そういうことだと思うんですが、だから、この信頼関係を築くためにふだんからどうしなければいけないかということだと思うんです。
 私は、もう和泊町は本当は教育の町であるし、和泊町でほかの県外の子供たちも本当に育っていくような、そういうことができないかなというふうに思っているんですけれども、教育の町、和泊町の中で信頼関係ができなかった、これがもう和泊町の教育の一番の本質だと思っているし、ちむぐくるの教育と、ここが一番教育の中で大事なことだと思っているんですけれども、それができなかったから子供たちがそういう状況になったというふうに思っているわけですけれども、そこのところで、これを和泊町が本当に子供たちを育てていく、そういうのをどうして……。昔は恐らくそういうふうにしていたと思うんですけれども、町長、話を聞くところで、昔はPTA会長なんかもされておったということですので、学校との連携をずっととって、そういう中で、今と昔といったらあれなんですけれども、違いというんですか、その先生たちとの連携がうまくいかない、その辺のところは町長はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○町長(伊地知実利君)
 学校教育、学校環境について、いろいろ、今、教育長のほうからお答えをしたところでございますが、まさにそのとおりだと、そのように思っております。
 教育の原点は家庭からという言葉もございます。要は、学校学校といいますが、学校の先生方は私は一生懸命やっていると思います。学力向上、子供の精神的な成長を願って、いろんな学校の先生方全員が一生懸命取り組んできていると、そのように思っておりますし、じゃ、それに私ども家庭は、保護者はどうなければいけないかということを、一つは、PTA活動の中で十分に取り組んできていただいたかどうかというのが大きな問題ではなかったかなと、そのように思っております。
 ただ、保護者の皆さんが、やはり学校に対して、学校の先生方の教育指導、教育のあり方、学校経営のあり方、そういうものについて、本当に学校任せにしてはいけなかったのかなと、そのように私は思っておりますし、あの時代は、本当に学校と保護者と子供と、本当に連携が十分にとれておったのかなとそのように思っておりますので、要は、一番学校の健全化を進めるためには、やはり保護者の皆さんが学校とどういう協力体制をとっていくかというのも非常に重要なことかと、そのように思いますし、頻繁に何か事故があったときには、PTAの役員会を常時開いて先生方と意見交換をし、じゃ、その原因は何なのか、そういうときにはPTAの役員がその家庭を訪問していろいろと語るという活動もいろいろやってきたつもりでございます。
 要は、前議員もそのように、この学校問題について質問は常時されております。その原点はやはり、よく三者連携という言葉がございますが、根本的なのはやはり学校と先生方と子供たち、子供たちとまた家庭、そういうのが連携を十分にとっておかないといけないのかなと、そのように思っております。あの当時は、そういうような基本的なことに基づいて、保護者の皆さんのPTAの活動というものを取り組んできたつもりでございます。
 要は、これからの教育が振興するためには、学校と児童・生徒、そして家庭、保護者の連携が十分に密に話し合いをしながら進めていくのが一番健全な学校運営につながるんじゃないかなと、そのように思っているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 おっしゃるとおりだと思います。昔はそういう形でできておったと。
 私、今、先生たち本当に一生懸命頑張っていると思うんです。ところが、そういうなかなかその連携がうまくいかない状況があると、そういう状況の中で、子供たちを受けとめることができなかったというんですか、そういう状況があるんじゃないかなというふうに思っています。
 そこで、今、先生たち非常に学校で忙しいという状況の中で、どうかなと思うんですけれども、先生たちもやっぱり子供は学校だけではもう見られないと思うんです。勉強だけの点だったらわかるんですけれども、本当にこの子供がどういう生活背景を抱えて、どんな思いで学校に来ているか、そういうのを見ていくため、どうしても家庭に行き、そして地域の中で見て、そして地域の人たちから話を聞くと。そういうのがないと、本当に子供一人一人の子供は見えていかないと思うんですね。それをするためには、どうしてもやっぱり先生たちも気軽で相談に行ける、そういう家庭にも、地域にも相談に行ける、そういう状況、それはもう昔あったと思う。ここが一番和泊町の教育の、これが和泊町の教育じゃなかったかなというふうに思っているんですけれども、今の子供たちのそういう状況を見ていて、非常に寂しい思いがするんですけれども。
 前にも話をしたことがありますけれども、私は、鹿児島農学校である中学校の先生が、もう学校終わったら毎日集落に行くわけです。そして、子供たちを見ながら、夜はもう焼酎を飲んで歩いた先生がおるんですけれども、保護者がアル中の先生が来たアル中の先生が来たと、そういうことを言ったら、いや俺はアル中じゃないよと。それに対して保護者が、いや、ある中学校の先生が来たと言ったんだと、そういう冗談で言ったのを覚えているんですけれども、本当に先生たちも地域に足を運んでいくことによって、また子供たち、そうすると元気が出てきます。学校でずっと閉じこもっていると、なかなか子供が見えない、そういう状況があると思うんですけれども、そこのところ、和泊町の昔よかったそういう状況が、先生たちが地域にもどんどん足を運んでいく、そしてまた地域の人たちもどんどん学校に行くと。そういうのが、今、和泊町は問われているんじゃないかなというふうに思います。
 同僚議員が、学校運営協議会、コミュニティースクールと、そういうことを言っておりましたけれども、まさに今、和泊町に必要な、そしてこれを和泊町からも発信していくと、そして和泊町の教育がこういうふうに変わったと、そういうふうなことも考えていかなければいけないんじゃないかなと、今、そういうような思いがします。本当、昔は沖永良部に、和泊町に行くには、東大行くよりも難しいと、そういうふうに教員の中で言われておりました。果たして今先生たちがそういうことを言ってくれるかなと思うと、どうかなという思いがするんですが、本当に教育の町、和泊町が本当にこういう教育をしているんだということを、何か今、必要のような感じがします。
 それが、農業振興と教育について質問していますけれども、和泊町の人口問題とかそういうのを考えていく上でも、どうしても農業振興と教育の活性化というか、振興というんですか、それはもう欠かせないだろうと思っています。
 実は先日、二、三日前でしたけれども、知名町のまちづくりの中で、高校魅力化ということで講師が来て、話がありました。ちょうど私たち総務文教も、沖縄の久米島高校の魅力構想のでちょっと視察をしてきたんですけれども、もう本当に高校が、園芸科でしたっけ、募集人員がいなくて廃止にしなけりゃいけないという中で、これは議会も中心になってやったということでしたけれども、寮で勉強を教えたり、そして取り組んでいる、そして、今はもう県外からたくさんの子供たちが来ていると、それをまた支援する支援員も19人もおると。
 そういう話を聞いて、沖縄と和泊町の予算の関係もあるし、そこまでは無理だろうけれども、何かそういう形で、沖高も今非常に定員が少なくて、そういう状況。沖高の生徒たちが将来は島に帰ってきて、そして島を支えて、そういう子供たちにこの島はいいところだということをしていくためにも、何かそういうことが必要じゃないかなというふうに思うんですが、今、子供たちのそういう状況の中から、和泊町の教育はこういうものだというのを、もう一回何か考えていく必要があるんじゃないかなというふうに思っています。
 それでは、ちょっと聞いたところでは、昨年までは複式支援員というのが町独自で配置されて、それによって単式の授業ができるということで非常にいい取り組みをしているなと思っていたんですけれども、聞くところでは、ことしは支援員がもう何か配置されていないと、そういう状況を聞いたものですから、何でそういう状況になっているのか、その辺をちょっとお願いします。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 現在、支援員は8名配置されております。主に複式の学習支援員と、あとは特別支援教育の支援員ということで、複式の支援員は、今は複式学級が大城小2学級、内城小2学級、国頭小1学級と5学級ありますけれども、主にこの複式の支援をするための支援員、それと、普通の学級にいてもなかなか学習が進まないとか、手がかかる児童・生徒がおられるのを支援するということで、特別の支援員としては6名、複式としては今のところ2名ですね。
 また、人材を今探しているところなんですけれども、あと2名ほどおればもっといいのになということを考えているんですけれども、そしてまた、先日、昨日ですね、も面接をしたりして、その支援員を確保できないかという努力はしているんですけれども、なかなか教員免許を持っていて、あるいは教員免許がなくても特に専門的な知識があって、これは学校に配置してもいいなと、私たちが、教育委員会が面接をして、そう認められるような人材が確保できていないということで、今、あと2人ほどおればもっといいなと、だけれども、どうしても、何が何でもそのことで非常に学校が困っているとか、そういった状況はありません。
 それぞれの学校で、いろいろ教頭先生とかが協力しながら、また中学校では、直接に授業をしなくても済む空き時間というのがあったりするわけですよね。そんな先生の時間を利用して、一緒に、TTといって授業をしている中に入っていって手伝いをすると、支援員的なことをしている先生もおられますし、そういったことで、学校の教育に支障が生じているというような状況はございません。支援員もそれぞれに配置しているところでございます。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 2名ほど足りないということですね。はい、わかりました。
 では、2点目についてですけれども、仲間づくり、これが一番大事なことじゃないか、これはもうふだんからそういうことをやっていく必要があると思っているんですけれども、これはもう中身についてはちょっとやめますけれども、ぜひ教育の町、和泊町ですから、和泊町から不登校の子供たちをなくすると、ゼロにしていくと、何かそういうことができないかなと。
 町には児童委員、それから区長さんたちもいるし、そういう人たちを活用しながら、本当に子供たち一人一人にやっぱり目を向けていく、そして、和泊町には不登校の子供は一人もいないんだよと、そしてみんな仲よくしている、そうすると、ほかからまた子供たちを呼び込めると、そういう形にもなっていくと思うんですけれども、そういうこともぜひ考えて、何か一つの目標としてぜひできないかなというふうに思っております。
 それじゃ、3点目に、教育行政について。
 ①地域全体で子供を守り育てる環境づくりをどう強化し、どのように推進しているか。
 ②島外の大学等に奨学金を利用して進学し、将来本町に戻ってきたときに、奨学金の償還が免除される給付型の奨学金制度の創設について、進める考えはないかお尋ねします。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 3、教育行政についての、①地域全体で子供を守り育てる環境づくりをどう強化し、どのように推進しているかというご質問にお答えいたします。
 地域全体で次代を担う子供たちを守り育てる環境をつくることは、大変重要なことであり、本町教育の重点課題の一つでもあります。
 本町には、昔から地域全体で子供を守り育てるという教育風土が根づいており、現在では、多数の社会教育団体が児童・生徒の健全育成のために積極的に活動しております。
 学校支援事業では、文化・芸能に秀でた地域の人材や教職経験者等が、放課後教室や児童クラブ、陸上教室などで子供の学習を補充したり、興味、関心に応じた学習プランを立てたりして指導に当たり、子供たちは楽しく勉強や運動に励んでいます。
 毎年2月には、子ども会大会・子ども芸能発表会が開催され、各字の活動内容紹介ポスターの展示や舞台でのプレゼンテーションがあります。ポスター作成やプレゼンテーションに当たっては、各字の育成会が子供たちと一緒になって取り組んでいます。
 文化・芸能活動については、各字、地域における舞踊、ピアノ、習字などの習い事教室や公民館講座などが子供たちの興味や関心に応じた学習の機会となっています。
 スポーツ活動としては、各学校のスポーツ少年団活動や「元気!わどまりクラブ」などでさまざまな運動に親しませ、体力、運動能力、競技力向上等を図っています。
 子供を守るという防犯、安全面においては、和泊町通学路安全プログラムの作成、水難事故及び交通事故防止対策連絡会の開催、スクールガード、防犯ボランティア等研修会等の開催により、地域ぐるみで子供の安全確保の強化を図っています。
 教育委員会では、地域全体で子供たちの学びや成長を支える環境づくりを地域学校協働活動としてさらに強化し、推進していきたいと考えております。
 ②について、島外の大学等に奨学金を利用して進学し、将来本町に戻ってきたときに奨学金の返還が免除される給付型の奨学金制度の創設について、進める考えはないかについてお答えいたします。
 本町の奨学金は、学業及び人物が優良であるにもかかわらず、経済的理由によって修学が困難と認められる者を支援することを目的として、就学に必要な経費を無利息で貸し付け、卒業後に1年間の据え置きの上、償還していただく制度となっており、これまで多くの学生の方々に利用されてきました。
 ご質問の給付型奨学資金の制度化ですが、現在、奨学資金の基金が1億900万円ございますが、過去5年間の平均貸し付け額や貸し付け人数からシミュレーションしますと、10名の方に貸し付けした場合、11年で基金が尽きる状況にあります。また、貸し付けを希望される方の増加も予想されますので、早期に同様の状況に陥ることが予想されます。
 教育委員会といたしましても、将来本町に戻り、社会の発展に貢献する人材を育成することは大変重要なことであると認識しておりますが、基本的には就業支援を重視し、若者の定住を促進する制度の確立が必要であると考えております。
 現在、国・県においても、日本学生支援機構を通じ給付型奨学金の制度を設けており、さらに来年度から制度の拡充を図り、就学支援の充実に向け取り組んでおります。今後も、国や県の施策展開を注視しながら、協議を重ねていく必要があると考えております。
 以上です。
○6番(前 利悦君)
 もう時間がありませんので、最後に、知名町が町長の施政方針の中で給付型の奨学金のことを準備していくというのがありましたけれども、ぜひ和泊町も、これからはそういうことも考えて、ぜひやっていただきたいものだなというふうに思っております。
 以上で私の質問は終わります。
○議長(永野利則君)
 これで前利悦君の一般質問を終わります。
 ここでしばらく休憩します。
休 憩 午前11時41分