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更新日:2024年6月17日

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3月6日(一般質問:桂弘一議員)

発言者

桂弘一議員

発言内容

再 開 午前10時45分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、桂弘一君の一般質問を許します。
○11番(桂 弘一君)
 皆さん、おはようございます。議席番号11番、桂弘一です。
 私は、今定例会に一般質問を2点通告してあります。壇上より1点目の通告、文化財の調査保護・活用について質問をいたします。
 「沖永良部島の墓跡群」の調査の進捗状況はどうなっているか、まず1点目です。
 2点目、世之主城跡の崩落が随所に見られるが、早急な調査が必要と思われるが、計画はあるのか。
 この2点です。
 壇上よりは以上でございます。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 桂議員の1点目、1.のご質問にお答えします。
 沖永良部島の墓跡群の調査については、国の史跡指定を目指して知名町教育委員会と連携して調査を実施し、平成30年度には両町それぞれで第1次調査報告書を刊行しました。
 令和元年度からは両町ともに第2次調査を開始し、発掘・測量調査と並行して外部有識者会議である調査検討委員会を重ねています。また、令和5年10月23日に文化庁が、文化財保護法第109条に基づき、史跡に指定する価値を有する埋蔵文化財の第1期リストを公表しましたが、鹿児島県においては与論町の与論城跡と、和泊・知名両町の沖永良部島の古墓群の2件がリストに登載されました。
 次年度、令和6年度には、両町合同で調査総括報告書の作成及び刊行を予定し、沖永良部島の墓跡群調査の総まとめを行う計画です。その報告書の成果を基に、令和7年度には県や文化庁との協議を実施し、史跡指定範囲の確定や指定範囲内の地権者及び関係者などからの指定同意の取得を行い、最終的に国の史跡指定に必要な意見具申書を両町で協力し作成する計画としています。
 次に、2.のご質問にお答えします。
 町指定史跡世之主の城跡については、近年、大量の雨が降った後にのり面や斜面等の滑落が確認されております。また、来場者が石積み遺構内に進入したことによる石積みの部分的な損傷なども発生しています。
 町教育委員会においては、世之主の城跡の概要を把握するため、令和3年度に文化庁国庫補助事業を活用し、空中レーザー測量による地形測量図の作成を行いました。また、令和4年度には、昇降階段取付工事に伴い、昇降階段周辺において工事前の試掘確認調査を実施しました。その結果、城跡が使われていた当時のものと考えられる遺構や遺物包含層の存在を確認しております。しかし、局所的な発掘調査であったため、本史跡の詳細を把握するには至っておりません。
 桂議員の1番目のご質問でもお答えしました文化庁が公表した史跡に指定する価値を有する埋蔵文化財リストには、世之主の城跡や後蘭孫八の城跡などと合わせた沖永良部島中世遺跡群として検討してはどうかとの国の第3専門調査会の委員・専門家の助言が付されておりました。
 これを踏まえ、今後は、県や文化庁とも協議の上、外部有識者等の意見も参考にしながら、世之主の城跡の保存・活用に向けた調査計画等の策定に取り組んでまいります。
○11番(桂 弘一君)
 なかなか順調に進んでいるということで、この間、私のほうも教育委員会から資料を頂きました。それ相当ということでリストにも載ったということですね。第1段階は突破かなというふうに思っているんですが、沖永良部に国指定の文化財というのは幾つあるんでしょうか、局長。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 申し訳ございません。まだ把握はしてないところでございます。
○11番(桂 弘一君)
 なかなか国指定の文化財とかいうのは、遺跡群としてというのはないのかなというふうに思っていますが、住吉の貝塚は、あれはどうなんですか、国指定ですか。非常に国指定が少ない中で、国指定に上げていくという活動というのはすばらしい活動かなというふうに思っているところです。ただ、せっかくそういういい活動をしているんですけれども、副町長、その活動についてご存じですか。今度、沖永良部の墓跡群ということでの7か所ということなんですが、ご存じですか。
○副町長(川畑裕一君)
 先ほどのご質問につきましては、詳しくはまだ伺っておりませんけれども、ある程度のものは伺っております。
 以上です。
○11番(桂 弘一君)
 恐らく、我々議員、同僚議員も、町民も、なかなかそういう活動をしているということを広く知っていないと思うんです。今まで何度か文化財について質問をしたり、担当者といろいろ話をしたりするんですけれども、全く広がっていないというところが、僕は、ちょっと言い方は悪いんですけれども、教育委員会だけで、あるいは文化財の担当者だけで囲い込んで自分たちだけがある程度知っていればいいと、縄張的なですね、そういうふうに受け取られても仕方ないんじゃないかというような思いをするときが何回かありましたけれども、せっかくそういういい活動をしているわけですから、やっぱり活動の、例えば熊本城が壊れたときに修復も見せるというような形を取っていますよね。だから、指定されている7か所の墓跡群についても、やっぱり日にちを決めてバスツアーをするとか、あるいはどこか発掘しているときも、常日頃だと困るんでしょうけれども、何日間の猶予を設けて、この日からこの日まではもし興味のある方は来られたら見に来てくださいと、説明しますということ、そういった活用の仕方が保護につながると思うんですが、その辺の活動のところが若干薄いんじゃないかと思うんですが、局長、その件に関しては予定というか、そういう考えはないのかどうなのか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 これまでの取組については、広報わどまり等にも何回か掲載しているところでございますが、確かに広く町民の方々に周知できているかといったら、できてないところも認識しているところでございます。今、桂議員から提案がございました沖縄の首里城であったり熊本城、そういったところの修復の状況を開放するというのも、一つのこれからの周知につながっていくかと思います。
 今後、国指定に向けましては、令和6年度、報告書を作成していきます。その作成は知名町と一緒に連携して作っていくので、その現場はあまり作業とかというのがないので、今後、そういったバスツアーだったり、案内してほしいという要望等がございましたら、またこちらのほうで知名町と連携して企画をしていった上で広く周知していければと考えております。
○11番(桂 弘一君)
 文化財の保護・活用ということは、やっぱり地域住民が郷土の文化財に触れる機会を増やすと、そういうことが大事だと思います。自分たちだけが知っていればいいというんじゃなくて、とにかく地域住民が広く文化財に触れる機会を増やすということがその保護につながるのかなというふうに考えていますので、その辺のところはそういうふうな進め方をしていただきたい。要望しておきます。
 それと、今回、後の質問につながるんですが、国指定の文化財に上げようということで、どのような会議があって、どういった推移でそういう活動につながったのか、そこを少し教えていただけますか、具体的に。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 この国指定に向けましての経緯でございますけれども、今、沖永良部島にはトゥール墓と言われているお墓が、世之主の墓を含めてチュラドゥールや9号墓、内城にかなりの数があります。また、知名町にも同じく有名なお墓が幾つか点在しております。こういったものを国指定に向けてやっていきましょうということで、現在、知名町と和泊、今、別々で有識者を集めて調査検討委員会というのを開いております。これが年1回開いております。今年度も1月に和泊町において開催したところでございまして、その際に、例えば城のお墓とか、そういった造詣の深い方、また遺物ですね、壺とか骨とかそういったものに有識がある方、そういった関係者を集めて、当然文化庁の担当者もおいでになっていただきまして、これはどういうふうな指定をしていったらいいか、遺跡の指定をどこまでしたらいいか、そういったものを協議したり、先ほどから言っております「はかあとぐん」だったり「ぼせきぐん」だったり、こういった読み方ですね、こういったところもやはり国指定に向けては同じルール化をしていかないといけないだろうと。特に全国的な国指定でございますので、ほかのそういった指定の遺跡と遜色ないような形でルール化をしていった、そういったものを検討している段階でございます。
○11番(桂 弘一君)
 よく分からなかったというのがあれですけれども、この件は城跡のところでまた話をしたいと思いますが、国指定になったときのメリットですね。国指定になったら国の補助金でできるからというような説明の仕方も聞いたことあるんですが、どういったメリットがあるのか。もう全額、申請したらすぐやってくれるのかどうなのかね。やっぱりその辺のところ、メリットというところを少し具体的に教えていただけますか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 国指定になりました際には、当然、国の指定ですので国庫補助が活用できるということでございます。全国にもかなり多くの国指定がございますので、手を挙げたらすぐということはないかと思うんですが、一応挙げない限りは指定されませんので、必ずしもそういった史跡の改修、特に今回は世之主の墓ですので、今、墓が崩落をしている箇所がございます。そういったところを国指定になった暁には早急な補修手続の工事を申請しようと思っております。
○11番(桂 弘一君)
 城跡が町の指定文化財、今、世之主の墓が県の指定文化財になっていますよね。なっているけれども、ずっと崩落が続いているけれども手つかずみたいになっている中で、国の指定になったら、本当になるのかなというような疑問があるんですが、申請したら国がしてくれるという理解でよろしいですか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 国の補助金を活用するということで、町が実施主体となってやっていきます。今現在、国指定になる前ですので、そのままの状態ということで国から言われていることでございますので、その指定された暁には早急なそういった工事を和泊町として発注していきたいと思っております。
○11番(桂 弘一君)
 先ほど教育長からありましたが、第3専門調査会意見照会結果ということで、今後の調査等への助言ということで、世之主の城跡、後蘭孫八城跡なども合わせた沖永良部島中世遺跡群として検討してはどうかと思うという助言が入ってきているんですが、この助言に対するアンサーはもう出してあるんでしょうか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 そういった提案がございましたので、これはまだアンサーというか、お答えすることはまだなくて、これはまた今後、先ほど申し上げました調査検討委員会の中でも、こういったものも含めていったらいいのか、そこは今後協議していきたいと思っております。
○11番(桂 弘一君)
 令和7年、8年ということになると、ここから新たに入れるということになると、なかなかタイトになって難しいのかなというところがあるんですが、例えば先んじていわゆる墓跡群を登録して、そこに追加でという形も取れるのかどうなのか。正式名称を、国指定にするんであれば、墓跡群という形でやっているのに、そこにまた追加でというのはなかなか、どうなのかなと、手順的に。その辺のところはいかがでしょうか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 ご指摘のとおりでございまして、墓跡なので墓を中心とした国指定でございます。当然そこに城跡や孫八の城跡というのを付け加えるとなったら、また調査も必要だと思っております。その調査自体がまだ完結しておりません。なので、これはあくまでも有識者からの助言でございますので、先ほど私も協議してまいりますと申し上げましたが、当然、今から調査をしていくというのは不可能に近いところがございます。そういったことで、今のところそういった有識者からの提案ということで理解しております。
○11番(桂 弘一君)
 この助言に対する答えはもう決まっているわけですよね、恐らく教育委員会では。そういう助言はあるけれども、これは今までの経緯の中で、時間的にタイトな中で、あるいはマンパワーの配置の問題とかいうような形で、ここはもう無理だというふうに答えは決まっているわけですよね、恐らくね。はい、分かりました。
 それでは、2点目、世之主の城跡の崩落についてなんですが、今、いろんな形でどこそこが、教育委員会も調査している中で、その崩落箇所は教育委員会も掌握していると。今回ここが大きく崩れたと。そこに泉がありますけれども、泉のところも崩落しているところなんですが、教育委員会の城跡に対する大きな意味でのスタンスというか、どう取り扱うつもりでいるのか、見ているのかということがなかなか理解できないんです。文化財を保護して、次世代の人たちに渡すための町民の財産だと、次世代の人たちのための財産だという思いでいて残そうとしていて、恐らくそこはそうだと思うんですが、その後の活動というか、じゃ、そのために何をするかというところが全く見えてないところに少し不満があるんですが、現在だと崩れたら、崩れたところをちょっと写真で撮るか何かしてブルーシートをかぶせると、どこか崩れたらこうやるというような形で、その崩落したところの原因を調べるとか、これ以上すると現状保存も僕はもうできなくなってきているのかなというふうに思っているんですが、例えばちゃんと調査をしておかないと、復元整備はまた後としても、調査をしておかないと現状保存もできないというふうに思っているんですが、崩落に任せて現状保存も諦めているのかどうなのか。あるいは将来はそれなりの復元整備と、あるいは後世の人たちにどういう機能を持った城だったというふうなことを伝えていくためには詳細な調査が必要だと思ったりするんですが、その活動がどんどん崩落している中で遅いというか、本当にどう思っているのかなというところが疑問に常々思っているところで、そこのその城跡についての総体的な、将来的な考え方について教えていただけますか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 世之主の城跡の今後の計画についてどのように考えているかということなんですが、現在、部分的に崩落が起こっている、これは明らかな状況でございますが、その状況を今、例えば土のう等で、ブルーシート等で現状を維持している状況でございます。今後、有識者のご意見もあるんですが、そういったものを含めながらですが、そういう養生をしていくというところでございます。そこで、今後は、世之主の城跡がまだ町指定だということで、これを県・国の指定に向けていくためにはやはり調査が必要だと思っております。その調査をするためには、先ほど答弁の中でもありましたが、レーザーによる測量、そういったものはある程度できておりますので、時間短縮は墓に比べたらできるのかなと思っております。
 今後、その国指定が、墓跡のほうが令和8年なんですが、意見具申を令和7年度に出します。そのときにこういった世之主の城跡の計画等も考えないといけないと思っております。当然、墓も含めて活用していくための計画策定、それから世之主の城跡の今後の石垣や建物、そういった復元につきまして、そこに絵がありますが、こういったものについても今後調査をした上で、有識者を集めながらそういった計画をしていかないといけないと認識はしているところでございます。
○11番(桂 弘一君)
 今回、世之主グスクの想像図というのを持ってきましたが、これは全くの架空の想像ではなくて、46年ぐらいの航空写真の等高線に沿って作った想像図なんです。だから、そのときはこういうふうな等高線があって、こういう形をしていたということなんですが、若干違うところがあると思いますが、今、ここに階段があるんですよ。ここに階段があって、それで二の郭の一部がこっちにあって、今、この二の郭は全部取られて、僕たちは三の郭と1つになっているというふうに思っているんです。この部分が掘られているんで、ここの土台の部分が崩れるから上から下まで全部崩れるという形になっているんですよね。だから崩落している原因とか、崩落防止、これ以上は崩落させないというんであれば、この作業とか、あるいはこの作業ができないんであれば、早急にこの上の、今の段階でどういう角度で外に向かって積まれていたのか、一辺が何メーターなのか、各階段の高さが何メーターなのかというようなことを調査、それは早急に、予算が計上してなくても、来年度予算にでも、早急に僕はやっておかないと間に合わないのかなというふうに思っています。階段がこうあって、この部分は残っているんですけれども、この部分が全部取られて1つの畑にされているというふうに見ているんですが、恐らく間違いないと思います。ただ、我々専門家じゃないから調査をすべきだと思うんですが、この部分が取られているんで、この部分がもう全部土なんですよね、この部分が。ここから石がありますが、この部分がもうなくなって、サンダンを支えるこの土台が全部取られているんで、ここから崩れて上から全部と。我々が伐開する前からそういう崩落の仕方をしているんですけれども、教育長、人事の面にも関わってくるのかなというふうに思いますが、学芸員、専門職2人体制いらっしゃいますよね。1人は今回は町史の編さんという形で取られていて、なかなかそこには回せなかったマンパワー的なところもあったとは思うんですが、国の第三者専門部会からも国指定というふうに、ほかの遺跡と併せて物語を作るという中では国指定に相当だと言われているような史跡ですよ。そういった意味で、町史編さんが終われば1人専門職をつけて、予算上のこともあるから大々的なというわけにいかないでしょうけれども、継続的にずっと調査をしていくという、1年2年集中的にやっていくということは可能なのかどうなのか、お答えください。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 人事的なことなのでそこは難しいところではあるかと思うんですが、もしそういった人的、マンパワーがあれば、当然そういったところも並行していきたいと思っております。一応、担当としましては、今、墓の指定が一番先。これ当然、両町で関わっているものです。城跡に関しましては、これは和泊町のものでございますので和泊町の人事の関係があります。ここにマンパワー不足を補えるものであれば、そういったものも考えていかないといけないと思っております。
○11番(桂 弘一君)
 2019年に奄美群島文化財保護対策連絡協議会というのが役場でありましたよね。そのときに担当者から、地域住民からは世之主城跡の復元や活用を求める意見が出ているが、住民の声と、教育委員会の事業やそのスケジュールギャップがあると課題を上げているというんですが、何となくは分かるんですが、事業やそのスケジュールにギャップがあるということはどういうことを指しているのかなということで。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 世之主の城跡のそういった復元等々、町民の方からの要望等はお聞きしております。ただ、教育委員会の担当としては、そういった予想していない発掘調査等が年々あります。そういったものから調査に追われて、報告書作成、こういったスケジュール的なものがありまして、そこでのギャップというふうに認識しております。
○11番(桂 弘一君)
 1人、町史編さんから今度専門員が開放されるわけですから。以前、2人体制はどうなのかと、できないかということで一般質問をして、それで2人体制になると。そのときも世之主の城跡関係とかが全く進まない中で、そういった意見を一般質問の中で発言し、それにつながったのかなというふうに考えております。1年目はなかなか募集、専門職ですからいなかったと。2年目に来たと。しかし今度は町史の編さんということなんですが、やっぱり専門職、学芸員いらっしゃるわけですから、とにかくここまで放置したわけだから、来年度からはぜひ専門につけて継続的な調査をお願いしたいと思います。
 与論グスクについては、県立の博物館に、沖縄のですね、ジオラマが展示されているという話はしたことがあると思うんですが、沖縄県の予算で作るに当たって、何がしかの他県のジオラマを、あれ300万とか400万とか、えらいお金がしたと思うんですが、そういう話をしたときに、博物館いわく、いやいや、そんなことは全くありませんと。琉球文化圏の、世界遺産にしたグスクの関連遺産ですからということだったです。我々、永良部の島はそうなんだけれどもという話をしたときに、与論島は我々が欲しい全ての数字を持っていたと。いろんな、くるわの高さだとか、面積だとか、石垣の曲線なり、あるいは各調査なり。だからそういう詳細な数字があって初めてああいうジオラマができるということなんですが、そういった面では和泊町の町指定の、向こうは恐らく町指定だと思う。町指定の文化財としては全く持ってないのかなというような感じがしていますけれども、持ってないでしょう、今。ぜひ、そこぐらいはこの議会でも約束ぐらいはしていただけないのかなというふうに思いますが、いかがですか。
○教育委員会事務局長(永井 徹君)
 お答えいたします。
 これまで世之主の城跡につきましては、ドローンを活用した測量は行っております。ある程度の数字は持っているかと思いますが、先ほど申し上げられましたように曲線の長さだったりとか具体的なところまで私も担当から直接は聞いておりませんので、把握してそれができるか、また後ほどご報告させていただきたいと思います。
○11番(桂 弘一君)
 恐らく図としては持ってないんだと思います。孫八については、琉球大学の先生方が以前ゼミの自分たちの教え子を連れてきて、夏休みを利用してちゃんと等高線に沿った、ちゃんと測られた図があります。与論町についてはそういう図を見たことがありません。それで、この石垣がどういった機能を果たしていたのかとか、そういった、例えばナカハラ先生なんかも言っていますが、今帰仁の城跡の入り口は、今、真っすぐ入っている階段、あれは当然なかったと。世之主も恐らくあれは神社をつくるときに真っすぐ造った階段だろうと、どこかから入り口があるはずなんだと。それが城壁に沿った入り口であれば、沖縄のグスクと同じ造りだということが証明できるというようなこともおっしゃっていますけれども、町の文化財ですけれども他の地域からの評価が高いわけですが、せめて我々町民に、アイデンティティーに触れる部分で、城中出身者の人たちは、皆、島の鎮めの世の主のというふうに歌って卒業して、アイデンティティーの部分ですので、そういったときにやっぱり町も一緒になって大切に思っているんだというところと、マンパワーやお金がかかるから早急にというわけにはいかないけれども、ちゃんとそういう史跡調査、あるいは数字的な資料は持ってんだと、こういう形だったんだというようなところ、そういったものがジオラマを作らなくても担当者の頭の中にあって説明ができると、それで地域住民が郷土の文化財に触れる機会を増やすという形をぜひ取っていただきたいなというふうに思います。
 続きまして、脱炭素先行地域事業についてです。2点目です。
 太陽光発電設備の設置・運用開始までの道筋はどのように計画されているか。
 2.EV車を導入するにあたり、懸念はないか。
 2点です。
○町長(前 登志朗君)
 桂議員の2点目のご質問、1.から順にお答えをいたします。
 脱炭素先行地域事業について、共同提案者であります知名町では、既に太陽光発電設備の所有・管理・販売を行うPPA事業者の選定及び契約が完了しております。本事業は両町で実施する事業であり、沖永良部島全体での再生可能エネルギー導入量や九州電力送配電の内燃力機関の下げ代制約を考慮する必要となり、慣性力を有する次世代インバータであるグリッドフォーミングインバータの導入が不可欠となります。
 本町での太陽光発電設備の設置・運用に係るPPA事業者選定については、両町で同一であることが事業の着実な進捗を図る上で望ましいことから、PPA事業者の選定・契約については随意契約を予定しております。随意契約による事業者選定及び契約締結については、環境省の確認と了承を得ております。
 また、事業者選定及び契約と同時に、九州電力送配電に対し令和6年度に設置を予定している施設の電力申請を行い、九州電力送配電の電力系統との系統接続契約が完了次第、各施設の工事を行います。工事完了後、安全基準確認のために使用前自己確認を行い、九州経済産業局へ届出を出します。その後、九州電力送配電と日程調整の上、系統連系を行い、運用が開始され、運用開始日の月より太陽光発電設備で発電された電力料金の支払いが始まります。電力系統への系統連系に関連する業務はPPA事業者が行います。
 PPA事業者の選定・契約については来年度に実施し、電力系統への系統連系については施設ごとに行う計画となっております。
 続いて、2.のご質問にお答えいたします。
 脱炭素先行地域事業において、本町では令和9年度までにEV自動車8台、EVバス2台の導入を計画しております。
 EV車両を導入する際の懸念点といたしましては、初期投資とランニングコストが多額となる可能性が挙げられます。特にEVバスの導入には、EVバス車両本体のほか、充電設備の整備や運用管理、保守点検が必要となります。
 運用面では、走行距離や運行頻度、充電設備の設置場所などを考慮した効率的な運行を計画する必要があります。しかし、適切な運用とリスク管理を行うことで、環境負荷の低減や持続可能な交通システムの構築が期待できます。
 また、EV車両には蓄電池が搭載されていることから、停電時や災害時における非常用電源としての機能を有し、EV車のバッテリーを活用して避難所や救急活動の拠点での電力供給など、防災における利活用も期待できます。
 壇上からは以上でございます。
○11番(桂 弘一君)
 リーダーは夢を語れとよく言われます。先ほど来、昨日、同僚議員の答弁においても、今日の同僚議員の答弁においても、2050年を見据えてということで夢を語られたと。将来像は明るいものということで、この町の明るい将来像を語るということにおいては、それはそれとしてすばらしいことかなというふうに思うんですが、ただ、世界の流れがそうである、国の方向性がそうであるという中で先行地域に指定されたということで、予算があるからということで、いけいけどんどんというような形、そこはちょっと戒めるところも、慎重にしながらの進め方でなければいけないのかなというふうに思うところなんですが、ざっと、共同提案者ということで、もう知名が進んでいますから、知名と踏襲していくという流れだというふうに今説明を受けましたが、今回ここで確認しておきたいのは、電気料金が安くならないでも、新電力会社、PPA事業者が高くなるということはあり得ないのかなというのが一般常識だと思うんですが、そこの確認をしておきたいと思います。
○脱炭素推進室長(永野敏樹君)
 PPA料金につきましては、現在のPPA事業者のシミュレーションにおきましては、九州電力送配電の電気料金よりは高くならないというふうに計算をしているところでございます。今後のエネルギー情勢については不透明な部分がございますが、昨今の現状から考えますと、石油の卸価格等々がここから下がることはなかなかないのかなというふうに考えておりまして、発電コストがこれ以上下がることはなかなかないのかなと思っておりますので、そこで再生可能エネルギー、太陽光発電によるPPA料金のほうが九州電力送配電の料金より高くなるということは、今、現状考えておりません。ただし、もし九州電力送配電の電気料金が下がるようなことがあれば、そのときはまたPPA料金についても事業者と協議して検討を進めていくというふうな形で契約を締結できればというふうに考えております。
○11番(桂 弘一君)
 室長、ここはもう説明は要らない。高くなることはないというふうな断言の下での事業執行だというふうな答えをいただきたいんですけれども。もう一度お願いいたします。
○脱炭素推進室長(永野敏樹君)
 事業の経営については、なかなか我々のほうからああだこうだと言うことは難しいと思いますけれども、事業者においても現在支払っている電気料金よりは高くならないような事業シミュレーションを行っているということですので、町としては電気料金は高くならないというふうに考えております。
○11番(桂 弘一君)
 思いますでは、なかなか無条件で、仮にこの予算書は検討の余地があるのかなということになりかねないと思うんですが、現状、離島において、本土並みと言われる唯一というか、数少ないのが電気料金です。その電気料金より夢を求めて高い電気料金を買うということは、幾ら何でもなかなか多くの町民には理解が得られないと思うんですが、町長、一言お願いいたします。
○町長(前 登志朗君)
 PPA事業者といろいろ打合せしていく中でも、そこのところはバランスを取って、高くならないという計算で今行っております。ですからそうなるというふうに考えておりますし、プラス、何度かお話をしたんですけれども、今後、確実に、いわゆる再エネを入れなければ様々な問題が出てくる中で、再エネを入れるということが大きなアドバンテージになるということもぜひ加味いただければと思います。
○11番(桂 弘一君)
 経済的な話じゃないんだと、銭金の話じゃないと。まず、それよりも再エネの設備を入れることが価値があるんだというふうに捉えられるような今の発言の仕方なんですが、PPA業者とのいろんな打合せ、話合いはあるんでしょうけれども、九州送配電さんの電力料金よりこの再エネ電力が高くなることはないし、高くなるようであれば、その事業というか、その契約は即座に打ち切りますというぐらいの発言はないとなかなか理解は得られないのかなと思いますが、その発言の否定をしていたんで、町長、もう一度お願いいたします。
○町長(前 登志朗君)
 そのようなことはないというふうに話を進めておりますので、そのようなことはないということと、そうすることによって、今後、いわゆる二酸化炭素を出すことによっていろんな税が上がってくる、それが確実に抑えられるということと、再エネを入れることによってカーボンクレジットというのが、既にもう上場されて販売されているわけなんですけれども、それを売ることができるので、その差引きも考えたときに、非常に大きな町民、特に未来の子供たちに残すことができるというところをご理解いただければと思います。
○11番(桂 弘一君)
 クレジットの売買の中で、そこで出さないことによって、出しているところを出さないように努力するけれども、できないところは出してないところからクレジットを買ってペイしてもらえるという制度だと思うんですが、まだ現在の公共施設のこの程度の話ではならないんであって、そこまではまだ早いのかなと。将来を見据えてそういう話をするのはいいんだけれども、まず取りあえず目先のこの計画の分を、先行地域に指定されるこの分を、計画どおりビジュアルが、うまく想定どおりの仕事をしてくれてということで、九電との信頼関係の中で自分たちのタービンも積極的に調整するということで広がっていくというようなところまでが今回の方向性だと思うんですが、ただ、それともう一点、高くならないということが確約できるということであれば、それと、民間の経営ですから、それは先々分からないんですけれども、そのPPA事業者が経営が仮に立ち行かなくなったときに、第三セクターとして町が受け入れるというようなことは想定されるのかどうなのか、そういうことはあり得ないのか、そこをお願いします。
○脱炭素推進室長(永野敏樹君)
 民間の事業者が経営が立ち行かなくなった場合に、両町から出資して第三セクターとして事業を継続する可能性についてでございますけれども、こちらについては現在の事業スキームの中では考えておりませんので、そのような可能性はないというふうに考えております。
○11番(桂 弘一君)
 そこも室長、そういうことはありませんというような断言をしていかないと、日本のいろんな自治体が高度成長期以降、少し国が財政が苦しくなったときに、ちょっと自治体の財政を見直す云々の中で、第三セクターはいろんな自治体で赤字を抱えていたというケースがあったわけです。民間が立ち行かないのに、我々が第三セクターでそこを、せっかく設備があるからというふうに経営を肩代わりするということは、僕はあってはならないと思うんですが、そこも断言はしてもらわないと困るところなんですが、町長、お願いいたします。
○町長(前 登志朗君)
 PPA事業者はあくまでも民間の事業者でございまして、そこが今回全ての設備をするということでございますので、それを町がするということはないというふうに考えております。
○11番(桂 弘一君)
 経営が立ち行かなくなったときに、両町が出資してその会社を継続するということはあり得ないということでよろしいですか、もう一度確認お願いいたします。
○町長(前 登志朗君)
 なかなかないことだとは思うんですけれども、最悪の場合、そういうことはないということでございます。
○11番(桂 弘一君)
 EV車を導入するに当たり懸念はないかということの質問をしているわけなんですが、今、EV車、いわゆる電気自動車は技術的に日進月歩、常に競争が激しくて、前年度モデルがすぐ入れ替わると、いわゆるスマートフォンの機種がどんどんグレードアップしていくみたいになっていって中古車市場がすぐ暴落するというような形で、技術革新の激しい、物すごいスピードで早いところなんですが、今、ネットニュースやユーチューブとかで見ると、EV車は製造から廃棄までを考えると全く環境に優しくないというようなことが言われています。
 また、世界各国の物すごい伸び率で売れていた部分が将来に合わせて設備投資ということで、世界各国の大手自動車、フォルクスワーゲンであり、ベンツであり、フォードであり、テスラもそうですが、大規模投資が皆中止、あるいは延長というふうになっています。
 また、国の補助金を上げないと買わないという、まだ生活に密着したとするツールとしては、モビリティとしてはまだ発展途上だということで、今、一気に売上げが落ちているというような状態の中で、そんなに慌てて入れることはないのかなというような思いをしています。恐らくこの流れは止まらないのかなとは思っているんで、個体式のバッテリーで軽量化というような、それと航続距離も延びるというような形をトヨタも発売するというふうになっていますが、今現在でのいろんな問題のあるEV車を、果たして今、お金があるからというふうに入れていいのかどうなのか。
 と言いますのが、昨日、少し話しましたけれども、リースで4,200万というのは、まだ問題があるのかなというふうにまた思っています。また、そのリースについてを昨日聞いてみたら、まだはっきりとした契約というか、はっきりとした対象車ではないというようなことも聞いています。はっきりとした対象車でもないのに予算に慌てて計上するということについては若干の不満もありますが、また各課との審査がありますので、そのときにまた深い話はしたいと思います。
 時間ですので、これで一般質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで桂弘一君の一般質問を終わります。
 ここで休憩します。
休 憩 午前11時46分

お問い合わせ

和泊町役場議会事務局 

TEL:0997-92-2569

FAX:0997-92-3176