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ホーム > 和泊町について > 和泊町議会 > 議会議事録 > 令和4年 > 令和4年第2回定例会 > 6月7日(一般質問:東弘明議員)

更新日:2022年9月1日

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6月7日(一般質問:東弘明議員)

発言者

東弘明議員

発言内容

再 開 午後 2時15分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、東弘明君の一般質問を許します。
○8番(東 弘明君)
 町民の皆様、こんにちは。公明党の東でございます。
 本町におきましても、コロナ感染者が毎日発生している状況にあります。最近のコロナは、重症化、重篤化しないという、気の緩みとは思いませんけれども、3密を避け、自分の命、また我が家の命、町民の命は自分が守っていくんだという、その緊張感の下で、和泊町からコロナがなくなるときをつくってまいりたいと思います。
 それから、世界にちょっと目を向けたときに、ロシアのウクライナ侵攻という、世界中が物価の高騰、いろいろな面で影響を受けております。その中での今回の一般質問ではございますけれども、1点目、子どもの福祉について、本町のヤングケアラーに対する支援に向けた取組はどうなっているのか、町長にお尋ねします。
 壇上よりは1点、あと3点は自席より質問をさせていただきます。よろしくお願いします。
○町長(前 登志朗君)
 東議員の1点目のご質問にお答えいたします。
 国において、ヤングケアラーの実態に関する調査研究として、平成30年度に実態調査が行われております。
 実態調査では、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負って、大人が担うような家族の障害、病気、精神疾患のある保護者や祖父母の介護や年下の兄弟の世話などをすることで、自らの育ちや教育に影響を及ぼしている18歳未満の子供をヤングケアラーと定義しています。
 県においては、今年度、ヤングケアラーの実態調査を行い、福祉、介護、医療、教育等の関係機関職員への研修を実施して、ヤングケアラーへの支援体制の強化を図るとなっております。
 本町において、ヤングケアラーに対する支援に向けた取組としましては、昨年9月に、民生委員児童委員の方々に各字の調査を依頼し、実情の把握をしたところでございます。また、昨年12月には、医療機関、警察署、児童相談所などを含めた要保護児童対策地域協議会を開催し、児童虐待の相談や家庭における様々な問題への支援の在り方を協議し、支援に向けての方向性を図り、使えるサービスなどを利用し、現在も家庭に対しての支援を続けております。家庭状況や子供たちの実情も少しずつ改善されつつあり、今後も寄り添った支援を各関係機関と連携して行ってまいります。
 壇上からは以上でございます。この後は自席から、また、担当課のほうからも答弁をさせていただきます。
○8番(東 弘明君)
 このヤングケアラーの問題なんですけれども、昨年度、兵庫県選出の公明党の伊藤たかえという売れっ子参議院議員がいるわけなんですけれども、その伊藤たかえさんの地元で、二十歳になってからなんですけれども、介護をしていた親を殺してしまったと。そういう問題から、このヤングケアラーという問題が浮上して、国会でも取り上げて、今いろんな意味で、ヤングケアラーかなという感覚は持っていたかも分かりませんけれども、それが見過ごされていたという現状もありまして、それで質問させていただきますけれども、ヤングケアラーとは、難病や要介護、障害など、家族にケアを必要とする人がいる場合に、大人が担うような責任を引き受け、家事や家族のお世話、介護、感情面のサポートなどを行っている18歳未満の子供のことです。
 例えば、精神疾患を患ったお母さんのケアをする子供が、毎日、死にたいと言う母親をひたすらなだめ、理不尽な怒りやいらいらをぶつけられるなど、感情の受皿になる。あわせて、料理、洗濯、食事など家事も担い、弟、妹の面倒も見るというような事案があります。
 日本ケアラー連盟のリーフレットには、10代から祖母を介護してきた元ヤングケアラーの声として、記憶を失い、妄想に苦しみ、不安のために家族から離れようとしなかった祖母の顔を忘れられない。僕は、祖母の介護と引換えに、友達、学業、食、そして時間を失った。みとった後、知人からは「おばあちゃんは孫に介護してもらって幸せだったね」と言われたが、果たしてそうだったのだろうか。僕が本当に欲しかったのは、僕自身の生活と祖母が幸せだったと思える生活の両立だったと思うというふうに紹介をされております。
 ケアは、決して悪いことでありません。ただ、家族のケアのために、毎日を過ごすことに必死で、学校生活を普通に送れず、友達を失い、将来のことも考えられなくなるような過度なケアは、家族思いという言葉では済まされないと思います。
 まず、ヤングケアラーのこの問題は、実態把握が困難なことがあります。1つには、家庭内が外から見えないこと、2つ目は、子供のときからの生活環境なので、本人が過度の負担に気づかないということ、3つ目は、親に関わる福祉関係者がいても、むしろ、しっかりした子いる、この子にどれだけやってもらえるだろうかというように考えてしまう。本当に、社会全体で、このヤングケアラーの概念自体の認知度を上げ、正しい理解を広める必要があると思います。
 先ほどの町長の答弁にもあったわけなんですけれども、これも町長から民生委員とかいろいろあったんですけれども、本当に、このヤングケアラーというものに対して、実際、自分たちが、この問題を捉えてから、自分の周りにも、本当に子供が、親が病気がちで、お母さんは仕事に出なければならないという中で、お父さんが孤独に陥っていたときに、その娘が話し相手になって、今、元気になってきているわけなんです。そして、また、いろいろ地域の中を見てみると、ヤングケアラーというものは、今のような対象もあるし、親に代わって兄弟の面倒を見るという概念等もいっぱいあるわけなんですけれども、そういう観点から、今後の和泊町としてのヤングケアラーの対策というもの、概念をどういうふうにつくっていくのか、お尋ねします。
○町民支援課長(玉野憲治君)
 お答えします。
 ヤングケアラーの支援といたしましては、和泊町のほうに、先ほど町長の答弁からありましたように、要保護児童対策地域協議会がありまして、その中では、ヤングケアラーにかかわらず、各学校等から、そういう子供たちがあるということで相談を受けまして、例えば、保健福祉課、社会福祉協議会、あと、場合によっては、大島の児童相談所、警察署、各関係機関が集まりまして、会議を行います。その中で、その子だけじゃなく、家庭全体、家庭環境の改善等も含めて協議をしてまいりますので、今後もその活動は続けてまいりたいと考えております。
○8番(東 弘明君)
 その件は、よろしくお願いしておきたいと思います。
 国でも、このヤングケアラーの問題に関しては、厚労省なのか、文科省なのかという縦割りではどうもできない、横のつながりを持って、全体で、その問題を取り上げていこうということで、国のほうでも方向性が取られているわけなんですけれども、今日、町民支援課長とお話ししたんですけれども、保健福祉課であってみたり、教育委員会であってみたり、そこのところの横の連帯をよく密にしていかないと、このヤングケアラーの問題は見落としがちになるという、そういう問題があるということであります。
 これまで、ヤングケアラーの問題が見過ごされていたのは、役所の担当部署が明確でないということも原因の一つでした。福祉、健康、子供、教育など、どの部署も関係するけれども、直接ヤングケアラーに対する支援を想定したという部署ではありませんと、ヤングケアラーに対する。そして、専門部署を置く形ではなく、今ある部署が連携を取れるように、コーディネーターを置く形を対応する自治体もあります。ヤングケアラーの支援のために、それぞれの自治体の実情に応じて、多機関が連携する体制を構築することができるよう、地方自治体に対する支援を充実強化していくべきだという、国からの通達もあったと思います。
 そういう中で、本当に、我が和泊町の中で、担当の方に聞いてみたんですけれども、まだヤングケアラーに該当する人は和泊町で1人しかいないというお答えでした。そこのところに、僕の周りでも2人おります。皆さんの周りで、本当にちょっと手を差し伸べてあげたいとか、ヤングケアラーというものにやってほしいという体制。そこにもあったように、生活環境課、町民支援課だけでなくて、課同士が連携をしながら、そういう手だてがしっかりできればと思うんですけれども、町長、どうですか。
○町長(前 登志朗君)
 お答えいたします。
 現在、役場の職員のほうで、保健課ですとか町民支援課が中心になって、様々家庭を訪問してみたりする中で、ヤングケアラーに該当するような事例があった場合には、すぐ担当課と、また我々も一緒になって話合いをしながら、そこに対処しているところでございます。
 私自身も去年、なかなか進まない事案もございましたので、鹿児島に出張の折に、担当の課のほうにご相談に行ったり、児相にご相談に行ったりしながら、寄り添った形で、そういうものを直していくように努めているところでございますが、今後もきちんと大きく目を見開いて、そういう事案があれば、すぐに手を差し伸べられるように努めていきたいと考えております。
 以上でございます。
○8番(東 弘明君)
 3月議会の一番最後の後半の部分だったんですけれども、学校の担任の教師が宿題を出す。宿題を手がけるんだけれども、みんなしてこないと。そして、あるとき、その生徒の宿題を見ていたときに、何でぬれているのかなと。宿題をしている、そこがぬれているわけ。それで、はっと思って、その子供に、何でこうなのということで聞いたら、勉強したいんだけれども、親の面倒、兄弟の面倒を見ると、どうしてもできないと。そういう声とかがあったわけなんですけれども、学校教育現場もそうだし、また、地域に行くと、本当にしっかりした子だねという感じで見過ごしていくというところも多々あるわけなんです。そこのところが一番、ヤングケアラー、本当に学ぶべきときに学ぶことができない、遊びたいときに遊べない。そういう問題を抱えているわけですので、課の連携を取りながら、見過ごしてしまうことがないように、教育のまち和泊町が、どこにも誇れるような生活環境、学校環境、いろんな面で連携を取りながら、しっかりヤングケアラー対策もできていけばいいんじゃないかなと思います。
 そういうことで、本当に我が地域、我が周りで、いろんなヤングケアラー、そういう対象のことが見えたときに、行政も地域もひっくるめて、その子にどういう手当てができるのか、一緒に考えながら、学びの場がしっかり確保できていくような、そういう行政にできたらと思います。
 ヤングケアラー、1点目はこれで終わります。
 2点目、教育行政について。
 登下校時に子供たちが持つ荷物が過重であることにより健康に影響があると考えられているが、荷物の持ち帰りについて各学校での指導はどのようになっているのかということでありますけれども、実際に、30年度に池田正一議員が、この置き勉のことで質問をしておりました。その質問に対して、置き勉という、あったわけなんですけれども、今、現状の町内の小・中学校が置き勉のところ、どういう取組がなされているのか、お尋ねします。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 東議員の2点目のご質問にお答えします。
 登下校時の荷物の持ち帰りにつきましては、教科書やその他教材、学用品や体育用品等の重さが過重になることで、児童・生徒の身体の健やかな発達に影響を生じかねないことから、適切な配慮を講じるよう通知文や管理職研修会等を通して各学校に指導してきました。
 現在、町内の小・中学校では、平成30年9月に文科省から出された「児童・生徒の携行品に係る配慮について」の通知文を参考に、負担軽減の面と宿題や予習、復習などの家庭学習の重要性という両面から、何を持ち帰らせるか、何を学校に置くこととするかを判断し、児童・生徒の携行品が過重にならないようにしています。
 具体的には、家庭学習で使用する予定のない教科書や教材等は学校に置いて帰ることを許可したり、習字道具や絵の具セット、裁縫セットなどの大きくて重い道具類については、学校で保管場所を設けたりしています。また、中学校では、道徳、音楽、美術、体育、技術・家庭の教科書等は、教室に棚を設置し、保管できるようにしています。
 さらに、学期末や学期始めは、特に大きくて重くなる学習用具が多くなることから、過重負担にならないように計画的に持ち帰らせたり、あるいは出校日の前後の日を使って学校に持ってきたりできるよう配慮しています。また、児童・生徒の状況等を踏まえ、保護者が荷物を取りに来ることも可能としています。
 今後とも、過重な荷物の持ち帰りが児童・生徒の健康に影響を与えることがないように各学校への指導に努めてまいります。
 以上です。
○8番(東 弘明君)
 今、教育長から、いろいろるる説明があったわけなんですけれども、実際に国頭小学校は、置き勉で必要でないものを学校に置いて帰るという、そこのところが徹底されておらないようです。ある学校ではそれができて、ある学校ではそれができないでは、親御さんが心配するのは当然なんです。だから、そこのところで、本町として、学校長がいるわけですから、学校長の方針とか、そこら付近のところも多々あって、難しいところもあると思うんですけれども、統一性というんですか、今、教育長が説明したように、それが徹底できているのかどうなのか、お尋ねします。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 各学校の置き勉の対応について、小学校4校、中学校2校、6校全ての学校について、許可をしているのか、持ち帰らせているものは何なのか、置いてもよいものは何なのか、周知の方法はどうしているのか、その他配慮していること、実際、中身が入っているのは重さは何キロぐらいなのかということについて、全小・中学校に調査をしました。その結果、どの学校も、国頭小学校は、許可しているのに外国語とか音楽、道徳、家庭科、書写、保健体育、こんなのは置いてもいいと。持ち帰らせているものは、国語、算数、社会、理科。これは、周知の方法は、児童・生徒にはどのようにして周知しているのか。年度当初に説明をしている。保護者にはPTAや学級通信で周知している。配慮していることは、国語、算数、社会、理科については、家庭学習の際、活用できるよう持ち帰らせている。中身は一体これ何キログラムのものを持ち帰らせているか。5.4キロとか、空の場合には、これはランドセルやらちょっと入ったときですか、空のときに2キログラムあるとか。
 全ての学校において、非常に詳しく、これは先ほどもあったように文科省の通知文があったときに、ちょうど池田議員からも置き勉についてあって、そのときも学校にまた指導したところで、今回も全ての学校に調査をして、ここをもらって、また、その後の指導もしておりますので、今後は全ての学校がこのことについてはきちっと足並みをそろえて守るように、周知徹底をまたさらに図っていきたいと思っております。
 以上です。
○8番(東 弘明君)
 今、教育長からありました。
 これは30年4月に調査を行った結果なんですけれども、小学1年生で平均5キロほどということです。そして、一番重いときには8キロを超える。そういう結果が出たそうです。また、3年生については、平均7キロということですけれども、最大では11キロというふうになっております。5キロの米袋でさえ大人であっても重たいと思う荷物を小学生が持って通学しているという結果が出ております。
 現在、文科省では、児童生徒等の健康診断マニュアルに、学校における日常的な健康観察の視点として、歩行、立ち上がり、姿勢、運動時の不自然な動きについて、脊柱並びに胸郭、疾病及び異常の有無並びに四肢の健康状態について、確認することとしているみたいです。それについては把握してございますか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 やはりそのように重い荷物、10キログラムとかいうのは、今の子供たちは水筒も持っていくんですよね。それから、体育の服装とかもありますし、また、タブレットなども持ち帰らせるようになると、さらに重さが増すということで、本当に配慮しなきゃいけないことだと思っております。
 それから、そのことで子供たちの四肢の健康状態、脊柱がちょっと正常じゃないとか、そういったこともまた、直接この置き勉との関係じゃないんですけれども、それも少しはあるかもしれません。
 先ほど言われたことについては、詳しいデータを今、持ち合わせておりませんけれども、各学校では、通知はありましたので、そのことにも配慮していると思っております。
 以上です。
○8番(東 弘明君)
 これは、国会の国務大臣においてのお話なんですけれども、現在、全国の小・中学校のうち、話が飛びますけれども、95.2%、端末の持ち帰りの準備済みとなっております。今年度中に端末の持ち帰りルール作成を含む端末活用のガイドラインを策定するということであります。
 ランドセルが重たいというときに、端末を使った宿題で復習をする。勉強ができるような取組とか、そういうことができないかと思うんですけれども、どうでしょうか。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 それぞれ学校による家庭での家庭学習とか、そういったことも関係すると思いますけれども、端末の中には、各教科、学年、小学校でしたら1年から6年まで、中学校は1年から3年までの全ての教科書に準拠したソフトが、あらかじめ入っているようになっております。ですから、これだけ持って帰れば、勉強できないということではありませんけれども、それだけいつもただ持ち帰るということにはならないかもしれませんけれども、ほかにやっぱり教科書なども、端末は端末のよさがあり、また、教科書を見て勉強するのにはそれなりのよさがありますので、ただし過重な負担にならないように、そこだけは十分に配慮して、端末を持ち帰らせるべきときには端末を持ち帰らせて、そのときには教科書も軽くすると。その配慮はするように指導していきたいと思っております。
○8番(東 弘明君)
 前向きにご検討いただきたいと思います。
 このランドセルの件も、健常児を対象にして重い軽いを考えるのか、また、障害者を中心にした重い軽いというのを考えるのか、そこら付近のところも一番大事なところになってきます。学校とか、そういうところは、全体を見て、これぐらいなら大丈夫とか、そういうところ等、いろいろあると思いますので、いろんな意味で、これから夏場になって、一番下校時が熱中症にかかりやすい時間帯にもなってきますので、そこら付近のところ、置き勉とか、いろいろ対策は取れると思いますので、そういう形でしっかり取組をお願いしたいと思います。
 じゃ、もう3点目に移りたいと思います。
 土地改良施設・農地基盤整備について。
 1.土地改良事業による基盤整備が完了している地区で未整備圃場の整備はできないか、お尋ねします。
 2.農業用貯水池のフェンス等の安全確保管理体制はどうなっているのか。
 2点、お尋ねします。
○町長(前 登志朗君)
 東議員の3項めの質問について、1.から順にお答えいたします。
 本町の農地基盤整備につきましては、国頭・西原字を受益地とする県営畑地総合整備事業第二伊美地区が令和2年度に完了し、令和3年度末現在、圃場整備済量は1,542ヘクタールであります。
 基盤整備が完了している地区で未整備圃場につきましては、県営事業を実施する中で、名義人や多数の相続者から施工同意が得られなかったなどの理由により、実施できなかったのではないかと理解をしているところでございます。一度事業採択となった地区で、地権者の意思で地区外となった地域の再申請は困難かと思われます。
 なお、他事業であれば、地元要望により実施要件等を満たすことで、事業採択申請の可能性があります。
 続きまして、2点目のご質問にお答えいたします。
 去る4月に町が管理するため池で発生した死亡事故につきましては、誠に遺憾であり、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
 耳付池で発生した件を受け、全てのため池の緊急点検、応急処置を行いました。
 農業用貯水池のフェンスなどの安全確保管理体制につきましては、本町所有の農業用ため池が89か所あります。そのうち、沖永良部土地改良区に管理委託をしているため池が18か所、各字と指定管理基本定協定を締結しているため池が71か所あります。
 農業用ため池の軽微な補修等については、多面的機能支払交付金事業により、各字組織の水土里サークル活動でため池の保守管理が活動の取組に位置づけられており、点検結果に応じて実施しているところです。また、各字組織において対応が困難なものについては、関係機関と事業検討を行い対応しております。本年度、長畠1号池、次年度以降、笠石池、汐海調整池のフェンスの更新を予定しております。あわせて、ため池の安全確保に必要な経費を6月補正に計上しております。
 今後も地域、関係機関と協力・連携しながら農業用ため池の安全確保に努めてまいります。
 議員におかれましては、過去においても何度もこのことにご注意をいただきまして、誠にありがとうございました。議場からの答弁は、以上とさせていただきまして、この後は、また、担当課からもご説明をさせていただきます。
○8番(東 弘明君)
 基盤整備事業なんですけれども、和泊町では、畑地基盤整備事業は、ほぼ完了・達成していると思います。ここまで来るには、役員、推進委員、地域の皆様方の並々ならぬご苦労があってできたと思います。本当にご苦労さまでした。
 これから、島の農業を考えたときに、当時は役員や推進委員の説得にもかかわらず反対をしていた未整備の畑地が取り残されております。その当時とは代も替わり、また土地の売買などにより状況は変わってきていることであります。その中で、畑地を整備し、畑かんを設置してもらいたいとの声が多く聞かれます。
 そこで、島の農業の発展のために、また隣接地の区画整備のためにも、ミニ基盤整備等の事業等が導入できないか。そこをお尋ねします。
○耕地課長(山元博文君)
 お答えします。
 ただいま議員から、以前、区画整理をして、そのときは反対ということで、また代が替わってということで、再整備についての質問かと思われます。
 実際、基盤整備が完了した地区の中に点在する土地が、未整備圃場の整備を実施する場合、耕作しやすい区画整形をするわけなんですけれども、議員も先ほど認識はしておりましたけれども、既に土地改良事業が完了した農用地周辺の当時の周りの方々の同意と、また再整備になりますと、再度、工事費用の負担、あるいは、工事期間中、周りの方は耕作もしておられるわけですので、そのようなことから制約等が生じることから、周りの方の理解が必要かと思っております。このことは、議員が先ほどおっしゃった売買等があったケースとは、また違ってくるのかなと思っております。
 町長答弁で、他事業という答弁がありましたけれども、ここで他事業の説明をさせていただきます。
 現在、平成27年に国のほうで創設されました事業がありまして、これまでの事業は、県営畑総事業で育成型、支援型、また、区画整理、畑かん等について、畑総の育成型では10ヘクタール以上、支援の畑かんでは20ヘクタール以上の要件がありました。そこを緩和するために、27年に創設されておりまして、まだ本町では取り組んではいないんですけれども、その主な事業の概要の説明としまして、これまで面積等の要件が大きかったんですけれども、この事業、農業基盤整備促進事業のほうは、面積要件が5ヘクタール以上となっております。実施区域におきましては、農振農用地全てとなっております。
 また、これまでの県営畑総事業では、9割の補助で、1割でできたんですけれども、この事業につきましては、国60%、地元40%という負担割合になります。
 もう一つ、農地耕作条件改善事業というものがありまして、そちらのほうは面積の要件はございません。ただし、国の補助事業なので、1人の要望では事業が実施できないこととなっており、2者以上の要件、または事業費等が200万以上、一番大事な、そこでは、その地区が農地中間管理事業の重点区域であることが条件となっており、また、ただ単に重点区域であればいいというわけじゃなく、集積の目標を定めて達成するのが大前提となっておりますので、その辺の要件をクリアできる案件であれば、この事業に導入は可能かと考えております。
○8番(東 弘明君)
 いろんな条件はあると思います。その中で、本当に農業所得向上のためには、畑を整備して、水を引いて、高収益農業をしていくためには、どうしてもいろんな事業を導入していけたらと思っております。そういうご努力をよろしくお願いをしたいと思います。
 それと、ため池の安全管理体制についてでありますけれども、ため池の必要性において、今までにも、こう町長もおっしゃったとき、一般質問を何回かしてきました。今回も、フェンスの破損した部分から人の命に関わる事例が発生したということであります。
 そのことで、事故が起きる前になぜフェンス破損の部分の修繕ができなかったのかをお尋ねします。
○耕地課長(山元博文君)
 お答えします。
 現在、フェンスが破れて、その前に補修ができなかったのかという質問でありますけれども、去る4月16日に起きました耳付池の不慮の事故につきましては、警察のほうも、まだ現在、事故・事件の両面で捜査中ということで、私のほうで、臆測でフェンスから落ちたとか、そういうことは申し上げることはできません。
 確かに、緊急点検等を実施しまして、フェンス等も塩害腐食のため空いた箇所も数か所ありました。この点につきましては、先ほど町長も答弁いたしましたけれども、多面的機能支払交付金事業、通称、各字で行っております水土里サークル事業のほうで、ため池管理のほうも計画に位置づけられておりまして、国頭字におきましても、代表を中心としまして、まさに合成樹脂の網ネットのほうで、全部は終わっていなかったんですけれども、ちょうどもう取りかかっている最中の出来事でありました。
 以上のことから、各字におきましても、また耕地課におきましても、緊急点検を踏まえ、2日、3日後には耳付池以外のため池についても全ため池を調査して、施錠等、看板等、フェンス等の不具合等を調査して、改善のほうに向け、また今回の補正のほうにも計上させている状況であります。
○8番(東 弘明君)
 事故があった後で、空いていたのを皆塞いだということです。そのことは、その以前にちゃんとそこのところの補修ができておれば、そういう事故は起こらなかったんじゃないかなということを思います。
 以前にも根折の小池で2人の子供さんが溺れたというところもありました。それも、普通一般で考えれば、子供しか通れない、大丈夫だろうと、地域の管理者、また皆さんも考えていたと思います。だけども、そういうところで事故があったということです。そのことは、実際に事故が起きないようにするために、今度は工事の施工の仕方が一番大事になってくると思います。
 それで、特に国頭のほうに池が多いわけなんですけれども、国頭というところは、ナアジマと違って、本当に塩害で腐食が早いです。そういうところに、普通のドブヅケのもので再生しても、またすぐ腐れるんです。であれば、今、先ほど課長も言ったんですけれども、フェンスは、あれはビニール系というのかな、プラスチックというのかな、そういう腐れないものの施工の仕方。そして、支柱も、実際に前も一遍提案したことがありました。今の工事は、ブロックごとに引っこ抜いて、そして支柱を立てて、そこにフェンスを張っていくという施工です。それを、前にもお願いしたんですけれども、もっと工作は簡単で、取替えが楽で、工事ができるような、パイプハウスとか、そういうのを見ると、ブロックの脊柱の中に鉄の棒があって、その上からパイプをはめ込んで、ねじで締めるんです。そういう施工をすると経費も安くなります。そして、もっと丈夫なステン系とか、いろいろそういうものも取り組めると思います。
 そういう形で、本当に一番大事なことは、事故を起こさないためには、耐久性を長く維持させるということも一番大事だと思います。変えたは、また腐れたわという、このサイクル、循環では、なかなか見落としがちな、いろんなことが起きると思いますけれども、そこら付近のところもご検討願えないでしょうか。
○耕地課長(山元博文君)
 塩害用のネットフェンス等、また腐れない合成樹脂のネット等の提案でありましたけれども、県営事業の中では、農業農村整備事業で実施する転落防止等につきましては、また防護柵の設置基準等が示されておりまして、その基準によって工事等は進めています。
 先ほど議員から提案がありました簡易なそういうハウス等の利用のことは、また各字で、大きな方針等は町のほうでしかできないんですけれども、小さなもの、軽微なもののフェンスの補修等につきましては、議員が提案していただきましたことをまた持ち帰りまして、各字、また県、耕地課もまた協議したいと思います。参考にさせていただけるかと思っております。
休 憩 午後 3時03分

再 開 午後 3時04分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
○8番(東 弘明君)
 最近、改正土地改良法というのができました。その中で、同法は、頻発化、激甚化する豪雨災害を受け、農家の同意や費用負担なしで、国や自治体が農業用水利用施設を迅速に整備することができるという予算があるそうです。実際には、最近できた法ですので、本町でいつから対応できるかは分かりません。今までは地震のみにそういう対応をしていたんですけれども、西日本豪雨とか、そういう災害等が出た後は、豪雨とかにも適用されるということであります。これは農家とか関係機関に許可が得られなくても修繕ができるという、そういう改正土地改良法が施行されていますので、そういうところとかも勉強しながら、お互いに、事故のない、そして水がないと永良部島では農業は大変だと思いますので、安心・安全で水が使えていけるような、そういう取組をしていきたいと思います。
 そして、最後に、これも地方創生臨時交付金、ノウコウの活用についてということでありますけれども、これはいろいろ5点ほど載せてあります。
 住民生活等の負担軽減対策について、地方創生臨時交付金の活用についてということで、昨今、世界情勢の影響による原油・物価高から町民生活を守るために、どのような取組を考えているのか、お尋ねします。
 1.学校・幼稚園・こども園の給食費や副食費等の保護者負担を増大させないことについて。
 2.住民税非課税世帯などに対する臨時特別給付金の給付対象の拡大や、給付額の増額について。
 3.子育て世帯生活支援特別給付金の給付対象の拡大や、給付額の増額について。
 4.物価高騰により経費が増大した事業者に対し、必要な経営支援について。
 5.農業関係者への肥料高騰軽減やハーベスタ利用料金の負担軽減について、お尋ねします。
○町長(前 登志朗君)
 東議員の4項目めのご質問に対して、1.から順にお答えしてまいります。
 1.町内の保育園・こども園の副食費については、令和元年10月から始まった幼児教育・保育の無償化に伴う措置として、対象児童のいる家庭に新たな負担が出ないようにしているため、副食費の保護者負担はありません。このため、原油・物価高騰などによる影響はないものと考えております。
 また、この件につきましては、後ほど教育長からも答弁をさせていただきます。
 2.住民税非課税世帯などに対する臨時特別給付金の給付対象の拡大や、給付額の増額についてでございますが、現在、令和3年度からの住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金を支給対象1世帯当たり10万円の給付を行っており、5月25日現在1,020世帯への給付を行いました。
 この臨時特別給付金は、住民税均等割非課税世帯や令和3年1月以降に新型コロナウイルス感染症の影響で家計急変のあった世帯を支援する給付金となっております。
 給付金を受給するためには手続が必要で、要件を満たしているのにまだ申請のない家庭へは再度手続の促しを行ったところであり、今後も漏れなく給付ができるように取り組んでまいります。
 また、今年度は、国の方針として、令和3年度は課税世帯で支給対象外となったが令和4年度に新たに非課税世帯となった世帯等に向けての特別臨時給付金の支給が行われる予定であります。
 議員から質問のありました給付金対象の拡大や給付額の増額につきましては、今後の国の動向等を見極めながら必要な支援策を検討していきたいと考えております。
 3.の子育て世帯生活支援特別給付金の給付対象の拡大や、給付額の増額についてでございますが、子育て世帯生活支援特別給付金事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、食費等の物価高騰などに直面する低所得の子育て世帯に特別給付金を支給することで、その実情を踏まえた生活支援を行うものです。今回の給付については、国が定める基準に沿って、児童扶養手当受給者と住民税均等割が非課税の子育て世帯を対象に、児童1人当たり一律5万円を給付することとし、町独自の給付対象の拡大や給付額の増額対応は考えておりません。
 4.の物価高騰により経費が増大した事業者に対し、必要な経営支援について。
 4点目の事業者支援につきましては、現在事業の展開を模索しているところですが、影響を受けている業種の選定が困難なことから、全世帯を対象としたプレミアム付商品券などを発行し、町内の事業所で利用していただくことで、各家庭の生活者支援と同時に町内事業者の支援を検討しているところでございます。
 5.の農業関係者への肥料高騰軽減やハーベスタ利用料金の負担軽減についてでございますが、令和4年度新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金で財政措置された農林水産業原油・物価等高騰対策事業を利用して、農林水産業者に対して、飼・肥料や燃油などの高騰分を助成するため事業要望を行っております。
 また、さとうきびハーベスタ利用料金については、群島内の島ごとの関係者で協議の上、標準額が示されており、これを基に、それぞれの組合で設定されております。
 お尋ねの利用料金の負担軽減については、農政関係各種協議会などで県へは要望しておりますが、さとうきび生産者交付金や、さとうきび増産基金事業費枠などを理由に、厳しいということです。
 しかし、サトウキビ生産者の経営向上のためには、引き続き、国・県に対し、交付金や助成金及び基金の財源確保について要望を続けてまいります。
 壇上からは以上でございます。
○教育委員会教育長(竹下安秀君)
 東議員のご質問にお答えします。
 現在、幼稚園の給食費については、園児1人当たり牛乳代月額500円をご負担いただいております。なお、令和元年度、10月からは、おかず代、米飯、パン代については無償化を実施しております。
 小・中学校の給食費については、小学生1人当たり月額3,300円、中学生1人当たり月額3,600円をご負担いただいております。なお、米飯、パン及び牛乳代を町の一般財源などで賄っており、一部無償化として、保護者の負担軽減に努めているところです。
 さらに、要保護及び準要保護世帯の児童・生徒に対しては、就学援助制度により学校給食費の補助をしているところです。
 また、世界的に新型コロナウイルス感染症拡大やウクライナ危機の影響で原油や小麦等の価格が高騰しております。現在のところ、本町学校給食における食材費の増額には影響していないため、給食費の増額は予定していないところです。
 以上です。
○8番(東 弘明君)
 実際に、この臨時交付金は、国が地方創生臨時交付金の活用ということで、原油・物価高騰対応分として、国の予算で1兆円を各地方公共団体に配分をして、その配分額が和泊町で4,984万3,000円交付金として配付されているということで、それをどういう形で利用していくのかということで質問させていただきました。
 これは、各市町村議員までみんな、4月20日に町長に要望書を公明党として上げたところであります。それの確認ということで、今日確認をさせていただきました。
 本町は、そこのところが、もう今できているということであります。じゃ、その4,000万余りの交付金をどういう形で町のために財源確保し、生かしていくのか。そのことをお願いしまして、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(永野利則君)
 これで東弘明君の一般質問を終わります。
 以上で本日の日程は全部終了しました。
 本日はこれで散会します。お疲れさまでした。
散 会 午後 3時16分

地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

 和泊町議会議長 永 野 利 則
 和泊町議会議員 中 田 隆 洋
 和泊町議会議員 山 下 幸 秀

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