閉じる

更新日:2021年3月23日

ここから本文です。

第1日(4)

発言者

前 利悦

発言内容

再 開 午後 1時20分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、前利悦君の一般質問を許します。
○6番(前 利悦君)
 本町の農業生産額は3年連続の60億円越えが見込まれていました。本年はサトウキビの低糖度、バレイショの価格の低迷と、農家にとっては大変厳しい状況にあります。
 農家目線での行政を、子供目線での教育をという視点から質問をさせていただきます。
 1、農業振興について。
 ①バレイショ価格の低迷の原因は何なのか。今後の対策はどのように取り組んでいくのか。
 ②バレイショが選別機の処理量を大幅に超えたため、出荷場の屋外にブルーシートをかけて保管されていた。そのため腐敗等が進み、選別で除外された品が増加していないか。また、腐敗等が進み、市場での評価も悪くなり、価格低迷の要因になっていないか。
 今後も生産量増加に伴い荷受け調整が想定されるが、関係機関等と協議して、農産物保管倉庫の新設の考えはないか。
 ③生産組合への農機材等の導入時の補助事業は以前からあるが、生産者個人向けのトラクター等、導入時の補助事業はないのか。
 ④里芋やニンニク栽培等に使用されるマルチは産業廃棄物として町からの処理助成があるが、生分解性マルチの購入助成は考えられないか。
 ⑤本町の農地基盤整備率は幾らか、また、費用対効果はどのように試算しているのか。
 ⑥実験農場の運営について、時代のニーズに合った新たな取り組みはどのように考えているか、また、圃場や施設等を農家に貸し出す計画はないか。
 ⑦6次産業化への取り組みにはどのような助成があるか。
 2、ふるさと納税について。
 ①分掌事務の移管により総務課から企画課へ移管されたが、その意図と目的は何か。
 ②過去2年間の寄附金総額、件数の推移はどのようになっているか。
 ③ふるさと納税では住民税と所得税が控除されるが、どれくらいの額がいつ控除されるのか。
 ④PR活動はどのようにしてきたか、また、今後どのように取り組んでいくのか。
 3、教育行政について。
 ①昨年、本町の学校で教師と生徒間の信頼関係が構築されていない状況があったが、現在はどのような状況か。
 ②昨年度の各学校の不登校件数は何件か。また、現在はどのような状況か。
 以上で壇上からの質問を終わります。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦君の一般質問に、順を追ってお答えをいたします。
 農業振興について。
 今期のバレイショ価格の低迷により生産農家の経営に甚大な打撃を与えているその要因について、JAあまみ和泊事業本部営農販売課の調査結果を聞き取りしたところ、北海道産バレイショの生産が平年並みで市場に出回った、天候に恵まれて沖永良部、徳之島、他の県内産とも大豊作となった、などがその大きな要因と考えられ、JAあまみ和泊事業本部としては、今後の対策として、生産者と一体となってリレー出荷、計画出荷の励行と相対出荷を行うことで価格安定を目指すとしております。
 次に、今期バレイショの共販見込み量は当初4,500トンでありましたが、3回の上方修正を行い、JAあまみ和泊事業本部の最終共販量が5,766トンと過去最も多い量となったと報告を受けております。
 保管状況が価格低迷の要因ではないかというご質問でございますが、JA和泊事業本部や園芸振興会にこれから究明をお願いしたいと考えております。
 保管倉庫につきましては、JAあまみ和泊事業本部の輸送コスト支援事業の生産振興計画によりますと、基盤整備費の一部を積み立てしており、今後、保管倉庫建設を計画しているようでありますので、JAと連携を図りながら側面からの支援をしていきたいと考えております。
 次に、農業機械導入に際して農家個人が活用できる事業としましては、平成28年度から産地パワーアップ事業があり、平成29年度の事業実績として、ブームスプレイヤと一体的に整備することでトラクターも導入されております。
 次に、生分解性マルチの購入助成につきましては、本町においてはJAあまみ和泊事業本部青年部の提案により里芋生産における生分解性マルチの試験が行われており、労力の省力化、産業廃棄物処理経費の削減、生産性についても効果を得られたようでございますが、しかしながら、生分解性マルチの価格がポリマルチの3倍程度で高額であることが課題となっており、JAでは今期作の里芋で実証、分析し、実用に向けて取り組んでいくとのことでございます。
 町としてもJAとの連携を図り、より効率的で生産性が高く環境に優しい農業の推進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、本町の農地基盤整備率は、平成29年度までに、区画整理が要整備量2,320ヘクタールに対し1,540ヘクタールの66.4%、畑地かんがい整備が要整備量1,705ヘクタールに対し1,073ヘクタールの62.9%となっております。
 土地改良事業の実施に当たっては、さまざまな観点から費用対効果の分析が必要とされており、基本的要件を満たすことが義務づけられております。
 効果項目として、反収増加による作物生産効果、農産物の品質や商品価値の向上の品質向上効果、機械化などによる省力化の営農経費削減効果、維持管理節減効果などがあり、それぞれの効果項目に対し工種別に試算しております。
 次に、実験農場の運営につきましては、現在、実験農場では付加価値の高いスプレーギク生産に向けて関係機関と一体となり、実需者ニーズの高い八重咲き品種の選定及び栽培について取り組んでいるところでございます。
 このような取り組みと花卉のPR活動とを連動させることで、安定的な生産と実需者への周知を図り、本町花卉の新たな販路を見出していきたいと考えております。
 また、農家の担い手を対象として、圃場や施設などについて賃貸借契約を交わした上で貸し出しており、営農指導も行う育成機関としても取り組んでいるところでございます。
 次に、6次産業化に取り組むに当たっては、明確な事業戦略のもと付加価値の高い農林水産物の生産、新商品開発など、初期段階の課題を一つひとつ乗り越え、商品の量産体制を築き、市場への提供へとつなげていくことが重要であり、各発展段階における支援が行われております。
 平成30年度は、県、大島支庁、市町村が連携し、6次産業化を目指す事業者、また既に6次産業化の計画実現に向け取り組みを始めている事業者を支援する6次産業化サポートセンターが設置され、各地域において個別相談会や研修会が実施されることとなっております。
 現在、町としてあざ・まち元気活動支援補助金を整備しており、これから募集する予定であり、予算総額200万円を当初予算で計上してあります。
 2点目のふるさと納税についてでございますが、平成30年度からふるさと納税事務が総務課から企画課へ移管されました。意図といたしましては、全国に10カ所ある郷土出身者の組織の窓口や観光・商工・交流部署も企画課で担当していることから、ふるさと納税に関する情報発信が円滑に行えることが目的でございます。
 次に、ふるさと納税寄附件数、寄附金額につきましては、平成28年度は409件、1,520万円、平成29年度は742件、8,681万9,000円となっており、全国から多くの温かいご寄附をいただいたところでございます。
 なお、増加した要因といたしましては、ふるさと納税サイトの窓口をふやしたことや、従来の加工品や青果物に加え、ケイビングなどの観光体験メニューやトラベルクーポンなどの返礼品の充実が図られたことなどが考えられます。
 平成30年5月末現在の寄附金額につきましては、寄附件数が193件、寄附金額は1,690万3,000円となっております。
 今後とも、他市町村のプロモーション方法やふるさと納税の活用法を学び、地域活性化につなげられるような取り組みを実施していきたいと考えております。
 次に、税金の控除につきましては、ふるさと納税の大きなメリットは地域を代表する特産品などがお礼の品として送られていることに加えて、寄附金額から自己負担額の2,000円を除いた金額が税金から控除されることでございます。
 控除を受ける場合、基本的には寄附を受けた市町村が発行する寄附金受領証明書を添えて確定申告時に提出しなければなりません。例えば、1万円を寄附した場合、自己負担額2,000円を除く8,000円が所得税及び住民税から控除されます。控除の内訳としては所得税が800円、住民税が7,200円となります。
 控除の時期につきましては、平成30年1月から12月までの間に1万円の寄附をした場合、平成31年3月15日までに確定申告を行うと、平成30年分の所得税が800円還付され、平成31年度分の住民税が7,200円控除されます。なお、寄附限度額や還付、控除額は、寄附をされる方の収入や家族構成などに応じて変更が生じます。
 次に、PR活動につきましては、これまで町広報紙やフェイスブックなどのSNSを活用した広報活動を初め、返礼品カタログを全国沖洲会などに発送し、沖洲会の総会の祝辞などにおいてもふるさと納税制度のPRを積極的にさせていただいております。
 郷土出身者への制度周知や返礼品の充実、ふるさと納税サイトの有効活用、返礼品事業者との連携強化などが功を奏し、平成29年度は、28年度に比べ寄附件数は1.8倍、寄附金額は5.7倍と大幅な伸びを見せております。
 NHK大河ドラマ「西郷どん」の放映や、平成30年7月1日から那覇、沖永良部、徳之島間のアイランドホッピング航空路線がスタートするなど、全国から多くの来島者が見込まれるとともに島の注目度も高まります。この好機を生かし、おきのえらぶ島観光協会と連携した新たな特産品の掘り起こしやお客様ニーズ調査、来島者の動向データを分析し、郷土出身者を初め、訪れた観光客や全国の沖永良部ファンの皆様に本町のふるさと納税制度をPRしてまいりたいと考えております。
 今年度は、ふるさと納税寄附額1億円を目標として、多くの皆様に本町を応援していただけるよう、官民連携して取り組んでまいります。
 ふるさと納税は、全国的に返礼品に特別な注目が集まる傾向が見られますが、本町は地方創生・地域活性化のために戦略的にふるさと納税を活用していきたいと考えております。
 寄附金の使途を明確化し、地域の魅力を伝え、共感を得ることで寄附を募り、寄附者とのコミュニケーションを継続的に行っていけるような取り組みを実施してまいりたいと思っております。
 以上で壇上からの答弁は終わりますが、次からの質問については自席から担当課長からも答弁をさせていただきます。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 前議員の教師と生徒間の信頼関係が構築されていないが、現状はどうなのかという質問にお答えをいたします。
 昨年度は、教師と生徒の信頼関係が構築されていないために、生徒や保護者に不安を抱かせる状況がありました。教育委員会としましては、生徒が自分の夢や目標に向かって学習や運動に力を発揮できる学校づくりのために、学校とともに教師の服務指導や人権同和教育の視点に立った学級経営、生徒指導のあり方など研修を重ねてまいりました。
 学校では、生徒が授業に生き生きと臨めるように、教師みずから指導方法や言動を見詰め直し、教師同士で指導のあり方を本音で話し合ったり、ベテラン教師が若手にアドバイスをしたりして、明るく活気のある学校の雰囲気をつくり出そうと取り組んでいるところであります。
 現在では、当該学校において講師と生徒との信頼関係が構築されていないという報告は受けていません。学校訪問や授業参観、生徒の状況などからも、教師と生徒との信頼関係を維持しながら教育活動が進められています。
 今後も、校長のリーダーシップのもと、職員が一丸となって信頼関係構築に当たるとともに、PTAや地域との連携を深めながら、健全な学校運営が図られるよう教育委員会としても学校に指導助言に当たっていきたいと考えております。
 2点目の不登校についてにお答えをいたします。
 小学校は、昨年度1校、2件ありました。今年度に入り1件は昨年度から引き続いており、1件は解消されました。しかしながら、本年度、2件が新たに出てきたので、現在小学校は1校、3件の不登校があります。
 中学校は、昨年度1校、7件でした。そのうち4件は当時中学3年生でしたので、現在卒業しています。あとの3件については、1件が本年度も不登校が続いています。あとの2件は病気での欠席が多く見られます。本年度、新たに1件の不登校が発生しましたので、中学校は現在1校、2件の不登校となります。
 今後も、不登校への早目の対応や、児童生徒の不登校の要因の把握に努め、保護者、関係機関と連携して対応し、不登校児童生徒の解消に努めていきたいと考えております。
○6番(前 利悦君)
 それでは、引き続き質問させていただきます。
 バレイショの価格の低迷ということで、北海道等との競合があったということですけれども、これは毎年のことではないかと思うんですけれども、その辺のところの解消のためにということで、また倉庫ということも考えたりしたんですけども、それで、この価格が低迷したわけですけれども、これに対して農家への補償というんですか、昨年はたしか種芋で少し助成等があったような気がするんですけれども、その辺のところの助成というのはどういうふうになっているか教えてください。
○経済課長(武 吉治君)
 価格低迷になりますと、今、基金を設けておりまして、安定基金というのがございまして、JA和泊事業本部においては、3月期、4月期においての基金をことしは発動することに確定いたしました。3月期において1キロ当たり9.37円、4月期については14.5円という基金が発動されます。もちろん、精算についてはおくれてまいりますので、3月については明日精算されると聞いております。4月についてはまた1月ぐらい後になると思っております。
○6番(前 利悦君)
 3月分については、たしか全農から連絡が来ているんですが、そのことを大体9.7円ですか、というふうに思っているんですけれども、そうすると、4月分についてはこれから、14.5円ということですか、その辺の助成があるというふうに考えていいわけですか。
○経済課長(武 吉治君)
 先ほど申し上げたとおり、1月後ぐらいになると思いますが、14.5円です。もちろん、そのほかに輸送コスト支援事業というのがございますので、おおむね1キロ当たり11円ぐらいの返しがあると思っております。
 2月末時点の輸送コストの精算も、あす行われると聞いております。
○6番(前 利悦君)
 わかりました。
 それでは、2点目ですけれども、ことしは価格の低迷もあって、かなりJAのほうにジャガイモが集中して、私も見ましたけれども、庭、それから倉庫の中、いっぱいフレコンが置いてあるのを見ましたけれども、そういうことはこれからも起こる可能性がありますし、今年度は昨年に比べて、昨年が4,500トン、今年度が5,766トン、1,266トンぐらいふえたということですけれども、これは収穫面積がそれだけ多くなってふえたと、そういうふうに考えているわけですが、その辺はどうでしょうか。
○経済課長(武 吉治君)
 確かに収穫面積もふえておりますが、やはり天候に恵まれて、特に丸系の芋類について豊作だったということと、3月期に天候が非常によかったので、特に集中して農協に集荷されたということでございます。途中、2回ぐらい出荷調整も行っておりますが、そういったことを加味しながら今後対策を練っていくということを聞いております。
○6番(前 利悦君)
 バレイショの生産というのは今後もふえていくということは考えれると思うんですけれども、そこで、今、奄振の延長に向けていろいろ町の要求ですか、そういうのをまとめておるんではないかと思うんですけれども、農業関係で要求というのはどういうことを要求しているのか、その辺を教えていただきたいと思います。
○経済課長(武 吉治君)
 農業関係で奄振の要求ということでございますが、現在行われている平張りやハウス、いわゆる施設類の継続をお願いしていこうと思っております。また、あわせて、先ほど申し上げました輸送コスト支援事業というのが農家のためにかなり役立っているということを農家の家庭の中でいろいろ話をしているときに聞いております。そのことも、今後とも継続して行っていただきたいということを強く要望してまいりたいと思っております。
○6番(前 利悦君)
 ぜひ、奄振延長に向けての、今そういう計画がもうできているかもしれないし、既にできたかもしれないんですけれども、ぜひジャガイモ農家が本当に丹精込めてつくったものを外に置くと。何か見るに忍びないと。つくっている人たちはそういうふうに思います。ぜひ、そういう観点から、奄振が5年間延長のときでもありますので、和泊町の農業振興という観点から、大型事業の一つとして保管庫の設置をしてほしいと思うんですけれども、ぜひお考えを聞かせていただきたいと思います。
○町長(伊地知実利君)
 奄振事業につきましては、先ほど経済課長もお答えいたしましたように、当然、今、課長がお答えしたのは、延長を前提としてこういうことを計画していますよということでありましたが、今、私どもが取り組んでいるのは、奄振は当然今年度で切れるわけですので、31年から、ただし奄振の期に入れるように強力に作業を進め、また12市町村の意見等を聞きながら奄振の要望、延長に向けた取り組みを今しているところでございまして、当然、今、前議員が言われましたように、本町としても要求、お願いをしているところですが、12市町村が足並みをそろえて農業振興に取り組んでいくという基本的な考え方で、この奄振延長に向けた取り組みはしてまいりたいと、そのように思っております。
○6番(前 利悦君)
 先ほどの川畑議員の質問の中にもありましたけれども、島に来られたお客さんにアンケート等の協力をいただいたときに、島のジャガイモとかそういうのが何かプレゼントできないかと、そういう話がありましたけれども、私もその話を聞きながら、ぜひ、私も小さいのはほとんど捨てています。そういうものを集めて冷蔵して、それを何かお土産に渡せると。そういうためにも保管庫、これが必要だし、また価格が低迷している状況、それから量的にわっと来たときには、それが保管できて、そして徐々に出していけるようなそういうことを、そういうことで保管庫というのを、これはぜひお願いしたいというふうに思っております。
 それでは、3点目に入りますけれども、生産組合、これを3人で、農機具等あるいは施設等、補助事業が受けられるということはもう既にわかっておりますけれども、生産者個人向け、先ほど説明ではブームスプレイヤですか、ことしはあちこちでこれがふえている状況があって、やっぱり農業の中でも消毒というのが一番で、サトウキビも除草剤まいたり、それからジャガイモもしょっちゅう消毒する、その消毒が一番農家にとっては大変なんですけれども、そのブームスプレイヤが結構ふえていると。そしてトラクターと一緒になったときには助成があると。
 これをある農家が言ってきたんですけれども、私も常会にはほとんど行っている状況ですけれども、常会の中で、そして個人的にこういう助成があるということを聞いたことがないので、その辺ところの農家に対しての説明とか、その辺はどうなっていますか。
○経済課長(武 吉治君)
 産地パワーアップ事業につきましては、28年度からTPP対策としての補正予算措置で行っておりまして、その導入に関しては、特に認定農業者を中心に行っておりまして、もちろん常会等でもこういうことがあるということは出しております。
 また、今後も、まだ見込まれておりますので、今後また申し込み等をとる予定ではいますが、まだ予算化されておりません。というのも、次年度の予算についても、いわゆる補正予算措置という形で多分11月か12月ぐらいに来るという予定でいます。
 今後も、単独、農家、生産者1人での導入の可能であるということと、あわせて、条件として地域の方々への協力、協調性も出して、例えば手伝うとかそういったことも行うということが条件とされております。
○6番(前 利悦君)
 その辺のところの説明を、ぜひ農家に徹底してほしいという思いを訴えておったようですので、そういう形でできるということをぜひ常会等で知らせてほしいと思います。
 4点目にいきますけれども、今、私もニンニクを少しつくっているんですけれども、やっぱり値段が、廃棄するマルチが200メーター巻きで1,800円です。それで、生分解性マルチというのが、これが同じ200メーターで7,700円と、4.2倍の価格がするわけです。
 でも、私、先日、里芋をつくっているところを見に行ったんですけれども、非常に作業もトラクターで収穫できると。ニンニクの収穫をトラクターでしてみたんですけれども、現在のマルチはひっかかって、ほとんどできない。それで一本一本引き抜くともう腰が痛くてなかなか大量につくれない、そういう状況がありますけれども、これが、ぜひ助成ができれば、もちろん環境にも優しいし、省力化も非常になると。そういう観点からもぜひお願いしたいと思うんですけれども。
 それと、もう一点は、まだ廃棄、あそこの処理場に持っていくんですけれども、大体買ったものと、それより少し廃棄の、自分が払うのは少し安いんですけれども、大体同じぐらいというほどでもないんですけれども、払う。そういうことで、話を聞くと、それを野焼きをして焼いておると、そういう状況もあるという話を聞いています。昔のマルチは焼くと物すごい黒い煙が出て、すぐ焼いているということがわかったということですけれども、現在は余り煙も出ないということで、焼いている方がいるんじゃないかと、そういうふうに思います。
 そういうことから、やっぱり町ではエコ、環境保全型の農業ということを推進しておりますので、ぜひこの辺を助成していただいて、同じマルチですから、これは廃棄ではもう要らないわけです。その辺をまた先ほども補正ということがありましたので、ぜひその辺を考えていただけないか、もう一回お聞きしたいと思います。
○経済課長(武 吉治君)
 議員がおっしゃるとおり、農業、言えば産業廃棄物がないということで、非常にいい成分のマルチでございますが、現状、実証化分析のために今JAが若者を中心にやっているんですが、まず1点として、在庫を1年持てないというのが問題があります。ですから、注文したら確実に買って、確実に使わないといけないということ。もう一つ、現在されているのが、どちらかというと本土仕様なものですから、今、奄美仕様のマルチを検討しているということでございます。
 現状において、私ども、補助的な事業にするのは非常に厳しいと思っておりますが、いろんな項目がそろえば、今後、農協と協力して環境に優しい農業づくりに努めてはまいりたいと思いますが、すぐにどうできるという状態ではない状態でございます。
○6番(前 利悦君)
 確かに1年しか使えないと。置いておくと劣化してしまうと。畑の土の中に入れておくとそのまま分解されてなくなるわけですからいいんですけれども、だから、その辺は使用する分だけしか買えないという、そういう状況はあると思うんです。量的にどうかなというそういう問題はあると思うんですけれども。
 冷蔵庫に入れておくと、JAの倉庫に行ってみたら、そこに入れておくとかなりしっとりしてもつと、そういう状況もありましたので、やっぱり環境保全型の農業を推進しているという、そういう観点から、やっぱりそこに切りかえていく必要があるんじゃないかと。もちろん環境にも優しいし、また非常に省力化にもなるし。
 今までのものに比べてかなり水の吸収もあるということで、里芋の生育状況を見ましたらすごい立派な里芋ができておりましたので、ぜひ何とか、そういうのがあると、そういうことを知らない人たちが結構まだいるんじゃないかと思うんですが、そこの辺を、こういうのがあるということで宣伝していただいて、それを使えば本当に省力化になるわけですので、そういうことは何か奨励とかそういうことはできないでしょうか。
○経済課長(武 吉治君)
 JAとしても5月に検討会を1度行っておりまして、奄美仕様を含めたものの検討会を来月か8月の間にまた予定しているということですので、その中で啓発等も行うと思っております。
○6番(前 利悦君)
 ぜひ前向きに、これは、もう本当に利点がたくさんあると思いますので、ぜひ前向きに検討していただいて、島の農家がそれを使えるように取り組んでいただきたいと思います。
 本当に値段が高いから敬遠しているという状況があるんですが、4.2倍ですから、そこのところを検討していただいて、農家が使っていけるように、ぜひ、また学習するとか啓発するとか、そういうことをぜひ行ってほしいと思います。
 それでは、5点目にいきますけれども、基盤整備が66.4%、そして畑かんのほうが62.9%だけはできているということですけれども、その費用対効果についても、反収増加とか、いろいろ機械化がよくできるとか、いろいろそういう利点がたくさんあるわけですけれども、66%ですから、あと34%ですか、3分の1程度は残っている。
 今、計画しているところ、第四畦布とかあったんですけれども、それが終わるのはいつごろか。そしてその終わった後の計画とかそういうのはどういうふうになっていますか。
○耕地課長(亘 禎一郎君)
 まず、第四畦布地区につきましては、平成30年度は補完工となっておりまして、平成30年度に第四畦布地区については終了する予定になっております。
 第四畦布地区という形ではないんですが、畦布は玉城・根折になるんですが、その地区につきましては平成31年度に法手続のほうに入っていきますので、32年度に採択になるかと思います。
○6番(前 利悦君)
 基盤整備がされて畑も非常に使いやすくなって、非常にいいと思うんですが、何か問題点とかどういうふうなのがあるか。そして、その課題に対しての対応というんですか、その辺のところはどうでしょうか。
○耕地課長(亘 禎一郎君)
 区画整理事業が第四畦布地区として平成30年度に終わります。それと、また第二伊美地区ということで、そこも区画整理ですが、その辺についても今年度ないし来年度に完了する予定でございます。
 その後、畑地かんがい事業のほうの整備のほうに入っていきますが、畑地かんがいについては国営附帯地区として根折から始まっておりまして、去年の第3回、第4回定例会でもありましたが、末端施設の整備について農家の皆さんの協力がなければ、固定式、埋設型の推進をしていけないということでありますので、そこの辺についてはサトウキビの生産額もふえておりますので、そういうことも含めて農家の収量向上のために推進してまいりたいと思っています。
○6番(前 利悦君)
 ちょっと聞き漏らしたかもしれません。これから畑かんに入っていくわけですね。それが終わるのはいつごろになるわけですか。そして、水が本当に国営が使える、一斉に使えるようになるのはいつになるんですか。
○耕地課長(亘 禎一郎君)
 国営事業が平成33年度に完了する予定になっております。各、今、根折地区、畦布地区、第二畦布地区、伊美地区、第二伊美地区、ほかまた、朝知野、白瀬とあるんですが、事業採択が一番最初にありました根折地区についてはもう通水が始まっております。畦布地区についても一部通水が始まっておりますので、最終的に、今一番最後にある第二伊美地区が一番最後のほうにあるかと思いますが、それが事業が完了するのが平成36年度になっておりますので、その時点ではもう全てが通水可能になると思います。
○6番(前 利悦君)
 それでは、6点目の実験農場の運営についてですけれども、これは何回目ですか。
 町長のほうから時代のニーズに合った新たな取り組みを考えているという、そういう報告があって、それで現在どういう状況かということで質問したんですけれども、スプレーギクとか早咲き菊というものが栽培計画、研究をされていると、そういうことのようでしたけれども、この実験農場の圃場というのはどれくらいあるのか。
 そして、農家に一部貸し出しもされているという話も聞いておりますけれども、どれくらい貸し出されているのか。それとあわせて施設の貸し出しもあるのか。その辺についてお聞きしたいと思います。
○経済課長(武 吉治君)
 まず、面積に関しましては5.3ヘクタールぐらいだったと思います。
 それと、貸し出しに関しましては、一昨年の議会においても答弁いたしましたが、4Hクラブ、そして新規就農の方々、担い手の方々に対しまして文書を出しておりまして、できるだけ柔軟な対応で貸し出しをすることとしておりまして、ハウスの中で、また平張りの中での切り花等を栽培していただいております。また、それに関して普及化、そして議連会の方々とともに課題を持っての取り組みも行っております。
 貸し出しについての件数が、昨年度4Hクラブを中心に5名ほど貸し出したと記憶しております。
○6番(前 利悦君)
 今、里芋が収穫を迎えているわけですけれども、何回もサトウキビの疫病ということで、対策のことで議会でも質問があったりしたんですけれども、これを本当に農家のいいものをつくっている人たちに貸し出しをして、そしてその種芋を農家に分けていくとか、そういうことはできないでしょうか。
○経済課長(武 吉治君)
 このことについては、先日、6月5日に行われました実験農場運営委員会においても同じような質問がございました。
 現在、実験農場として種芋を栽培して、また農家に配るという計画については、ございません。種芋については、JAと、そして経済連が協力して新たな種場産地を見出して、今後計画していくということも聞いております。
 そして、実験農場においてことし人員の削減が余儀なくされたところもございます。昨年5名からことし3名となっております。そういった形からも、農場で作付することはできないと思っております。
○6番(前 利悦君)
 職員がそこを運営していくと、かなり難しいと思うんですけれども、すばらしい芋をつくっている農家が結構あるようです。見たら、今も青々と茂って、これはすばらしい里芋だなと、そういう思いがしたんですけれども、そういう農家がおりますので、ちょっと無理ですかね、その種芋を栽培して配るというのは。ぜひ何かそういう形ができるような取り組みができればと思っているんですけれども、ぜひまた農家とも相談して、そういう取り組みができるようにしていただけないかというふうに思っています。
 それでは、7番目ですけれども、6次産業ということがよく言われていますけれども、知名町では桑茶、そして、この前、議員大会で徳之島に行きましたら、向こうでアザミ茶とか、徳之島のほうではまた長命草の栽培、それから伊仙町のほうでは味の素株式会社と連携してコーヒーを栽培すると。
 各島ではそれぞれ6次産業の取り組みが進められているわけですけれども、和泊町は、その助成は、あざ・まち元気活動の中からされているということで、和泊町で何かできていると、何がありますか。
○経済課長(武 吉治君)
 農業の6次化ということでよろしいですか。
 農業全般においては6次産業化の大きなものとしては、一昨年導入して、補助事業、おおむね1億円を投入しました南国きのこ苑があります。その後、このサポートセンターを使った6次産業化等についてはございません。
 沖永良部和泊町においては、農業といえば、先ほど申し上げましたバレイショや里芋、いろんな産物が多いのが、またかえって農業が確実に進んでいるということで、なかなかそこの辺が進まないのではないかなとは思っておりますが、今後も細々としたものはあると思いますが、大きな取り組みとしては行っておりません。
○6番(前 利悦君)
 そういう意味で、和泊町の農業を考えたときには、今まで、ユリから始まってサトウキビ、それから里芋、ジャガイモ、いろいろそういうのがあって、なかなか6次産業にはいかないかなと、そういう思いも確かにあります。
 ジャガイモがこういう状況の中で、農家のほうから何か加工できるような方法はないかとかそういう話も出てきます。何かそういう面で6次産業ということも言いましたけれども、和泊町の農家にとってはそこまで手が回らないという状況ではないかと思うんですけれども、また、今の現状を見ながら6次産業化、新しい和泊町の作物というのを考えていく必要もあるのではないかというふうに思いますので、ぜひその辺も考慮しながら、いろいろ学習しながら、ぜひそういう形でできないかというふうに思っております。
 それでは、大きい2番のふるさと納税ということですけれども、ことし、28年度が1,520万ですか。29年度が8,619万と、皆さんが、係の人たちが頑張ったおかげで5.7倍ぐらいふえていると思うんですけれども、そういう面で、またそれに加えて分掌事務が企画課のほうへ移ったということで、さらに島の人たちにも協力して、そういう意図で移管されたということはよく理解できました。
 それで、この前新聞の記事でちょっと見たんですけれども、奄美市が寄附額が、昨年ですか、非常にふえています。始まった平成8年、そのときが209万、それから翌年が58万400円、それから10年度が280万5,000円、こういうふうにずっと伸び悩んで落ち込んだりとか、そういうことがあったんですけれども、15年度にインターネットのふるさとチョイス、これに参加したことによって1,215万4,000円に急増と。そして16年からはJTBが運営するふるぽに掲載したところ9,000万円を超えたと。17年度は楽天のふるさと納税サイトに参加したことでさらにふえて4億3,000万になったという、そういうことがあるんですけれども、和泊町もその辺のところはされていると思うんですけれども、そういうことがあってことしは大幅にふえた状況もあると思います。
 そこで、前にも予算のときに質問しましたけれども、たくさんの沖洲会が全国にありますので、そういう人たちにぜひその辺の協力をお願いして、ふやす努力をぜひしていただきたいということです。
 それで、ちょっと前後しますけれども、ふるさと納税をすると、1万円でしたか、そうした場合には、2,000円を引いて8,000円が所得税または住民税から安くなると、そういう話がありましたので、その辺の状況は、正味なかなか、あるということはわかっていると思うんですけれども、非常にそういう状況はわかっていない状況がありますので、ぜひその辺を説明するというんですか、常会等でもいいと思うんですけれども、ほかの自治体に入るお金をこちらに持ってくるわけですので、小さいところからここにというわけにはいかんと思うんですけれども、お金のある東京とか、そこにいる人たちに周知して、そして和泊町にふるさと納税をお願いすると。
 そうすると、また、町の特産であるそういうのがいただけるし、非常に和泊町にとっても、また寄附した本人にとってもいいことだと思いますので、その辺のことを何かチラシにして、区長会等で配って周知していくと、そういうことは考えられないのか。その辺についてお聞きします。
○企画課長(皆吉泰智君)
 お答えいたします。
 今年度から企画課に移管されております。以前の総務課でのそういった取り組みはなされていると思いますけれども、改めて企画課に来たということで、この間、サンサンテレビによる職員紹介でも、ふるさと納税のことがその課で取り上げられていましたが、また、改めて企画課ということでそういったこともしてもいいのかなと考えます。
○町長(伊地知実利君)
 取り組みについては企画課長がお答えしたとおりでございますが、逆もありますので、十分にそういうところは気をつけながらしていかないといけない。
 ふるさと納税の魅力は返礼品、それに魅力を感じて納税をしている方々もいらっしゃると、そのように思いますし、いかに地場の産業育成のために返礼品を多くいいものをつくっていくかというのが非常に大事かと、そのように思っておりまして、今、先ほど申し上げましたように、税金の控除があるということはもう重々わかっていらっしゃると思いますが、私どものまちからも返礼品を見て納税をしている方もいないとは限りませんので、そこはうまくやっていかないといけないのかなと、そのように思っておりまして、まず一義的には産業育成のためにも返礼品の充実を図っていくのも非常に大事なことかと、そのように思っております。
○6番(前 利悦君)
 ふるさと納税というと、その返礼品のことで過熱状態という、そういう状態があったのは確かに。今、それが第2ステージですが、そういうものに変わりつつあると、そういう、この前のテレビを見ていましたらそういうことがありましたけれども。だから、和泊町でも、もちろん返礼品もこういう特産、これも大事ですけれども、こういうことでふるさと納税を使っていくんだと、そういうものをきちんと提示して、そして、それに対してお願いしていく。これからはそういう段階になっていくんじゃないかなというふうに思っています。
 テレビを見ておりましたら、北海道の上士幌町でしたか、こども園を無料にしたと。今まではこども園は月5万6,000円ぐらいでしたか、かかっていたのが、それが無料になったと。それはふるさと納税を使ってそういうふうになった。そのことによって、ほかから子供を連れてきて、そしてそこで働きながら子供を育てると、そういう人たちも出てきて、人口に歯どめがかかって80人もふえたという、そういうテレビの討論会というのか、そういうのがありましたけれども、何かそういう第2ステージというのが、もうそういう形になっていくんじゃないかなと、そういうふうに思います。
 返礼品はもう余り、ちょっと加熱し過ぎて、これは町長さんおっしゃったとおり、そう思いますけれども、その辺もきちんと目標を、こういうことに使うんだと、そういうことで何か、それで私は企画課に移管したんじゃないかなとそういうふうに思っていたもんですから、何か企画のほうでそういうことを考えていることが何かありますか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 お答えいたします。
 29年度はそういった総務課での推進の力もありまして、8,000万という寄附金を集めることができまして、今後、まただんだんと上り調子になっていくのかなと考えたりするところでございますけれども、ちょうどこの間、担当が徳之島3町、特に徳之島町がいい取り組みをしているものですから、そこでいろいろ勉強してきたところでございますけれども、中でも非常に際立ったところがございまして、そういった3億ほど寄附を集めておるんですが、徳之島町は、やはり使い道も大事でございまして、それを職員が、プレゼンテーションと言いますが事業提案、職員がこういったものに1,000万使いたい、2,000万使いたいという要望をして、そこでプレゼンをするわけですけれども、それを町長さんが見ていて、よし、この事業に100%やろうと、50%やろうと、そういったことで、また職員の資質向上にも役立っているということもございますので、そういったものも検討しながら導入してもいいのかなと考えているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 今言われてみて、この新聞がありました。自然守るふるさと納税実施へということで、徳之島町がこの新聞であるんですけれども、アマミノクロウサギふるさと納税、こういう形で第2ステージというんですか、そういうのが研究されているようですので、ぜひ和泊町でも企画課でまた新しいアイデアを出して、そういうのをぜひ、そして、またふるさと納税がぜひ1億円、来年は達成できるように頑張っていただきたいと思います。
 それから、4番目、このふるさと納税については、何か検討委員会とかそういうのは組織されているわけですか。その辺はどうでしょうか。
○総務課長(種子島公彦君)
 昨年まで総務課でしておりましたので、その経緯について知っている範囲でお答えしたいと思います。
 検討委員会という組織は実行しておりませんけれども、いろんな返礼品については、関係機関と相談をして返礼品の選定等はしてきた経緯がございます。
○6番(前 利悦君)
 話がちょっと飛んでしまいますけれども、前に奨学金の多様性ということで申し上げたことがあるんですけれども、そういうのも含めてふるさと納税をふやして、そしてそこに金額が集まれば、そこに振りかえというんですか、そして島に帰ってきたらそこを免除していくと、何かそういうのもあわせて考えていく、そういう組織委員会というか、検討委員会というか、ぜひそういうのも考えて、企画課のほうでぜひ検討していただきたいと思います。要望ということで終わりたいと思います。
 それでは、大きい3点目の教育行政についてですけれども、昨年度、教師、子供たちの間に非常に信頼関係というものがなかったと、そういう状況があったわけですけれども、学校自体は落ちついているということですけれども、まだそれがきちんと構築されているかどうかとことは、先ほどの教育長の答弁ではちょっとはっきりわからなかったんですけれども、状況としてはどういう状況ですか。もう一回お願いします。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 昨年の反省の上にあって、4月当初から職員が校長の指導のもと、一丸となっていろいろな面の教育活動において大変充実した活動に取り組んだおかげで、生徒や教師の信頼関係というのは徐々に構築されつつあります。
 今のところ、学校が信頼関係が構築されていない、そういうような報告は受けていません。
○6番(前 利悦君)
 何か対策、そういうのがあったということですか。具体的にはどういうことでしょうか。どういうことをして、そしてその結果、学校自体が変わっていったのかどうか、その辺のことをお願いします。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 学校で一番大事なことは、やはり生徒が一時間一時間充実した授業を受けることがまず大事でありますので、1時間、小学校は45分、中学校は50分の授業を充実した授業ができるようにということで、職員の指導をしています。
 2つ目は、不登校やいじめ等が発生する原因は子供たちが一日中暮らす学級にあります。この学級で、子供たちが自分のいる場所は学級だと、そういう居場所づくりのできる学級経営を充実してするということが2番目であります。
 そして、3番目に、生徒指導の充実であります。学校にはいろいろなことが起きます。そういうときに情報を早く収集して、その情報を全職員が共通に理解をして、そして全ての教師が同じような実践をしなければなりません。そういう情報の共有、そして共通している、そういうことを学校の先生方がやはり職員一丸となって、保護者の信頼、子供たちの信頼回復のために一生懸命取り組んだおかげで信頼関係が構築されつつあると思っております。
○6番(前 利悦君)
 昨年は、教職員の中でもそういうのができないと。脅迫文書があったりもしたわけですよ、事実。だから、そういうものがきちんと対策されないと、そう簡単にいかないと思うんですけれども、そういう面で、この前まで日大のアメフト部というところで大きな問題がありました。私はどうしてもそこと重なって、やっぱりウエート、学生たち、そことの思いが乖離しているというそういうものがあったわけですけれども、学校でそういう状況があって、その子供たちはもう卒業していったわけであります。それがきちんと解消されているんですか。悪かったところはやっぱりきちんと謝罪をするとか、そういうものがない限りはまたそのまま引き継いでいくと思いますけれども。
 校長がかわったようですけれども、新しい校長になってその辺の取り組みが実際にどういう形でされたか、その辺がわかっておれば、お願いします。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 先ほど議員がおっしゃったとおり、当該の生徒たちが卒業した関係もありまして、その問題が後に引きずっているかどうかということについては、校長に、そしてまたほかの先生方に指導主事を通し、話を聞いたところでありますけれども、そういう実態はないと。そして、校長先生は校長先生で、新しい自分の持ち味を生かしながら学校経営に携わるということで、職員は新しい校長のもと、一丸となって信頼回復に努めていると聞いております。
○6番(前 利悦君)
 そういう形で、子供たちのそういう思いをしっかり受けとめて、そして子供の目線でやっていこうと、そういうことができつつあると、そういうふうに教育長は受け取っていらっしゃるんですかね。
 ぜひ、前にも申し上げたことがあると思うんですけれども、学校の主体は、私は子供だと思います。私は親に言われたことがありますけれども、子供がおってあなたたちは飯が食えるんだと、そういうことを言われたことがあります。詩で言われとる、飯の種である子供たちが風に揺らぎなぎ倒されている、おのれ自身は田んぼのあぜ道から起きれ、立ち上がれとかけ声だけで眺めている。靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、泥水につからないままでと、そういうような言葉を浴びせられたことがあります。
 本当に、そういう子供たちの思いに立って、子供たちの思いを受けとめて、何でこの子供たちはこういう形になるんだと、そこをしっかり見詰めていくと。それが私、教育じゃないかと思います。
 本当に、子供たち、それから地域、親たちの思いをしっかり受けとめて、そして自分たちはこれに対してどうしていかなければいけないかということを考えていくのが教師の務めというんですか、教育課題じゃないかなというふうに思っていますので、ぜひ子供目線での教育を。今、和泊中がそういう状況、あるいはまた内城小も昨年問題がありましたけれども、内城小についてはどうでしょうか。子供たちも落ちついているわけですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 内城小も新しい先生方が3名赴任をし、新しい先生方で気分を刷新して学校経営に携わってほしいということで、校長にも教頭にも話をしたところであります。
 内城小学校の子供たちは、今度6年に進級したわけでありますけれども、全職員が一丸となって取り組んだ結果、徐々にではあるけれども好転しているという話を聞いているところであります。
 教育はきょう指導したからあすよくなるというような面もありますけれども、遅々として効果があらわれないということもあります。昔から言われているように、流れに字を書くようなのが教育だと。指導して書いても書いてもすぐ流されて消えてしまう。それでもなお指導し続けなければならないというのが教育であります。
 内城小学校の子供たちが、やはり先生との信頼を回復、保護者との信頼を回復、地域との信頼を回復するために、今新たな人員、スタッフと一丸となって取り組んでいるという話を聞いているので、長い目で見たらきっと成功する、成果が上がるのを私は期待をしております。
○6番(前 利悦君)
 取り組んでいるということは、そういう問題があったので恐らくそうだと思うんですけれども、具体的にどういう取り組みがあったのか、その辺はどうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 先ほども申しましたけれども、やはり学校の一番の仕事は授業の充実であると。一時間一時間、小学校でなら45分の授業を充実する、そのことが一番であります。
 2つ目は、やはり担任の先生が学級経営の中で子供たちを、しっかり居場所をつくって、担任と生徒との信頼関係を構築する。3つ目は、やはり生徒指導体制であります。全職員が情報を収集し、情報を共有し、その情報を実践に生かしていく。全ての先生が全ての子供を指導していくんだという気概を持って当たっていくように、学校では校長以下全先生に取り組むようにと教育委員会は指導しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 そこで、もちろん指導されていることだと思うんですけれども、どういう対策があって、何か行動を起こして、その結果子供たちがこうなったと、そういうことは何かないわけですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 内城小学校はご存じのように少人数であります。学習支援や複式支援要員、そしてまたほかの先生方も利用して、個に徹した個別指導を今まで以上に徹底することによって、子供たちが徐々にではあるけれどもそういう個別指導の成果があらわれてきていると、そういうふうに聞いております。
○6番(前 利悦君)
 どうも伝わってこないんですけれども、その子供たちが変わっていくためには、そこにいる先生たちが問題があったわけで、そこが変わっていかないと子供たちは変わりようがない。その先生たちがどう変わっていったかということを私は聞いているつもりなんですけれども。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 先生たちも、この子供たちの現状をつぶさに実態把握し、この子供たちが連動していくためにはどうしたらいいかということを考えて、それにのっとってこの方策が一番いいということで個別指導の徹底を図って、一人ひとりを指導していこうということで取り組んでいるわけであります。生徒の気持ちも察しながら、そしてまた職員もこういうことで取り組んでいこうということで、今、取り組んでいるところであります。
○6番(前 利悦君)
 一人ひとりを個別でという、そういうことですけれども、もちろんそういうことだと思います。それが具体的にどういうことかというふうに思うんです。というのは、教師がやっぱり変わっていくために、子供の思いを受けとめる。そして家庭訪問して親と語る。そして地域に出向いて、そして地域の声を聞くと。そういうことでしか私は教師は変わっていけないと思うんです。
 今、「西郷どん」の放映があります。前にも申し上げたことがあるかもしれないんですけれども、本当にそうして変わっていったのが私は西郷隆盛だと思います。島に来て、本当に死ぬ思いで来て、愛加那も言っていました。最初は。薩摩の役人は大嫌いだと。だけども西郷さんはその中で、ドラマの中では余り描かれていませんけれども―ちょっと子供を助ける、そういうものがありましたけれども―やっぱりそういう思いを受けて、そして子供に徹底してかかわっていく、そして親にかかわっていく、そして、さらにまた地域とかかわっていく。
 そういうことをしていかない限りは、私は教師はなかなか変わっていけないと思います。そういうことがないと、子供たちも変わっていけないし、やっぱりそういう取り組みというんですか、そういうのをぜひ教育委員会で、指導ももちろん必要ですし、そういうことをぜひ教育長も話し合いをしていただいて、そうすることによって教師はまた、私は人間として成長もしていくだろうし、特に永良部はそういうものを持ったところだと思います。教師を大事にする、そういうものを持ったところでもあるし、だけど、そこのところで本当にその先生たちが子供目線に立って教育をしているか。そのためにはどういうことをしたかというのをちょっと聞きたいんですけれども、その辺がちょっと、ただ個別指導とかそういうことで答えるんだとはっきりわからないんですけれども。その辺はどうですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 先生方が変わらなければ子供たちは変わらないというのは、これは事実であります。校長が変われば学校が変わる。教師が変われば生徒が変わる。生徒が変われば保護者が変わるということは、教育の中ではもう言い古されている言葉であります。
 内城小学校の先生方が本当に変わっているということ、心が変わっていると、そのことについては、私は実感をしております。そして、先生方は、今までのように注意したり怒ったりするだけじゃなくて、やはり子供のよさを認めて励ましてやらないといけないと。自己有用感を持たせたり、自己肯定感を持たせたりする機会をたくさんつくっていかなければならない、そういう思いで心を変え、そして全校一斉にチャレンジかごしまに取り組んだり、そしてまた、個別指導を徹底することにおいて子供たちのよさを一人ひとり認めて、自己有用感や肯定感を持たせたりして、そういうふうにしていこうということで先生方の心は大きく変わってきていると、私は実感をしております。
 一人ひとりの先生がどういうふうに変わったかということでしたら、それは表現はできませんけれども、全体的に見たら、先生方はやはり心を入れかえて、今までのままではいけない、やはり子供の目線に立った教育をしなければならないということで、心を変えて、やはり子供の教育に一生懸命取り組んでいると思っております。
○6番(前 利悦君)
 そういうことと思っておったんですけれども、先生たちがそういうふうに変わっていく、それがないと子供は変わっていかないと思うんです。だから、子供目線に立って教育をしていこうと、そういう形になっているということで理解していいわけですね。
 それでは、もう最後になりましたので、不登校の件ですけれども、何件かありましたけれども、まだ現在でも続いていると、そういう状況があったようですけれども、本当に子供たちというのは、学校には友達もいて本当はそこが一番楽しい場所のはずなんですけれども、そこに自分の居場所がないために学校に行けないと、そういう状況の子供たちがいる。ぜひ和泊町にそういう子供がいなくなるようなそういう取り組みというんですか、先ほどのそういう中でも話をしましたけれども、やはりその子の思いをどこまで受けとめていくか。そこが受けとめられないと、なかなかその子供は変わって学校に出てこないと思います。
 私も、小学校3年から中学校3年までほとんど学校に行かない子と高校になって出会ったことがあるんですけれども、この子は、そこで初めて仲間に出会って、仲間が自分を支えてくれる、そういう思いに立ったときに学校に来れるようになりました。本当にそういう中で、学校はその子供が勇気を出して出ていくと、必ずそこには支えてくれる子供が私はいると思います。そこまでになっていくのがなかなか難しい状況で、そこにやっぱり教師、そして地域、足を運んで、その子の思いを受けとめて、そうしていくことで学校にも登校できていくと思いますので、ぜひ和泊町からそういういじめのないまちだと、何かそういう、これは本当にどこでもいじめとかがあるわけです。最近でもいじめで自殺をしたということがありますけれども、ぜひもっと子供たちにかかわっていく、そういうことをぜひ指導していただいて、先生たちにもぜひ子供や親や地元とのかかわりを持ちながら、そして自分も変わっていくと、そういうようなことができるように、ぜひ教育長のほうから指導していただいて、その先生たちにとっても、和泊町に来てこういう子供と出会って本当によかったと、そういうことになるようにぜひ指導していただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで前利悦君の一般質問を終わります。
 ここでしばらく休憩します。
休 憩 午後 2時50分