発言内容 |
平成30年第1回和泊町議会定例会会議録 平成30年3月6日(火曜日) 午前9時30分開議
1.議事日程(第1号) ○開会の宣告 ○開議の宣告 ○日程第1 会議録署名議員の指名 ○日程第2 会期の決定 ○日程第3 諸般の報告 ○日程第4 行政報告 ○日程第5 施政方針説明 ○日程第6 一般質問 ・前 利悦議員 ・松村絹江議員 ・池田正一議員 ・中田隆洋議員
○散会の宣告
1.本日の会議に付した事件 ○議事日程のとおり 1.出席議員(11名) 議席番号 氏 名 議席番号 氏 名 1番 川 畑 宏 一 君 2番 池 田 正 一 君 3番 喜 井 和 夫 君 4番 松 村 絹 江 君 5番 東 弘 明 君 6番 前 利 悦 君 7番 中 田 隆 洋 君 8番 橋 口 和 夫 君 9番 和 正 巳 君 11番 桂 弘 一 君 12番 永 野 利 則 君
1.欠席議員(1名) 10番 山 下 幸 秀 君
1.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 事務局長 田原義仁君 書記 芋高洋一君
1.説明のため出席した者の職氏名 職 名 氏 名 職 名 氏 名 町長 伊地知実利君 耕地課長 亘 禎一郎君 副町長 前田修一君 土木課長 皆吉泰智君 総務課長 種子島公彦君 会計課長 永山美智代君 企画課長 川畑裕一君 生活環境課長 和田清良君 税務課長 東 茂久君 教育委員会教育長 逆瀬川勝久君 町民支援課長 高田清蔵君 教育委員会事務局長 美野忠徳君 保健福祉課長 瀬川光雄君 農業委員会事務局長 東 敏仁君 経済課長 武 吉治君
△ 開 議 午前 9時30分 ○議長(永野利則君) おはようございます。 ただいまから平成30年第1回和泊町議会定例会を開会いたします。 本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、あらかじめお手元にお配りしたとおりであります。
△ 日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(永野利則君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第118条の規定によって、川畑宏一君及び池田正一君を指名します。
△ 日程第2 会期の決定 ○議長(永野利則君) 日程第2、会期決定の件を議題とします。 お諮りします。 本定例会の会期は、本日から3月14日までの9日間にしたいと思います。ご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(永野利則君) 異議なしと認めます。 したがって、会期は本日から3月14日までの9日間に決定しました。 なお、会期中の会議予定につきましては、お手元にお配りしてあります会議予定表のとおりでご了承願います。
△ 日程第3 諸般の報告 ○議長(永野利則君) 日程第3、諸般の報告を行います。 諸般の報告につきましては、お手元にお配りしてありますプリントにより報告にかえさせていただきます。
△ 日程第4 行政報告 ○議長(永野利則君) 日程第4、行政報告を行います。 ○町長(伊地知実利君) 改めて、おはようございます。 平成29年第4回和泊町議会定例会以降の行政について報告をいたしますが、既に皆さんのお手元にお配りしたとおりでございますが、二、三、つけ加えたいと思います。 1月19日に平成29年度離島緊急医療急患搬送の現況報告会及び意見交換会が開催されました。 本県の離島緊急医療につきましては、自衛隊、県医師会を初め関係機関、団体のご協力により、離島住民の安心・安全に大きく寄与しているところでございます。急患搬送は危険を伴う業務でもあり、このようなことから、自衛隊及び海上保安本部の方々にも参加をしていただき、鹿児島県関係部局と離島市町村長とが緊急搬送の現状について認識を深め、諸問題について意見交換を行い、今後の離島緊急医療の円滑な運営に資するために毎年開催されているものでございます。 事務方から、29年度の実績について報告がありましたが、本町の12月末日現在の搬送実績につきましては5件でございます。その5件のうち、自衛隊のヘリ搬送、それから県立病院のドクターヘリ搬送、この両機関で搬送されております。主な病状は、心筋梗塞がほとんどでございます。 次に、2月22日に奄美大島と徳之島の世界自然遺産登録に向け、県が奄美各島でコース設定を進めている奄美トレイルの沖永良部島コース開通式がワンジョ公園でありました。式典の後にトレイルウオークがあり、50人程度の皆さんがワンジョ公園から半崎までの3キロの道のりを散策し、島の自然や文化を体感したところでございます。 本町のトレイルは、和泊中心部から笠石海浜公園の10キロ、空港・フーチャ・西原の15.1キロ、ワンジョ・半崎の13.7キロの3コースを設定しております。 次に、2月22日に地方自治法施行70周年を記念して研修会があり、講師に東京大学院薬学系研究科、池谷裕二教授を招聘し、「脳はだまして使え~やる気と記憶の秘密~ 脳を知って脳を活かす」をテーマとしてお話をしていただきました。 引き続き、町村会定期総会が開催され、会長挨拶の後、全国自治功労者表彰に県内町村長5名、退職町村長2名、県自治功労者表彰に町村長6名、一般職員137名のうち、本町職員から6名の方々が表彰されました。 次に、議案の審議に移り、主な議案は、平成30年の町村会の事業計画、それから一般会計、特別会計の5議案の平成30年度の予算の審議でございました。その提案された議案につきましては、いずれも承認をしたところでございます。 その後、会長の選挙、副会長の選挙が行われまして、県町村会会長に伊集院現大和村長、副課長に森田俊彦南大隅町長、荒木耕治屋久島町長を選任したところでございます。 次に、2月27日に郡の町村議会の各種協議会の会が開催をされまして、旧協議会の議案について提案され、内容は主に30年度の事業計画予算案の審議でございました。それぞれ提案されました議案につきましても、原案のとおり承認をして終わったところでございます。 以上で行政報告を終わらせていただきます。 ○議長(永野利則君) これで行政報告は終わりました。 しばらく休憩します。 休憩前に引き続き会議を開きます。
△ 日程第5 施政方針説明 ○議長(永野利則君) 日程第5、施政方針の説明を求めます。 ○町長(伊地知実利君) 平成30年第1回和泊町議会定例会の開会に当たり、本町の基本的な施策である「活力ある産業の振興」、「教育文化の振興と心豊かな人づくり」、「社会福祉等の充実」、「交通基盤等生活環境の整備」に取り組み、「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれる花のまち」を実現するため、平成30年度施政方針並びに予算案を提案いたします。 議会を初め町民の皆様の町政に対するご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 国の平成30年度予算案は、「経済・財政再生計画」の最終年度の予算として、「経済再生と財政健全化」を両立する予算として編成されており、少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため、「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪として、2020年に向けて取り組んでいくこととしております。世界に胎動する「生産性革命」については、これを牽引し、世界に先駆けて実現することを2020年度までの最重要課題として位置づけ、その実現に取り組む、また「人づくり革命」については、長期的な課題であるが、「全世代型」の社会保障制度により、子育てや介護に対する不安なしに誰にでも活躍の場があり、お年寄りも若者も安心して暮らすことができる社会を目指すとしております。 また、財政健全化については、基礎的財政収支の黒字化を目指すという目標を堅持し、同時に債務残高対GDP比の安定的な引き下げを目指し、歳出改革などを着実に実行するものとしております。 一方、地方財政においては、課題として「『経済財政運営と改革の基本方針2017』等への対応」、「地方の一般財源総額の確保と地方財政の健全化」、「地方行政サービス改革の推進と財政マネジメントの強化」を挙げ、地域の実情に応じて、自主性・主体性を最大限発揮して地方創生などを推進することができるよう、安定的な税財源を確保すること、また「経済・財政再生計画」を踏まえ、国の取り組みと基調を合わせて歳出の重点化・効率化に取り組むこととしております。地方交付税などの一般財源総額については、平成29年度地方財政計画の水準を下回らないよう財政措置されており、平成29年度に創設された「公共施設等適正管理推進事業費」については、河川、港湾などの長寿命化事業やユニバーサルデザイン化事業を対象に追加するなど内容を拡充するとともに、移住促進事業などを後押しする「まち・ひと・しごと創生事業費」も前年度並みの予算が計上されているところであります。 他方、経済の見通しについては、海外経済の回復が続く中、雇用・所得環境の改善が続き、経済の好循環がさらに進展する中で、民需を中心とした景気回復が見込まれ、物価については、景気回復により、需給が引き締まる中で上昇し、デフレ脱却に向け前進が見込まれるとしていますが、先行きのリスクとして、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響などに留意する必要があるとしております。 このような動向を踏まえ、本町の平成30年度予算編成に当たっては、第5次総合新興計画や過疎地域自立促進計画の着実な推進と、平成27年度に策定した「わどまり未来予想図プロジェクト」に基づく各種施策を効果的に推進することを重点とした予算配分を行ったところであり、課題となっている財政健全化に向けた取り組みについても引き続き強く行いながら、「町民が輝き、活力と潤いと魅力あふれる花のまち」の実現に努めてまいります。 また、新庁舎建設事業については、防災行政を含めたまちづくりの核となる拠点施設として、その機能が十分生かせるよう、年度内の全工事完了に向けて取り組むとともに、今年度は奄美群島振興特別措置法の改正・延長へ向けた重要な年でありますので、群島内各市町村や関係機関と密に連携をとりながら取り組んでまいります。 初めに、活力ある産業の振興について申し上げます。 我が国の農林水産業・農山漁村の現場を取り巻く状況は、農業従事者の減少や高齢化及び耕作放棄地の拡大など、依然として厳しい状況となっております。 このため、国は若者たちが希望を持って「強い農林水産業」と「美しく活力ある農山漁村」をつくり上げるための「農林水産業・地域の活力創造プラン」を打ち出しており、本町としても、これらの施策に柔軟に対応し、国が展開している「攻めの農林水産業」の実現に向けた各種事業導入に取り組み、あわせて奄美群島成長戦略ビジョンに基づいた取り組みを積極的に推進しております。その施策の効果と生産農家の努力が実り、農業総生産額は3年連続の60億円を超えることが見込まれております。 今後も、基幹作物であるサトウキビの安定生産、畜産飼養頭数の確保、野菜や花きなど園芸作物の品質向上の基本施策の実現のために努めてまいります。 高齢化の加速に伴い、機械化が進んでいるサトウキビ栽培への移行傾向が見られる中で、担い手の確保と農用地の集約集積、さらに畑かん営農に努めます。 また、各集落で策定している「人・農地プラン」を充実させ、糖業・野菜・花き・畜産の複合農業のバランスを保持し、若者が安心して就農できる環境の整備を継続してまいります。 このような施策の積極的な推進を行い、「温暖な気候を生かした安心・安全な和泊農業の構築」を実現してまいります。 農業農村整備は、平成30年度も引き続き、国営沖永良部土地改良事業及び国営附帯事業の県営土地改良事業などを中心に、管理計画に基づき各種事業を実施してまいります。 国営沖永良部土地改良事業については、地下ダム本体工事とあわせて用水路工事が実施されます。 県営土地改良事業の区画整理は、第二伊美地区と第四畦布地区が引き続き実施されます。畑かん整備については、根折・畦布・手々知名・伊美・朝知野・外俣地区の道路内の配水路と給水栓設置、末端散水施設整備などを実施予定です。また、白瀬地区が新たに採択され、測量設計が実施されます。 土地改良施設維持管理適正化事業については、西原上原池のシート補修工事を実施し、農業用水の確保に努めます。 農業水利施設保全合理化事業については、第二長畠池・耳付池・筒岩調整池・テーナガシ池のネットフェンスの改修を行い、施設の安全機能回復及び維持管理の省力化を図ります。 多面的機能支払交付金事業については、農地維持・共同活動交付金対象が21組織、資源向上交付金対象が11組織で、農地・水路などの基礎的な保全管理活動や施設の長寿命化に向けた活動を支援してまいります。 水産業については、沖縄市場への水産物出荷補助などによる効果があらわれて島外出荷増が見込まれております。また、水産加工施設整備も完成し「浜の活力再生プラン」の目標に向けての各種事業の展開を計画しております。 商工業については、地域活性化や経済効果が期待されるイベントの実施へ向け、商工会が主体的に取り組んでおり、充実した事業の実現へ向け、支援措置を講じてまいります。 また、引き続き町内商工業者の経営の安定向上へ向けた設備投資に係る資金の借り入れに対し、利子補給補助金の支援を行うほか、新たな起業育成や起業意欲の高揚を図るため、商工会と共催で実施している創業塾の充実を図り、創業支援の促進に努めてまいります。 観光では、おきのえらぶ島観光協会が主体となり、観光窓口の一元化や情報発信、物産販売、島の自然・農業・漁業や地域資源を活用した着地型体験観光メニューの創設などを実施しております。 平成30年7月には、沖縄-沖永良部島-徳之島間のアイランドホッピング航空路線が就航予定となっており、沖縄との交流をさらに加速化させてまいります。 また、平成30年1月から、NHK大河ドラマ「西郷どん」の放映がスタートしました。西郷隆盛が育んだ「敬天愛人」の思想や功績を後世に継承するとともに、観光振興とあわせて地域資源を活用しながら、このチャンスを最大限に生かせるよう、まち全体を歴史ミュージアムとして持続可能な観光のまちづくりに取り組んでまいります。 地域経済活性化については、人口減少対策により地方を元気にする「地方創生」に取り組んで3年経過したところですが、人口減少に歯どめがかけられておりません。今後は、「わどまり未来予想図プロジェクト」に基づき、まちの将来を担う子供たちや若者を対象とした「人材育成」を中心に、「雇用創出」、「交流人口・関係人口の増加」に向けて、社会情勢や国の動向を注視しながら、大学、金融機関、各種団体や他自治体と連携して事業を促進してまいります。 次に、教育文化の振興と心豊かな人づくりについて申し上げます。 教育行政は、近年、少子高齢化、高度情報化社会の進展による教育環境の変化に対応するため、さまざまな教育改革が行われております。 このような中、平成27年度に設置した「総合教育会議」を軸に、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、教育委員会とのさらなる連携の強化を図り、和泊町教育振興基本計画に基づき本町教育の一層の振興に努めてまいります。 また、2020年度、2021年度に順次改訂される小学校学習指導要領、中学校学習指導要領の内容や方針に鑑み、身につけるべき資質・能力である「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力等」、「学びに向かう力・人間性」を総合的、系統的、組織的に育成する教育行政を進めてまいります。 学校教育の充実のために、「確かな学力の定着」、「豊かな心を育てる教育の充実」、「健やかな体を育てる教育の充実」を重点に取り組んでまいります。 確かな学力の定着については、教職員の指導力向上、特別支援教育支援員や複式学級への学習支援員の配置、ICT機器の活用、主体的・対話的な学習活動を推進してまいります。また、「島内実力テスト」の実施や小学校3・4年生の外国語活動、小学校5・6年生の英語科実施など、一層の小中高連携の推進を図ります。 確かな心を育てる教育の充実について、「いじめ防止基本方針」に基づき、組織の充実と連携強化を進めるとともに、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの活用による教育相談体制の拡充にも努めてまいります。また、道徳教育について、小学校では、「特別な教科 道徳」が始まり、本町独自の教育活動である「郷土で育てる肝心の教育」とあわせて、児童・生徒が自己の生き方や他者とのかかわりを通して行動できる力を身につけられるよう推進いたします。 健やかな体を育てる教育の充実については、児童・生徒の体力向上に努めるとともに、鹿児島国体開催などを見据えた体力・運動能力強化策の推進に努めてまいります。また、学校給食について、地場産食材を活用した安心・安全で栄養バランスのとれた給食を提供し、食育の推進に努めてまいります。 家庭教育の充実については、「教育の原点は家庭にある」との理念のもと、町PTA連絡協議会や子ども会育成連絡協議会と連携しながら「学習意欲の向上」や「家庭学習60・90運動」を推進し、家庭教育の充実に努めます。これまでの取り組みの成果を生かし、家庭や地域の教育力がより一層充実するよう努めてまいります。 社会教育については、「生涯学習の推進」、「芸術・文化活動の推進」、「生涯スポーツの推進」の充実を重点的に取り組んでまいります。 生涯学習の推進については、公民館や図書館などの生涯学習施設における学習内容の充実に努めるとともに、子供たちから高齢者まで幅広く利用できるよう、地域における学習の拠点、さらには人づくり・まちづくりの拠点として機能するよう内容の充実を図ってまいります。そのため、ゆりのふるさと基金を活用して老朽化した移動図書館車を更新いたします。また、子ども会活動など地域での青少年活動を支援し、「えらぶ世之主伝説」わらんちゃヤンバル体験交流プロジェクトなどの体験・交流活動の機会の拡充を図ってまいります。 芸術・文化活動の推進について、NHK大河ドラマ「西郷どん」の放映に関連して、西郷南洲顕彰会と連携し、西郷南洲翁関連事業などを推進するとともに、「えらぶ世之主」没後600年記念事業の成果に鑑み、郷土の貴重な文化資源の調査・研究を展開しつつ、文化財や伝承芸能を活用した郷土教育の取り組みを進めてまいります。 生涯スポーツの推進については、町体育協会やスポーツ競技団体を中心としたスポーツ活動などの一層の充実を図りつつ、東京オリンピック・パラリンピックや鹿児島国体の開催を見据えて、町民のスポーツへの関心の高まりや競技者の増加につながるよう努めてまいります。また、町民各層の目的やニーズに応じた競技者育成の組織づくりや体制整備を進めるとともに、町民が生涯にわたりいつでも運動を身近に親しむことができる「元気!わどまりクラブ」などの生涯スポーツの推進も継続・充実してまいります。 次に、社会福祉等の充実について申し上げます。 町民の健康増進は、和泊町健康増進計画「第3次健康わどまり21」に基づき、疾病の早期発見・早期治療対策として、特定健康診査や各種がん検診及び歯周疾患検診のさらなる受診率の向上と、メタボリックシンドロームの予防対策として、「栄養と食生活」、「身体活動と運動」、「生活習慣病」の3領域について重点的に取り組むほか、母子健康診査や予防接種などの母子保健活動の充実など、町民が健康で安心して生活できる環境づくりを推進してまいります。 国民健康保険事業については、制度改革により、安定的な財政運営や効率的な事業の確保を図るため、平成30年度から、県が財政運営の責任主体となる広域化に移行しますが、資格の手続、保険給付、保険税の賦課・徴収や保健事業などの住民に身近な業務については、これまでと同様に引き続き町が担うことから、今後とも医療費の適正化や保健事業の充実に努めてまいります。 後期高齢者医療は、医療費の適正化や被保険者の健康増進対策として、長寿・健康増進事業などの推進を初め、被保険者が安心して必要な医療が受けられるよう、鹿児島県後期高齢者医療広域連合と連携して、制度の適切な運営に努めてまいります。 高齢者福祉は、長寿クラブやシルバー人材センターの会員増加の取り組みなどや事業活動への支援のほか、高齢者が地域で安心して生活が継続できるよう、適切なサービスや制度利用につなげていける支援体制づくりを推進してまいります。 障害者福祉については、和泊町障害者計画、第5期障害福祉計画及び第1期障害児福祉計画に基づき、障害の程度や種類に応じた支援の提供や相談支援などの充実を図るとともに、関係団体や関係機関との密接な連携を図りながら、障害のある人が社会の一員として、住みなれた家庭や地域で自立した日常生活を続けていける環境づくりを推進してまいります。 介護保険事業は、高齢者数の増加などにより、介護認定者数及び介護保険サービスの総事業費が年々増加傾向にあることから、「和泊町高齢者保健福祉計画及び第7期介護保険事業計画」に基づき、今後とも引き続き高齢者の健康づくりや介護予防に取り組むとともに、認知症の早期発見、早期予防と認知症についての相談体制の充実に努めてまいります。 児童福祉の充実については、子供は“地域の宝”という認識のもと、子供・保護者に必要な支援を行い、「子育てを社会全体で支援していく」子育て環境づくりに努めてまいります。 「和泊町子ども・子育て支援事業計画」をもとに、子育て世代の経済的負担の軽減を図ることを目的として、子ども医療費助成事業のほか、ひとり親家庭、多子世帯などの支援を実施しております。また、認定こども園・保育園における子供の一時預かり、延長保育及び医療機関における病児・病後児保育の支援を行うなど、保護者が子育てと仕事の両立ができるよう支援するなど、教育・保育・子育て支援の充実を図るための給付や事業を計画的に推進してまいります。 子育て中の保護者の不安軽減を図るための育児相談やファミリーサポートセンター事業の充実、児童虐待防止のための取り組み、子供の貧困対策に向けた取り組みを実施し、多方面の関係機関と連携を図りながら地域の実情に即した支援に努めるほか、2020年度から5年間を計画期間とする「第2期子ども・子育て支援事業計画」の策定に向けて取り組んでまいります。 次に、交通基盤等生活環境の整備について申し上げます。 交通基盤整備は、「安全で利便性に富んだ道路整備」を目標に、各種交付金事業や起債事業を活用し、通学路への歩道設置や狭隘道路の改良工事、橋梁長寿命化修繕計画に沿った橋梁の改築修繕を推進してまいります。 また、町道、伊延港、内喜名漁港などの維持管理に取り組み、安心・安全な利用ができるように努めてまいります。 水道事業は、企業会計のさらなる経営の健全化を図り、施設の維持管理と老朽管更新事業に取り組むとともに、水質管理を徹底して「安全でおいしい水」の安定供給に努めてまいります。 公共下水道事業については、人口減少や節水型生活用機器の普及に伴い、下水道処理施設への流入量が減少したため、農業集落排水施設和泊中部処理場を公共下水道施設へ統合することとし、平成30年度から管路の埋設事業を開始し、2年後の完了に向けて事業に着手いたします。 また、農業集落排水施設整備事業についても、ライフサイクルコストの低減に努め、東部処理場と北部処理場の耐用年数を超えた機器類の更新事業を継続して行い、平成31年度末の完成を目標に取り組んでまいります。 今後とも引き続き「公共用水域の水質保全と快適な生活環境の確保」のため、合併処理浄化槽整備事業とともに、下水道施設へのさらなる接続推進を進めてまいります。 住宅政策については、「ゆとり・やさしさ・うるおいのある住宅づくり」を目標に、内城B団地の建てかえ事業を進めてまいります。また、地域の活性化や住宅不足を解消するため、空き家活用住宅の整備や危険廃屋解体撤去を推進するとともに、「和泊町公営住宅長寿命化計画」に基づき、公営住宅ストック総合改善事業により建物の長寿命化を図るとともに、住民の安全の確保と住環境の整備に取り組んでまいります。 生活環境衛生は、快適でよりよい住環境保持のため、引き続き徹底したごみの分別収集と発生抑制、再利用、再資源化の活動を推進し、循環型社会の形成を目指してごみの減量化を図り、環境整備とあわせて不法投棄防止などの啓発活動を行い、公衆道徳の向上に努めてまいります。 環境にやさしい循環型エコのまちづくりについて、魅力ある沖永良部島再生を目的に、「緑の再生、花の植栽、生活環境の保全対策」などを推進しているところです。 平成30年度も引き続き、環境型エコのまちづくりを具体化する方策として、先進地調査などを実施する予定にしており、両町連携して地域資源やエネルギーの循環などについて、施設導入の可能性調査を行いたいと考えております。今後、奄美群島世界自然遺産登録に向けた取り組みとあわせて、平成28年度に採択された「地球温暖化防止実行計画」に基づき、温暖化対策についても推進してまいります。 安心・安全なまちづくりは、町民の安心・安全な生活が確保される地域社会づくりのため、関係機関と協力しながら、近年、多様化するさまざまな犯罪や交通事故、交通違反などの未然防止に努めてまいります。 また、昨年同様、避難所施設と消防活動環境の充実、消防活動の軸をなす車両などの配備を計画しているほか、自主防災組織と消防団員が密に連携を深め、自主的な防災訓練などの実施について充実した活動ができるよう支援し、住民の減災・防災に対するさらなる意識の向上と地域防災力の充実強化のため、より一層の取り組みを行ってまいります。 共生・協働のまちづくりについては、集落やNPOなど各種団体が「自助・共助・公助」の精神で実施する諸施策については、集落を中心とした話し合い活動が盛んに行われてきました。このようなことから、平成30年度も、あざ・まち元気活動を実施している集落を中心に、「あざ・まち元気活動事業」を通して活動を支援してまいります。 情報化の推進については、有線テレビについて、新有線テレビとして開局して10年目を迎えることから、設備の老朽化が著しく、その補修や更新に努めているところでございます。 また、民間事業者へのテレビ番組の取材・編集・放送の一部委託から加入者管理まで含めた完全委託に向けての準備を進めており、なお一層、町民主体で魅力ある番組になるよう支援してまいります。 さらに、さまざまな分野でのICTの活用や施策を計画し、地域の課題解決に向けた情報化を推進してまいります。 次に、財政事情及び各会計予算について申し上げます。 近年の本町の財政事情については、国の施策に伴う新たな行政需要などに対応した事業導入に伴い多額の町債を発行した結果、平成28年度末地方債残高約102億円に対し、平成29年度末地方債残高見込み額が約98億円となっており、地方債残高が約4億円減少する見込みであります。国の施策や地方財政計画を考慮しつつ、新庁舎建設事業を初め、「和泊町版総合戦略(わどまり未来予想図プロジェクト)」及び「第5次和泊町総合振興計画後期計画」に掲げる施策や計画に基づく各種事業を推進するため、歳出全般にわたる徹底した見直しによる経常経費の削減に努めたところでありますが、昨年度同様に財源不足が生じたことから、平成30年度当初予算についても、庁舎建設基金及び財政調整基金などからの繰り入れを伴う予算編成となっております。 今後とも、社会資本などの整備や住民サービスの維持を計画的に進めるため、機能的かつ簡素で効率的な行政運営に向けた取り組みを引き続き推進し、持続可能な行財政運営を行う必要があります。 平成30年度一般会計予算の総額は、対前年度比13億1,931万3,000円増額の68億9,730万円となりました。 義務的経費については、人件費2,084万6,000円及び扶助費2,645万5,000円の増額、公債費2,351万円の減額により、対前年比2,379万1,000円増額の27億7,636万6,000円となりました。 投資的経費については、普通建設事業費12億969万9,000円の増額及び災害復旧費1,283万5,000円の増額により、対前年度比12億2,253万4,000円増額の17億702万4,000円となりました。 次に、特別会計予算の編成に当たっては、一般会計の予算編成方針に準じて編成し、独立採算の原則に立った健全経営に努めることを基本に編成いたしました。 平成30年度和泊町特別会計及び企業会計の予算は、次のとおりとなっております。 国民健康保険特別会計予算9億1,202万3,000円、介護保険特別会計予算9億6,521万6,000円、後期高齢者医療特別会計予算8,348万5,000円、下水道事業特別会計予算2億6,633万1,000円、農業集落排水事業特別会計予算2億971万2,000円、奨学資金特別会計予算1,324万2,000円、水道事業会計予算1億8,914万7,000円、以上7会計合計で26億3,915万6,000円を計上いたしました。 以上、平成30年度における各施策について、施政方針を申し上げました。 議会を初め町民の皆様の絶大なるご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、提案いたしました一般会計並びに特別会計予算をご審議の上、議決くださいますようお願いを申し上げ、施政方針とさせていただきます。 ○議長(永野利則君) これで施政方針の説明を終わります。 |