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更新日:2021年3月23日

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第1日(4)

発言者

前 利悦

発言内容

次に、前利悦君の一般質問を許します。
○6番(前 利悦君)
 皆さん、こんにちは。
 まず、町長、4期目の就任おめでとうございます。
 5点について通告をしてありますので、質問させていただきます。
 1、4期目の公約について。
 ①6点の公約の中に、子供から高齢者まで全ての町民が光り輝き、健康で安心・安全なまちづくりを目指すとあるが、具体的にはどのような施策か。
 ②8月1日から新しい健康保険証が交付されたが、健康保険税が未納なため交付されなかった世帯は何世帯あるのか。また、全世帯の何%に相当するのか。
 ③猛暑が続く中、熱中症で医療機関を受診された人は何人ぐらいいるのか。また、熱中症対策をどのように講じているのか。
 ④タラソは健康増進に効果があると言われているが、暑さの厳しい日中の利用促進を図ってはどうか。また、80歳代、90歳代の利用者はそれぞれ何人になっているか。
 2番目、新庁舎について。
 ①新庁舎建設のため、わどまり結ファシリティーズ株式会社が設立されたが、事務所の機能としてはまだ手つかずの状態のようである。本契約はいつ締結されたのか。
 ②わどまり結ファシリティーズ株式会社の設立、運営費用等に約2.5億円計上されているが、妥当なのか。
 ③本町から事務員等で雇用されることがあるのか。
 ④8月7日に開催された町民説明会では基本設計(案)に対する説明のみだったが、財政を含む庁舎建設の全般についての説明会は開催しないのか。また、基本設計(案)に対する町民意見の募集を行ったが、意見の提出はあったのか。
 ⑤新聞報道によると、奄美市では、新庁舎トイレの使いやすさを最優先に高齢者や車椅子利用者に協力を呼びかけ検証会を行っているが、本町でも検討がなされているか。
 3、教育行政について。
 ①教育のまちを宣言して、これが和泊町の教育だと内外に発信できる重点施策は何か。
 ②字の伝統舞踊として継承されている歌詞や曲を楽譜に保存する計画はないのか。あるとすれば、どのようなものが無形文化財として挙げられているのか。
 ③「西郷どん」の放映に当たり、島民との交わりの中で育んだと言われる敬天愛人の思想をどのように発信しているのか、あるいは発信しようとしているのか。
 ④8月11日のバランスシート探検隊で鹿大の学生は、「西郷南洲記念館の位置がわかりにくい」「展示については、展示してあるだけで変化がない」と、1回だけしか行かない施設と指摘したが、観光客の増加が見込まれる中、わかりやすい工夫を講じるべきではないか。
 4、子ども議会からの提起について。
 ①過日開催された子ども議会では、観光の活性化や観光客の増加についての質問が集中し、このまま人口が減っていけば消滅可能な自治体になると胸を痛めていたが、持続可能な地域社会総合研究所によると、2045年に本町は4,176人、知名町2,869人、計7,045人と予想され、現在の本町の人口に近いものとなっている。このような予想を覆すため、わどまり未来予想図プロジェクトではどのように取り組んでいるのか。また、Iターン・Uターン者の数はどのようになっているのか。
 ②その他人口減少に歯どめをかける方策としては、どのような取り組みをしているのか。
 5、商店街の活性化について。
 「西郷どん」の放映に合わせて商店街活性化マスタープランの計画はないのか。
 以上で壇上からの質問を終わります。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦議員の一般質問に、順を追ってお答えいたします。
 1点目から、町民の健康づくりに関する保健医療については、乳幼児や妊産婦の健診や産婦人科医の安定的な確保、生活習慣改善のための健康教室の開催や健康相談の実施を初め、疾病の早期発見、早期治療のための各種検診などの受診率の向上など、町民の健康維持、増進を推進しております。
 地域福祉については、地域における近所支え合い活動の推進や生活困窮者に対する相談・支援、成年後見制度の活用など、地域の協力も得ながら町民一人一人が互いに助け合うまちづくりを推進しております。
 高齢者福祉については、長寿クラブやシルバー人材センターの活動支援や介護予防拠点施設を活用した高齢者の健康づくり及び介護保険サービスの充実など、高齢者が健康で生き生きと暮らすことができるまちづくりを推進しております。
 障害者福祉につきましては、居宅介護、生活介護、児童デイサービス、施設入所支援などや精神巡回相談の充実、就労支援など、障害者が地域で必要なサービスを受けられるまちづくりを目指して各種施策を推進しております。
 これらの施策を計画的に推進するため、和泊町健康増進計画、和泊町障害者計画・第5期障害福祉計画及び第1次障害児福祉計画、和泊町高齢者保健福祉計画及び第7期介護保険事業計画について、平成30年度以降の計画を策定して、公約実現に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。
 2点目の国民健康保険証につきましては、平成29年度から、郵送により各世帯に送付していましたが、国民健康保険税の滞納がある181世帯につきましては、納税相談の機会を得るため、郵送による交付ではなく保健福祉課窓口での交付としたところであり、その割合は、国民健康保険加入世帯の12.3%となっております。
 ③でございます。
 熱中症で医療機関を受診された件数につきましては、熱中症で救急搬送された件数が、島内で、平成28年度が19件、今年度が現在のところ11件となっております。また、熱中症の症状により町内の医療機関を受診した者は、8月現在で69名となっております。
 熱中症対策については、サンサンテレビで農作業中の熱中症予防についての注意喚起を広報したほか、高齢者宅の訪問時に熱中症についての注意喚起と予防の声かけを行っております。
 ④でございます。
 日中のタラソ利用促進の取り組みにつきましては、現在、午前11時から午後2時までに入館された方につきましては、大人500円、子供300円で利用することができます。また、80歳代、90歳代の利用者につきましては、年代別集計が80歳以上で集計がなされているため80歳以上の利用者数で申し上げますと、年会員数は30名で、8月現在の利用者は、延べ790名となっております。
 次に、新庁舎建設について、順を追ってお答え申し上げます。
 ①新庁舎建設に関しましては、事業候補者として決定した大和リースグループとの間で事業契約締結に向けた基本協定書の締結を行い、この協定書に基づき、大和リースグループは会社法の規定に基づき、本店所在地を和泊町内とする特別目的会社を設立しております。報告いただいた登記事項証明書によりますと、称号名はわどまり結ファシリティーズ株式会社で、本店所在地は、構成企業の1社である町内の事業所が事務所を置いている地となっております。
 1点目のご質問の、事務所の機能としてはまだ手つかず状態のようであるということですが、現在事務所の詳細まで把握していませんが、当該事業者との間で基本設計のまとめの作業を行っている段階であり、当初の計画どおり、来年1月の工事着工に向けて順調に作業を進めているところでございます。進捗状況などについての支障はないものと考えております。
 本契約については、事業契約議案をさきの6月議会に提出し、6月16日の最終本会議で可決いただきましたので、同日付で契約締結となっております。
 次に、2点目のわどまり結ファシリティーズ株式会社の設立、運営費用などに約2.5億円計上されているが妥当なのかということでございますが、本事業は、これまでの従来型と呼ばれる手法に比べ、設計から建設、維持管理までの一連の業務について、一括の発注をすることでトータルコストの削減が見込めることから、PFI的事業を採用したところであり、事業者決定後には、事業者との連絡会議、協議などの中でも、このSPCの設立、運営費などの削減については、再三にわたり強く要望し交渉を行ってきたところでございます。また、事業者においては、昨今の労働力不足や人件費の高騰などの条件がある中で、本町の要求に前向きに検討いただき現在まで至っているところであり、この費用が妥当なのかどうか評価は難しいところですが、間近に迫った今後の施設整備や15年間にわたる事業の安定的な継続を考えると、適正な金額ではないかと考えております。
 3点目の本町から事務員などで雇用されることがあるのかというご質問ですが、事務員などにつきましては構成企業などの職員が兼務で従事されるのが一般的であるようですが、本事業において、工事期間中における現場事業所の事務員や作業員などの雇用がある場合は、地元から、雇用について要望していきたいと考えております。
 次に、4点目の財政を含む庁舎建設全般についての説明会は開催しないのかというご質問ですが、昨年7月に同様の説明会を開催したところであり、その後事業規模などの見直しによる事業費の削減や、今年度から耐震化がされていない庁舎建てかえに対しての国の支援制度などが創設されたことにより、現段階で、本町財政運営上、将来見通しへの大きな支障はないものと考えており、説明会については必要ないと考えております。
 なお、町の財政については、これまでも節目節目に決算状況や財務諸表など、町のホームページや広報紙などで情報提供を行っているところでございますので、同様に今後も対応してまいります。
 次に、基本設計に対する町民意見についてですが、8月8日から21日までの間、意見募集を行った結果、団体1件、個人2件の方からご意見をそれぞれいただいております。
 ご意見とそれに対する町の考え方につきましては、区長会で、区長の皆さんにご報告するとともに、現在町のホームページに掲載しておりますが、外観デザインに関することや周辺道路の安全対策、みじらしゃ通り側の駐車場確保について、また用地全体の緑化などについてそれぞれ貴重なご意見をいただいており、今後の作業の中で検討を要するご意見については、適切に対応してまいります。
 5点目のご質問に関しては、奄美市で、新庁舎建設に合わせ車椅子利用者の皆さんに呼びかけての検証会を行ったということで承知をしているところであります。本町では、バリアフリー法の基準を満たす建築物として機能するよう他の機能とあわせ設計内容を詰めているところであり、多目的トイレの整備については、実際に介護現場での実情を熟知されているケアマネジャーの皆さんなどの意見も取り入れて作業を行っているところであります。安心して利用しやすい環境になるものと確信しております。
 次に、子ども議会からの提起についてでございます。
 わどまり未来予想図プロジェクトの取り組みについてですが、主な取り組みとして、平成27年度には、移住体験住宅の整備や空き家改修、建設業人材の育成、知名町及び航空会社と連携し、サーブ機のラッピング、機内誌への情報掲載や空港の愛称化などにより、沖永良部島の知名度向上を図りました。平成28年度には、おきのえらぶ島環境協会が中心となり、持続可能な観光推進により、島の暮らしの実現を目指すための基本計画を策定いたしました。また、体験型旅行商品の開発、スポーツジム人材育成、生活習慣病予防効果分析調査、沖縄等交流を行い、交流人口の増加に取り組みがなされてきました。また、平成27年度からのIターン者は28人、Uターン者は15人となっており、年々移住の問い合わせは増加傾向ですが、住宅数が足りないのが課題となっております。
 次に、人口減少に歯どめをかける方策については、移住定住窓口の一元化や「くらすわどまり」ホームページの設置、空き家改修事業などの実施、さらに若者未来会議やわどまりミーティング、町民の皆さんとワークショップなどで議論を重ね、地域の特性を生かした雇用創出、人の流れ、結婚、出産、子育て、地域づくりなどについて話し合いがなされました。今後、具体的な計画については、交付金の申請へとつなげていく予定でございます。
 5点目の商店街の活性化につきましては、大型店舗の進出やインターネット購買層の増加により、各地の商店街において地元購買力の低下が全国的に懸念されており、本町の商店街においても、このような状況から、事業の縮小を余儀なくされている事業所もございます。
 商店街の活性化につきましては、平成27年度に、商工会員を中心としたワークショップを実施し取り組んできた課題でもあり、大変重要な問題でもあります。商店街活性化マスタープランの計画策定に当たっては、商店街組織の充実が必要であると考えております。以前は、みじらしゃ通り会という組織がございましたが、現在は活動を休止している状況にあります。まずは組織の充実を図り、その中で計画の必要性を精査し、商工会と一体となった取り組みを検討するべきだと考えております。
 商店街の活性化の材料として、シルバー人材センターによりますシルバーショップゆらり処が今月中にオープンすることが予定されております。会員及び地域の方々が集える場として活用し、情報交換による会員拡大を図るほか、インターネット環境の充実を図り、多様な利用者ニーズに対応した施設を目指しているほか、特産品案内書としての活用や「西郷どん」効果を視野に入れた観光客ワンストップサービスなども計画しており、この取り組みが商店街の新たな人の流れを構築し、商店街の活性化につながることを大きな期待としているところでございます。
 以上で壇上からの答弁は終わりますが、次からの質問につきましては、自席から担当課長からも答弁をさせていただきます。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 前議員の教育行政についての質問にお答えいたします。
 本町は、昭和55年に「教育の町宣言」を行い、学校、家庭、地域の連携のもと、郷土に根差した教育をこれまで実践しております。「教育の町宣言」の理念や内容につきましては、本町の実態を踏まえますとともに、教育関係者だけでなく、町民があらゆる立場で、またそれぞれの経験を生かし、家庭教育や学校教育、社会教育を推進していくために宣言されたものであります。これが和泊町の教育だと内外に発信できる内容につきましては、本町の教育の重点施策や教育活動について、これまでの実績を踏まえて2つだけ説明したいと思います。
 1つ目は、豊かな心と健やかな体を育む教育の推進の施策の一つである「郷土で育てる肝心」の教育の推進であります。これは、平成18年にスタートした事業で、町内の小学校で、1学年当たり年間6時間の授業時数で実施されております。郷土を愛し、郷土に誇りを持ち、郷土を起こす態度の育成は、教育の不易であると考えております。和泊町にゆかりのある西郷南洲翁を初め、郷土の偉人の学習や茶道の実践、エラブユリや世之主の歴史を学ぶ内容等を加えながら郷土に根差した特色ある教育の充実を図っているところであります。ことしは、町内の小中学生を対象に、「ぼく、わたしの西郷隆盛」と題し、西郷隆盛絵画展を実施しています。このように、児童生徒への郷土への意識を高めるために、関係機関と連携を図りながら進めているところであります。
 2つ目は、確かな学力の定着に向けて行われている島内実力テストであります。小中高の連携を図り、知名町と合同で平成27年度から始められ、ことしが3年目になります。本事業の狙いは、高校進学に向けて島内の中学3年生の学力の状況を把握するとともに、実態把握をもとにした小中学校での指導方法の改善に生かすことになっています。実施時期は9月初旬で、国語、社会、数学、理科、英語の5教科について実施しています。採点、成績処理、結果通知を10月中に行います。5月に実行委員会を開き、テストの意義や校種間の共通理解を図ります。実行委員の構成は、中学校教員に沖永良部高校や小学校の教員もかかわり、本町児童生徒の実態やこれまでの高校入試の傾向を踏まえて、問題作成等に取り組んでいます。今後も改善を図りながら、沖永良部高校への進学をより有意義なものにし、学力向上や進路指導が図られるよう努めてまいります。また、いじめや不登校への対策として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等による組織的教育相談体制の整備、物的教育環境の充実策として、電子黒板を初めとするICT機器の設置・整備の充実が挙げられます。「教育の町宣言」の意義を踏まえ、本町教育活動の顕著な取り組みについて内外に発信していくことは、町民一人一人の教育活動への意識の高まりや和泊町のよさを再認識できることにつながるものであると考えますので、今後とも必要に応じて、教育活動の発信に努めてまいりたいと考えております。
 2つ目の質問にお答えいたします。
 2点目の伝統舞踊の歌詞や曲を楽譜に保存する計画はないのかとのご質問ですが、現在、各集落では、地謡を中心に独自の楽譜等を作成し、伝承舞踊が継承されております。そのほか、平成3年に武田恵喜光氏が米寿記念として作成した「えらぶの歌心」、平成10年に鹿児島女子短期大学附属南九州地域科学研究所報として発表された「沖永良部民謡について」、平成12年に和泊町伝統文化教育推進会議が伝統文化教育推進のために作成した「郷土の民謡集」、平成17年に国頭芸能振興会が作成した「沖永良部島国頭字民謡・舞踊曲・三味線楽譜集」などがあります。
 町指定の無形民俗文化財には、手々知名字の「遊び踊り」、畦布字の「獅子舞・せんする節」、国頭字の「忍び踊り・竿打踊・やっこ」、永嶺字の「収納米」、玉城字の「仲里節」があり、これらの舞踊については歌詞入りの映像記録としてDVDを作成し、伝統芸能の保存を行っているところであります。
 楽譜作成を含めた和泊町の伝統芸能の保存等については、各集落で曲調等が異なる箇所があり、それらを1つに集約することは難しい点もございますが、文化協会を初め、各関係機関と協議をしながら検討してまいりたいと考えております。
 3つ目の質問にお答えします。
 3点目の敬天愛人の思想をどのように発信しているのかとのご質問ですが、議員もご承知のとおり、小学校において郷土で育てる肝心の教育を実施しており、1年生を対象に西郷さんの教えを学んでおります。また、公民館講座として西郷塾を開設し、2人の講師のもと西郷南洲翁について見識を深めております。さらに、西郷南洲顕彰会では、各種講演会の開催や西郷南洲翁に関する情報紙として顕彰会だよりを発行し、区長会を通し全戸配布を行うとともに、全国の南洲顕彰会との人的交流会の活動を通して情報交換を行っております。今後とも、西郷南洲顕彰会や「西郷どん」プロモーション実行委員会とも連携をしながら、西郷南洲翁に関する情報発信に努めてまいります。
 4点目の西郷南洲記念館についてのご質問ですが、以前から、位置がわかりにくいとの指摘がありました。これを受け、今年度は、白ゆり橋から奥川上流にかけて、記念館側の川沿いの欄干にのぼり旗を設置する計画を進めております。これを目印に記念館までの動線を確保したいと考えていますので、今後は位置がわかりやすくなるのではないかと考えております。
 館内外の展示については、歴史観光交流館運営協議会や西郷南洲顕彰会などと協力し、展示内容の検討を行っていきたいと考えております。また、「西郷どん」プロモーション実行委員会や観光協会などとも連携をし、集客やリピーターをふやすための方策として検討していければ考えております。さらに、現在も実施している学校教育や社会教育の場としての活用についても、なお一層呼びかけてまいりたいと考えております。
○6番(前 利悦君)
 それでは、順を追って質問させていただきます。
 安心・安全のまちづくりということですけれども、先ほど町長のほうから詳しく説明がありまして、よく理解できたつもりでおります。そこで、町民の健康、安心・安全というのが、一番行政の大事なことじゃないかというふうに思っております。そこで、先ほど保険税が未納のために保険証が交付されなかった世帯が181世帯あるということでしたので、12.3%、この実態、これがどうなっているのか。1年前の議会でちょっと質問したときに、非正規雇用者とか年金で暮らして厳しい、そういう状況があった思います。それ以外に、若い人たちで、健康だから払わなくてもいいと、そういうふうに思っている人たちもいるんじゃないかと思うんで、その辺のところも含めて、実態をちょっと教えていただきたいと思います。
○税務課長(東 茂久君)
 国民健康保険税に関しましては、全国的に低所得者のほうが加入しておりまして、徴収率も低いのが一般的であります。和泊町においても低所得者が多く、生活困窮者とかそういう方々が、滞納者が多い原因となっております。
○6番(前 利悦君)
 安心・安全の生活、一番そこじゃないかと思うんですけれども、保険証を持たないで、病院に行けなくて病気を重くしてと、そういう実態はないかどうか、その辺の状況はどうでしょうか。
○税務課長(東 茂久君)
 病気になり、収入がなくなった方もおります。そういう方に対しましては、減免措置とかいろいろな法的手段がありますので、相談に来られたら対処できるケースが多々ありますので、相談に来るよう呼びかけているところであります。
○6番(前 利悦君)
 その辺のことが、皆さん、本当に周知ができているかどうか。であれば、病院にも行ける、そういうことでいいと思うんですけれども、それができなくて、本当に知らなくてできないと、そういう方たちは、今までそういう状況はなかったのかどうか。いかがでしょうか。
○保健福祉課長(瀬川光雄君)
 平成29年度につきましては、先ほど町長のほうから答弁がありましたように郵送による保険証の交付ということでございました。28年度までは、各字の集落の公民館でそれぞれ交付をしていたという状況です。交付といいますか郵送をされていない滞納者の世帯につきましては、それぞれ税務課のほうと連携を図って、例えば分割で納付するとか、あと誓約を結ぶとか、そういった形で、短期の保険証、1カ月とかそういった形で交付をしております。緊急を要する場合にはこちらのほうで短期保険証という形でその人の病状に応じても交付をしているということで、そこあたりは柔軟に対応しているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 一番そこだと思うんですけれども、それをぜひ周知して、そして、ぐあいが悪くなったら病院に行けると、そういう体制を、ぜひ、そういう状況の人たちをきちんと掌握して、それができるようにしていただきたいと思います。
 収納率はどれぐらいになっていますか。数字、すぐに言えますか。
○税務課長(東 茂久君)
 国民健康保険税の徴収率は79.96%です。これは県下でも17番目でありまして、いいほうです。
○6番(前 利悦君)
 本当にいいほうでしょうか。この前の徳之島町議会の報告があるんですけれども、同町の直近4年間の現年分徴収率は平均91%にとどまると、こういうような記事があるんですけれども、90%ですよね。それに対して和泊町は90%になっていないということで、十分ではないと私は思うんですけれども、本当でしたら、保険税については100%でなければいけないのじゃないかなというふうに思っています。ぜひその辺の掌握をきちんとして、全ての一人一人の町民が、健康で、安全で、安心して生活できる、そういうものをぜひ考えていただきたいと思います。
 次に、熱中症の件ですけれども、28年で19件、今年はもう既に11件ということですけれども、この状況がどういう状況で起きているのか。日中の畑仕事なのか、夜間でもそういうことが起こり得るということが言われていますけれども、その辺の状況はどうでしょうか。
○保健福祉課長(瀬川光雄君)
 熱中症の症状で病院で治療を受けたという数については答弁のとおりでございますが、それがどのような状況の中で発症したのかというところまでは、現在つかんでおりません。
○6番(前 利悦君)
 受診者が69名ということでしたよね。その中で、重篤な状況とかそういう状況もあったのかどうか、その辺をちょっと教えてください。
○保健福祉課長(瀬川光雄君)
 熱中症による合併症とかそういったものがございますので、それによって、体内の臓器が不全になるとか、あと腎機能に障害があるとか、そういったことが発症する可能性がございますけれども、その後の、どういった状況になったのかというところまでも、まだ把握しておりません。
○6番(前 利悦君)
 それで、その対策ということで自分なりに考えたんですけれども、先ほど、松村議員のほうからもタラソ利用ということでいろいろ質問がありましたけれども、私もぜひタラソ利用者をふやしてほしいと、いつもそういうふうに思っているわけなんです。そこで、私も、ふだんは夕方大体タラソに行っておったんですけれども、ことしの夏は、暑い日中にタラソを利用して、そしてタラソを5時前後に上がってきて、それからちょっと畑に行く、そうするとちょうど畑も涼しくて、帰って来たらシャワーを浴びればいいと、面倒ではあるんですけれども、そういうふうなことをしています。そういうことで、タラソの利用者を何とかふやせないかということで、ずっと思っておりました。というのも、帰ってきて8年、9年ぐらいになるんですけれども、帰ってきた当時からタラソをずっと利用しています。そこで、自分で一番考えるのは、風邪を全く引かないようになったということです、タラソに行き出してから。風邪は、人よりも一番先に風邪を引くという状況だったんですけれども、タラソに行ってからほとんど風邪を引きません。インフルエンザも予防接種を前は受けていたけれども、風邪を引かないものだから、もう予防接種も受けなくてもいいと、自分ではそういうふうに思っています。
 そこで、日中2時過ぎごろから、3時前ぐらいからタラソに行ってみると、かなり余裕があるんです。人が少ないです。そういうときにタラソを何とか利用できないかと。そして、タラソに空き部屋がありますし、そこもあわせて利用してもらうと、そういう形で呼びかけて、何かふやしていけないかと。あそこの空き部屋は、夏は子供たちが利用していたわけですけれども、9月になってちょっと利用者も少ないみたいですけれども、そこで、子供たちがおればそことのそういう交流にもなるし、そういうふうに考えていたわけですけれども、どうしても利用者をふやすためには、まだ、もうちょっとPRが足りないんじゃないかなと、そういうふうに思うわけです。
 そこに80歳、90歳の利用者はどれぐらいいるのかというふうに質問しましたけれども、結構私が知っているだけでいます。88歳になられる方ですけれども、一生懸命水の中を歩いています。ふだんの生活はグシャニをついて、旅行するときなんかは車椅子ぐらいで行く人なんですけれども、本当に元気です。そして、さらに驚いたことには、一番外側の海の見える丸いプールで、10人ぐらい座れるところで、こうして頭に組んでスクワットを100回します、88歳の方が。本当に元気です。中には、60歳代ぐらい、70歳近い人が、その人たちから元気をもらうんだということで一緒に散歩しています。そういう人たちの声を、ぜひサンサンテレビ等を通じて、こんなに元気ですと。これは前からも申し上げていたことですけれども、ぜひ伝えて、何とかタラソの利用者をもうちょっとやっぱりふやしてほしいと、そういう思いがしております。それが、即熱中症効果につながるかどうかはわかりませんけれども、そういう暑い時期の利用促進、人数も少ないですので、ぜひしてほしいと思うんで、その辺については、何か広報とかその辺のことを考えて、どちらに質問すればいいでしょうか。それをお願いしたいと思うんですけれども。
○町長(伊地知実利君)
 大変大事なご提言だと、そのように思いますが、ただ、利用者に時間帯を指定するということはなかなかできないところでございまして、利用する皆さんがそれぞれ行きやすい時間帯、そういうのもあるかと、そのように思いますが、今の広報啓発につきましては、積極的にタラソの職員とも協議をしながら取り組んでまいりたいと、そのように思っております。何といっても皆さんが危惧しております、タラソを利用する人が多くなることが私どもの願いでもありますし、利用されている皆さんのお願いでもあるということを松村議員の質問からも受けとめられますし、広報につきましては、ぜひ職員と一緒になって、運営委員会の中でも十分に議論しながら取り組んでまいりたいと、そのように思います。
○6番(前 利悦君)
 ぜひ増加につながるようなPRというんですかそういうものをしてほしいと思うんですけれども、町長さんも来られます。一生懸命に歩いています。私はちょっとサボって余り歩かないんですけれども、一生懸命歩いています。それから、課長さんも2人ぐらい来ています。本当に来れば、サウナに入って冷たい水を飲む、その後の気分はすごくいいです。ぜひ課長の皆さんたちも来て、経験していただいて、それから、また私たち議員の皆さんもぜひ経験して、そして、率先して町民に広げていけるようになればいいかなと、そういうふうな思いがしますので、ぜひ経験していただきたいと思います。
 それで、前にタラソが保険税にどれぐらいはね返ってくるか、タラソに行くことによって、保険税が、医療機関に払うのが少なくなった、そういう状況はないかということで質問しましたんですけれども、その辺の状況、何か掌握できておりますかどうか。
○保健福祉課長(瀬川光雄君)
 私どもが把握できるのは国民健康保険の関係だけでございますが、平成28年度の国民健康保険の決算の状況等これから審査をしていただきますが、医療費についても4,000万円程度前年度比落ちておりまして、会計自体も黒字というような関係になっております。28年度は初めて一般会計からの法定外繰り入れが6,000万円ありましたけれども、そちらのほうも繰り入れをせずに済んだというような状況でありますので、いろいろことしのタラソの入館状況を見てみますと、前年度比で1,700人ほど増加しておるというようなことで、非常に現在の状況としてはいいのかなという、そういった感触を持っております。
○6番(前 利悦君)
 非常にいいことじゃないかと思うんですけれども、それで、ぜひPRをしてほしいと思います。
 それから、先ほどもありましたけれども1点、施設が、今調整中というのが多いんです。お金を取る施設ですので、それを早目にやっぱり修理していただいて、もう2週間、3週間になるわけですけれども、聞いたところにでは、次の週あたりには復旧するという、そういう話も聞いていたんですけれども、まだ直っているかどうか、そういう状況ですので、その辺も、ぜひ修理を早くして、利用者が気持ちよくできるようにしてほしいと思います。
 まず行って驚いたのは、更衣室に行くと、外で大きなトラックがエンジンをかけたままとまっているのかと思って、あの音は何ですかと聞いたらエアコンの音だというふうに言われまして、今でもちょっと音がしていると思うんですけれども、やっぱりそういうのからしっかり修理をして、利用者がますますふえるように、ぜひPRをお願いしたいと思います。
 それでは、次の新庁舎についてですけれども、まず契約されたというようなことは知っておったんですけれども、まず新協の会社の住所があって、ああ、ここに設置されたんだというふうに思っていましたけれども、それがまず、新協の2階ということで、そこの間借りかと、まず最初はそういうことで驚きました。それで、次に町民の人がぜひ行ってみたいということで、2人で訪ねていきました。そしたら、入り口のドアに、わどまり結ファシリティーズの名前があるんですけれども、中に入ろうとしたら、ほとんど準備がされていないということで、もうそのまま帰りましたけれども、そういう状況なわけです。
 今の状況を把握していないということでしたけれども、本当にこれがたくさんの経費をかけて準備された会社かなというふうにまず疑問を感じます。職員も向こうから何人来るかわかりませんけれども、和泊町からもできればそこに雇用していただくということをぜひ訴えてほしいと思います。
 そこで、庁舎が始まればもちろん来ると思うんですけれども、その会社の人たちというのはそこに常駐するのか、鹿児島から行ったり来たりとか、その辺の状況はどうなんでしょうか。
○総務課長(種子島公彦君)
 わどまり結ファシリティーズ株式会社は、ご存じのように特定目的会社でございますので、その会社の内部の事務のことまで我々行政が詮索したりいろいろ指図したりするという必要はないと思っておりますけれども、事務等につきましては、実際工事が始まりましたら、現場事業所等もこちらのほうに設立するということでございますので、地元の雇用、それから技術者等についても派遣されたり、またはもとの会社で事務をとったりというような状況が今は予想されているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 なかなか会社に指図するというわけにはいかんと思うんですけれども、会社ですから、そこに誰もいないという状況が続いているわけですが、何か事務員がいるのかなと思って行ったわけですので、そういう形で、ぜひ町からも、雇用できるようにまたお願いするというんですか、そういう形をしていただきたいなというふうに思います。
 それから、4点目の町民説明会についてですけれども、町長のほうではもう今は必要ないということでしたけれども、決まって、もう1月には着工するわけですので、こういうふうになりましたと、意見も出たので意見もこういうのがありましたと、そういうふうにやっぱり町民には知らせるべきではないかと、そう思うんですけれども、いかがでしょうか。
○総務課長(種子島公彦君)
 町長も答弁いたしましたけれども、これまで、財政状況含めて、庁舎建設については数回にわたり町民へも説明会をしましたし、また区長会、それからサンサンテレビ、広報紙といろんな媒体を使って住民に説明をしてきたところでございます。それから、平成28年度の財政状況も正式には9月末に公表されるという段取りになっていこうかと思いますけれども、そういうまちの財政状況等も含めまして、これから説明会という形では実施できないと思いますので、いろんなまた広報媒体を使って、住民の皆様にはお知らせをしていきたいというふうに考えております。
○6番(前 利悦君)
 この前の意見の公募について、区長会の事項の中に、事項外の4番目に新庁舎建設事業基本設計に対する町民意見等回答についてとありますけれども、これは回答についてというふうにして事項の中にありました。だけども、その回答は、区長だけに資料があって、ほかの町民には配られていなかったんですけれども、その辺について、情報が町民に届いているというふうに考えておるのかどうか、その辺をお願いしたいと思います。
○総務課長(種子島公彦君)
 基本設計に関する町民からの意見ということで、先ほど町長が答弁したとおり団体・個人から3件の意見がございまして、それについて、まちの考え方ということで、区長会のほうで区長さんのほうには説明を申し上げたところでございますけれども、全世帯への必要性ということは、そのときはまだ必要ではないということから、文書にしてはですね、まちのホームページに掲載してあるということで、区長会のほうではお知らせをしたところでございますので、再度、そういう広報については努めていきたいと考えております。
○6番(前 利悦君)
 その辺のところが、私もホームページに出ているのを見ました。そして、そういうのがあるということで見せてもらったりしたんですけれども、一部しか知らないと。どういう状況なのか、役場の全体図が全部出て、その計画、図面もあって、将来どういうふうになっていくかということが図面に書かれていますけれども、それがどれだけ町民に届いているかというふうにちょっと疑問を感じるので質問ですけれども、せっかくのことですので、今庁舎がこういうふうになるよと、今の敷地がこういうふうになりますということをぜひ知らせて、そして1月の建設までにはそれを知らせていただきたいなと思います。
 それと、21日に締め切りがあって、そして28日の区長会には間に合ったわけですけれども、この辺が、町民の意見はどのように検討されたのか、検討委員会がいつ行われてその回答になったのか、その辺を教えてください。
○総務課長(種子島公彦君)
 庁舎建設につきましては、6月議会で議案が可決されまして、それから本契約を締結いたしまして、その後、庁舎内の推進本部・プロジェクトチーム合同会議を3回行っております。また、それを受けて、事業者へ改善を求めたり要望したりということで、事業者との会議もそれぞれ3回したところでございます。そういう中で、3件の要望等につきましては検討をして、今後まだ検討が必要なものについては引き続き検討を進めていくということで、今作業を進めている状況でございます。
○6番(前 利悦君)
 これは、検討委員がいらっしゃるわけですか、そういう人たちを呼んでそこで検討された回答だったのか、その辺はどうでしょうか。
○総務課長(種子島公彦君)
 検討委員会という外部の方は、現在指導者として1級建築士の方をお願いはしてございますけれども、その他の部分については、庁舎内の推進本部会議、それからプロジェクトチーム合同会議、それから官民の対話ということで、SPCと協議をしていることでございます。
○6番(前 利悦君)
 それと、玄関の屋根には琉球瓦が使われるような設計がされているわけですけれども、琉球瓦というのは、私も知っている限り島ではほとんどないと。和に1軒あるのは知っていますけれども、本当に和泊町に定着しているかどうか。それと瓦ですので、台風対策とか地震対策、そういうことでまたこれは検討すべきじゃないかなと思うんです。本当に、これを和泊町らしい、そういう形にすべきではないかなというふうに思っています。
 それで、3つの提言がありましたけれども、そういう人たちを検討委員の中に加えて意見を聞く、そういう考えはないでしょうか。
○総務課長(種子島公彦君)
 提案のあった意見は意見として参考にさせていただきたいと思っていまして、またそのように今進めておりますので、改めてそういう団体・個人を、検討委員会の中またはプロジェクトチーム等々に加えて協議するということは考えておりません。
○6番(前 利悦君)
 貴重な意見が出ていますので、それをぜひ踏まえて検討していただきたいと思います。
 それから、トイレについては、ケアマネジャー等招いて検討されているということですので、ぜひ、使用しやすいような形でしていただきたいと思います。
 それから、3点目の教育行政についてですけれども、先ほど和泊町の教育ということで、郷土で育てる肝心と。和泊町の、沖永良部島の一番いいところは、そのすばらしい、そういう肝心を持っていると、そういうことじゃないかなというふうに思います。今、本町そして沖永良部島が非常に注目されているというんですか、天皇陛下が来島される、そして来年からは「西郷どん」が放映される、今一番、和泊町そして沖永良部島を日本全国に発信するという、そういう一番の絶好の時期じゃないかなというふうに考えているわけです。楽天のトラベルですか、そこで、離島で一番行きたい島が沖永良部島だという、そういう報道もあります。そういう時期に、今この本町、沖永良部島を発信していくということで、少し調べてみました。
 ここに、「揺れる奄美、その光と陰」という本があるんですけれども、これは、2008年ですから今から9年前に発行された本ですけれども、このもとになったのが、2005年5月3日から4回にわたって朝日新聞に掲載された「子宝の島」という、これは沖永良部の風景というのが、ここに4日連続で連載されているんですけれども、それが「揺れる奄美、その光と影」という中に収録されているんですけれども、その中で、一番ここのところに、奄美は日本を照らす光源であると、今から9年前、そのときに既にこの記者はこういうことを言っているわけです。今先ほども何度も言いましたけれども、沖永良部を発信すると、そういう一番の時期じゃないかと、そういうことで話をしてみたいんですけれども。
 そこで、まず1回目が、子育てあふれる母性愛と。この女性は大阪で結婚して、もう大阪での生活は周りばかりを気にして、そしてそれがストレスになって、こういうふうに、私そのうち自殺するかもと、そういうふうに思ったらしいです。ところが、そういう中で離婚をして永良部に帰ってきて、永良部で過ごして、海岸に行ったり星を見たりして、体の内側から解放されていく感覚があった。やっぱり自分の内に込めないで開放して、人間は、私は変わっていくし強くなっていくと思うんですけれども、そういうことで、子育てあふれる母性愛、詳しくは言えませんけれども、そういうふうに一つが。そして、そのときの出生率が全国で1.29だけれども、そのときの沖永良部は2.3から2.4。永良部が、平成5年から9年までですか、出生率が日本一だったときのことを言っていると思うんですけれども、そういうときの子宝の島と、本当に永良部というのは子供を大事にする、そういう島だと思っています。
 それから、2つ目は、かわいさをみんなで共有と。まず最初に、もうびっくりしたと。島に帰ってきたら、生まれた子を、近所の人が数日後に約50人が集まってきて、みんな赤ちゃんの顔を眺めたり抱いたりしたと、誕生を祝うと、そういうことが書かれています。この島で子供を産んでよかった。もっと子供をつくってもいいなという感じに自然になりますよね。出生率もうなずけますというふうに書かれています。
 それから、3つ目が、学校と地域の垣根低くと。先生と地域との密着というんですか、それが非常に近いという、そういうことなんですけれども。保護者の人が、先生は、先生というより同じ地域の仲間という、そういう感じと、そういうふうに。先生のほうも、保護者とのつき合いが多いので気づいたことを何でも話しやすい、子供の家庭のことをわかって、親身になって接することができますと。本当にこういう、沖永良部という、本当にこれは、私は自慢できる、そういう島だというふうに思っています。
 それから、最後の4つ目ですけれども、命のつながりを意識すると。これは、国頭のことが書かれていますけれども、早朝のラジオ体操の後で、70人の子供たちが踊りをしていると。やっこをしていると。小学生から高齢者まで、ほぼ全員がやっこ踊りか仲里節を踊ると、そういうようなことが書かれています。住民は、子供について、リレーのたすきみたいなもの、遺伝子の乗り物などと述べ、命のつながりを強く意識していると。
 本当に沖永良部というのはこういう島で、この本のとおり、奄美と書いてあるが、私は沖永良部から日本に発信できることじゃないかと思います。あわせて、西郷のことになりますけれども、西郷隆盛は、本当、永良部に来て衰弱して死を覚悟してと、そういう中で、島の人たちとの出会いによって健康になって、それがあったからこそあの明治維新に私はつながっていったんじゃないかと、そういうふうに思っています。そういうことも、ぜひ発信していかなければいけないことじゃないかなというふうに思っています。
 その前に、今サンサンテレビのほうで西郷隆盛の紙芝居みたいなことをやっていますけれども、もっと島の人たちに、西郷隆盛というのはこういう人だと、こういう人が永良部の人たちのつながりによってこういうふうになっていったということを、もっと私は発信していくべきじゃないかというふうに思っています。それを思ったのは、ことしのフラワー都市交流で、山形県の長井市に行く前に庄内の南洲神社を訪れたときに、そこで初めて知ったんですけれども、西郷と向こうの菅実秀翁、西郷隆盛の南洲翁と、その二人が、「徳の交わり」という銅像があるわけです。初めて私はそれを知りました。だから、それを見たときに、これは、和泊の人たちと出会ってそういうものにつながっていると、そういうことを私は自分で思って、これは和泊からそうなったんだよと、そこの人たちに言いたかった、そういう思いもしましたけれども、本当に西郷を、南洲翁を、もちろん発信するのは来年テレビで放映されると思うんですけれども、どれだけ和泊町が出てくるかわかりませんけれども、これをぜひ、まず町民から全ての人たちにこういう人だよということで。学校で、先ほど教育長の話では勉強しているということで、それをもっと島の人たちに知らせる努力というのは、それは必要じゃないかなと。そして、それをさらに日本に発信していければなというふうに思いますので、ぜひその辺のところをお願いしたいと思います。
 それから、字の伝承舞踊についてですけれども、先ほどいろいろあって、こんなにたくさんやっぱりあるんだというふうに思いました。各集落にはそれぞれ残っているかもしれんのですけれども、それをぜひ、大変だと思うんですけれどもこれを一つにまとめる検討というんですか、もう今でないと、そういう伝承舞踊をだんだん高齢者の方たちが亡くなっていくと、それがなかなか伝えていけないと、そういう状況があると思いますので、ぜひこれを、できれば一つにまとめて、各字のそういうものが、歌詞、そして三味線も弾けるとか、そういうふうにできれば、これはすばらしいことじゃないかなと思います。DVDも、ぜひ機会があればまたサンサンテレビで放映するとか、そういう形でPRしてほしいと、そういうふうに思います。
 それから、子ども議会についてですけれども、この前、子ども議会がありました。本当に、中学生が一人一人いろいろ本町のことを考えて、いろいろな提言をしてくださいました。恋人の聖地にしたらどうかという、昔はそういうのもあったかもしれんですけれども、一番私が思ったのは、人口減少について非常に子供たちが心配していると。先ほども言いましたけれども、2045年には本町は4,176人と推定されると。両町合わせても7,040人。現在の和泊町の6,659人ですか、それより400人程度多いという状況なんですけれども、何とかこれに歯どめをかけていくと、そういうことで、私、前にも申し上げたことがあると思うんですけれども、今こそ何か和泊町で留学生の制度を考えて、そして、日本にいる、いじめに遭っている子とか、その子供たちの中にすごく能力を持った子もいると思います。私は、西高の定時制で、小学校の3年生から中学校まで、ほとんど学校に行かなかった子が西高の定時制に来て、そして、みんな同じ働きながら学んで、そこで自分の仲間を見つけたときに、1日も休みませんでした。そして、それから自分の体験談を、ほかの学校で、鶴丸高校とかそういう学校で体験を語って、そういうことによって、どんどんその子が変わっていって、物すごく強くなっていった、そういう経験があるんですけれども、そういう子供たちを永良部に呼んで永良部で育てられないかと、そういう思いがしているわけですけれども、前の議会の質問で、教育長は地域にそういう盛り上がりがあれば検討してみたいという答弁をされたのを覚えていますけれども、待つんじゃなくて、そこから声をかけてやっていく、そういうふうにしていかないと和泊町はどんどん人が少なくなって、そういう大変なことになるんじゃないかと。今こそそれを考えて実行していくべきときに来ているんじゃないかと、そういう思いがします。それについて、教育長、どうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 子ども議会は、和泊町が他の市町村に誇れる催しであります。そしてまた、毎回子供たちの質問を聞いていると、子供なりに非常に斬新な思いがこもっていて、そういう思いを実現できる可能性のあるものについては、やはり役場の課長さんたちも検討して、子供たちの意見でこういうのができたよとかいうようなことを実践して見せて、子供たちが積極的に我々も和泊町の一人だという思いを持って議会に臨んで、それで自分たちがいろいろな提言をして、そのした提言が行政に取り上げられて実現していく、そういうような風潮をつくってあげるということは、非常に教育上大事なことじゃないかなと思っています。今後も、この問題については大きく取り上げて、もっともっと小学生も入れてとかいうようなことも考慮に入れながら、子供たちの発言を大事にしていきたいと考えております。
○6番(前 利悦君)
 ぜひ、それを待つんでなくてやっていくという姿勢というんですか、私は去年、おととしの沖永良部シンポジウムで、兵庫県の豊岡市の市長さん、中貝さんという、知名町の私の同級生とのつながりがあるんですけれども、その市長さんはご存じだと思うんですけれども、豊岡市、そこはコウノトリが今飛んでいるまちです。コウノトリを再生した市長さんです。その市長さんが、そういうものをやっていくためには唆さなければいけないと。唆すということは、その気にさせるということだと私は受け取ったんですけれども、ぜひそういう形で町民を唆して、そのためにはいろいろ、今研修センターなんかもシルバーが使っていますけれども、そこに親子でも入ってもらうとか、これはすぐはできないかもしれないけれども。それから、実験の農場などもそこにマンゴーを植えたり、これは私が考えていることですけれどもマンゴーを植えたり、沖永良部にはコーヒーもありますのでコーヒーも植えて、そこでそういう体験をさせて、そして子供たちを育てていく、そういうことができないかというふうに思っているわけですけれども、ぜひ町民を唆して何かできるように、そういうことをしていかないと、今のIターンとかUターンだけではなかなか人口削減に歯どめがかかっていかないかなというふうに思います。
 これは、この前の新聞でしたけれども、和泊町が大分減っています。8月1日現在6,546人ですか、対前月の増減が8で、対前年に比べると137名も減っているという資料があるんですけれども、何とかこれを、そうならないようにしていくために今本当に考えていかないけない、そういう時期じゃないかなというふうに思います。それと、あわせて永良部を発信していく、今一番そういう時期だと思うし、それをみんなで知恵を出し合って、そして、人口減に歯どめをかけていくということが大事じゃないかなというふうに思っています。
 それでは、最後になりますけれども、商店街の活性化についてですけれども、今、南洲道、港に入っていく道の左側に、シルバーが改装をしていますけれども、そこは、この前聞いたところでは、町長さんも先ほどありましたけれども、ゆらり処ということで、シルバーが計画していると。聞いたところでは、9月中には向こうの改装が終わって、10月ごろにはオープンできるんじゃないかということを言っていました。昨年、大口市に視察に行ったとき、私、伊佐農林高校に8年間勤務しておりましたので、そのときは、その商店街はすごく活性化していました。ところが、昨年行ったときは、そこは和泊と全く同じでシャッター街になっていました。そこで、シルバーがそこの人たちを集めて、ゆらり処をつくって、あ、和泊もそういうことができたんだなと思って、すごくうれしい気持ちになりました。そこで、シルバーがまずやりましたので、そこに合わせながら、「西郷どん」の放映もあるし、向こうの商店街の活性化、その辺のところをぜひ考えていく必要があるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、町長、その辺どうでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 今、前議員ご指摘のように、シルバー人材センターがゆらり処を改造しているところでございますが、町としても、商店街の活性化に向けて、空き店舗をどうにかできないかということでいろんな支援をしながら呼びかけているところでございます。ただ、商店街の活性化につきましては、私ども行政だけでできるものじゃなくして、商工会の中でもいわゆる商店街のこういう組織をつくって一緒になって取り組んでいかないといけない部分があるかと、そのように思っております。
 今ご指摘のように、シルバー人材センターがやっているのが一つの核となって、通りが活性化していくことを本当に私ども期待しているところで、ただ、シルバー人材センターが主体となるわけですが、お年寄りのゆらり処じゃなくして、まち全体の人たちが和泊に来るとき、病院に行くとき、いろんな機会を捉えて寄っていただくというのが非常に大事なことかと思います。それを核として、いろいろと提言をいただいたりしていくことが重要であります。町としても、空き店舗をどうするかということをいろいろと提案をしながら、また担当課では、空き店舗の地主さんの許可をもらって、インターネットとかいろんな媒体を利用して発信したらどうかということを担当課のほうでも検討議論をしているところでございますので、今回オープンしようとしている施設がぜひ成功していただきたいなと、そういうことを願っているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 本当にいいときにシルバーがあそこでしたというふうに思っているわけですけれども、本当に空き店舗が多いわけですけれども、そこを何とか活用するようなそういうものにつながっていければなというふうに思っています。聞くところでは、先ほどありました特産品を置いたり、それがほかの店に広がっていくというんですか、そういうことになればいいなと思うし、そこにワンストップサービスと、そういうのができていけば活性化につながっていく一つのきっかけになるのではないかなというふうに思っているわけですけれども、ぜひ町のほうも、そこに地方創生のそういう資金が使えるのがあればそういうのを使いながら、そういう空き店舗を利用していくと、そういう取り組みをみんなで考えて、あと、先ほどからいろいろ言ってきましたけれども、本町、そして沖永良部島というのが、今一番発信する時期、これが今こそないというんですか、そういう思いがするものですから、本当にこの本のように、奄美じゃなくて沖永良部から日本を照らす光になる、そういうようなことができないかなというふうに思いますので、みんなで知恵を出し合い、みんなで話し合い、そしてそういうことができるように、ぜひ、町長、4期目頑張っていただいて、その辺の、本町がますます発展していくようにしていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで前利悦君の一般質問を終わります。