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更新日:2021年3月23日

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第1日(2)

発言者

前 利悦

発言内容

△ 日程第6 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第6、一般質問を行います。
 順番に発言を許します。
○6番(前 利悦君)
 おはようございます。
 まず初めに、本町は昭和55年に教育の町を宣言しております。その宣言文では、第40回町制施行記念の年に当たり、沖洲の歴史を振り返り、和泊町発展のもと、教育におき、町民の総意を結集して家庭教育、学校教育、社会教育の充実、振興を図るとともに、町民相互の連帯感を深め、子供たちの健全な育成に努め、明るく豊かなまちづくりに専念するため、ここに教育の町の宣言をするとなっています。
 今、本町の学校教育は危機的状況にあると思われます。児童・生徒たちが悲鳴を上げています。それは、児童・生徒、保護者と教師の信頼関係が築かれていない現実があるからです。
 一人ひとりの子供たちや親の思いや願いを学校がしっかり受けとめ、それを教育課題として取り組んでいくことを願いながら質問をさせていただきます。
 1、教育行政の重点施策の第3項「開かれた学校・信頼される学校づくりの推進」について。
 ①学校運営の充実において、現状、開かれた学校・信頼される学校づくりがなされていると考えているか。また、今後の学校運営上、改善を図らなければならない一番の課題は何なのか。
 ②学校の教育課題を保護者や地域住民と共有できているのか。
 ③学校の自己評価や学校関係者評価等からの意見・提言は、学校運営において適切に反映されているのか。
 ④教職員の資質向上において、児童・生徒の的確な実態把握と教育課題の設定はなされているのか。
 ⑤服務規律の厳正確保において、個々の職員の実態に応じた個別指導の徹底がなされているのか。
 2、施政方針について。
 ①本町の課題の一つに人口減少問題があるが、歯どめ対策をどのように講じているのか。また、それらの施策の成果をどのように捉えているのか。
 ②「特殊出生率日本一」を再び目指す取り組みはされていないのか。また、特殊出生率が幾らであれば人口減に歯どめがかけられるのか。
 ③若者が安心して就農できる環境の整備をどのように推進しているのか。また、新規就農者の過去5年間の推移はどのようになっているのか。
 ④農業生産額は3年連続の60億円超えが見込まれているが、農家の生活実態をどのように捉えているのか。
 ⑤公売会における農家の差し押さえ物件は何点だったのか。また、農家件数は何件だったのか。
 以上で壇上からの質問を終わります。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 前議員の教育行政についてのご質問にお答えをいたします。
 まず、1番目についてであります。
 各学校において、保護者・地域住民がメンバーとなる学校評議員会の開催や学校の教育活動やPTA活動等への地域の方々の参加などを通じて、幅広く意見を聞く機会を設けるなどの取り組みを行っており、開かれた学校づくりや信頼される学校づくりがなされているものと考えております。
 学校によっては、学校運営上の課題もあります。子供が安心して学校生活を送ることができるように、学校と保護者、地域が一体となって取り組めるよう指導助言をしております。学校の経営方針は、年度初めのPTA総会や学級PTAなどでも説明があり、保護者の理解を得ながら進めています。このように、学校をよりよい環境にしていくためには、学校と保護者が互いに協力し合い、子供たちのために何ができるのかを考え、取り組んでいくことになります。
 学校、家庭、地域の三者が互いに連携を図り、課題を共有しながら具体的な取り組みを進めていけるよう推進してまいります。
 2番目の質問にお答えをします。
 学校の教育課題については、学校だよりや学級通信、ホームページなどで情報を発信しており、年度初めの家庭訪問やPTA総会、学級PTA、教育相談で保護者と課題の共有に努めています。また、学校評議員会や地域行事における地域住民とのふれあい活動は、学校の様子や教育活動の現状を具体的に伝える機会となっており、11月に実施される「地域が育む『かごしまの教育』県民週間」では、1週間、学校を開放し、広く一般の方々にも学校を見ていただくことにより、教育活動の理解と協力に努めています。これらの場を通し、保護者や地域住民と教育課題の共有が図られていると考えております。
 教育課題については、学校で指導の改善を図るなどして解決を図っていますが、課題によっては、保護者や地域の方々と課題を共有して、児童・生徒がよりよい方向に成長していけるように具体的な取り組みを話し合っています。
 教育課題の解決に当たっては、共有した課題に対し、学校、保護者、地域がそれぞれの方向性を確認しながら進めていくことが重要ですので、今後も連携の充実を図っていけるよう指導助言に努めてまいります。
 3点目のお答えをいたします。
 学校は、保護者や地域の方々から意見や要望を聞く機会があります。学校の教育活動や授業、子供の様子、家庭での取り組みなどについて、保護者アンケートにより保護者の意見をまとめています。
 また、学校評議員会では、評議員の方々に学校評価の結果や学校課題について意見を求めるとともに、意見や提言をまとめたり、改善策について話し合ったりします。話し合われた内容については、必ず職員で共有し、共通理解を図るとともに、具体的な改善や指導の充実に反映をさせています。
 このように、学校評価の結果とそれに対する解決策、取り組みを保護者に知らせるとともに、よかった点はさらに伸ばし、悪かった点は重点的項目を絞り改善に努めています。
 一つの例として、集団下校を実施してはどうかという提言に対し、職員で検討を図り、教育課程に位置づけたこと、水泳記録会を頑張らせてほしいという意見に対しては、複数の教員による指導体制の確立や指導期間の工夫を行ったりするなどして学校運営へ反映させてきている例があります。
 今後も学校の教育活動については、機会を捉えて保護者や地域住民に説明を行いますとともに、意見等もいただきながら改善充実を図っていけるよう努めてまいります。
 4つ目の質問にお答えをいたします。
 児童・生徒の実態把握とそれに基づいた教育課題の設定は、各学校において確実に行われております。
 生活面については、いじめアンケートや生活アンケート、日記などの記録、児童・生徒の評価、教育相談で的確な把握に努めております。
 学力面については、全国学力・学習状況調査や鹿児島学習定着度調査、標準学力検査を実施し、児童・生徒の伸びた領域や苦手としている教科などについて的確な実態把握を行っています。
 体力・運動面については、水泳記録大会や陸上記録大会、体力・運動能力調査や運動に関する生活習慣調査を行っており、小学生と中学生、それぞれの体力や運動能力の状況を把握しています。
 これらに基づいて、各学校で協議し、課題を設定して全校体制で取り組んでいます。課題に対する取り組み状況のあり方は、職員会議や生徒指導部会、学力向上推進委員会などで分析・考察を行い、指導方法の改善に努めています。
 学校の実態や成果と課題については、学校だよりやPTA総会等での学校評価の公表などにより、保護者にもお知らせしているところであります。
 5つ目の質問にお答えをいたします。
 服務規律の厳正確保については、これまでも各学校での指導に加えて、教育委員会としても管理職研修会や各種研修会の際に指導しているところであります。各学校では、個人面談や授業参観、日常のコミュニケーションを通して、個々の心情の把握に努めています。
 各学校では、年度当初に服務規律の年間計画を策定し、それに基づいて、年間を通して計画的、継続的、意図的に服務指導を実施しています。内容としましては、交通規則の遵守、飲酒・酒気帯び運転の禁止、体罰の禁止、セクハラの禁止、薬物乱用の厳禁などであります。時期に応じて、重点的かつ計画的な研修や指導、校長室だよりにより指導、意識啓発に努めています。今後も、個別の指導については、さらに充実を図る必要があると考えています。
 また、毎月月末に服務規律セルフチェックを用いて自己評価を実施しています。チェック項目は、交通安全関係、生徒指導関係、情報の管理、会計処理などです。それをもとに、個別に指導助言を行ったり、主体的にグループ討議をさせたりして意識を高めるとともに、出退記録カードによる勤務時間の管理と健康状態の把握、職員室での会話や表情から職員個々の理解と個に応じた声かけにも努めております。
○町長(伊地知実利君)
 前利悦議員の施政方針について、私への質問に順を追ってお答えをいたします。
 まず1点目でございますが、人口減少問題については、本町に限らず全国的な傾向にあることから、国が地方創生として取り組みがなされているところでございます。
 本町においては、わどまり未来予想図プロジェクトに基づき、すぐにできる施策として、沖永良部島観光イノベーション連携事業による交流事業や移住・定住に向けての受け入れ態勢の整備として、居住、仕事紹介などをワンストップ化した総合窓口と相談員の配置、移住情報サイト「くらすわどまり」の設置、移住体験住宅の整備などを実施したところでございます。
 しかしながら、交流人口は増加傾向にありますが、移住・定住に関しては、問い合わせはあるものの、提供できる空き家や希望する仕事・職種が少ないことが要因と考えられ、人口減少対策につながっていないところでございます。
 このようなことから、今後の人口減少に歯どめをかける取り組みとしましては、10年後を見据えた起業支援や人材育成を中心に、空き家改修などによる住居確保や仕事づくりに関係する職業分野において、稼げる人材・組織の育成を計画しております。
 また、子育てや教育など魅力ある地域づくりを強化し、沖永良部島に思いを寄せる地域外の人材との継続的なネットワークの構築により、交流人口の増加を図りながら、将来的に人口減少に歯どめがかけられるよう努めてまいりたいと考えております。
 2点目の「特殊出生率日本一」を再び目指す取り組みについてのご質問にお答えをいたします。
 厚生労働省の人口動態統計特殊報告によりますと、和泊町の合計特殊出生率が全国第1位になったのは、平成5年から平成9年の2.58で、その後は、平成10年度から平成14年は6位で2.42、平成15年から平成19年には4位で2.15、平成20年から平成24年は25位で2.0となっております。
 平成25年から平成29年は、まだ発表されていませんが、合計特殊出生率が上がれば人口の増加につながるとは限らず、生産年齢人口をふやすことが大きなポイントとなり、再び合計特殊出生率日本一になることはなかなか難しいことかと思います。
 目指す取り組みとしては、先ほどの人口減少に歯どめをかける取り組みとともに、安心して子供を産み育てることができるための子育て支援の環境整備と経済的負担の軽減や、「自分の子も他人の子も、地域の子」という共助の精神で、地域全体で子育てができる体制づくりに取り組んでまいります。
 合計特殊出生率が幾らであれば人口減少に歯どめがかけられるのかとのご質問ですが、国においての合計特殊出生率の目標値は、2030年に1.8程度に向上させるとしております。
 本町は、わどまり未来予想図プロジェクトの基本計画において、平成31年度の合計特殊出生率の目標値を2.39に設定して、和泊町の地方創生を目指しているところでございます。
 3点目についてお答えをします。
 農業生産者の高齢化が加速する中で、新規就農者、若い担い手の確保は喫緊の課題であり、本町においても、平成24年度から国庫事業の青年就農給付金事業の取り組みで、合計17名がこの制度を活用し、就農定着を支援しております。
 今後も、同事業を継続して行うとともに、実験農場の研修制度などを通して関係機関との連携を図りながら、安心して就農できる支援を行ってまいります。
 次に、過去5年間の新規就農者数は、平成24年度7名、平成25年度7名、平成26年度6名、平成27年度は2名、平成28年度は4名となっております。
 4点目についてお答えをいたします。
 農家に限らず、個々の生活の実態については、各家庭でないとわからないのが現状であります。
 町で実施している農業制度資金などに対する利子助成事業における返済状況を見ますと、現在でも支払いが滞っている農家もあり、経営技術・生産技術などの違いによってケース・バイ・ケースと言わざるを得ないと思われますが、平成23年の東日本大震災などの影響を受けたころと比較いたしますと改善傾向にあると感じております。
 5点目の公売会における農家の差し押さえ物件及び農家件数についてお答えいたします。
 沖永良部管内合同公売会を1月21日に知名町と合同で実施いたしました。
 両町の滞納者11名から差し押さえた動産71点が出品されました。
 本町の出品数は40点で、農家分は2戸で、差し押さえ物件は11点でございます。
 公売会は、滞納分の徴収と町民の納税意識の啓発が目的であり、徴収率の向上につながれば成果があったものと考えております。
 以上で壇上からの答弁は終わりますが、次の質問からは自席から、担当課長からもお答えをさせていただきます。
○6番(前 利悦君)
 当初のことは話がありましたけれども、今現在、教育長、学校での一番の課題はどういうことだと考えていますか、お願いします。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 教育上の町全体の課題の一番目は、さらなる学力向上と不登校生徒の解消であります。しかし、和泊町には4つの小学校、2つの中学校があります。学校独自の課題もあります。その課題の中の一番大きなものは、生徒と職員との信頼関係の構築がうまくいかない、そういう事例がある学校があります。全ての学校がそうではなくて、学校運営の課題はそれぞれの学校によっていろいろ違いますけれども、一番問題になっているのは信頼関係の構築ができていない、そういうところが課題じゃないかな、そう思っています。
○6番(前 利悦君)
 学校は、子供、そして親、そして先生たち、そういう人たちの信頼関係がなければ学校は運営していけないと思うんですけれども、その信頼関係ができていないということはどういうことですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 子供たちの意見を聞いてみると、子供たちの意見と先生方が子供たちに求めていることとがうまくかみ合わなくて、そしてまた保護者が思う学校に対する要望と学校が思っている子供への実務がなかなか合わなくて、やはりそういうところに信頼関係を構築することの難しさがあります。
 例えば、この質問に対しては、学校からも校長先生たちにも書いてもらいました。ある学校の校長先生が、この信頼関係構築について、こういうことを書いてあります。保護者の価値観が多様化していて、学校での指導が徹底しにくいとか、また学校の思いがなかなか子供にも保護者にも伝わらない、そういうところに信頼関係構築は大変難しいところがあるなというふうに感じているところであります。
○6番(前 利悦君)
 そういう信頼関係ができていないということが課題であるということは間違いないですね。
 一番冒頭に、教育の町宣言で申し上げました、和泊町発展のもとを教育に置くと。一番、これからの子供たちを育てるのが教育だし、そしてそれがまたこのまちを支えていくことになると思うんですけれども、信頼関係がうまくいかなくて学校運営はできないと思います。
 その子供たちと学校とがうまくかみ合わない、そして学校の思いが子供、保護者に伝わらないということを言われましたけれども、学校の課題、学校を運営していく中で、課題をどういうふうに設定して学校は教育活動をしていくようになるんですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 学校は、教育課題を設定したら、その課題解決のためにどういう方法で解決をしていくかということの具体策を立てて、それに基づいて課題解決に取り組む、全校体制で取り組んでいきます。もちろん、学校だけじゃできませんので、保護者や地域の方々の力もかりながら、今、信頼関係が構築できないことについても、保護者も学校も一生懸命取り組んで信頼関係を回復しようと努力に努めているところであります。
○6番(前 利悦君)
 その課題ですけれども、私は先ほども申し上げました、子供たちがどういう思いがあるか、願いがあるか、そして親はそれに対してどういう思い、そこを学校が受けとめて、それを学校の課題としてそれに取り組んでいくと、私はそういうふうに思っているんですけれども、それについてはどう思いますか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 私も、前議員の意見と同感であります。私が学校に指導するに際しては、子供の話をじっくり聞きなさいと、子供の思いをしっかり聞き取る、学校の主役は子供だから、この子供がおもしろい学校でなければ、勉強して楽しい学校でなければならない。だから、子供の意見をしっかり聞いて、その意見の上に立って学校は具体策を立てる。保護者には、どういうふうにしたらいいか具体策を立てさせて、信頼回復のための取り組みを全校体制で、保護者も巻き込んで、地域の方も巻き込んで取り組まなければならないと、そういう指導を教育委員会はしているところであります。
○6番(前 利悦君)
 まさに、そのとおりだと思います。
 では、今、学校はそういうことができていると教育長は考えているんですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 学校は、子供の意見に耳を傾けるために鋭意努力をしていて、私はだんだんそれになりつつあると思っているところであります。
○6番(前 利悦君)
 それでは、また後でそれに触れていきますけれども、少し考えを変えて、開かれた学校・信頼される学校ということで、評議員会とかそういうもので意見を聞いていると、そういうような話でしたけれども、授業参観についても11月に1週間ほど学校を開放して見てもらっている、そういう話がありましたけれども、東京都なんかは、聞いた話ですけれども、いつでも保護者が来て学校を見てもらえると、そういう状況があるようですけれども、その辺のことについてはどういうふうに考えていらっしゃるんですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 この11月に1週間、地域が育む「かごしまの教育」県民週間というのは、県が進めている事業であります。そのときには、この1週間だけは地域の方々、誰でもよろしいですから授業の参観に来て、また学校の教育活動何だといろいろな意見があったら、その意見を学校教育に反映すると、そういう試みであります。
 しかし、学校は、いつでもオープンであります。いつでも保護者の方々、地域の方々が授業を見たい、教育活動を見たい、そういうことを思って学校に寄ると言われたら、それは構わないと、私はそれがまた開かれた学校であると思っております。
○6番(前 利悦君)
 保護者がいつでも来ていい状況ということですよね。これが、まさに開かれた学校と思うんですけれども、ぜひ、いつでも保護者が学校来て、子供たちの状況が見られるような状況、そういうものをぜひつくっていただきたいと思います。
 それでは、先ほどのことに戻りまして、2点目です。
 問題は、信頼関係がうまくいっていないということは教育長言われましたけれども、具体的に出します。最初に、もう和泊町の教育は、今、危機的状況にあるということを申しましたので、まず和泊中学校です。卒業式で、子供が校長から賞状を受け取らないと、そういう生徒がいます。その辺の事実をどう認識していらっしゃいますか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 そういう話を保護者の方々からも、また学校の先生方からも聞いて、大変残念なことだなと思っています。
 そういうことがないように、担任の先生、そしてまた多くの先生方が協力をして、その子供を連動して、そういうことにならないよう指導を徹底してくださいというふうに学校には指導しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 子供たちがそういう状況になったという原因というんですかね、子供たちはそう言っているわけですから、その原因は何だったと、子供たち、親たちからもそういう提起があったと思うんですけれども、その原因を何と考えていますか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 それは、先ほどからも申し上げていますけれども、教員の指導に対する不信感のあらわれじゃないかな、そういう思いがしています。先ほども申しましたように、やはり生徒の目線に立って、生徒の心を酌み取るような、耳を傾けて聞くような、そういう諸教師がいなかったため、そしてまた教師が子供たちにとって基本となるようなことを怠っていたようなことがあるために、やはり不信感が募ってそういう結果になったのではないかなと。そういうことがないように、今、指導を継続しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 それは、もう今に始まったことじゃないと思っています。まず、去年、一昨年あたりから、和泊中から城中のほうに転校している子供がいます。子供たちは、今、本当に悲鳴を上げているんです。なぜ、そういうことを受けとめることができないんですかね。その辺をお聞かせください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 一教師と生徒の間でいろいろな問題が生じて、そういう結果になりましたけれども、学校の先生方は一丸となって保護者にも、そして子供にも、和泊中学校で継続した勉強をということで指導しましたけれども、どうしてもそれを聞き取れなかったことが一つです。
 そしてもう一つは、これは前の議会でも同じでしたけれども、子供が高校進学を控えて、大変大事な教科の授業に出ない、そういう状態が生じていたので、子供の進路を保障するためには、やはり勉強させて、高校入試に合格させるという選択肢もまたやむを得ないなと、大変苦しい選択ではあったけれども、子供の将来の夢を損ねるようなことがあってはならないということで、学校が、そしてまた保護者の方々が苦渋の選択をした結果であると私は思っております。非常に残念なことでありますけれども、苦渋の選択と捉えております。
○6番(前 利悦君)
 本当に、子供たちの思いというのが全く受け取られていない。親たちの思いですよね。なぜ、そういう形になるんですかね。教師というのは、物言う子はわかるけれども、物も言わないで我慢している子、そして不登校になっている子たち、その思いをどれだけ受けとめられるか、そこに踏み込んでいかないと、教師自身も変わっていけないし、その後、子供たちのことを全く見えない、教師本人にとってそれは大変きついことだと思う。どうしてそういうことができないんでしょうかね。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 教師の生徒指導に対する指導力の不足で、いろいろな事態が生じてきます。そういう事態を解消するためには、やはり教師の研修というものを充実して取り組まなければなりません。
 今、和泊中学校においては、教師の生徒指導力の向上ということで、一番最初に挙げているのは、子供の声に耳を傾けなさいと、そして子供が期待している教師になるように努めなさいと、そういうような指導等をして、今、継続して正常化への努力をオール学校で、そしてまた保護者が一体となって進めているところであります。
○6番(前 利悦君)
 具体的に、ある先生に対しての不満ということから、そういうことにつながったと、これがもう学校全体の不満に、今、子供たちがなって、そして卒業証書も受け取りたくない、そういう状況なんです。
 これの話を聞いてみると、もう昨年から、やっぱり授業のことちゃんとしてくれない、子供たちはそういういらいらがずっとたまっていました。ところが、9月、運動会があって、そのいらいらを抑えながら運動会に集中して、行事を済ませて、そして9月になって初めてそういう問題を提起したと、だけどもそれが全く受けとめられなくて、今、そういう状況になっているということです。
 そこで、事実関係、今、そういうことですので、これに対して、少しありましたけれども、具体的にどういうふうに対応されて、どういう指導がなされたのですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 この問題については、先ほどからも申し上げているように、子供からの話をじっくり聞いて、そしてそれに基づいた対応をしなさいと、そしてそのことについて、関係する子供たち、関係する先生方がいたら、その人たちの意見を聞いて、じっくり話し合いをして、その上で子供たちの心が開かれるように、心の扉が開かれるようにカウンセリングをしながら、カウンセリングマインドで子供の心を、扉を開くような、そういう指導を全校体制でしてくださいと、そういうふうに、今、指導しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 指導していると、そういうふうにして指導して変わっていないわけですよね、子供たちは。だから、今、卒業式も出たくない、賞状も受け取りたくない、そういう状況になっているわけです。指導していますじゃなくて、本当に私は、これ子供たちに本当に正面から向き合って、その思いを受けとめていく、そういうことがなかったからそういうことになっているんじゃないかなというふうに思っています。
 これは、町長、教育の町を宣言している和泊町ですので、町長はどういうふうに受けとめられますか。
○町長(伊地知実利君)
 今、前議員が指摘をしております。教育委員会は教育委員会として、学校当局とこの問題については真剣に取り組んでいると、そのように学校、双方、教育委員会の中でも報告を受けているところでございます。
 ですから、それは双方がこの件について、どうすれば解決できるかという気持ちにならないと、ただ一方が悪いから、一方がいいからということじゃなくして、双方がいいもの、悪いものを出し合って、やはり協議をして、話し合いをしていかないといけないと、そのように思っております。
 今、前議員が指摘しているように、一方的に学校が悪いのか、児童・生徒が悪いのか、父兄が悪いのかということは判断できないと、そのように思っております。それぞれの考え方、指導の仕方、それを指導受ける側、いろいろ個人的にあるかと、そのように思いますが、やはり先ほど教育長がお答えしているように、教育委員会としては、学校に出向いていって、先生方とじかにどういう改善方法があるのか、そういうことを協議しながらしていかないと、お互いに意見を述べるだけではいけないのかなと。ですから、お互い双方の信頼関係という、先ほどから指摘されているように、その信頼関係を持つためにはどうあればいいかということは、保護者は保護者の責任として、学校は学校の責任として、児童・生徒の立場として、お互いに理解をしていくような努力をしていかないと今の問題は解決できないのかなと、そのように感じております。
 教育委員会との話し合いの中でも、じっくりと当事者同士が膝を交えて、今言われているように、真剣に向き合って、議論をしていく、話し合いをしていかないと、それはただ一方の意見だけでもいけないし、そういうものを総合的に判断しながら話し合いをしていくのが一つの大きな解決の道だと、そのように私は考えて、教育委員会とも議論をしているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 まさにそのとおりです。だけど、町長、判断ができないということをおっしゃいましたけれども、いや、そこでそういう状況が、子供、親、そして学校が改善に向けて、そういう改善の対策が本当にとれているんですかと考えているんですが、そういうのができなかったから今の状況に至っているんじゃないかなと思うんですけれども、本当にそういうことをやっているかどうか、その辺の状況はどう捉えておりますか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 この問題については、先ほど町長のお話にもありましたけれども、やはり子供たち、そして学校の先生、保護者、地域の方々がそういう事態にならないように、今、指導を継続しているところであります。私は続けていると思っています。
○6番(前 利悦君)
 継続している中で、じゃ、どういう反応が返ってきて、それを教育委員会がどう受けとめていますか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 子供たちの様子も、以前とは変わって、大変やわらかくなっているという話も聞いています。そしてまた、しょっちゅう、教育委員会に報告はありませんけれども、教育委員会から指導主事の先生を通じて様子も聞いたりして、確認をしながら、この問題については指導しています。どんなことがあっても、やはりそういう不測の事態にならないように細心の注意を払って、学校の職員は一丸となり、保護者も一丸となって、そして子供たちも一緒にこの問題の解決には取り組んでいかなけりゃならないと考えて、報告をするようにということで話を進めています。
 そして、徐々にであるけれども、よくなってきているのではないか、そういう感じはしているところであります。
○6番(前 利悦君)
 徐々に、これは子供たちが我慢しているからじゃないですかね。本当にそれが解決に向かっているのかどうか。
 前に教育長にお会いしたときに、そういう問題点を事務局のほうにどういう形で上げたんですか、その辺をお聞かせください。そして、そこからどういう指導がなされたのかです。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 これは、授業中での教員の指導に対する、子供と教師との指導の行き違いでこの問題は発生したと聞いております。
 そして、それを解決するために担任の先生が一生懸命骨を折っていると、そして担任だけじゃなく、ほかの先生方もその是正のために努めていると、そういうような報告は受けております。そして、これはもう学校一丸となって、そしてまた先ほどから申し上げているとおり、保護者にも話をしながら進めています。
○6番(前 利悦君)
 その辺は、先ほども聞いてわかっている。学力向上推進対策会議ですか、その後で橋口議員と話されている状況など、私も聞いたんですけれども、そういうことを事務局のほうにも提起して、そしてまた大島教育事務所からのそういう指導もあったと。だから、事務局がどういうような指導をしたのか、その辺をどう受けとめているのか、お聞かせください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 事務局からは、先生に対しては、子供に対する指導については、やはり確認をしっかりして指導するようにという生徒指導上の問題と、それからまた教科指導上の問題で指導がなされたと聞いております。そしてまた、教育の中には郷に入っては郷に従えというところもあると、やはり和泊町の教育の実態をよく観察して、それに応じた教育をすることも大事だと、先生の一方的な感情だけにするのではなく、保護者の気持ち、子供の気持ち、それから職員の協力体制、そういうようなものを考えながら、やはり子供の言動には努力をしてほしいという、そして自分の教科指導力のアップと生徒指導力のアップと、そして学級経営をする上での人間構築関係、そういうものについても資質を伸ばしてほしいというふうな指導がなされたと聞いております。
○6番(前 利悦君)
 その指導というのは、事務局の人だけで行われたんですか、その辺はどうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 事務局の先生が、これはもう電話での指導でもあるし、そしてまた学校の、和泊町の指導主事を通じての指導でもあります。
○6番(前 利悦君)
 これは、電話で指導された、向こうから学校に来て、事情を確認して、そういう指導をした、そういうことではないわけですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 そういうのが大島教育事務所のほうに電話があったので、それでそのことは事実かどうかということが指導主事を通じて確認があって、そしてこういう指導をしてくださいということで指導がなされたと聞いております。
○議長(永野利則君)
 前議員は挙手してから発言してください。
○6番(前 利悦君)
 直接、学校に来て指導と、そういうことではなかったわけですか。
 言われたとおり、ほとんどの子供たちは本当にそれをしっかり納得して、そういう状況でないと思います。その文教のほうでも、これは一つ問題として、これからまた事情を聞いていこうと、そういうことになったんですけれども、ただ、私、その子供に会って話を聞いたときに、安心したといいますか、最初聞いたときは、子供が教室を飛び出して、そして遺書を書く紙をくれと、そういうことを言ったと、そういうことを聞いたとき、それを思うと、本当にこの子は一人ずっと悩んでいたのかな、そう思ったら、そうじゃなくて、担任の先生にもずっと訴えて、そしたら担任はしっかりそういうことを校長あたりにも伝えて、だけどそれがなかなか伝わらないでそういう結果になったと。だから、そういう中で和泊中、やっぱり中にはすばらしい先生もいらっしゃるんだなと、そういうのをお伺いして、一人じゃなかった、これはもうそういう大きなことにはならないんじゃないかということで一つ安心したというんですかね、そういう思いをしています。
 問題、不登校のことも言われました。本当に、ぜひ、子供たちが何で学校に行けないのか、本当にその子が、原因があるわけです。そこを追っかけていくんですね。そして、後でもまた議論したいと思うんです。本当に教師というのは、子供が見えてきて初めて教師の喜びというのが出てくると思うし、それを私は、和泊町は今までそういう教育をしてきたと思っています。
 こういうことを言っていいかどうかわからんですけれども、その典型的が西郷南洲翁じゃないかと思っています。和泊に来て、本当に死ぬ思いの中で和泊の町民と触れ合って、そして人を愛する敬天愛人、そういう思想に届いていった、本当に私は和泊で西郷隆盛が育っていったと。
 この前、配役の鈴木亮平さんが、本当にこの島編というのを重視している、そして南洲翁が本当に真っすぐな、今、ドラマで出てくるのは本当に真っすぐに、きつい思いをしている農民、そこに思いを寄せて、そういう人たちに寄り添っていく、そういう真っすぐな性格から和泊町に来て、そういう難儀をして、そして革命家の西郷隆盛に変わっていった、そこを描きたいということを言っていました。
 本当に私は、この宣言どおり、和泊町というのは本当に教育の町だと思っています。本当に、和泊から日本に、その教育論を発信できる、そういうまちでもあると思っています。だけど、今、学校では、こういう子供たちが本当に悲鳴を上げている、それを受けとめられない、そういう状況を何とか改善して、そして本当によかったと、そういうことをぜひしてほしいと思います。
 次に、中学校を問題に上げましたけれども、具体的に、今、内城小では、土曜日、きのう、おととい、保護者会が開かれたと聞いています。間違っていたら指摘してください。2年生の担任と、それから5・6年生の担任ですかね、これがもう、子供たちとの対応で病気になって、学校に来られないという状況があるようです。保護者会で、もう子供たちを大城小に転校させると、それからある保護者は、もう学校に行かせないと。
 子供や親にそういう思いをさせていいでしょうか、どうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 土曜日に内城小学校の保護者会があるということで、内城小学校の校長から連絡を受けて、教育委員会の指導主事にも出席をするようにということで出席してもらいました。その会の様子は指導主事から聞いております。
 そしてまた、きのうは5時過ぎに、PTA会長、副会長が教育委員会にいらして、指導主事と、今、前議員が話されたようなことを語っていました。
 私は、こういう事態になったこと、大変残念でなりません。そしてまた、これは転校して解決とかいうような安易に考えてもらうのじゃなくて、そういう転校させたいという思いのある保護者も、やはり内城小学校に残って、内城小学校が子供たちの信頼を回復するようなために、学校と保護者と地域の方々が一体となって、先ほどからも申し上げているように、学校の信頼回復のためにぜひ頑張っていただきたいな、そういう思いをさせたことは大変申しわけなく思っていますけれども、正常化のためには、やはり思いとどまって、一緒になって内城小学校の信頼回復のために取り組んでほしいな、そういう思いをしたところであります。
○6番(前 利悦君)
 いや、そういう話を聞いて、本当に、いや、こうしてくださいというのは、それはわかります。だけど、もう保護者たちもばらばら、だからそういう話になる。こういうことでは、もう絶対信頼される学校ということは言えないと思います。
 そこに教育委員会はどうかかわって、ただお願いするんじゃなくて、教育委員会はもちろん、そしてまちも教育の町、こういうまちだと、こういうことを宣言する、和泊町発展のもとは教育にあるんだと、そして学校教育の充実、そういうことを掲げているわけです。だから、そこをしっかり受けとめて、本気になってしていかないと、これは私、変わっていかないと思うんですけれども、どうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 それは、前議員がおっしゃったとおり、本気になって取り組まなければいけないなという思いを強く抱いているところであります。
 先ほど、前議員から西郷隆盛のことについて少し言葉がありましたけれども、私は校長先生や教頭先生たちに西郷南洲翁の話をして聞かせました。人を敬い、おのれをとがめて、人をとがめずと。
 学校がこういう事態になっているのは、生徒が悪いのでもない、保護者が悪いのでも地域が悪いのでもない、教育を直接している校長先生や他の先生方、自分たちに責任があるんだよ、そういう思いを抱いて、本気になって信頼回復のために努めてくださいと、こういう指導を、指導主事を通じて再三しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 わかります。そういうものを、もちろん学校が主体的にやらないと、それは教育委員会も含めて、今の状況を開いていくためにしていかなければ、この状況は変わっていかないと。不信感だけ、その問題、おまえが悪いんだと、そういうことじゃないと思います。私は、子供が悪いと、子供が問題提起をしているんだと、それに真正面から向かって、それを解決しようと、そういうのが足りない。これは、教師集団の問題もあるし、学校の問題でもあるし、そして教育委員会の問題、さらにまちも含めて、そういうことで危機的な状況。そこをしていかないと、これは解決していかない問題じゃないかなというふうに思っています。
 それでは次に、関連してくると思うんですけれども、3点目の学校の自己評価です。
 評議員会も持たれて、私も区長を代表して和泊小の評議員会に参加したことがありますけれども、年に2回ぐらいですかね。この評議員の人たちに、そういう学校の問題は提起されておったか、そういうことで、話し合いの結果、そういうことが話されたとか、そういう情報は受けていないかどうか。問題を提起して、これを話して、そういう情報があるかどうか、その辺を教えてください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 前議員からありましたけれども、ちょうど一般質問を受け取ったときに、校長会が開催されていましたので、校長先生たちに、前議員がこういう学校の現状について質問しているが、これは教育委員会は、やはり先生方が実際に行っていることをまとめて発表しなければならないから、1番から5番までのことについては校長先生たちも内容をしたためてくださいということで校長先生たちにも書いてもらいました。
 そしたら、学校評議員会での意見や要望、そういったようなものについては、やはり学校運営に生かしていると、そしてその一例が、先ほどありました水泳記録大会にもっと頑張らしてほしいという意見があったとか、そのために水泳を指導する先生を複数名にして、そして水泳の期間を長くしたりして水泳に頑張らしたとか、集団下校してはどうかという意見に対しては、職員で話し合って、それが望ましいなということで集団下校も取り入れたと、そういう一例を和泊小学校から上がってきています。
 そしてまた、ほかの学校からも、いろいろ評議員会で話されたこと、またPTA総会で話された学校への要望、意見については取り上げてしているということで報告を受けております。
○6番(前 利悦君)
 その全体は、先ほども言われましたのでわかっているんですけれども、問題のあった学校、評議員がいるわけですけれども、その評議員の人たちはそういう問題を知っているというのか、そういう状況にあるかどうかですね、そういう提起がなされたかどうか。これだけ問題が尾を引いているわけで、その辺の状況はどういうふうに捉えていらっしゃるんですか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 前議員から指摘をされました内城小学校については、こういう回答がありました。学力向上や生徒指導の課題等について、保護者会などを開催し、話し合いの場を設けているが、地域住民との教育課題の共有は今後の課題である、なかなかうまくはかどっていないと、そういうようなことと、もう一つは、先ほども申しましたけれども、保護者の価値観が多様化していて、学校での指導が徹底しにくいという、それから和泊中学校では、今回、学校として捉えている課題が正確に伝わっていない状況があると、PTAの組織をうまく活用できなかったことが反省であるというふうに書いてあります。
○6番(前 利悦君)
 それでは、この問題は、中学校の問題にしても、今までの経過からこういうことになっているんですけれども、定例教育委員会というのは毎月行われているわけですよね。その教育委員会でも、そういうことは議題になって、そしてそれにどういうふうに対処していこうとか、そういう話し合いはなされたのかどうか、その辺をお聞かせください。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 実は、きのう、定例の教育委員会がありました。それで、その席で、きょうの答弁書についても、教育委員、皆で検討したところであります。
 学校の教育課題については、毎月、学校の生徒指導報告という月例報告というのがあります。そういう中に記載をされてきますので、教育委員会ではそれに基づいて、内城小学校の問題にしても和泊中学校の問題にしても毎回取り上げて、教育委員会の指導方針を学校に伝えて、信頼回復がスムーズにいくように指導を継続しなさいというふうに定例教育委員会の後も指導しているところであります。
○6番(前 利悦君)
 指導しなさいと、そういう学校に全て、そうじゃなくて、そうして指導したことをやっぱり点検して、本当にその中でこの課題が解決に向かっているかどうか、そういうことをしっかりチェックして、点検して、変わらなければさらに指導していくというんですかね、そういう形をぜひとってもらいたいと思います。
 それから、学校の自己評価や学校関係者からの評価ということですけれども、これ、今までと比べて、過去と比べて、学校の評価というものが数値的によくなっているのか悪くなったのか、その辺の状況はどうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 これは、学校ごとに違います。よくなっている学校もあれば、そうでない学校もあるし、またそうでない学校も、いいところもあれば悪いところもあるという状況であります。
 例えば、先ほど申し上げたこの報告の中での和泊小学校などでは、大体評価項目は80%以上ということで掲げられているので、これは前年度よりは上回っていると、その証拠に学力も向上している、そういう成果が上がっているというふうに書いてあります。
 やはり、学校によって、その評価項目の評価は、いいのもあれば悪いのもあるし、全体的に見れば上がっている学校も、そしてまたそうでない学校もあるというのが現状であります。
○6番(前 利悦君)
 学校の現状で、上がった学校、下がった学校あると思います。下がった学校は、やっぱりそこを改めていくということが必要だと思います。
 ことしの成人式、私はちょっと都合で出席できなかったけれども、あのときの和泊中は日本一の学校を目指そうと、そういうことを話しているのを聞きました。そこで話されたのは、全校で給食を体育館でしたと、そういうことは今までする先生がなかったと、やっぱりそこは和泊中の生徒たちが一致団結して、そういう状況が目指せたんじゃないかなというふうに思っています。
 聞いたところでは、校長先生がお客さんが来るからといって校長室の前を掃除していると、子供たちが「おい、集合」と声をかけて、みんな集まってきて、「先生、この掃除は自分たちがします」と、そういうふうにしてやっていたと、本当に子供たちもそういう団結してやっていたと、だからこそ日本一を目指した、そういうふうに思います。
 今の状況で、本当に子供たちがもうそのときとは違っているなという思いで見ているんですけれども、ぜひそうなるように、ただ学校だけじゃなくて、それは教育行政挙げてそうなるように指導もしながら、どう変わったかチェック、変わってこないと、ただ言うだけでは何もなりません。ぜひそういうふうにしていただきたいと思います。
 それでは、4点目になりますけれども、児童・生徒の的確な判断、そこができないことでこういうことになったというふうに思っています。
 先ほども言いましたけれども、私も教員でしたので、その教員の喜び、教員でしたので、教員の一番の喜びというんですかね、これはもういろいろ言葉で言えるし、いろいろあると思うんです。これはどういうことだと、自分の場合はどういうふうに感じていたのか、その辺をちょっとお聞かせください。
○議長(永野利則君)
 教育長、挙手をしてくださいね。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 私も、長いこと学級担任をしました。学級担任の第一の力量は、やはり1年間、子供たちを担任するわけですから、1学期、2学期、3学期、子供たちをこういう成長させようというビジョンを描きます。そのビジョンが本当にそのとおりいっているかどうか、プラン・ドゥ・シーを繰り返しながら指導していきます。そして、3月になって、次の学年に上がっていったり、次の学校に進学していったりするときに、子供が本当に満足して卒業したり進級していったり、子供がそういうことを担任に話してくれたときが一番の楽しみでありました。自分の教育の指導が成果として子供にあらわれている、それを見ることが、やはり教師にとっては一番の喜びであります。
○6番(前 利悦君)
 そうですね。子供の姿が見えるという、そういうことではないかなというふうに思うんですけれども、だから声を出して訴える子たち、これは問題を本当に提起しているわけです。それだけじゃなくて、先ほども言いましたけれども、本当に言えない子、そういう子たちも見ていく、そしてその子が変わっていく、そういうのが一番の喜びじゃないかなというふうに私は思っています。
 一つ、参考にです。私、こういう話を聞きました。農家の人でしたけれども、メロン農家でした。その人が何かの拍子に、メロンをつくっています、自分はこの子たちが今何をしてほしいか、水が欲しいのか、注射をしてほしいのか、それがわかると、こういうことを言いました。それを自分に振り返っていったとき、じゃ自分は子供が本当に見えているか、私、全然そういうあれがなかったです。
 本当に子供を見ていく、今、それぞれの学校で子供たちが問題を学校に提起しています。本当にこれを受けとめて、ぜひこれを教育課題として学校が取り組んでいくと、そういうふうにぜひ指導していただきたいと思います。
○議長(永野利則君)
 ここでしばらく休憩にします。
 休憩前に引き続き会議を開きます。
○6番(前 利悦君)
 先ほど申し上げたんですけれども、それで子供が見えるということで、昨年の4回定例会でも本当に子供から信頼される先生という話をしました。この先生に、子供が小学校4年生ですけれども、先生の顔にしょんべんかけて、くそつけて、裸にさせて、おはら節を踊らせてみたい、そして先生を一発殴ってみたいと、こういう担任の先生に書いてきた4年生の子供がいました。本当にこの先生を信頼しているから書ける文章です。この先生は、子供をずっと家庭まで追っかけていって、そしてその結果、そういう信頼関係をつくっていくわけですけれども、本当に先生たちに、和泊は先生たちが来ればいつでも歓迎する、そういうまちだと思います。悩みを1人で抱え込まないで、保護者に相談したり、そういうふうにしながら、ぜひ頑張っていただきたいということを言いたいと思います。
 この先生が、子供が見えるということで、子供が見えるというのは、単に子供のありのままの姿、子供がいろいろ問題行動を起こすとか、そういうただ事実だけを見て対策を立てるというのではなく、事実から、その子がそうなったわけ、その子の本当の裏にある真実、これを生活史や生活背景までたどって探り当て、そこからその子を丸ごと捉え直すことだと言えますと。事実や真実をどこまで捉え切るのか、その捉え方の深浅、深い、浅いによって、その後の取り組み方に違いが出てくるのです。
 今、子供たちは、何度も言いました、いっぱい悲鳴を上げています。ぜひ、その子供たちの思いをしっかり教育課題として受けとめて、実践をしていただきたいと思います。
 それでは、もう時間が少なくなりましたので、施政方針について少しお尋ねしたいと思います。
 本町の課題、これはどこの市町村でも言えると思うんですけれども、人口減、それになかなか歯どめがかかっていかないという状況があると思います。
 昨年の1月から12月まで、本町の人口が、亡くなった方、減少した数字はどれぐらいになっているか、ちょっと教えていただけませんか。
○町民支援課長(高田清蔵君)
 お答えいたします。
 今現在、その資料、手持ちに持っておりませんが、実際に人口の減は確かでございます。私が調べた結果によりますと、5年前に比べて人口が348人の減となっております。高齢化が、今現在33.2%というふうな結果になりますが、これから人口減に力を入れていかなければならないかなというふうに考えているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 それに向けて、いろいろ対策、交流人口の拡大とか移住・定住とかいろいろもう対策はとられていると思います。本当に、この人口減を一番のマスターとして、プラン、そういうことは何か考えていらっしゃるのか、町長、どうでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 先ほど、前議員から質問がありました死亡数、これは以前に担当から聞いたことがそこにありますが、29年現在まで112名。
 生まれたのが45名という状況のようであります。
 先ほど、担当課長からもありましたが、その差をどういうふうに埋めるかというと、これは並大抵なわざではございません。
 そういうことで、今、国の統計でありますると、先ほど合計特殊出生率の話もありましたけれども、生産年齢がこのまちに幾ら、何%ぐらい占めているかというようなことが重要になってくるかと、そのように思います。合計特殊出生率は、1人の女性が産み育てる人数でございまして、1人で幾ら頑張ってもなかなか人口が、今のこの間聞いた数字からいくと、なかなか追いつけないというようなことで、やはり生産年齢層をどうふやすかというのも大きな課題であるかと、そのように思っておりますし、今、国では消滅町村といいますか、そういう統計なども臆測をしながら出したりしているところでございますが、今、議員が言われるように、どうこの人口減に歯どめをかけるかというと、やはり交流人口、定住促進というのも非常に重要なことではあります。
 ほかの市町村においては、いろいろ子供たちを呼び込む活動をしたり、いろんなことをやっておりますけれども、本町としてどういう取り組みをしていくかというと、今の当面の間は住居の整備や、そういう定住促進を図っていくために、妙案はございませんけれども、窓口を置いていろんな情報を収集しているところでございます。
○6番(前 利悦君)
 この前、新聞で各市町村の人口が載っていたんですけれども、今、伊仙町が日本で一番じゃないかなというふうに思っているんですけれども、ちょっとその人数を比べてみました。人口が、伊仙町が6,298人です。和泊町が6,546人、250人超、超えている。それから、生産年齢が、伊仙町は3,026人、和泊町が3,391人、単純に計算して370弱というところで、それだけ和泊町が多いわけですね。
 だけども、伊仙町のほうが、これは子供を産むのはあれですけれども、その状況、聞いたところでは、伊仙町は非常に過疎の小学校に住宅を建てて、そしてまちに行っている出身者を呼んで、そしたら生徒数が非常にふえたという、そういう話を聞いたりしたんですけれども、やっぱりそういう状況があるようです。
 何かそういう施策をして、そういう状況になっているようですので、ぜひ和泊町も、5年から9年までは日本一だと、本当そういう誇り、それを私は自分なりに、和泊町は本当に子供を育てやすい土地だからこういうふうにふえているんだと、そういうふうに理解しておったんですけれども、そうなるようにぜひ取り組みをして、これ以上、人口減、何年かしての消滅、そういうふうにならないように、ぜひ施策で取り組んでいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで前利悦君の一般質問を終わります。
 ここで休憩します。