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更新日:2021年3月23日

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第2日(3)

発言者

中田 隆洋

発言内容

再 開 午前11時15分
○議長(永野利則君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、中田隆洋君の一般質問を許します。
○7番(中田隆洋君)
 皆さん、こんにちは。
 一般質問を通告しておりますので質問をしますが、その前に、先日6日にミカンコミバエが国頭のほうで誘殺が1匹確認されて、その後、経済課が中心になって門司防疫所また大島支庁、各種団体、迅速な初動対応をし、被害が出ていないということで感謝と、また6月末で最終確認があると思いますが、そこまで、マンゴーの出荷前でございますので最大の注意を払っていただいて、ご努力いただければと思っております。
 それでは、一般質問します。
 1、農業振興について。
 本町農業政策の複合経営の基本的考えの中で、価格の安定している里芋は基幹作物の一つであるが、近年、種芋の確保が困難となっている。そこで、自家種芋の確保の推進はもとより、島内において優良種芋を生産し農家へ供給することはできないか、お尋ねいたします。
 2点目に、環境保全について。
 老朽化したし尿処理施設の改修、更新には多額の費用が必要となることが懸念されるが、現在の浄化センターにおいて、汚泥の前処理施設を整備することで汚泥を和泊浄化センターで受け入れ、下水と一元的な処理を行い維持管理等のコスト削減ができないか、お尋ねいたします。
 3点目に、防災・減災について。
 想定を超える災害に対し、町民の防災レベルの向上をどう図っていくのか。また、被災後の物資の搬入拠点等の整備、もしくは民間事業者との協力協定を進める必要はないのか、お尋ねいたします。
 4点目に、教育振興について。
 我が子を、教育のまち和泊町で育てたいと思っていただけるような政策の一つとして、少人数学級の導入はできないのか。また、高校進学時、島内の約3割の生徒が島外に進学しているが、両町関係機関共同で対策を講じるべきだと思うがどうか、お尋ねいたします。
 以上で壇上からの質問を終わります。
○町長(伊地知実利君)
 中田隆洋議員の一般質問に順を追ってお答えをいたします。
 1点目の農業振興についてお答えをいたします。
 里芋の種芋につきましては、横川地区及び霧島地区農家に委託している里芋優良種芋の生産について、5月の現地調査報告で、高齢化と疫病などにより今年度も要望している量を確保できないと報告を受けております。
 それに伴い、JA和泊事業本部におきましては、自家種芋の確保を啓発していますが、島内の優良種子生産については、種子単価や疫病発生時の問題があるために現状では困難であり、今後、県経済連野菜係と連携をし、新たな種場産地の確保を模索しているとの回答をJA和泊事業本部からいただいているところでございます。
 2点目の汚泥の前処理施設整備につきましては、汚泥を浄化センターで受け入れ、下水と一元的な処理を行った場合、維持管理などのコスト削減は可能でありますが、導入に当たりましては事業計画の変更申請が必要であり、町内のし尿及び浄化槽の状況やくみ取り量、公共下水道区域の流入量や今後の予測などの調査が必要となります。
 また、これまでの調査結果に基づき、浄化センター内での建設用地がないため用地の確保が必要になります。現在、浄化槽汚泥につきましては、直接浄化センターに投入し処理することができないため、有機物供給センターで処理をしております。
 有機物供給センターにつきましては、建設から38年経過しており、施設の老朽化が進み、設備、機器の補修などが増大し財政負担が懸念されることや、効率的な処理を図るために新たな施設整備が求められております。
 これまで、し尿処理施設建設合同検討会を両町の関係機関で構成し、建設費及び維持管理費の削減を目標に、沖永良部全体の事業として1島1施設の計画の協議をしておりましたが、昨年、知名町がし尿処理の前処理施設を建設したため、協議が中断されております。
 平成29年第3回定例会で答弁したとおり、事業導入までの間は、現施設の長寿命化を図るために、下水接続可能な地域の接続の推進、し尿処理場への投入量の減少と現状の施設の補修などでし尿処理施設の維持管理に努めてまいりますので、質問の趣旨につきましては、現段階では整備計画はしていないところでございます。
 次に、3点目の防災・減災についてお答えをいたします。
 想定を超える災害に対し、町民の防災レベルの向上をどう図っていくかについてですが、昨年は、沖永良部台風から40年の節目を迎え、毎年9月9日の和泊町防災の日に実施しております和泊町総合防災訓練を、午前、午後の2部構成で実施したところ、約300名の町民の参加がありました。
 また、9月13日には、あしびの郷・ちなにおいて、鹿児島気象台によります県民防災講演会in沖永良部が開催され、多くの島民の参加がありました。
 その他の取り組みといたしまして、昨年度の区長会視察研修では、熊本地震や九州北部豪雨が発生した被災地を視察し、当時の様子や現状について研修を行いました。
 昨年度から各字公民館にAEDを設置し、各字においてAEDなどの講習会なども実施しているところであります。
 こうしたさまざまな訓練、講演会、講習会を通して、各字区長を主体とした自主防災組織や、消防団員を中心に町民の防災レベルの向上を図っていきたいと考えております。
 次に、被災後の物資の搬入拠点の整備もしくは民間事業者との協力協定の推進につきましては、被災後の早期復旧を実現させるための検討課題であると考えております。新たな施設整備については難しいと思いますので、まちの所有する既存の施設を含め、民間事業者との協力協定についても今後協議をしていきたいと考えております。
 以上で壇上からの答弁は終わりますが、次からの質問については、自席から担当課長からも答弁させていただきます。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 中田議員の質問にお答えをいたします。
 本町の児童・生徒数は、ここ数年、横ばいの状況が続いています。
 平成30年度の教育行政の重点施策については、教育振興計画の中で、開かれた学校・信頼される学校づくりの推進として小規模校のよさを生かした教育活動の充実を推進し、教育効果が上がるよう指導方法の工夫改善に努めております。
 議員のご指摘がありました少人数学級の導入については、中規模校である和泊小学校においては、指導方法改善の加配教員を活用し、1学級の児童数が多い学級を含めて少人数グループでの学習を進めたり、学年内で習熟に応じた少人数グループをつくって、より個に応じた指導を進めたりしています。
 和泊中学校では、学習指導加配教員を活用して、数学科など幾つかの教科について、習熟度別少人数指導を進めています。
 他の小中学校は、1学年の児童・生徒数が多くても15人という小規模校であり、授業においては学習内容に応じてペア学習やグループ学習などを行って、一人ひとりの実態に応じた授業を進めております。
 複式学級では、複式学級学習支援員により、より効果的に指導ができるようにしています。
 このように、本町の学校においては、指導方法の加配教員や学年での複数教員による授業の実施により、少人数学級の導入に値する学習形態の機能を既に果たしていると考えております。
 続いて、島外への進学に対して、両町関係機関で対策を講ずるべきではないかとのご質問にお答えをします。
 沖永良部高校の教育環境の充実と魅力ある学校づくりを目的とした、沖高教育振興事業を両町で支援していることはご承知のとおりだと思います。
 また、昨年度は沖高と両町が連携して、中学生と保護者を対象に進路等に関するアンケート調査を実施し、対応策を検討しました。調査結果などをもとに、沖高の魅力を伝えるDVD制作や中・高生合同リーダー研修会の実施などを計画していて、経費については本定例会に補正予算を計上しているところであります。
 今後とも、島内の中学生及び保護者に対し、沖高のよさや魅力を発信するとともに、沖高の充実、発展にも協働して取り組んでまいりたいと考えております。
○7番(中田隆洋君)
 それでは、質問席から個別に再度質問をしていきたいと思います。
 まず1点目の、農業振興について。
 里芋の種芋が不足している現状で、経済課長、大体、本年度でどのくらいの、何トンぐらいの不足が予想されているでしょうか。
○経済課長(武 吉治君)
 農協に問い合わせたところですが、和泊町、知名町、与論町の予定しているトン数が、おおむね90トンぐらいということなんですが、その中で、やはり現状では70から60ぐらいしか種が回らないということです。
 原因につきましては、町長が申し上げたとおり、高齢化、また疫病等によって、やはり農家の減少も含めての数字でございます。
○7番(中田隆洋君)
 経済課長とは、先日、所管事務調査で横川のほう、現地を視察してきてありますので数字的にはそのとおりだと思います。
 和泊町は108トン必要、農協のほうに注文が来ているのは108トンということです。横川のJAあいら、霧島地区合わせて、また、さらに熊本県産も合わせて、頑張って40トン供給できるかなという現地の話でございました。108トン農家が欲しがっている中で、種芋が40トンしか今のところ見込めていない。
 この現状で、農協に新しい種場産地を探して、この穴埋めがこの数字を見ただけで可能なのかどうか、率直な意見を、経済課長、お願いします。
○経済課長(武 吉治君)
 議員がおっしゃるとおり、非常に厳しい状況だと思っています。
 それで、農家のほうに自家種を保有するような啓発を進めているということを聞いております。やはり、今後、熊本産、菊池のほうだと思いますが、その辺の産地について経済連も調査していくということの回答をいただいております。
○7番(中田隆洋君)
 この種芋不足は、27年度が疫病があって、28、疫病で、29年度に種芋不足が生じていましたが、この29年度の里芋農家の種不足に遭った畑はどの作物に転換がされていたのか、把握しているでしょうか、経済課長。
○経済課長(武 吉治君)
 はっきりこれだとは言えないところですが、おおむねバレイショに移行していると思っております。
○7番(中田隆洋君)
 先日から本日の答弁の中でも、経済課長のほうがバレイショの価格、暴落に関しては豊作、本島の豊作、また北海道産の豊作ということでありましたが、確かに里芋が、種が入らなかったということで、ジャガイモ、バレイショのほうに移行して、今回この暴落を受けている現状であります。
 町長の考える和泊町農業の中では、複合経営の農業を和泊町はしていく、これは台風常襲地帯である自然災害が厳しい中で、また農家収入を、年を通して継続的に収入が得られるような農作物、また単収の高い作物を推進していくという中で、大変重要な作物だと思います。ジャガイモの約2倍から2.5倍の単収が見込まれるかと思っております。
 横川で、種芋農家さんが今回このように減ってきているんですが、当初は50人ぐらいの種芋農家さんがいたということでした。現在、5名で種芋の供給をしている。その中の、昔から残っていたベテランの方が3名残ってやっているということ。説明を受けたのは、70歳を超えたシモムラさんという方でした。まあ、元気ですが、来年、再来年、どうなるかわかりません。それで、若い稲作農家、若手の稲作農家の方を2名入れて、今、指導をして種芋の確保に最大限努力をしていく、長い和泊町とのつき合いですので最大限努力をしていきたいが、現状が、種芋産地も高齢化が進んでいて、どうしてもできなくて申しわけないということで、種芋を和泊町のほうでも栽培してくれないかという話を、地元JAの指導員の方も、地元の農家の方もそういっておっしゃっております。
 和泊町の里芋農家を見ますと、前も出ていましたが、大変いい芋をつくる技術もあるし、和泊町の町民性としては勤勉なところがあります。ここで実験農場の意味が出てきているんじゃないのかなと思うんですが、経済課長、もう一度答弁お願いします。
○経済課長(武 吉治君)
 6月5日に開催された運営委員会の中でも、その件について出てきております。
 やはり、種芋を供給するに当たりまして、現状において、例えば種芋を50トン供給するには、おおむね5ヘクタールの圃場が必要です。なぜ沖永良部でつくらないかということを鑑みると、この間見た横川あたりでは2トン以上できるんです。夏場の生育で非常に2トンを超えたのができます。
 種場としては180円での供給になっております。農家へ輸送費を含めると、大体250円で購入されていると思いますが、沖永良部で芋をつくると、やはり1トンから1トン500、平均して1トン300ぐらいしかできません。現在の単価からすると、400円ということで、先ほど言われたとおり、高単収が見込まれているので、なかなかここで供給することは非常に難しいと思っております。もちろん、実験農場において種を供給するということは、現在のところ考えておりません。
○7番(中田隆洋君)
 町長にお尋ねいたします。
 今さっき、実験農場の運営委員会の中で議論されて、机の上で不可能だと、永良部ではつくることができない、そのような答弁をいただいておりますが、私たちが研修してきた中では、湛水栽培、永良部でも竿津、あとは屋者あたりですか、は、もともと和泊町のほうでもタイモというのが後蘭地区でできていたということですが。タイモができるということで、そういうところでは里芋は、種芋栽培が、疫病からもないし連作もない。
 また、そこにいた県の指導員もできない理由はないということがありましたが、そういった検証をしていくのが実験農場じゃないのかなと。まず、実証する前から、実験農場ではできないということで、そういった答弁が果たしてふさわしいのかなと思うんですが、町長はどのようにお考えでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 実験農場の件につきましては、これまでも議員の皆さんからいろんなご意見、ご指摘をいただいております。向こうの実験農場の規模をどうするのかとか、いろいろなことを、意見をいただきながら、今の実験農場の体制というものも検討してきたところであります。
 今、中田議員が言われているように、やるべきじゃないかというような意見も、それは非常に的確な質問だと、そのように思っております。
 それを、種芋、里芋を本格的にやるとなると、じゃ、ほかの作物、主流にやって向こうで試験をしている菊とか切り花のほうですね、そういうところなども、今、力を入れて試験的なものをやって、やはり生産農家と協議をしながら供給をしているところでございますが、まず、里芋も切り花も全てを向こうでやるというのは不可能なところでございますので、何を重点にしていくのかというのが大事でありまして、今、どうするかということになりますと、今後の動向を見ながら、里芋を向こうで本格的に試験的に種苗供給のためにやるのか、そういうのを検討していかないといけないと思います。
 今、経済課長が答えていましたけれども、先ほどの運営委員会の中では、主流として向こうでやっているのは花ということで、切り花をやっているところですが、一度に、種苗を向こうで農家の希望に応えるように大々的にやるのは今のところは不可能だと、そういう面から今先ほどの答弁になったかと思いますけれども、向こうで、実験農場で種芋をつくってそれを農家に供給して、その農家がこの種芋を元にしてふやしていくということであると可能かと思いますが、農家の希望に沿えるようなことは、今のところ難しいなというのが先ほどの経済課長の答弁だと思います。
○7番(中田隆洋君)
 私の質問がちょっと悪かったですかね。
 実験農場で5ヘクタール使って50トンの種芋を生産しろということじゃないんですよ。実験農場というのは、検証するところですよ。一つあいたところで、湛水で種芋がどの時期にどの水量を使ってしていくのか、それをするには、県の普及課、種芋産地で勉強している普及課の県の職員もいますし、JAの方も入れて、その主導をしてくれという、その主導になって元になって、そういった主導者を呼んで農家を育ててほしいという話なんですよ。
 今、さっきも質問の中であったんですけれども、本町の農家はいい里芋をつくるし、一生懸命するし、勤勉だし、その農家に技術継承してくれという、これはさっき言ったシモムラさんの話もしたんですけれども、シモムラさんも現地で若手の指導には頑張ると、この里芋というのは残したい、だけど、若手農家もこれだけしかいないんだけれども、和泊町はまだ農業立町、若手の農家もいる、そこに、技術継承してくれという話をしているのに、ちょっともう一回その意味で、それが可能かどうかのちょっと答弁をいただきたいと思います。
○経済課長(武 吉治君)
 大変失礼いたしました。種芋を全量農場でつくれというような質問に聞いてしまったので、そういう回答になりました。
 里芋の試験については、昨年も実験農場において行っておりまして、まず、副芽試験、そして、その腐敗に関する試験も行っております。今後も、野菜部会と連携して、そういう試験を行う計画でありまして、運営委員会の資料にも載っております。
 今後、いわゆる湛水試験ということなんですが、なかなか水が実験農場でいえば、田んぼのような状態でできるところがないというのが、一つ問題でありますが、今後、野菜部会とも検討しながら、そういった試験に関してはぜひ行っていきたいと思っております。
○7番(中田隆洋君)
 副芽の話、副芽の実験は私たちも報告を受けておりますが、まだまだ内容を見ますと、種芋の供給にいくのは相当時間がかかるのかなと。技術がある横川さんとかがしている種芋の生産技術を早々に導入して、実証して、農家がその地元で地元産を、ある程度の種芋を販売できるような仕組みづくりが必要になってくるのかなと思っています。
 実際、実験農場では湛水栽培は難しいのかどうかわかりませんが、この問題は両町をまたぐ問題だと思います。さっき言った竿津あたり、また屋者あたりの水が豊富な田んぼ畑のところもタイモ農家が、今、やめてきているのも現状ありますが、そういったところを活用した協力体制で進めていくべきじゃないのかなと思ってはいるんですが、もう一度、経済課長の意気込みを、それを地元で種芋をある程度供給できるまで進めて研究していくという意気込みをお聞かせいただきたいんですが。
○経済課長(武 吉治君)
 もちろん、里芋の種子不足については、非常に私も今後何とか供給体制をつくることが大事だと思っております。
 今後、野菜部会そして普及課とも相談しながら、もちろん農協が主体となってやることではあるんですが、そういった体制はつくっていきたいと思っております。
○7番(中田隆洋君)
 ぜひ体制づくりを進めていってほしい、検証をしていってほしい、町長、これはリスク分散ということで、種芋を全部地元産でつくるのは確かに不可能だと思っています。ただ、種芋がなくなったときのために、ある程度のリスク分散というのが必要になってくるかと思いますので、ぜひ進めていっていただきたいなと。
 我々、経済建設委員でも随時チェックをして、また要望していきたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。
 それでは、2点目のほうに入ります。環境保全についてでありました。
 し尿処理場の老朽化が進んでいるということで、38年たっている施設を今使っていることです。その能力も大変劣っていて、部品等がもうないらしいですね、代替品、部品等もなくて大変に厳しい状況であるということで。
 一つ、今現在使っている昭和55年建設のし尿処理センターを改修するのはまず不可能かなと思っているんですが、新規でし尿処理施設を建設するに当たっての事業費は、大体幾らぐらいと思っているでしょうか。
○町民支援課長(東 敏仁君)
 既存のし尿処理施設を同規模程度建設するというのは、平成23年に、ちょっと古いんですけれども、一度見積もりをとってあります、そのときが、同規模程度ということで4億1,200万というふうに見積もりをいただいております。
○7番(中田隆洋君)
 ちょっと数字を確認します。これがあっているのかわからないんですが、当時55年につくったときが約4億かかっているということで、今、私、同等の市町村でし尿処理場を建設した額をインターネットで調べられるので調べたら、約10億から20億です。隣のまちが、群島では一番新しかったのかな、隣島でつくった平成11年供用開始した施設があるんですが、そこが大体13億ということです。
 その当時と比べたら環境基準のほうが相当高くなっているということと、また材料単価が上がっているということと、また、そのモーター、ポンプ等が大量生産がもうなくて高くなっているというのが要因ということで聞いておりますが。
 和泊町の考えでは、平成27年度ごろに両町の町長との話、また所管する課の話の中で、島内1施設をつくっていくということで話が決まっているということなので、今、去年から話をしていますが、農水と浄化槽、汚泥、し尿を合併するミックス事業等も考えられない、また今回、私が提案する下水道とつなげる事業も、まだ両町との約束事があるから進められないということが一つあると思うんですが、町長、この件に関してはどのようなお考えでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 その件につきましては、中田議員が徳之島町の例をしながら、生活環境課下水担当とも話をされたと、そのように思いますが、今の処理場につきましては、建設年度が古いんで、あの当時は今のような下水道が設備が整っていない時代の、全量向こうに投入するというような規模を設計してつくってあると思います、今の谷山の施設は。
 今、生活環境の下水担当のほうでは、設備をしている下水道、農排、公共、それぞれの加入率を上げるためには努力をしているところで、あの当時からしたら量は大分減ってきていると、そういうふうに思っております。今のような同規模なのは、私は要らないのじゃないかなと、そういうふうに思っているところでございます。
 今、合併浄化槽とか、まだ単独槽とかありますので、その量は確実に減ってきておりますので、そういう調査をしながら、これに合ったような施設をというようにやっておりますが、先ほど言いました、知名町との1島1町の施設ということで、それは県との協議の中でも、県から1島1町はどうですかという提案があったので、両町それぞれ協議をしながらどういう施設をつくろうかということを今まで進めてきましたけれども、先ほど申し上げましたように、知名は先駆けて前処理施設をしたので、しばらくはこれで間に合うからというようなことで、今、本町においてはストップをしているところでございます。
 先ほどのその件につきましては、徳之島の例を引きながら生活環境課と町民支援課とを含めて、単独でつくったときにはどのぐらいの量を処理できるか、そして、今の量を積算して幾らでできるかということを見積もりをしておけよと、そうしたときに経済的に有利であれば、和泊町単独でもつくってもいいんじゃないかというようなことも考えたりしているところです。
 下水道とすると、相当な計画変更からいろんな調査をやり直していかないといけないということで、緊急にはできない、時間がかかるというような回答でございましたので、今、両方を含めて検討していくようなことで、両課には指示をしているところでございますが、それが出るのはまだちょっとすぐできるわけじゃございませんが、将来の計画として下水道を接続するのも推進するのも重要だし、その残ったものの処理量がどのぐらいあるかということも調査をしていかないといけないところでございますので、規模的には、今の処理場よりか縮小で間に合うのかなというふうに私は考えておりますが、これは担当課のほうで専門家に見てもらって、見積もりをもって、どういうふうな方向でいくか、あくまでも知名との合同でいくのか単独でいくのか、そういうのを判断していきたいと、そういうように思っています。
○7番(中田隆洋君)
 調査に時間がかかるということで、近々にはこれはできないということがありますが、昨年、知名町が前処理施設を整備したときには、県からの指導、指摘を受けて町単事業でモーターは2,400万だったでしょうか、導入。あれは有機曝気をしないといけないので、モーターがとまっていたということで、汚泥調査をしたときに、まだ有機物になっていないということで指導を受けて、指導を受けたら事業をとっている場合じゃないんですね、知名では町単事業で何千万という投資をして前処理施設をつくりました。
 私は、和泊町の財政を扱う、町民の大事な財政を預かる職員がこういう仕事をしてはいけないのかなと思っています。指摘をされて慌てて町単事業で導入していったらいけないのかなと。前もって予測して、事業導入を考えて進めていくべきかなと思っております。
 ちょっとさっきに戻りますが、両町でし尿処理施設をつくる場合、施設規模は和泊町の規模で大体10億から20億、その1.5倍ぐらいになるのかというと、約10億ぐらい両町負担していかなければできないのかなと、ざっと計算ですが、なると思います。そういったときの事業を見たときに、特にいい事業が見当たらなかったんです、し尿処理施設の。環境省管轄の事業というのはなかなか予算がつきづらいということで聞いております。
 それに置きかえて、今、下水道を持っている、奄美でいえば、市町村は、奄美諸島ですが、喜界町と徳之島町があって、そのし尿処理をつくる場合、その高額な費用があるということで下水道も当初計画したときよりは、どこの市町村も人口が減っているんです、その当初の人口規模のそれを十分にこなせる量で下水処理施設はできているんですよ、事業をとるために。
 今、現在、和泊町もそうですが、オキシデーションディッチ方式というのでやって、2機準備しています、下水処理場の処理を2機も準備する。1機しか使っていないんですよ、能力の40%しか使っていないということで、どこの市町村もそういうことで、喜界町はミックス事業ということで合併をしています。
 昨年から事業を開始している徳之島町が、内閣府の事業で地方創生汚水処理施設整備推進交付金という事業をとっています。これ、事業をとるのが相当大変だったみたいで、コンサルを入れたりしてその前準備が相当大変だったということで聞いております。
 ただ、平成30年度から、これ、全国同じ問題を抱えているということで、国交省が動きました。社交金、社会資本整備総合交付金事業の対象になるということです。こういった汚泥関係の施設の、下水関係の施設の統廃合に関する下水道事業での施設統合事業というのが可能になっております、平成30年、今年度からです。
 そうなると、2分の1が国庫負担になります、あと2分の1が、この場合だと、通常、下水道債を使って7割の交付税措置をもらえるということで、隣接する市町がこの統廃合をしたときに、隣の島の徳之島町、名前を言います、徳之島町が多くて5億の施設整備がかかるということがありました。
 本町も、徳之島町よりは若干規模が小さくなるとは思うんですが、5億として計算をしても約15%の地元、町単負担になるのかなということで7,500万ですか、で、この事業ができる。さっき言った10億負担するのか、7億5,000負担するのか。
 あと一点、このメリットというのがあって、これは統合したときの使わなくなった施設の解体事業もこの事業費に入れることが可能ということであります。
 それを考えると、この事業を進めていくべきじゃないのかなと私は思うんですが、これはトップ判断になりますが、町長、今の話を聞いて、率直な意見、どうでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 私は先ほどから申し上げておりますように、何が一番効率的な事業なのかということを両課に指示をして、どの程度でできるのかと、そういうのを出さないというと判断できないところでございますので、先ほどから言っていますように、公共下水道、今、和泊地域の処理をしているところには、農排との合併をしようということで、今、工事を進めております。
 今、時間がかかるということは、今の汚泥をそこに投入するというためには前処理施設が必要でありますので、事前に調査をしていかないといけないので、調査にも時間がかかりますよということを答弁したところでございますので、当然、どっちが有利であるかということを比較検討はしていかないといけないと、そのように思っております。
 新しくし尿処理場をつくるとなるというと、先ほどから10億ぐらいかかるという指摘でございますが、それについては、今の量をどう算定して、どういう規模をつくるかということで、その工事費は違ってくるかと思います。
 当然、補助事業が導入されましたら補助をいただいて、あと、それなりの起債を起こして一般財源を継ぎ足して事業をするわけですので、当然、事業費の比較はしていかなくてはいけないと、そのように思って、両課に見積もりをしてみたらどうかということをやっている。
 下水道の場合は、事前の変更を行っていかないので、事業に向けた調査は時間がかかるよということを申し上げたところでございます。どっちでやるということじゃなくて、どっちのほうでやったほうが有利かということを、比較検討するための作業をしてくださいということをお願いしているところでございます。
○7番(中田隆洋君)
 ぜひ県、また国、環境省関係の指導を受けて、慌てて町単ですることがないように、隣の島の話をすると事業計画で1年、着工で1年半、着工して完成までやっぱり1年ぐらい見るということであります。
 早急にこういった試算をして取り組んで、町長のほうに上申をしていただいて、町民が納得するような財政の使い方をしていただきたいなと要望をしておきます。
 続きまして、3点目になりますが、防災・減災についてということであります。
 これを取り上げたのは、議員研修がありまして、その中で、東大の教授の講義を聞き、想定を超える災害にどう向かい合えばいいのかという題目で講義を受けたところから、その後、新聞記事でもありましたが、全国防災模試というのがあったみたいで、その受講率が最下位が鹿児島県と長崎県だったというのを受けて、これは、町民に知らせる意味も込めて一般質問に入れさせてもらいました。
 本町においても、避難訓練、また、そういった講師を呼んでの防災についての講義等、また、各公民館にAED、除細動器等を置いて、大変、できる範囲で、できる限りの行政のことはしているのかなと思うんですが、過去の災害を見てみますと、平成15年に宮古島を襲った台風、これ何号だったですかね、そのときに死者が3名出て、負傷者が110名。その後に、宮古島は避難経路が確保できんかったということで、電柱の埋設事業が始まったりしていますが、その台風はそのまま韓国に行って、死者、行方不明者が100名を超えている台風がありました、これが平成15年。
 平成25年は、まだ皆さんも記憶にあると思うんですが、フィリピンを襲った台風30号。これがフィリピン満潮の時間であったこともありますが、死者が2,300名になっている台風災害があります。
 地震で言うと、阪神・淡路大震災、中越地震、東日本大震災、最近だと、熊本地震ということがありました。行政で、こういった想定外の災害というのも想定しないといけないんですが、行政で町民の生命というのは、果たして守れるのでしょうか、総務課長の考えはどうでしょうか。
○総務課長(種子島公彦君)
 近年、大規模な災害が全国各地で起こっているわけでございますけれども、本町において一番大きな災害というのは、まず台風が考えられるわけですけれども、近年大型の台風が接近あるいは上陸をしていないということから、若干、住民に危機感がないのではないのかなということを感じておりまして、昨年は沖永良部台風から40年という節目を迎えまして、そういうことも意識しまして防災の日に、午前、午後の部に分けて住民を対象に、また、ある地区を対象にしたりして、近年そういう対策、訓練をしているわけでございますけれども。
 まず行政でできるところにはやっぱり限界がありますので、防災の基本であるのは、やっぱりみずからの身の安全はみずから守る、そういう自助と、それから地域の安全は地域住民がお互いに助け合って確保するという共助が、まず基本的なことだと思っておりますので、そういう各集落の自主防災組織等も活用しながら努めていかなければ、公助だけでは災害は防除できないし、またその対策にも当たっていけないというふうに考えております。
○7番(中田隆洋君)
 総務課長のおっしゃるとおりだと思います。
 生命は自分で守る、自助していただかないといけないのかなと思っておりますが、大げさに、行政は、役場は町民の生命は守れませんので自分たちで防災意識を持って対応してくださいと言っていただかないと、どこであったでしょうか、避難勧告がおくれたということで、災害の後に行政に対してすごいバッシングがあった市町村がありましたが、本町はそんなことはしたくないと思っているんですが、もう前もって避難勧告の前に逃げてくれと、避難勧告、Jアラートの前に逃げてくれと、信用するなと、避難勧告、Jアラートなんていうのは信用するなと、自分の身は自分で守ってという指導していただきたいんですが。
 その東大の教授、片田先生の話を聞いた中で、その先生は、東日本大震災の3年前から、地元、岩手に入って、大人の方、また生徒、子供たちにもこういった防災の説明をしていたということです。ただ、大人は避難訓練だったり、こういった勉強会だったりというのの出席率が低いし、その当時も、実際に起きた大震災のときも逃げるのがおくれております。ただ、この方がおっしゃるには、子供たちが、小中学校でしたが、指導した小中学生の子供たちが全員生き残ったのが救いだったと言っておりました。
 そのとき、子供たちは当初市町村が指導していた避難所まで来たんですが、先生に誘導されて来たんですが、そのときに指導されていたのが、相手が自然だ、いかようなことも起こり得るから、できること全てを使って避難をするという指導があったらしいです。だから、もうちょっと高いところがそこにあったから、そこに逃げたということでした。その避難場所は浸水したと、流されて。もしそこでとどまっていたら、その子供たちもお亡くなりになっていたのかな、その子供たちも、自分たちの判断でさらに高いところに避難をしたという、いろいろ研修を受けたんですけれども。
 和泊町でも、小中学校では避難訓練等すると思うんですが、鹿児島の郷中教育の中で、これは本で読んだんですが、一番大事な勉強というのが、そういう災害、危機管理を議論するという勉強法があると聞いておるんですが、和泊町の小中学校では避難訓練はするんですが、そういった災害とかに関しての勉強というのはどうされていますか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 和泊町では、年間2回ないし1回、それぞれの学校の実情に合わせて避難訓練は実施をしております。例えば、和泊中学校の場合には、やはり津波を想定して高いところに避難をするとか、また、海岸線から遠い学校においては地震を想定したり、火災を想定したりして避難訓練をして、子供たちは自分で自分の身を守らなければならない、そういうことを指導していますが、そのほかに、先ほど議員がおっしゃったようなことでは、KYTというのを生徒にしています。
 例えばこういう絵の中に、川を想定して、その川を渡るときにどこが危険なのか、そういうことを考える、危険を予知する能力、そういう勉強もして、これは子供育成会等でリーダー研修会のときもそうですが、この子供たちが自然の中でいろいろな体験をしたりします。そういうときに、自分で危険を予知して危険を回避する能力、また、もし危険に遭遇したらそれをどう処理するか、こういう能力も養わなければなりませんので、そういう訓練もしながら、そしてまた、それは学校教育の中でも、例えば、遠足に行くときにはどういうことが予想されるのかというようなことを、やはり日常生活の中で対応はしております。
○7番(中田隆洋君)
 小中学生のほうは、危機管理の講習をして勉強をしているということで、安心しておりました。
 そういった意味で町民に周知をして、自分の命は自分で守る、危機に主体的に住民が備えていただくための、また広報をしていただきたいなと思っております。
 災害が起きて、復旧となると、ここは行政の出番だと僕は思っております。
 熊本地震のときに、拠点となる役所、町役場だったんですが、そこが崩壊をして資材等が送れなかった事例がございました。そういったことから、全国の、まだ県単位でございますが、各県は地元のコンビニエンスストアと宅配業者との業務提携をさらに進んで結んできております。
 本町は離島でありますので、県がそう結んでもその輸送ルートは使えないのかなと思っていますので、本町独自のそういった災害物資を運ぶルート、または、そのとき、災害のときはいろんなところから救援物資というのは来ますので、それを受け入れる態勢、それをまた配る態勢というのが大変大事になってくるのかなと思いますので、町長答弁でも前向きに検討ということがありましたので、ぜひそういったところも進めていっていただきたいなと、これは要請をしておきたいと思います。
 最後になりましたが、教育振興についてに入らせていただきます。
 教育長の答弁の中で、なかなか難しい言葉がいっぱいあって、難しかったので、もうちょっとかみ砕いて言いますね。
 和泊小学校が、今6年生と3年生が大体40人学級、ほかの学級を見ると2クラスにわかれているので大体20名前後の学級となっております。
 まず、現場の声を言うと、先ほど教育長の話の中で、数学とか理科に関しては3クラス、2クラスに分かれて習熟度別で授業を分けているということがありましたが、実際、和泊町はほかの市町村より多くの支援員を導入して、そういった対応をしているのは重々知っていてありがたいのかなと思っておるんですが、現にこの2クラスの保護者また先生方からも話を聞くと、実際、先生も、保護者と生徒に迷惑のならないようにちゃんと一生懸命対応しているつもりであるんですが、やっぱり20人で抱えているときと40人抱えているときでは、細かいところが行き届かないのは事実でございますということがありました。
 また、授業参観に行く保護者からも、40人にプリントを配って、配り終わって授業が始まって回収してすると、あっという間に授業が終わってしまう。6年生に関しては、まだそういった行動等も早くてまだ我慢はできるんですが、3年生の40人学級になるとほぼ授業になっていないんじゃないのかなと、話がありました。
 頑張り屋の担任の先生も、最初は様子を見ていますが、頑張って宿題もいっぱい出していきますということがありましたが、今の学校の先生は、調査票とかやる仕事が大変多いらしくて、宿題をいっぱい出してその宿題を全部チェックするのが厳しいんでしょうか、宿題もふえていないというのが現場で聞いております。
 先生のOBの方からもこういった意見がありました。そういった人数が少なくなって2クラスに分かれられない、その時点で、もうちょっと保護者から声を出して、和泊町単独で先生を2クラス確保するような行動を起こしたらよかったんじゃないのかなと、そういうような話もあったんですが、それがなくて、今現在に至っているところでございます。
 要は2人なんですね、今、和泊小学校で2クラス2人の先生を確保できないのかなというところなんですが、教育長、これ聞いて、また教育長の今の考え方があれば教えてください、今の話を聞いて。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 先ほど答弁の中でも話しましたけれども、内城小、大城小、国頭小については、もう既に少人数であります。
 ところが、和泊小学校の40人を超える学級、1年生、2年生は40人いないでも、県が2学級にして定員を配置してくれます、しかし高学年になるとそれがありませんので、3年と5年生の場合には、1クラス40人以内の生徒がいて先生方が大変苦労しているということはよく聞いているところであります。和泊中学校でも3年生が1学級なのに生徒数が多くて、非常に指導に困っているという話は聞いております。
 幸い和泊町では、学習支援員並びに複式支援員という先生方は全員教員上がりの先生方であるために、小学校で教えたり中学校で教えたりした経験があるわけです。だから、少人数指導、クラスを2つに分けても指導のできる先生方が全部配置されています。
 しかし、和泊小学校の3年生、5年生にはそういう配置がないわけで、そういう配置をもし考えるのでしたら、これは恐らく中田議員も考えていらっしゃると思いますけど、町で、免許のある先生をしてやはり指導してもらわないとならないということになります。これは、そういうかわりの先生が、今、一番困っているのはそういう先生方がだんだん少なくなってきて、お願いするにもいないわけです、いない。そこに困っているわけだけれども、もし町の予算を計上してくれるのであれば、やはりそういう和泊中、和泊小学校の1学級のクラスにはそういう少人数指導できる加配というものを町単独で考えるのは、少人数指導としてはいいことでないかなと、そういう思いはするけれども、これは何しろ人件費がかかることなので、そこのところは町の判断だと思っております。
○7番(中田隆洋君)
 教育長が現場をわかっていてありがたいのかなと、現場は大変先生も苦労しているから、そうなのかなと思っておりますが。
 さきの南日本新聞にも出ていたんですが、世界の大学学力ランキングというのが出ていましたが、多分見ていなかったらわからないと思うんですが、日本で一番高いのが多分、東大でした。東大が大体何位ぐらいだったか、教育長、記憶していますか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 たしか、私の記憶が正確であれば、あれでは7位か8位ぐらいじゃなかったかなという気がしますが、どの年度の統計を見たかはっきりわかりませんけれども、何かそういうような記憶はあります。
○7番(中田隆洋君)
 そのぐらいだったらまだよかったんですが、40位代でした、46位でしたかね、その後にずらっと日本の大学が並ぶんですが、世界学力ランキングというと日本はトップワンなんですよ。調査の仕方が、日本国民に対して読み書きができる人口で学力ランキングというのは出るらしくて、そうなると日本はトップ、断トツトップでしたね、なんですが、大学ランキングでいくと、先進国の中では大変おくれているということで、政府の教育諮問機関がこれではいけないからということで、来年からセンター一次試験が廃止になり、共通試験、ことしから段階的に変えていて、内容もマークシートから記述式に変わっているのはご存じだと思いますが、世界で戦うためには、詰め込み式の教育じゃなくて、読解力と理論的に考える、また自分の言葉でそれを発信する発信力というのが調査の対象になっているということでありました。
 それを受けて、さっき言ったセンター試験のほうも変わってきているのかなと思っているところです。それに向けて、教育先進地である東北、山形、秋田というのは、早々に少人数学級を導入しております。15人から20人学級、導入しております。
 その流れでインターネットで調べたら、市町村単位で多くのところが少人数学級をもう導入してきているんです。先月には、教育で一番遅れている県と言ったら失礼ですが、沖縄県でも中城村で、県内唯一15人の少人数学級を導入してきております。
 学校を見ますと、さっき言った和泊小学校の話に戻しますと、3年生と6年生以外の教室は少人数学級で授業を受けています。ただ、6年生と3年生の学級というのは、ずっとこの人数で授業を受けていくんですが、和泊町としては、教育のあり方として教育は平等に受けるべきですし、同じ公立の学校では同等のレベルの授業をしていくべきだと思うんですが、その差は、教育長としては納得いっているんでしょうか。
 例えば、もう一回戻しますね。ある学年の生徒はずっと少人数で受ける、15人から20人程度で授業を受けていく、卒業までですね、その学年は人数がいるからです。ただ、さっき言った中3と小6、小3、この学年はずっと40人学級で受けていくんですが、それは不平等に当たらないのかなという考えはないですかということをお尋ねいたします。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 私は教科によっては不平等もあるだろうし、またそうでないのもあるかもしれないけれども、総合的に考えて、特段に人数が多い場合と少ない場合といろいろ違うかもしれませんけれども、私は今までずっと町の予算で全国学力・学習状況調査というのを、小学校全学年しております。少人数指導の入っている学校、それから少人数の入っていない学年もありますが、平均して学年のあれを見てみると大体差はありません。
 そしてまた、大城小学校、内城小学校、国頭小学校、和泊小学校、全部してみると、全国平均をほぼ上回っております。それは、少人数が行き届いている小さな学校も、それからまた和泊小学校の5年、3年、1学級だった、その学年はまだ実施していないけれども、過去において実施した、それにおいては全国平均を大体上回っていて、中には少人数指導であったけれども全国平均を下回った学年、そういうのもあるので、私は極端にそういう差があるとは思っていません。
○7番(中田隆洋君)
 教育長、さっきの僕の話、聞いていましたかね。
 昔は40人学級で、僕たちも40人学級でした。知識を覚えればよかったんです。黒板に先生が書いたのをノートをとる、それを暗記する、そういった授業でよかったんですよ。今の学力調査、今、国がやっとセンター試験をこれだけ変えられるかとか、今から段階が始まっています。今、学力調査の話をされましたが、それは暗記式ですよね、昔と同じ学力調査が行われている。それに関しては差は出ないんですよ。
 ただ、今から国が求めている、日本がしなければいけないのは、自分の意見を述べる機会を与えていく、そういった授業が必要になってくるから、さっき言った教育先進県であれば少人数学級を導入してきた経緯がありますよということを説明したわけですが、それは、じゃ、教育長のその学力の話は、今の段階の調査がまだそこが追いついていないのは確かです。
 だから、そう差は出ないのはそうですが、今から和泊町から優秀な子供たちを出していこうと思えば、そういったきめ細かな教育をしていくべきなのかなと、また、それに対してはすごくそんなに難しい話じゃないのかなと、今現在だと2人、来年になれば2学級ですか、今、3学級、そういった大人数の学級があるんですけれども。
 教育長のほうも、町で予算を組んでいただければ新しい先生を導入したいという答弁があったし、ただ、その先生を確保するのが、人材がいないということがありましたが、やり方はいろいろあって、財政の話はちょっとその後にしますが、ほかの県と市町村を見ても、少人数学級を条例で決定した場合には、県のほうに教員の要請をできる、その教員の指定する人数がそこに枠が広がるので、ただ、その予算というのは市町村が負担しないといけないというのがあるんですが、そういったことも可能なんです、少人数学級を特区で申請すれば。地元で先生を採用する人がいないということであれば、鹿児島県から通常の教員を要請することができるんです。
 だから、別にそこはまず問題じゃないのかなと思っていて、あと、人件費ですが、僕ちょっと2人で試算したんですが、教員で僻地でやっていて、今、出るみたいです、だから、教員の方は給料が高いみたいです。600万と見込んで1,200万かなと、年間1,200万、そういった場合に、事業費でかかってくるのかなと思っておりますが、今回の議会の中で、過疎債が変更で上がってきておりますが、今、32年度までの事業費で52億6,900万の過疎債が組まれているわけです、本町で。
 その中の、15億がソフト事業ということであります。30%をもう切っているんですね、ソフト事業のほうが。まだ、若干そこにそういった人件費、1,200万だと3割交付金の戻りがありますので、そういった事業を使えるのかなと。
 今回の議会の中でも、事業費の減で1億2,000万が減になっていると思うんですが、担当の企画課長、どうでしょうか、過疎債に関して、今回、議会で上がってきている過疎変更がありますが、当初過疎債より今年度変更になるのは、総額で1億2,000万の減があったんですが、どうでしょうか。
○企画課長(皆吉泰智君)
 議員のおっしゃるとおりでございます。
○7番(中田隆洋君)
 和泊町はそういった有効な事業債を使っているのはわかっていて、いっぱいいっぱいで使っているのはわかっているんですが、今回1億2,000万減できております。そうなると、1,200万10年間組んでも、そこで、ソフト面でもまだ30%もいっていないので、教員の人件費というのは出てくるのかなと思っているんですが、その件に関して、町長、町長のお考えというのはどうでしょうか。
○町長(伊地知実利君)
 学校教育につきましては、文科省から県の教員、いろいろ縦の線でつながっているところでございますが、今の40人学級につきましては、それは国が定めていることでございます。今、私どもが支援員をお願いしてやっておるのは複式学級の支援員ということで、町単の事業費を組んでいるわけでございます。
 今、中田議員が言われておりますように、そういう相等の過疎債、そういうのが使えるというものであれば、調査をしていかないといけないと思いますが、いわゆる学校が41人になるというと、2クラスになる。そういうことで、今、中田議員が指摘している少人数学級になるわけでございまして、今、40人になると40人の1学級にしかならないということ、それを2クラスにしてほしいというのが今のご意見だと、そのように思っておりますが、それは、教育委員会とも十分に協議をしながら、そういう対応ができるのかどうなのか。
 当時の学校の施設につきましては、当時の人数で設計をしてありますので、人数的にはクラスを編成するのは十分にあるかとそのように思いますが、1クラスの規模からいくと、少人数になると余裕を持っていろんな活動ができるのかなと、そういうように思っておりますし、それは一つは財政の関係もありますので、十分に中身を検討していかないといけませんが、今、中田議員が指摘しているように、県から派遣するというと、私どもが、今、複式学級の支援員をお願いしているものとは全く金額が違ってまいりますので、教員としての資格で来るのか、いろんなそういう問題もありますけれども、それは教育委員会のほうで調査をしていただいて、どの程度の経費が要るのか、どういう対応ができるのかということは、これから検討を十分していかないといけないとそのように思いますけれども、できるものであれば、それはやって、その効果が十二分に発揮できるようなものであれば、そういうような対応も考えていかないといけないと思いますけれども、本当に今の制度からいって、40人学級というのは1人の先生が見る適正な範囲だというようなことで、文科省で定めているかと、そのように思いますので、そこら付近のことを十分に見きわめながらしていかないといけないのかなと、そういうことは感じております。
 それは十分に教育委員会のほうに調査をしてもらって、どういう手段でできるのかどうなのか、そこはこれからの課題になってくるかと、そのように思っております。
○7番(中田隆洋君)
 今、3年生と6年生は、すぐ卒業していきますので、教育委員会がすぐ調査をしていただいて、執行部のほうも財政のバックアップをしていただいて、教育のまち和泊町ですので、迅速な対応をしていただきたいなと要請をしておきます。
 高校の件に入りますが、沖高、沖永良部高校なんですが、聞くと、中学3年生が今現在、何名いますかね、本島内で。
○教育委員会事務局長(美野忠徳君)
 町内の中学3年生、45名です。
○7番(中田隆洋君)
 本町は45名ですね、知名町入れて約80名ということで聞いております。
 その方々が例年みたいに3割ほど島外に出ていかれますと、もしかしたら沖校のクラス減も、県のほうから通達が来るのかなと危惧するところであります。
 2009年に久米島の久米高校が生徒減少のために、あそこは園芸科というのがあるみたいですが、園芸科の廃止ということで通達を受けて、そのときに島全体、島自体が沖永良部みたいなこういう島なんですが、島挙げて反対運動を起こして、それを阻止して猶予をいただいて、今現在、魅力化構想ということで県外からの生徒を受け入れる寮と受け入れファミリーを充実させて、どうにか高校の存続をしているというのを新聞で読んだところです。
 本島もこういったことで沖永良部高校、本島1つの高校ですので、商業科と普通科があって、これを存続させていくのは本当に大事なのかなと思っておるんですが、本年度予算で、今、現中学生に対してのパンフレット等を使ったアピールはしていくんでしょうが、ただ、島外に行く生徒を見ますと、本島にない科、例えば農業関係の科、また、医療系の科に行く方、また美容系に行く生徒というふうに、今の子供たちも自分たちの進路に関して積極的に県外に行っているので、僕はここをとめることはまず難しいのかなと考えるところもあって、進学校に進む生徒は沖校を進学校にして残していきたいなと思うんですが、本島にない、本高校、沖永良部高校にない科に関しては、生徒の意見を尊重するべきかなと思っているんですが、教育長、この件に関して、教育長の見解はどうでしょうか。
○教育委員会教育長(逆瀬川勝久君)
 大体、島内から3割近くの子供たちが島外に出ています。それは、先ほど議員がおっしゃったとおり、もうやむを得ない状況じゃないかなという思いもしながら、沖永良部高校にある普通科、商業科、こういうものについては、島外に出るんじゃなくて、沖永良部高校でしっかり勉強してほしいなと、そういう思いをしているところであります。
 先ほど話されましたが、今年度は非常に中学校3年生が少ないわけであります。来年度は、そういうふうにはなりませんけれども、この1年間だけどうにかこれを乗り越える方策は考えなければならないなと、そのことについては、沖永良部高校、知名町、和泊町、やはり協議をしなければいけないなと考えているところであります。
○7番(中田隆洋君)
 特に本年度は、急減になる可能性もありますので、早急に対応をしてここを乗り越えていただきたい。でも、将来的には、今さっきありました中3生が少ない、小学6年生が少ない、小学3年生が少ない、その学年が随時、高校進学になってくるわけですから、恒久的な魅力化構想というのを立ち上げて、これは和泊町だけでやっても前に進む問題じゃないと思っていますので、そういった協議会と、両町、また行政区は違いますが、沖校は県立ですから行政区が違いますが、県のほうとも一緒になって何かいい策はないのか検討していっていただきたいと。
 私たち議会の総務文教委員会のほうで、南種のロケット留学ですか、ああいったのを調査してきてもいますし、また、いい案があると思いますので、そういった協議会を早期に立ち上げて対応していっていただきたいなと、そのように要請をします。
 以上、4点について、私からの一般質問をこれで終わります。
○議長(永野利則君)
 これで中田隆洋君の一般質問を終わります。
 以上で本日の日程は全部終了しました。
 本日はこれで散会します。お疲れさまでした。
散 会 午後 零時37分

地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。


            和泊町議会議長  永 野 利 則


            和泊町議会議員  東   弘 明


            和泊町議会議員  前   利 悦