閉じる

更新日:2021年3月23日

ここから本文です。

第2日

発言者

沖  充

発言内容

△ 日程第2 一般質問
○議長(和 正巳君)
 日程第2、一般質問を行います。
 沖充君の一般質問を許します。
○6番(沖  充君)
 おはようございます。
 平成28年第2回定例会に当たり、農業用水の利用促進について質問いたします。
 国営沖永良部土地改良事業とあわせて県営の末端かんがい施設整備の実施により、安定的な農業用水の確保と農業生産性の向上・農業経営の安定が促進されると思慮しています。畑地かんがい水の利用による増収効果の周知と加入率、利用率を上げるための施策を検討すべきと考えますが、所見を伺います。
 壇上からの質問は以上です。
○町長(伊地知実利君)
 沖充議員の一般質問にお答えをいたします。
 農業用水の利用促進についてでございますが、平成19年度着工の国営沖永良部土地改良事業と附帯県営事業の進捗により、平成26年度の根折地区の一部通水を皮切りに、畑かん営農が展開されております。
 平成19年度には、沖永良部島の畑地かんがい地域における農業の振興を図るために、沖永良部島畑地かんがい営農推進協議会を設立し、関係機関一体となった推進体制を構築しております。
 また、平成25年度には、将来の水利用による営農活動の方向性を示した沖永良部島畑地かんがい営農ビジョンを策定し、アクションプログラムに沿った活動を行い、広報紙畑かんえらぶや水利用マニュアルの作成及び実証圃・展示圃の設置を通じ、増収効果の周知を図っております。
 加入率の向上のための施策といたしましては、畑かん整備事業の地元説明会時に水利用による増収効果などの説明を行い、整備サイドと営農サイドが連携を図り、推進をしているところでございます。
 さらには、平成27年度からの取り組みとして、畑かん営農を既に実践しており、畑かん営農に関する情報発信に積極的な農業者の方々を沖永良部島畑かんマイスターとして委嘱し、受益者説明会などで生の声を地域農業者に届ける取り組みや、関係機関に対する提言など、ご尽力をいただいているところでございます。
 今後、通水地区では、水利用調整と畑かん営農の推進を行うため、受益者で構成する畑かん営農振興会を中心に操作説明会や研修会が実施され、関係機関一体となって支援をしてまいります。
 以上で答弁を終わりますが、次の質問からは自席から、担当課長からも答弁をさせていただきます。
○6番(沖  充君)
 手元の資料によりますと、国営沖永良部土地改良事業は平成33年度の完了予定として事業を進めております。平成27年度末の事業費ベースでの進捗率は、総事業費350億円に対して、実施事業費は196億2,600万円で56.1%ということです。
 また、県営の末端かんがい施設整備は、全面通水目標を平成38年度として進められております。和泊町分の進捗率は、事業費ベースで、総事業費94億8,500万円に対して、実施事業費は40億3,600万円の42.6%、事業量ベースでは、総面積704ヘクタールに対し、実施面積258ヘクタールの36.6%です。
 既に通水開始をした根折地区について調査しましたところ、対象面積97ヘクタールに対して、給水栓までの整備済みは88.2ヘクタールの90.9%、散水器具の実施済みは24.5ヘクタールの25.3%にとどまっております。
 使用した水料金を払うのは、増収にもつながるので苦にならないが、基本料金が高過ぎるとの声があります。給水栓までの整備は進んでいるものの、散水器具の実施率が低い原因はここにもあるのではないかと思います。
 沖永良部土地改良区は、旧白百合土地改良区と旧知名町土地改良区の2つの賦課基準があり、賦課基準統一が最優先課題として、沖永良部土地改良区運営基盤強化推進検討会を発足させ、来年2月をめどに運営シミュレーションを提案することとしております。その結果、土地改良区の運営については尊重しなければならないと思いますが、統一の賦課基準の実施には紆余曲折が予想され、実施には数年を要すると思慮いたします。
 農畜産物の生産実績は、ここ数年、低迷し、平成25年度の46億7,000万円を底に、平成26年度は55億6,300万円と回復傾向になり、平成27年度は野菜、サトウキビ、花卉、畜産ともよい成果を得て、60億円を超える推計結果が待たれるところであります。農家の方は、やっと一息ついていることだと思います。
 ここで、畑地かんがい水の利用による増収効果の周知を図り、水の利用率アップの後押しとして、沖永良部土地改良区の統一賦課基準を実施するまでの間、基本料金の2分の1から3分の2を地方創生事業や奄美群島成長戦略交付金で支援することは検討できないでしょうか。
 沖永良部土地改良区の平成28年度予算として、旧白百合土地改良区の基本料金は2,232万円が計上されております。基本料金の2分の1から3分の2を支援するとすれば、1,116万円から1,488万円の財源確保や実施を考える余地はないでしょうか。
 この支援により、畑地かんがい水の利用に対する農家の意識向上が図られ、農業生産性の向上、農業経営の安定に資するものと考えられます。ひいては、後継者の育成、雇用の増になればと思います。畑を一つも持たず、農業をしたことのない門外漢の荒唐無稽な提案ですが、課長もしくは町長の見解を伺います。
○耕地課長(山岡和博君)
 ただいまの沖議員の、沖永良部土地改良区の基本料金を地方創生事業か奄美群島成長戦略交付金の支援でどうにかできないかというご提言でありますけれども、もしこのような事業がどうにもできるとすれば、もちろんこれからの畑かん加入促進にもつながりますし、また組合員の増産にも大いに役立ち、願ってもないことでございます。
 でありますけれども、この2つの事業の中身を十分関係課と精査し、またこのような事業が当てはまるのか、対象となるのかということを十分精査した上で、前向きに取り組んでいきたいと考えております。
 ただ、これからも農業水の利用促進については、今後とも、この県営事業があるうちに、高額補助があるうちに加入率を上げていかないと、この県営事業が終わった後でまたするということであれば、かなり町の負担はかかりますので、関係課が一体となって、今後も加入促進については重点的に推進していきたいと思っております。
 それと、沖議員の質問に対する回答とは違いますけれども、よろしいですか。
○議長(和 正巳君)
 はい、どうぞ。
○耕地課長(山岡和博君)
 きのうの芋高議員の農業振興についての発言の中で、沖永良部土地改良区以外の土地改良区では水使用料金が無償だという発言がございましたけれども、そういう土地改良区はございませんので、どうぞ町民の皆さん、そして議員の皆さん、組合員の皆さん、誤解のないようにご理解いただきたいと、ここで申し上げておきたいと思います。
○6番(沖  充君)
 最後になるんですが、地方創生事業や奄美群島振興交付金など地方の創意工夫に対する支援事業を活用し、農業の活力を向上させるチャンスと捉え、農業用水の利用促進について検討し、実現されることを提言して、私の質問を終わります。
○議長(和 正巳君)
 町長からの答弁をいただきましょうか。
○町長(伊地知実利君)
 先ほど、担当課長からもお答えをいたしましたように、やはり水利用の促進のためには利用料金の額だと、そのように思っておりますし、昨日から芋高議員もこの件については質問をしたところでございます。
 せっかく国営の事業が着々と進んでおりますし、県営の末端の散水器具の事業も進んでおります。これらの事業の普及率の向上が農業生産の増につながってくるわけでございますので、やはりそこには受益者の皆さんの意欲の醸成を図るとともに、いろんな、先ほどありましたように、地方創生の事業や、それから奄美戦略交付金の支援など、それからTPPも今後本格的に議論されていくのかと、そのように思いますが、いろいろな事業の内容を精査しながら、先ほど課長からもありましたように、関係課で連携をとりながら、そういう補助がないのか、支援がいただけないのかは検討をさせていただきたいと、そのように思います。
○6番(沖  充君)
 ぜひ、実現に向けて努力していただきたいと思います。終わります。
○議長(和 正巳君)
 これで沖充君の一般質問を終わります。