閉じる

ホーム > 和泊町について > 和泊町議会 > 議会議事録 > 令和4年 > 令和4年第1回定例会 > 3月9日(一般質問:喜井和夫議員)

更新日:2022年6月13日

ここから本文です。

3月9日(一般質問:喜井和夫議員)

発言者

喜井和夫

発言内容

 日程第2 一般質問
○議長(永野利則君)
 日程第2、一般質問を行います。
 喜井和夫君の一般質問を許します。
○6番(喜井和夫君)
 町民の皆さん、おはようございます。
 農家の皆さんにおかれましては、サトウキビの収穫、またジャガイモの掘り取り作業、花き農家は彼岸用の花の出荷作業と、一番農繁期を迎え多忙なことと思います。サトウキビは高糖度で取引され、ジャガイモ、切り花も高単価で取引され、大変喜んでいるところと思います。無理のない安全での作業を希望いたします。
 それでは、令和4年第1回定例会に1点通告してありますので、壇上より質問します。
 種苗法について。
 改正種苗法が令和4年4月から施行されるが、本島の農産物への影響はあるのか、お聞きいたします。
 以上で壇上からの質問を終わります。
○町長(前 登志朗君)
 皆様、おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 喜井議員の一般質問にお答えをいたします。
 種苗法の改正については、令和3年4月に一部改正法が施行されており、登録品種を譲渡する場合、品種名など必要事項を表示することが義務となっております。この改正法の背景には、ブドウなどブランド果実の種苗が海外に流出したことから、種苗など農産物の知的財産の保護が目的となっております。令和4年4月からは、自家増殖の許諾について改正法が施行されますが、許諾が必要となる作物は登録品種で、一般品種の許諾は必要ありません。
 サトウキビについては、農林8号は既に育成者権が消滅しておりますので一般品種扱いとなり、許諾は不要となります。その他の品種については、ほとんどが国の研究機関である国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、通称農研機構で開発された登録品種であります。これらの登録品種については、種苗管理の事項を遵守することを条件に、改正法施行後も自家用の栽培向けの増殖の許諾手続は不要となります。
 なお、登録品種については、増殖した種苗の有償、無償にかかわらず、他人に譲渡はできないこととされております。
 輸送野菜については、和泊町では現在、生産されているバレイショの中で登録品種はピルカとアローワとなっております。ピルカについては農研機構と長崎県が登録をしており、種芋入手後1年間に限り許諾手続不要で、自家増殖は可能となっております。アローワについては一般企業が登録しており、自家増殖は不可となっております。
 花きについては、登録品種の自家増殖に関して許諾が必要となりますが、国や鹿児島県が育成者権者の登録品種は、種苗管理の事項を遵守することを条件に許諾手続が不要となります。民間種苗会社などが育成者権者の場合は、農家おのおのとの栽培基本契約等に基づき、許諾手続が必要な場合や不要な場合があります。
 現在、本町において栽培されている品種については、許諾手続の必要な品種は生産されておりませんので、従来どおりの生産形態で栽培が可能であることから、影響はないものと考えております。
 畜産については、本町の粗飼料の多くがローズグラスやソルゴーといった品種で、これまでも種子は購入して栽培しているため、問題はありません。
 以上で壇上からの答弁を終わります。この後は担当課長のほうからもお答えさせていただきます。
○6番(喜井和夫君)
 今の町長の答弁でほとんどのことが理解されましたけれども、いま一度、島内で栽培されていることについてお聞きしたいと思います。
 種苗法改正により本町の農業に影響を与えるのは、やっぱり自家採種、自家増殖ができなくなることであると思っております。そこで、基幹作物であるサトウキビは全種自家採種ができますか。課長、答弁よろしくお願いします。
○経済課長(東 敏仁君)
 先ほど町長が答弁したのと重複する答えになると思うんですけれども、まず農林8号、これはもう一般品種ということで、許諾ももちろん要りません。自家増殖もできます。他人へ譲渡もできます。
 それ以外の今メインで作られている農林22号、23号、27号、30号、この4品種は品種登録をされているため、許諾の手続は、自家増殖、自分で苗を取って自分で殖やしていく分には許諾不要です。その代わり、自分で作って人に売ったり渡したりするのができないということであります。
 以上です。
○6番(喜井和夫君)
 それは、できないということは許諾の申請をしたらできるわけですか。
○経済課長(東 敏仁君)
 許諾の手続をしたらできるということになろうかと思うんですけれども、まず、国・県がサトウキビの増殖に関しては優良種苗供給事業という事業を展開し、国の農研機構があります種子島の種苗管理センターから原種を本町に供給しております。この供給元であります沖永良部調苗植付け受託組合、通称東内会、ここが苗の調苗を請け負う組合員になっていまして、ここへは、国・県として原種はいいですよと、オーケーですと。この登録品種に関して鹿児島県から、種苗協会から国のほうへは許諾料のパテント料を払っております。ですから、県が我々種苗組合にお願いしている分は要りませんよということでやっております。ですから、個々がやるということは禁じられて、許諾があってもできませんということになっております。
 以上です。
○6番(喜井和夫君)
 それでは、今、島内でも苗生産者ですか、そういう方のところから取ることはできるということですか。
○経済課長(東 敏仁君)
 喜井議員がおっしゃるように、先ほど言いました東内会という組合、和泊町でこれに加盟しているのが14名、知名町10名、計24名の方々が国から供給を受けた原種を育てて、そして、そのほか多くのサトウキビ生産者へ供給しております。有償でありますけれども、これを買って育てていく分には許諾は要らないということになっております。
 以上です。
○6番(喜井和夫君)
 それでは、分かりました。サトウキビに関しては影響を受けないということでよろしいですかね。
 それでは、バレイショについてお聞きします。
 先ほども町長の答弁でありましたとおりで、分かりはしましたけれども、もう一度お聞きします。
 島内で栽培している全種類が作ってもいいと、ただ、アローワだけが増殖ができないということでよろしいですか。
○経済課長(東 敏仁君)
 今、島内で収穫されているメークイン、ゴールド、デジマ、ニシユタカ、これはもう一般品種となっておりますので、許諾の必要もなく増殖もできるということであります。
 先ほど町長が答弁したピルカとアローワについては、ピルカについては農協さんのほうで出荷をしておりまして、令和2年度は177トン、農協全出荷量の4.9%の出荷をしております。これについては、種を買って1年以内であれば増殖可能ということになっております。
 また、アローワについては、我々が輸送コスト支援事業の範囲内で確認したところによると1農園で作っておりまして、その農園の出荷全体量の3.5%に当たる25トンがアローワとして出荷されているということであります。この2つは、先ほど町長が答弁したように許諾の手続が必要になったり、例えばアローワについては、これは外国の一般企業が登録を持っているというようなことでありまして、自家増殖は不可、できないということになっております。
 以上です。
○6番(喜井和夫君)
 ぜひそのようにしてほしいなと思っています。本当に種苗法では、違反した場合に刑罰として個人で10年以下の懲役または1,000万円の罰金、法人では3億以下の罰金とされていることから、やっぱりそういうことは組合ないし行政のほうから、もし作っている方がおりましたら早めに許諾申請をするか取りやめにさせるか、そういうことだけは、ぜひしてほしいなと思っております。町民にこれだけの多大な金額を支払わすことも大変ですので、よろしくお願いしたいと思います。
 続いて、里芋等についてはどうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 JAが扱っている品種としまして、里芋の石川早生あるいは泉南中野早生、これも一般品種であります。そのほかにインゲンのキセラやアメリカインゲン、これも一般品種、ゴーヤのか交5号、これも一般品種、実エンドウ、これは鹿児島のサツマグリーン、これも一般品種ということで、増殖をやっても大丈夫、許諾は要らないというふうになっております。
○6番(喜井和夫君)
 ありがとうございます。
 それでは、ニンニクについてお聞きします。近年ニンニクの栽培農家も増えておりますので、それはどうでしょうか、お聞きします。
○経済課長(東 敏仁君)
 ニンニクに関しては、在来、本町で作られているもともとの和泊産ということでありますので、もちろん登録もされておりません。ですので一般品種扱いということになっております。
 以上です。
○6番(喜井和夫君)
 最後に、地元だけで流通していると思いますが、落花生についてはどうでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 落花生に関しては、地元で流通しているのは自家増殖ということでいいんですが、購入もあるんです。それに関しては、やはり特に千葉、茨城辺りの品種登録された分に関しては、購入したときにはしっかり許諾手続を取らないと増殖ができないというふうになっておりますが、喜井議員が言う在来、地元で作られている分には登録されておりませんので、自家増殖も可というふうに考えております。
 以上です。
○6番(喜井和夫君)
 私のほうでは今のところこれぐらいしか島内で栽培されている作物は分からないですが、ほかにも課長のほうから、栽培すると何か許諾が必要であるとか、そういう作物はないでしょうか。
○経済課長(東 敏仁君)
 サトウキビ、輸送野菜、花き、畜産については、先ほど町長が答弁したようにほとんど安心して作っていただけると思います。万が一生産者におかれては気になるようなことがあれば、我々経済課並びにJA、県農業普及課等に問合せをしていただければ我々がしっかり対応するということで、種苗法に関して我々、周知方法としましても、令和3年、種苗法が改正されたということで、農家への周知の試みとしてはいろんな、コロナ禍の中、会議が持てなかったんですけれども、糖業に関しては糖業振興会の総代会や、園芸関係は園芸振興会の総会、あるいは先般行われた沖永良部バレイショ出荷協議会での周知、また技連会においては、皆さん農家指導やいろんな集落等の研修会等で種苗法に関してはパンフレットを持っていって周知を図っております。また、経済課のほうにも多々電話がありまして、これについては担当者がしっかり説明をするということで、我々としては農家に不安がないような、しっかり作物を作っていただくような体制、対策は取っていきたいと思います。
 以上です。
○6番(喜井和夫君)
 町民への周知は本当に徹底してほしいなと思っております。簡単なパンフレットでもいいですから区長会等で配って、そうするほうが全戸に渡るし、何かの総会とかなかなか出席できない場面もありますので、もう、1枚紙でいいと思いますよ。サトウキビに関しては全てが不要であるとかというだけのでいいですから、そういうことを町民に、いや私たちはその総会に行ってないから知らないよと言われるより、全戸に配ってありますよということで、ぜひそのようなことをしていただければと思っております。
 今回種苗法のことで出したのは、今からはサトウキビの苗も自分で作れない、そういう声が聞こえてくると、やっぱり行政ないしは組合で、いやそういうことはないですよというのを町民、島民に知らせるべきじゃないかなと思って、私のほうも県のホームページ等を見て調べてみたら、何だ、そうでもないねということで感じておりましたけれども、今回この質問を出した次第です。
 ただ、許諾が必要な場合だけは組合からでも許諾を提出させるように、ぜひお願いしたいと思います。
 そして、許諾料が発生した場合の対応は個人の負担ですか。誰の負担ですか。
○経済課長(東 敏仁君)
 まず、許諾料が発生しない対策をということでやっていきたいんですが、発生した場合は、これはもう生産者の自己ということで考えております。先ほどから喜井議員おっしゃるように、とにかく生産者が不利益を被らないようなしっかりした対応は今後も取っていきたいと思います。ありがとうございます。
○6番(喜井和夫君)
 常に行政、組合、そして農家が連携を取り、全ての作物の安心した生産意欲のために、行政、組合の関係者はいろいろと変わっていく取組を瞬時に農家の皆さんに周知徹底して、徹底した指導をお願いしたいと思います。
 これで私の一般質問を終わります。
○議長(永野利則君)
 これで喜井和夫君の一般質問を終わります。

お問い合わせ

和泊町役場議会事務局 

TEL:0997-92-2569

FAX:0997-92-3176